2013年12月31日火曜日

Vol.1270 百日紅 -9-70



「どうも 忙しい所申し訳ないです 実は料理予算3万円の中に
地酒のお土産代って入っていますか」
「ええ そのように考えていますが、、、」
「そうか よかった そうしたら地酒代やビールなどの飲物は
別に支払いをしますから 料理の質を上げてください」
「えっー 分かりました でも一人3万円のお寿司って凄いですよ」
「ははは まあその中に揚げ物や焼き物も入れて頂けるんでしょ」
「ええ それは勿論ですよ 分かりました
明日は大変です 腕によりをかけて作らせて頂きます
かーちゃんも喜んでいますよ たまには来てくださいね」
「ははは 分かりました そうそう一斗樽は、、、」
「ええ あれは別料金です 松竹梅で準備していますよ」
「そうですね 縁起が良いし お願いします ビールは何ケースですか」
「ええ お一人1本で計算して2ケース用意していますが」
「分かりました ビールはその位で良いでしょう
そのビールって 地ビールですか?」
「えーっと スーパードライを用意させて頂いていますよ
どうしましょうか?地ビールだと これから手配しますが、、、」
「でも こんな時間だし 酒屋さんにも迷惑になるし、、、
うん 今回はこれでお願いをします よかったですよ確認をして」
「ありがとうございます では明日10時前に伺います」
「はい お願いします そうそうビールはギンギンに冷してね」
「はい 氷を入れておきますよ 大丈夫です
そうそう 紙コップじゃなくて ビール用のポリコップも一緒です」
「わぁー ありがたいな 少し余分に持ってきてください
御代はお支払いしますので そうだなぁー 倍以上有るとありがたいです」
「了解です 準備しておきますよ 任せてください」
「では お願いします」
「はい ありがとうございます」

電話を切ると由紀枝に
「由紀枝 これからさ 地ビールの缶だけど 3ケース追加できるかな」
「ふふふ 大丈夫よ 冷蔵庫に入っているのを持って来て頂くわ」
「うん 濡れても構わないので氷で冷した状態がいいなぁー」
「ふふふ そうね じゃ早速手配するわね」
今度は由紀枝がガーデンチェアを離れ 電話で椿総支配人と連絡した
由紀枝がニコニコと頷くと 直ぐに戻ってきて
「大丈夫よ 大きなケースに氷を一杯入れて準備しますって
それでね その大きさだと支配人の車に乗らないのよ
よって 明日はホテル経由で亜矢子御殿でーす」
「そうかぁー 普通の車に乗らないって 大きなケースだね」
「ええ ダンボールから出して 今夜から準備しますって」
「へぇー 凄いね ありがたい話だ」
「だって ホテルのトップ3でしょ 気を使うわよ ふふふ」
「そうだね 考えてみれば総支配人の片腕だものね うん 分かるよ」
「もう一つの片腕は由紀枝でーす ふふふ」
「おいおい ほんとかぁー 凄いなァー」
「ふふふ 冗談よ まあ あと2年くらいかかるかなァー」
「驚かすなよ びっくりした」
「でもね 例の一件以来 皆私の言う事を真剣に聞くようになったわよ」
「ああ 例の議員さんの事件かな」
「そうよ 由紀枝を怒らせると秘書になってしまうって ふふふ
そんな事無いのにねぇー ただ そのホテルを大事にする気持ちかな
皆が見習ってくれているよ ふふふ 良い事だよね」
「へぇー 凄いな うん 良い事だ 従業員が自分のホテルを大切に
考えると そのホテルは繁栄するよ うん その見本かぁー 凄いよ」

二人はそんな話をしながら ステーキを食べガーリックライスも
綺麗に食べ終えた
食後のデザートも綺麗に盛り付けられたフルーツで 美味しく食べた


9月1日 由紀枝の部屋
「あーあ 良く寝た ありがとう」
「もう 何回も起こしたんだからね 少しはありがたく思っている?」
神山は由紀枝にキスをしながら
「当たり前だよ ありがたいと思っているよ 神様だと思っている」
昨夜は久しぶりの逢瀬で由紀枝が積極的に求めてきて
結局寝たのは3時を廻っていた それでも由紀枝は物足りないのか
神山が目を瞑っているのにも拘らず おちんちんを弄り回していた
「じゃ これからは降参は無しよ わかった」
「おいおい うーん はい 分かりました、、、」
神山はこれ以上由紀枝の体を触ると また不利になると思い
出かける支度を始めた







2013年12月30日月曜日

Vol.1269 百日紅 -9-70



「ええ 大丈夫よ 今夜予備を買ってきました」
「さすがぁー さあ もうこれで良いのかな?」
そう言いながら 冷蔵庫から缶ビールを取り出し一息飲むと
「美味しいなぁー さあ 由紀枝も早くおいでよ」
由紀枝も冷蔵庫からビールを出しガーデンチェアに座ると
「では 久しぶりのお帰りでかんぱーい」
「ははは 改めて ホールインワンと優勝 おめでとう かんぱーい」

由紀枝はニコニコと神山を見ながら グラスを合わせた
「それでね由紀枝 記念のグラスだけど 記念カップになったよ」
「へぇー そんなに大きいの」
「ははは 大丈夫だよ 高さが18cmで優勝カップより小さいよ」
「わぁー ありがとうございます 嬉しいわ」
神山は話をしながら 由紀枝が準備してくれた野菜を焼き始めた
「それでね 本当は今夜持って来れば良かったんだけれど
亜矢子の分と一緒に 配送してしまったんだ ごめんなさい」
「まぁー ほんと気が利かないわね もうー」
由紀枝は神山が焼いてくれたとうもろこしや他の野菜を
神山の口に運びながら自分も味わっていた
「おっー このもろこし 美味しいね 甘くて最高だよ」
「ふふふ でしょ 実はステーキハウスの林店長が従業員に配ったのよ」
「へぇー 凄いね」
「親戚の畑で作っているんですって で今年は甘くて美味しいのが
豊作でホテルの女子寮にプレゼントされたの それで私も頂いたのよ」
「へぇー ほんと美味しいや これってお店でも出しているの?」
「ええ 夏限定ですって」
「でも もう9月なのに 夏限定かぁー」
「仕方がないわよ ふふふ」
神山が野菜を焼き終わるとき由紀枝がワインを用意した
「さあ 改めて乾杯」
由紀枝も神山も室内から放たれるスポットの中で 笑顔で乾杯をした

「ところで由紀枝 明日だけど」
「ええ どうしたの? 包む金額だけど洋子さんに相談したのよ
そうしたら一応300万円で良いんじゃないのかなぁーって」
「えっ 洋子と話をしたの」
「だって あなたに電話をしたら 居ないから仕方がないでしょ もう」
「いやぁー ごめんごめん」
「私ね ほらいつもお世話になっているから どうしようかなって
そしたら洋子さん 普通の会社員が包む事だから でもほら
隠し財産があるから そうすると300万円が上限かなって」
「そうだよね 普通の女子だとせいぜい5万円だろうな
でも 僕の仲間だし隠し財産があるし そうだね うん いい判断だよ」
「それで 熨斗を用意して名前だけにしたわ ふふふ」
「うん それでいいよ うん」
「それで なぁーに 明日の件って その事?」
「いやいや 実は明日だけれど 儀式のときに皆来るんだよ」
「えっ 洋子さんや祐子さんも」
「うん カトリアーナや泰子 香織でしょ真由美 由貴に桃子ちゃん
ははは 全員来るよ」
「わぁー 驚くわよ亜矢子さん そうかそれで寿司屋の地酒が変更か
なるほど 分かったわ ふふふ なぁーんだ」
「じゃ 亜矢子じゃなくて由紀枝が受けていたんだ」
「ええ そんな細かい事まで亜矢子さん 出来ないわよ ふふふ
それで 明日だけれど 椿がそのお酒を持ってくるのよ」
「分かった そうしたらその分は洋子が支払いするよ 大丈夫だよ」
「へぇー 分かりました でもね 支払いはお寿司屋さんにしてね
ほら 向こうから注文があったでしょ」
「そうだね 直接注文していれば 問題ないけれどね ははは」
「まあ 仕方がないわね 亜矢子さんだってそこまで気が付かないし」
「だよね お料理だけど 若い大工が居るでしょ そこでから揚げとか
色々と揚げ物を追加したよ 勿論その分もこちらで支払うよ」
「そうね 普通のお料理も良いけれど 若い人には喜ばれるわね
さすがね ふふふ」
「うん まあ2,3回 儀式に出ていると雰囲気で分かったよ」
「ねえ ところで地酒の中瓶って幾らだか知っている?」
「どうだろう 小さいのが2000円だよね だから5000円かな?」
「あっ そうか あなたがホテルで注文している時は すべて2割引で
承っているのよ だから中瓶の販売価格は7000円よ」
「へぇー そうなのか ありがとう そうすると 待てよ」

神山は駅前寿司屋に一人3万円と注文したが 日本酒の代金
7千円割り込んでくると 実質2万3千円になることに気が付き
「由紀枝 ちょっとごめんね 寿司屋に電話をします ごめんね」
神山は食材を焼く事を止めると 急いで携帯電話で寿司屋に電話した
「あっ 神山さん こんばんわ」







2013年12月29日日曜日

Vol.1268 百日紅 -9-70



「うん 桜川だけでいいよ うん そうしてください」
「では 箱の正面に付けておきます」
「うん お願いします」
「しかし 桜川さん驚きますよ 小瓶が中瓶って」
「そうか 注文はGGIにしているわけですか」
「ええ 今の所 流通が確立されていないので 直に注文です」
「じゃ 何か言われたら 神山からだって話してください
それから 人数が増えた事は伏せておいてくださいね」
「了解しました 任せてください 明日12時前にお伺いします」
「はい お願いします」

神山は洋子に経緯を話すと
「そうしたら その分は私が持って行きます」
「そうだね 300万も持って行けば大丈夫だよ お願いします
そろそろ お昼に行こうか 今日は何にしようか」
「そうね そうしたら しゃぶしゃぶにでもしましょうか」
「ははは 明日は美味しい魚だからね そうしよう」

お昼のしゃぶしゃぶを食べ終わると神山は時間まで仕事に集中した
ゴテンバアウトレットの地下広場の件も順調に進み 本体工事着工に
間に合うようになった

「じゃ 洋子 そろそろ時間だから 仕事は終了しようよ」
「あらっ もうこんな時間ですね」
「それで 明日の車だけど どうなっているの?」
「ええ 一応 祐子さんと泰子さんの2台で行くようにします」
「そうだね 個々で来るよりその方が良いね そうだカトリアーナは?」
「多分 赤坂に来ていると思いますよ 連絡が無いから大丈夫でしょ」
「そうだね いつもカトリアーナにはハラハラさせられるよ ははは」
「まぁー くしゃみをしていますよ ふふふ」
「集合は大丈夫?」
「ええ 私が赤坂に行くでしょ 上原で由貴さんと桃子ちゃんを乗せて
泰子さんは香織さんと真由美さんを乗せてきます」
「そうすると 泰子の車が赤坂に来て それで上原経由って訳か」
「ええ その方が待ち合わせが楽だと思うわ」
「そうだね 祐子の車が5人かァー 大丈夫かな」
「だって定員は5名でしょ もしきつかったら赤坂で泰子さんの車に
移ればいいことだし 大丈夫ですよ それに荷物はないし」
「まあ そうだね ゴルフと違うからね」
「でも 残念ね 翌日ゴルフが出来なくて ふふふ」
「まあ 仕方がないよ それに亜矢子に悪いしね」
「そうね又 次の機会にしましょうね」

神山は蒼いBMWで由紀枝の待つ御殿場へ向った
マンションに着き 最上階でエレベーターを降りると部屋の前で
由紀枝がニコニコと神山を迎えてくれた
「わぁー お帰りなさい」
玄関で熱い抱擁をすると
「待ちどおしかったわ」
「そうだね ごめんね なかなか来れなくて」
「さあ お風呂の準備が出来ていますよ 先に入ってください」
「うん ありがとう ではお言葉に甘えてお先に失礼しますね」
由紀枝が神山の着替えを更衣室に準備をしていると 神山が後ろから
抱きついてきた
「ふふふ だぁーめよ もう 食事の支度をしないと駄目でしょ」
「今夜はバーベキューかな?」
「ピンポーン そうよ 準備があるから 後でね」
「分かりました 静かに一人で入りまーす」
由紀枝はニコニコしながら 食材の準備を進めた
「わぉー 由紀枝ー またやったなぁー」
「どうしたの?」
驚いた由紀枝は風呂場に急いで行き浴室のドアを開けた
「あのさ 水だよ もうー」
「あら だってお湯を入れたのに 可笑しいわね、、、ゴメンね」
「もう ビックリだよ でも 暑いから水風呂でもいいか、、、ははは」

由紀枝は一応は謝ったが そんなに驚く事じゃないだろうと思い
食材をお皿に盛り付け バーベキューの準備を進めた
(いつも 何かしら ふふふ 私に甘えているんだ 男って子供ね)
そんな事をニコニコしながら考えていると 神山がお風呂から出てきた
「いやぁー 少しお湯を入れたら気持ちよかったよ」
「まぁー それは良かったわ これから気をつけるわね ふふふ」
神山はテーブルに並んでいる食材をテラスのテーブルに運んだ
「由紀枝 ガスの替えは大丈夫?」







2013年12月28日土曜日

Vol.1267 百日紅 -9-70



「うん どうしたの」
「ええ 棟梁が棟木に幣束(ヘイグシ)を立て破魔矢を飾ってその後
建物の四方に酒・塩・米をまいて清め上棟の儀を行うのよ」
「うん 大体一般的にはそうだろうね」
「それで上棟の儀の後 私の挨拶でしょ それから宴会が始まるんですって」
「そうだね その時に施主さまと工事関係者が色々と話をして
円滑に工事が行われるようにするんだよ」
「それでね その時に包むでしょ ご祝儀って幾らくらいかしら」
「そうかぁー 棟梁には10万円 手伝いの大工や若いのには
3万も渡しておけば 大丈夫だよ」
「その位で大丈夫かしら?」
「うん その他に儀式用に5万から10万も包めば大丈夫だよ」
「はーい 分かりました これから準備するわ」
「うん 普通はその半額以下だけど 一杯渡しておけば 円滑にそして
頑丈な家を建ててくれるよ」 
「へぇー そうなの じゃもう少し包むわ」
「うん その方が良いよ 例えば釘を打つにしても ちゃんと打つし
本数もこれでもかって一杯打ってくれるよ」
「はーい 分かりました 常識のなかで包むわ」
「うん そうしてください そうだ お昼はどう準備するの」
「ええ お家で色々と作れないから 駅前寿司に頼んであるわ」
「出席者は何人くらいなの?」
「ええ 工務店関係が10名でしょ 設備関係者が8名で
後はあなた 由紀枝さん 椿支配人 私と母の23名よ なんで?」
「分かった そうしたら明日は10時前にそちらに伺うようにします」
「ええ そうして ふふふ 嬉しいなァー」
「じゃ 明日は施主様だから しっかりと進行をしてね」
「もう 嫌だァー プレッシャーかけて嫌ねぇー もぅー ふふふ」
「では 明日」
「はーい お待ちしています」
「何かあったら 携帯までね」
「はーい」

電話を切ると洋子に
「ねえ 洋子 今の所23名出席だって」
「へぇー 結構参加されるのね」
「それでね 宴会だけど駅前寿司に全部頼むそうだよ
そうすると こちらから何人参加できるか人数を掴まないといけないね」
「大丈夫ですよ あなたのお友達は全員参加できるわよ」
「わぁぉー 凄いね」
「それで 包みも一律300万円にしたわ ほら普通の女子でしょ」
「うん 分かった 僕と洋子は500包もうよ いいよね」
「ふふふ 大丈夫です ここに熨斗紙と包みを用意してあります」
洋子が自分の引き出しから取り出し神山に渡した
「うん 肩書きは無しだ ありがとう 久しぶりに120点だよ」
「まぁー お株を奪われたわ ふふふ」
「そうしたら 人数が増える事を駅前寿司に連絡して そうだ
不動産屋の勝間田さんに連絡をして 宴会場を
広くして貰わなければいけないな テーブルや椅子などの準備もあるし」
「そうですね では私が連絡しましょうか」
「うーん 今回は僕の方で連絡するよ」

神山は次長席に座ると 駅前寿司と不動産屋に連絡をした
御殿場駅前寿司では 開店準備をしている最中だったが大将が喜び
「神山様 そうしましたら 飲物は酒屋から直接お届けしますよ
ほら儀式で使う一斗樽も頼まれているんですよ なので 私のところから
運ぶより 直接運ばせます」
「そうだね それでお代金は」
「ええ 申し訳ないんですが 私のほうで一括でお願いです」
「はい 了解です 全部で幾ら位になるの?」
「ええ おつまみも入れて一人1万5千で頼まれたんですが、、、」
「わかった そうしたら8名増えて 全部で31名かぁー
大将 悪いけれど1名3万円でどうだろうか」
「はぁー 大丈夫ですよ 美味しい魚を見つけて来ますよ」
「うん それと若い大工たちも居るので から揚げなど
揚げ物も一杯作ってくれるかな 大丈夫ですか?」
「ははは 大丈夫ですよ そうしますね」
「それで 日本酒もゴテンバ グランド インの美味しい冷酒をたっぷり」
「はい そてらも手配させて頂いています 増えた方の分をプラスします」
「ええ お願いします そうだ 確か中瓶があったでしょ」
「ええ 700ccの中瓶と300ccの小瓶がありますが」
「そうか そうしたら700ccの中瓶をお土産にしよう
えーと 40本も作ってくれるかな」
「了解です 熨斗はどういたしますか?」








2013年12月27日金曜日

Vol.1266 百日紅 -9-70



神山がニコニコしていると洋子が   
「どうされたんですか?」
「ほら 先日のゴルフ ホールインワンのカップだよ 出来たんだって」
「わぁー 嬉しいわ」
「それで 翔から電話があったんだよ もう直ぐ来るよ」
神山がソファーで寛いでいると 杉田と安井奈々子が台車にダンボールを
乗せて次長室に入ってきた
「わぁー 翔 こんなに一杯持って来て どうするんだ もう」
「先輩 だって 御殿場の庄司由紀枝さん 桜川亜矢子さんでしょ
近場の人はいいけれど 配送は先輩の処でお願いしますよ」
「そうですよ 神山さん 翔ちゃんだって考えているんですよ ねぇー」
「あはは 分かりました ゴメンゴメン そうだな そうすると
洋子の分はどれかな」
「ええ これです」
杉田がダンボールから化粧箱を一つ取り出し洋子に渡した
受け取った洋子は化粧箱を開けるとエンブレムが綺麗にデザインされた
カップが出てきて色々な角度にしながら光にあて見ていた
「わぁー 素敵ね 杉田君 ありがとうございます 嬉しいわ
凄く素敵なカップね ふふふ」
「でしょ 先輩 何しろこのデザイン ボランティアですよ ねぇー」
「そうですよ 先輩 翔ちゃん 寝ないで考えたんですよ ねぇー」
聞いていた神山はニコニコしながら
「おいおい 分かったよ ありがとう」
神山は自分の席にいき引き出しから大きな包みを出し
「はい 翔 これご褒美だ いいね奈々子ちゃんと美味しいものでも食べて
今後もいいデザインをお願いしますね」
奈々子と杉田は顔を見合わせニコニコしながらお辞儀をした

「しかし 素晴らしい輝きだね 目が眩むよ」
「そうでしょ これにはちょっと訳がありまして」
「なんだよ おい」
「実は 鉛の量を多くしているんですよ」
洋子は改めてカップを持つと確かに重く感じられた
「そう言われると 重たいような気がするわ」
「多分 普通に作ったものより 20%位重いはずです」
「へぇー それでこの輝きが出るんだね 凄いな」
「凄いでしょ 先輩 翔ちゃんは自分で200万円出資しているんですよ
鉛を多く入れるのに 材料費って事で」
「こらっ奈々子 言わなくていいの もう」
「そうか なるほど 翔もそうなったんだね 分かった」
神山は洋子に包みを出すよう指示して杉田に渡した
「これは洋子からのお礼だよ いいね」
二人は洋子にお辞儀をして包みを貰った
「しかし 翔 一人50客で これだけ?」
「もう先輩 いやだなぁー 全部入らないから 僕の部屋にありますよ
洋子先輩の分と後は1客ずつ持ってきました」
「だよな なんか300客だとすると 少ないような気がして」
皆で大笑いをした
「ねえ 杉田君 このシリアルナンバーだけど 51/50ってなあに?」
「ええ 本来は50客ですが ご本人用で51番です」
「あーあ なるほど ありがとうございます さすがね」
「いえいえ 少しばかりの気持ちです」
「そうすると 送金した金額で足りないじゃないか 大丈夫か」
「ええ その分は奈々子ちゃんが処理をしてくれました はい」
「なるほど ありがとう そうしたら 御殿場の2名分はこちらに部屋に
持って来るよ この分が全部じゃないでしょ」
「へへへ 大丈夫です 外に持ってきていますよ」
「さすがぁー」

神山と翔は部屋の外に置かれた 由紀枝と亜矢子の分が入っている
段ボール箱を次長室の中に運んだ
洋子はゆうぱっくの伝票に必要事項を記入していた
員数を確認し 洋子と二人で郵便局へ運び発送の手続きを終えた
「喜ぶ顔が見たいな」
「ふふふ 由紀枝さんの分だけでも今夜渡せばどう?」
「あっ そうかぁー しまった 全部送って仕舞った ははは」
「ほんと あなたって気が利かないのね」
「そうだ 言われるとおりです」
「ねえ 一応 配達の伝票番号を伝えておいた方がいいんじゃないの」
神山は由紀枝と亜矢子に電話をして伝票番号を伝えると亜矢子は
「ありがとう 嬉しいわ」
「多分 2日には届くと思います」
「ありがとうございます 楽しみにしているわ
そうそう ねえ 明日の棟上式だけど」







2013年12月26日木曜日

Vol.1265 百日紅 -9-70



「あなた 亜矢子さんからです」
「おぉー どうしたんだろ」
神山の席にある受話器をとると
「亜矢子です お忙しい所ごめんなさい」
「いやいや どうしたの?」
「ええ 9月の1日ですが 御殿場の家の棟上式なのよ それでね
あなたにも出資をして頂いているし 是非出席をしてもらいたいの」
「あー 良かったね OK 行きますよ 大丈夫だよ」
「わぁー 良かったわ ふふふ 母も喜ぶわ」
「でも 随分と早いね」
「ええ なんでも アンカーを早めに打ち込んだって言っていたわ」
「ああ 例の固い岩盤に打ち込む杭のことだね へぇー そうか
しかし 凄いスピードだよ ははは」
「ほら 貴方が先に渡したお金が利いているのよ きっと」
「ははは そうかな 亜矢子が美しいからみんな頑張るんだよ」
「まあ 何もでないわよ そうそう それで本当は前日一緒に過ごしたいの
でもね どうしても夜勤が動かせなくて ごめんなさい
その代わり 由紀枝さんは大丈夫よ ふふふ」
「わかった それで出席者は」
「ええ 貴方と由紀枝さん それと椿支配人よ」
神山は出席者が少ないので 少し考えたが
「うん 了解 では又何かあったら連絡をくださいね」
「はーい お願いします」
電話を切って洋子に話すと
「へぇー 折角の棟上式なのに ちょっと寂しいわね」
「だろ どうしようかな」
神山は少し考えてから
「洋子 どう 当日さ 泰子や祐子など 連れて来られる?」
「ええ 別に構わないわよ 人数が多いほうがいいものね ふふふ」
「うん 余り面識がないと亜矢子に失礼だけど 行かれる者だけでも
行くようにして 盛り上げてあげようよ」
「はーい ふふふ なにかゴルフのメンバー集めのようね」
「そうだ そうしたら翌日の2日はゴルフにしようか」
「あっ そうね でも亜矢子さんや由紀枝さんが来られないでしょ」
「そうか そうだよなぁー ははは 上手くいかないものだね」
「それで貴方は31日は由紀枝さんのところでしょ」
「うん」
「そうしたら当日早めに出て 御殿場に向いますよ その方がいいでしょ」
「そうだね 多分10時ごろだと思うよ 御殿場まで1時間だから
充分に間に合うよ 当日でお願いします」
「ねえねえ 包むんでしょ」
「そうだね 包みましょう 一人500万円でどうだろうか?」
「そうね 皆さん大丈夫でしょ」
「うん 大丈夫だよ もしもの時を考えて余分に持って行くよ」
「じゃ私 熨斗紙を用意しておきますね」
「うん お願いします」

8月31日 月曜日 快晴 銀座
神山は普段と同じように出勤し仕事に集中していた
この頃の仕事はアルタの仕事が多くなり 鈴やの仕事には殆ど関わりが無く
自分でもこのままでいいのかと考えていた
御殿場アウトレットの仕事も順調に進み 現場工事も早めに着工でき
オリンピック記念グラスも順調に生産されるようになった
「おはようございます 早いのね」
「やあ おはよう 洋子だって早いじゃないか ははは」
「まあ 年寄りと一緒だと早くなるのよ ふふふ」
「そうか 元気が一番だよな」
「元気すぎるのも考え物よ ほんと ふふふ」
「まあまあ 元気な時に一杯孝行してください」
「そうね 分かりました」
神山は25日の株主総会で 正式に鈴や専務になり これで権田 時田の
次に位置することになった 同日のアルタ株主総会でも正式に
取締役副社長に就任する事になった
「でも あなたが正式にナンバー3でしょ ふふふ 凄いわね」
「まあね タマタマですよ ほんと それより時田さんや権田さん それと
内藤さんにきちんとお礼の挨拶をどこかで設けないといけないかな?」
「大丈夫でしょ 今までだって聞いた事が無いし」
「そうだよな また前代未聞って言われるだけかな ははは」
「そうしたら 社長が上京したときに 三人を上原へご招待はどう?」
「ははは あそこしかないか うん そうすると包みを渡すのも可笑しいね」
「うーん そうよね なにか記念になるものでしょ」
「まあ 頭の隅に置いといてください」
「まぁー 私に振って もう ふふふ」

「先輩 ホールインワンのカップが出来ましたよ」
受話器をとると杉田の声がした
「やあ 早いね」
「そちらに伺っていいですか」
「どうぞ 待っています」






2013年12月25日水曜日

Vol.1264 百日紅 -9-70



「ええ このような小さな面積では使われていないんですが 今回初めて
この工法を取り入れます 消防や建築基準でも大丈夫です
それと天井の不燃材も取り付けやすくなり 天井裏部分が随分と余裕が
出来るんです 一石三鳥ですかね ははは」
「それは良かった ありがとうございます」
「それから神山さん その工法なので 地下真ん中の広場ですが
光窓を設けることも出来る様になりました どうしますか?」
「あっ そうか でも地上部分の処理が難しいでしょ」
「ええ なので なにかオブジェでもあれば大丈夫ですが」
「でも 予算オーバーは大丈夫なの」
「ええ そこの設計を暫定で入れても余ります 何しろ安いです」
「わかった 考ちゃんと話してみます それからでも大丈夫?」
「ええ 逆に天井部分はその工法なので 自由が利きますよ」
「わかった でも楽しいね 採光が出来るっていいね」
「では 失礼します」
神山は電話を切ると地下部分採光のスケッチを始めた

「考ちゃん 良い知らせだよ」
「山ちゃん 昨日はご迷惑をお掛けしました お恥ずかしい」
「まあまあ これから気をつけましょうね ところで良いかな」
「はい」
神山はGプロの部屋に行くと 田中や内野らと挨拶をした
昨日 スコアが悪かったので 少し元気が無かった
「おいおい どうしたの ゴルフぐらいで 元気出して
で 今朝一番で なべちゃんから電話があって 工期が早まったよ」
神山は渡辺から聞いたことを皆に伝えると 顔付きが明るくなった
「そうしたら神山さん 実は寝かせておいた案ですが」
高橋孝一は神山にスケッチを描きながら説明した
採光ガラス上部(地上部分)に水槽を作り 水を流すと言う案だった
「こうする事によって 普通の光ではなくて 水の模様が見えるんです
雨が降ればそのはねる瞬間の模様 普段はユラユラと揺れている
水の紋様が見えるんですよ」
「そうすると 地上部分はどうする 囲わないと難しいね」
「ええ 真ん中にFRPの小便小僧のような水を出すオブジェを置き
その周りを池のようにすれば 大丈夫だと思います
景観の事を考えると 高さ1mの強化プラスチックで囲えば 真夏の
暑い時でも飛び込む人は居ないと思いますよ」
「ははは 水遊びをされては困るからね もう少し高くて良いね その
強化プラスチックの上にステンのパイプを廻せば格好良くなるね」
「そうですね そうだ オブジェですが 池の周りに放水口を何箇所か
設けて コンピューターで水の強弱をつければ オブジェは不要で
結構 噴水で面白いものが出来ますよ」
高橋孝一は同じように スケッチを描いた
水が最大に出る時は 3mの噴水アーチになるようにしたり 中ぐらいの
強さのときはその半分のアーチにしたりと説明した
「面白いね で出来るかな?」
「大丈夫ですよ 横浜で成功しています 水深20cmの池で噴水は5m
黒御影石で敷きつめてあるんです 綺麗ですよ」
「よし その方向でいこう そうすると水深の問題は天井との兼ね合いが
絡んでいるから 気を付けてデザインをしてね 大きさだけど
大きいほうが見た目綺麗だね」
「そうですね 半径2mだと面白くないので 5m位は欲しいですね」
「そうだね 地下も明るくなるし 5mなら地上部分でも邪魔にならない
うん そうしよう じゃお願いしますね」

次長室に戻ると洋子が
「ねえ 来週の株主総会だけど 大変なのよ」
「えっ どうしたの」
「ええ 行われる日がアルタと同じ時間なの こちらはそのままの開催時間
で アルタさんが1時間あとに開催をしてくれるんだって」
「あっ そうか 参ったなァー」
「ふふふ 仕方ないでしょ 株主の皆様にご挨拶よ」
神山はなんとも苦手な儀式に出席をする羽目になった
「だから こちらが終わったら 私が運転しますから 直ぐに移動です」
「大丈夫かな?」
「なにが?」
「だって 儀式のあとさ 挨拶があるんじゃないかなってね」
「それは仕方がないでしょ ちゃんと話せばいいじゃない
貴方らしくないわね ふふふ」
「まあ そうだな うん ありがとう」
神山は苦手意識が在ると どうも上手く歯車がかみ合わない事を
この頃実感してきているので 少し不安材料もあった

次長席で仕事に集中していると電話が鳴り洋子が取り







2013年12月24日火曜日

Vol.1263 百日紅 -9-70



「えーっと 一押しのデザインは 3枚目です このエンブレムが
綺麗に映えるのと あとシンプルに仕上がっていると思います」
神山も翔の言うとおりだと思い
「うん これにしよう それで名前などはこの下の部分に入るんだね」
「ええ このデザインどおりだと 少し大きいので もう少し小さくします
それで 漢字ではなくてローマ字で彫ります」
「うん その方が格好が良いし そうしよう コースで飾ってくれるだろ
その時に漢字だと 色々と詮索されるしね ローマ字で逃げた方がいいね」
「そうか 不特定多数の人に見られるわけですね でもどうなのかな
ほら先輩 記念植樹のところにプレートが立ってるでしょ
そこには漢字で入っていますよ」
「うん まあ それはそれとしようよ 今回はローマ字で決定 ははは
それで 幾らだって これだと高いだろ」
「ええ 20万円ですって」
「えっ20万円 そうか一人1000万円 わぁー凄いな ははは」
「それでも 割引価格ですって」
「大丈夫か そんな 実際は幾らなんだ」
「ええ 桐箱をつけて卸で25万円です」
「だったら 25万円払うようにするよ こんな所で利益をなくしたら
大変な事になるよ 大丈夫だよ 大森さんに伝えなさい そうだ
今日午前中にも振り込むよ 口座を聞いておいて」
「はい 了解しました では一客だけ試作を作ります」
「うん お願いします」
「そうそう 先輩 達成した日付だけでいいですか 時間は不要で」
「うん 日付までで良いよ 後はイレコで間違わないように
ほら 6名も達成しているから お願いしますね」
杉田は神山に昨日のホールインワン達成者と達成ホールを確認した
「うん 大丈夫だよ しかし仕事が増えるな」
「ははは これはボランティアですよ もう 先輩」
「ははは そうだな 頑張ってな」
杉田が部屋を出て行くと 入れ替わりに洋子が出勤してきた

「やあ 早いね おはよう」
「おはようございます だってねぇー ゴルフの翌日遅かったら大変よ
今回は人事や秘書室 皆知っているでしょ」
「そうだね 電話があったときに まだ来ていませんじゃ不味いよね」
「でしょ こう言う所で気を使うのよ ふふふ」
「今ね 翔がホールインワン達成記念カップを持って来たんだ
それで翔ったら 家に帰ってもデザインしていたんだって」
「へぇー 素敵なデザインが出来たの?」
「ああ ボランティアでお仕事していますってさ」
「まぁー 随分ね もう」
「ははは 大丈夫だよ 真剣なデザインだったよ 楽しみにしてね」
神山に電話が掛かってきた
「はい 神山です」
「翔ですが 大丈夫ですか」
「うん どうした」
「ええ クリスタル大和の振込先が分かりました メモお願いします」
「おぉー 早いね」
神山は杉田から振込先口座を聞くと直ぐに銀行へ行き7500万円を
振込み 杉田に連絡をした
「へぇー 一客25万円ですか、、、」
「ははは 仕方がないよ 僕が言い出したんだ 良い記念になるよ」
「へぇー でも凄い金額ですね 夢みたいだわ ふふふ」
「夢じゃないよ さあ お仕事」

次長席で仕事に集中しているとアルタスカイ(アルタの子会社で設計と
建築を行っている会社)から電話が入った
「はい 神山ですが」
「アルタスカイの渡辺です」
渡辺高次は課長職でGプロの部屋にも時々顔をだし 仕事を進めている
「実は本体設計が捗り 11月着工が10月着工になりました」
「えっ 1ヶ月も早まったの 凄いね」
「ええ 昨夜も遅くまで詰めていまして 漸く目途が付きお知らせです」
「やぁー ありがとう みんな喜ぶよ ありがとう」
「ええ 社長にもまだ話していないんです ははは」
「やぁー そうすると 工期が前倒しで 内装関係もじっくりと出来るね」
「ええ あとは予算を効率的に使うだけですね」
「ははは そうだね お願いします」
「それで 嬉しいのは地下部分の経費ですが 多少余ります」
「へぇー どうしたの」
「ええ 新工法なんですよ ほら穴を掘ってしまうんです
それで天井部分は上から蓋をする感じですね」
「なるほど その工法で行うわけか」







2013年12月23日月曜日

Vol.1262 百日紅 -9-70



暫く沈黙が続いた後 内藤が
「時田さん そうしたら我が社と鈴やさんで共同出資をして 新しい
会社を設立して そこの社長にしませんか」
「おぉー そうだな それもありだ なるほど うん」
「時期は 御殿場が済んでからが良いでしょ どうでしょうか?」
「そうすると 鈴や食品の感じかな」
「うーんと 我が社も出資しますから もう少し変わります
代表権が山ちゃんになり 決定権も山ちゃんです そこですね」
「そうか うん 上手く行けばそうしよう」
聞いていた加藤が
「私に出来る事は お任せください」
「ははは 加藤さん まだ早いよ もう」
「ははは そうですね でも私どもも出資を考えますよ 大丈夫です」
「えっ 加藤さんの所もですか」
「ええ だって山ちゃんの考える所は 私たちの分野でも充分出来ますよ
それに今回の御殿場にしても アレだけの仕事ですよ 大丈夫です
彼には纏める力があり 通用しますし実行できますよ」
「そうだな あーあ しかし いい嫁はいないのかな 困ったものだ」
「ははは 時田さん そればかりは私にもどうにも出来ません」
時田や加藤 内藤は共同出資で会社を立ち上げたいと考えていた

「クシュン クシュン あーあ なんだよもう クシュン」
神山がくしゃみをしていると祐子が心配をして
「どうされたんですか 珍しいわね」
「もう 誰かが悪い噂でもしているんでしょ もう クシュンクシュン」
「ふふふ まずここに居る女性じゃないわね」
「おいおい なんだよ もおぉー」
「だってここに居ない女性だって 一杯いるでしょ ねぇーみんな」
「そうよ 初めての人や 社長夫人だってねぇー そうでしょ」
神山は言われてみればその通りだったが 果たして誰が噂をしているのか
全然見当が付かなかった
「そろそろ お開きにしましょうか」
「そうですね スポーツした後って 美味しく食べられるわ」
「ふふふ ほら【空腹は最高の調味料】って言うじゃない」
「そうですね 神山さーん ご馳走様でした」
7名の美女達と神山は明日の仕事を考え お店を後にした


9月1日 火曜日 快晴 御殿場 由紀枝のマンション
「あーあ 良く寝たな」
隣にはあどけない顔を残している由紀枝がまだ寝ていた
ゴルフが終わってからも忙しい毎日をこなしてきた
今日は亜矢子の新築する家の棟上式が行われる為 昨夜由紀枝の部屋に
泊まりに来た
本来ならば亜矢子と一夜を過ごしたかったが 夜勤が入っているために
勤務をずらす事が難しかった
神山はテラスに出てビールを呑みながらタバコを吹かした
御殿場は9月になると流石に都会より涼しくなり 少しずつ秋の気配を
感じるようになる
「わぁー 早いのね ふふふ」
「やあ おはよう」
「おはようございます 今日から9月ね 早いわね」
「そうだな あっという間に半年が過ぎたよ 自分でも驚いているよ」
「ねえ 簡単なお食事で良いかしら?」
「ははは お願いします」
今朝の由紀枝はニコニコと機嫌が良く 料理を始めた
ゴルフ以来の逢瀬で神山に一杯愛してもらい 寝たのが3時を廻っていた
暫くすると由紀枝が神山を食卓に呼び 朝食を食べ始めた
「いつ来ても美味しいよ ありがとう」
「まぁー 何も出ませんよ でも亜矢子さん これで御殿が出来るのね
羨ましいわ ふふふ」
「そうだね それとね お母さんの具合が良くなって来ているんだって
そちらの方も嬉しい事だよね」
「ええ この頃亜矢子さん いつもニコニコですもの 明るいですよ
やっぱり 嬉しいのよ ほらダブルでしょ ふふふ」
「そうだね 亜矢子だけじゃないけれど 皆がニコニコしてくれると
僕も元気になるしね 嬉しいよ」
神山はそう言うとビールを飲干し冷蔵庫からもう1本取り出し呑んだ
今日の棟上式には由紀枝も招待されていて あとはホテルの椿総支配人も
出席する事になっている
「もう 私が運転するからって そんなに呑んでいいの もう」
「ははは 大丈夫だよ ほら少し寝るから ねっ 今日は目出度い日だよ」
「ふふふ いつもお目出度いんでしょ もう」
他愛無い話をしながら食事を終えると いつものように30分寝た


8月20日 銀座鈴や
「先輩 朝早くから申し訳ございません」
「ははは おはよう 昨日は大変だったな お疲れ様」
「いえいえ 僕が蒔いた事ですから はいこれがホールインワンの
記念カップです」
昨夜 杉田がクリスタル大和にいき大森社長の勧めた記念カップだった
「おぉー 素晴らしいじゃないか うん これだったら充分だ
あとはデザインだね うん」
杉田は家に帰った後 ラフスケッチを何枚か書きそれを見せた








2013年12月22日日曜日

Vol.1261 百日紅 -9-70



「ええ あの後 そのまま工場に来ました」
「わかった では皆が喜ぶデザインを頼むよ」
「はい 了解しました それで奈々子はどうしましたか」
「うん 泰子が有楽町駅まで送ったよ 大丈夫だ」
「ありがとうございます 詳細や見本は明日お持ちします」
「うん わかった お願いします」
携帯電話を切ると祐子が
「タクシーが来ました 行きましょう」
そういって 皆でスタジオを後にした

「あれっ 誰も来ていないよ 祐子 大丈夫?」
「だって 私たちのほうが早いでしょ もう 神山さんって」
祐子はカトリアーナとクスクス笑いカウンターに座ったが
「そうだ 人数が多いから 向こうの座敷に行こうよ ねっ
大将 人数が多いので 向こうの座敷にさせてください」
大将が頷き女将がお手拭などを座敷のテーブルに用意した
「何にされますか」
「鮮魚の盛り合わせと 照り焼きって出来ますか」
「ええ 今日は美味しいのがあります」
「そうしたら あとサラダも欲しいなァー」
「簡単なサラダでいいですか」
「ええ お願いします」
「何人前ですか?」
「えーと 全部10人前でお願いします」
女将はニコニコして大将に伝えたが 祐子が
「えっー10人前ですか 誰が食べるんですか もう」
「ははは だって 8人だよ 直ぐに無くなって追加になるよ」
「そうか 8人ですねぇー」
生ビールが運ばれてくると 由貴と桃子が表れた
「わぁー 祐子さんおめでとう ふふふ」
「わかった はいはい 席に座ってね」
その直ぐ後に 香織と安堂真由美もお店に来た
「わぁー 祐子さん おめでとう 凄いわね」
「まあまあ 席に座ってね」
直ぐに泰子が席に着くと神山が
「では お疲れ様とおめでとうでかんぱーい」
8人はみんなでグラスをカチンと合わせ乾杯をした

女性軍は何が楽しいのか キャッキャ言いながら楽しみ呑んでいた
神山は改めて眺めていると 自身が知らない間に 異業種の仲間と
話していると嬉しく思った
「どうしたんですか 神山さん 箸が動いていませんよ」
「ははは 美女に見とれていました はい」
神山が言うように 7名の美女はグラビアやファッション誌から
飛び出てきた様な綺麗な美貌の持ち主で 周りの客もチラチラと見ていた
その異常な感じをカトリアーナが察し 直ぐに英語で話しだすと
皆も英語やフランス語で会話を進めた
神山はここに居る7名をどれだけ自分で大切に出来るか分からないが
出来うる事はしてあげようと 改めて考えた
「どうしたの 神山さん 全然進んでいないよ もう ねぇーみんなぁー」
「ほんと これからカトリアーナとの事考えてるんだろ もう」
「ははは いやいや 美しいからほんと見とれていたんだよ」
「まぁー 亜矢子さんと由紀枝さんの事考えていたんでしょ 駄目よ」
「そうよ ここに居る7名の事を考えてね ふふふ」
泰子の最後の言葉は心臓に突き刺さり
「だから ここに居る美女の事しか考えていないよ ほんと
じゃないと 皆に失礼だろ 僕が同じ立場だったら帰るもの」
みんなは神山のこの言葉で 少し沈んだが 泰子が話題を切り替え
「祐子さん よくホールインワン達成したわね 改めておめでとう」
この言葉で 他の女性も話題をゴルフに切り替えた

一方 内藤、時田は加藤の隠れ家で呑んでいた
「しかし山ちゃんは凄いなァー 参ったァー」
「ははは 時田さん 良い部下が出来て嬉しいじゃないですか」
「うん でもな この頃思うのだが ほら なんか 鈴やから
離れて行くような気がなしてならないんだよ あっ アルタって
事ではなくて うーん 自分で会社を作るんじゃないかな」
内藤も薄々感じている事なので
「そうですね 私も もう私の会社の人間じゃない所にいる感じです」
「やはりそうか なにかでか過ぎるんだよ ははは」
加藤が頷きながら
「まあ そこが山ちゃんの良いところじゃないですか 例え鈴やを離れても
私は絶対に鈴やと戦わないと思いますよ 彼ってそうですよ」
「まあ そこは心配していないがな しかしでかすぎるな」







2013年12月21日土曜日

Vol.1260 百日紅 -9-70



「はーい 大丈夫ですよ ふふふ 私もおしっこ行ってきまーす」
「まぁ 私も 行ってきますね ふふふ」
「じゃ 決まりね 香織さん ふふふ」
「ねえ 神山さんも誘ってみようよ」
「うーん どうしよう そうだ洋子さんに話せばくるよきっと」
香織は洋子の携帯電話に連絡すると祐子がでて
「はい 田所さんですね 今 出られないんですよ 私は祐子です」
「まあ 祐子さん優勝おめでとう それで今夜だけれど
例の代々木のお寿司屋さんに 皆で行こうって思っているの 聞いて」
「洋子さん 香織さんからですが 代々木のお寿司屋さんに
行きましょうって お誘いの電話です」
「そうね 私はいけないけれど 神山さんは大丈夫だと思うわ
そう答えてくれる」
「はい 了解です
こちら祐子ですが 洋子さんは行けれないとの事です
神山さんについては 戻りましたら伝えます」
「はい 了解しました ふふふ」
「ねえ 祐子さん 今 何処走っているのか聞いて
はい こちら祐子ですが 何処を走っているんですか」
「はーい 今はサービスエリアでコーヒータイムです
由貴さんと桃子ちゃんもここで休んでいますよ どうぞ」
「洋子さん サービスエリアでコーヒータイムで 由貴さんたちも
一緒ですって」
「そうなのね 分かりました ありがとうって伝えて」
「祐子ですが ありがとうございます では失礼します」

祐子と連絡が終わった時に 由貴や桃子が戻ってきた
「じゃ 由貴さん お先に失礼しますね」
「はーい 気をつけて下さいね」
見送った由貴と桃子は 缶コーヒーを半分ずつ飲み
「では 筒井さん 宜しいですか」
「うん ありがとう 久しぶりに呑んだから ゴメンね」
「良いですよ そんな気にされなくても」
筒井は由貴や桃子が香織や安堂真由美と親しそうなので
「ねえ あの2人と親しいの 随分とにこやかに話していたけど」
「それは初めてじゃないし 女子同士でしょ ねぇー桃子ちゃん」
「ふふふ 良いお姉さんですよ」
筒井はそうかと言い 後ろの席で寝てしまった
由貴は桃子に OKサインをだし 人差し指を口元に持って行った
桃子はニコニコと無言で頷いた

「なんだ SAでコーヒータイムなのね だから追いかけても居ないわよ」
「もう直ぐ渋谷ですよね 景山さんと吉村さんはどうするのかしら」
「出る時 確認したら みんな有楽町で言いというので 奈々子ちゃん等
3人を送ることになっているわ」
「そうですか 分かりました」
洋子はスピードを緩めたが 直ぐに渋谷ICで降りる事になった
全員が神山のスタジオに戻ると 神山は洋子を送り 泰子は
吉村 景山 奈々子を有楽町まで送った
暫くすると 神山がスタジオに戻り 泰子も戻ってきた

「神山さん 代々木のお寿司屋さんの話は聞きましたか」
「うん 洋子から聞いたよ 泰子 車はどうする」
「ええ 私は一旦帰って 直ぐに伺います 車を置いてきます」
「そうだね じゃ 僕らはタクシーで行こうよ ねっ祐子」
「はーい 了解です」
「じゃ 泰子 お疲れ様でした 向こうで会おうね」
神山は玄関まで送り 部屋に戻るとシャワーを浴びた
着替えを済ませ スタジオで寛いでいると 祐子とカトリアーナも
ピチピチのスパッツにノースリーブという井出達で表れた
「へぇー 二人とも格好いいよ 直ぐにでもモデルだぁー」
「まぁー そんな事いっても 何もでないわよ ねぇー祐子さん」
「そうそう そうだ タクシー呼びますね ごめんなさい」
祐子がタクシーを呼ぶと 神山の携帯がなった
「はい 神山です」
「杉田です 済みません」
「どうした?」
「ええ 実はホールインワンの記念品ですが」
「うん」
「優勝カップの小型版があるんです 高さが18cmです それで
例のグラスにするよりも 格好がいいのでこちらにしたいのです」
「ほぉー そうか 18cmだと結構 格好が付くね 大きくないし」
「ええ それで今 見本を見ているんですが これでもいいですか」
「って言うと 大森さんの工場か」







2013年12月20日金曜日

Vol.1259 百日紅 -9-70



ナタリーのスコアは80で篠原涼子は85だった
「ほんと1打で20万円も違うって 恐ろしいわね」
「ねえ 篠原涼子さん男性で一番ビリになった高橋さん あのひと
確か106万円よ 凄い負けだわね」
「うーん どうしたのかしら 又 お胸を覗いていたのかな」
「ふふふ それとも昨夜 遊びすぎたのかしら」
「そうだ ねえJr昨夜は遊びに行かなかったの」
「おぉー 昨夜は静かに寝ましたよ ねぇージャック」
「ええ 昨夜は早い時間に寝ました しかし高橋さんは可哀相だね」
「仕方がないよ 僕と一緒だよ グロスで女性より悪いんだ ははは」

洋子の真紅のポルシェが内藤が運転するフェアレディーZに近づいた
「あらら 僕も早いのに もっと早い人が来ました」
洋子はウインカーを出して 右車線に出ると内藤の車は左車線にはいり
手を振ると 洋子も手を振ってきた
「時田さん 洋子さんですよ 早いでしょ」
「なにっ あれが洋子が運転する車か 早いなぁー」
直ぐに白いゴルフVR6も追い抜いていくと 直ぐに神山の蒼いBMWも
内藤の車に並び 手を振って過ぎ去っていった
「凄い早さだ 叶いませんよ」
「しかし 山ちゃんと洋子は分かるが 真ん中の白いのは誰だろう」
内藤は大体見当は付いたが
「さあ 誰でしょう 皆目見当が付かないです しかし 赤 白 青で
つるんでいると 綺麗で 抜かれた方も気分良いですよね ははは」
「おいおい 内藤さん そんなぁー」

「祐子さん 香織達の車や由貴の車に追いつかないよ
相当出しているんだわね きっと」
「多分 香織さんたちは別ルートで帰ったんじゃないのかしら
これだけ追い上げているのに捕まらないって 多分そうですよ」
「まあ 程ほどにしないと 大変な事になるわよ」
「まぁー 洋子さん 大丈夫でしょ」
カトリアーナが嬉しくて鼻歌を歌いだすと 祐子も一緒になって歌った
洋子も知っている歌なので 分かる所だけはもった

「あれっ 洋子 スピードを上げたぞ どうしたのかな?」
「えっ これ以上スピード出すんですか」
「ハハハ 奈々子ちゃん 大丈夫だよ 安心しなさい」
そう言われても 未知の世界のスピードに奈々子は少し怖くなった
来る時も怖かったし もう神山や洋子の運転する車には
金輪際乗ることを止めようと 心に誓った

「泰子さん 洋子さんの車 スピード上げましたよ どうしたのかしら?」
「多分 まだ抜いていない車があるんじゃないですか」
「えっ 洋子さんって そんなぁー あんなに上品な女性ですよ」
「吉永さん それはね でもね本能はどうにもならない時があるでしょ」
「はぁー 本能ですか、、、」
「だって 彼女 凄い運動神経抜群ですよ 年齢なんか関係ないわね
まだ20代前半で通用しますよ」
「へぇー なぜ分かるの?」
「ええ スイングしている所を見れば 大体分かります」
「へぇー じゃ私なんてどうかしら ふふふ」
「景山さんだって まだまだ若いですよ ほんと スコアが悪いのは
練習不足と クラブとスイングが合っていないからだと思います」
そう言われ景山英美子は考えてしまった

一方幾らスピードを出しても追いつかない 香織と安堂真由美の車は
サービスエリアで コーヒーを飲み休んでいた
「ねえ 今日だけど あそこのお寿司屋さんへ行こうよ」
「そうね お家で食べるのも良いけれど そうしましょう」
二人が話していると その隣に由貴や桃子 筒井の車がやってきた
「あらっ 由貴さんの車よ」
「じゃ 誘いましょうよ」
「そうね あれっ 男がいるよ」
「そしたら 由貴さんに話せばいいじゃん」
「そうね そうしましょう」
筒井が車から降りると 直ぐに香織と安堂真由美に気が付き挨拶した
由貴や桃子もニコニコして挨拶をした
「やあ お疲れ様でした」
「えーっと 筒井さんですよね こんにちわ」
「ははは スコアが悪くて覚えられたかな ちょっと失礼しますね」
筒井は急ぎ足で その場から離れトイレに向った
「ねえ 由貴さん 代々木のお寿司屋さんに行こうか」
「そうね 桃子ちゃんいいでしょ」







2013年12月19日木曜日

Vol.1258 百日紅 -9-70



8月19日
「あら由紀枝さん 凄い荷物ね」
「亜矢子さん ほんと一杯で大変よ もう一度運ぶわ ふふふ」
由紀枝は白いゴルフVR6に荷物を入れると 亜矢子に見てもらい
もう一度会場に行って 残りの分を運んできた
「でも凄いわね こんなに白いゴルフVR6が並んでいると」
「そうね 自動車ショーのようね ふふふ」
「ねえ 亜矢子さん 御殿場の駅前寿司にでも行きませんか」
「そうね 行きたいけれど ほら車があるから 次の機会にしましょう
ふふふ 優勝よかったわね これで2連勝でしょ」
「うーん 祐子さんと一緒って言うのも因縁ね ふふふ」
「じゃ 明日はお仕事ね 頑張りましょうね」
「はーい 亜矢子さんも気を付けて帰ってね」
「はーい じゃ バイバーイ」
2台の白いゴルフVR6はゆっくりと駐車場を後にした

「いやぁー 杉田さん ありがとうございます」
「いいえ ほんと我侭で参加して頂きましたから それよりホールインワン
記念品ですが どうでしょうか 優勝カップよりもう少し小さいので
格好が良いのってありますか?」
「ええ 18cm高さで優勝カップと同じようなデザインのカップがあって
それは型も残っていますので 大至急作ることは出来ますよ」
「先ほど先輩と話をしたんですが 一人50客です だから300は
必要になるんですが どうでしょうか」
「ええ でしたら見本がありますから これから見に来てください」
「あっ そうですね その方が早いですね 分かりました
でも 凄いですね6人も達成なんて」
「ええ 私も聞いた事はありませんよ 以前ですが コンペ それも
300人くらいの大コンペですが その時に2名達成は知っています
しかし今回は36名でしょ それも女性ばかりですものね 凄いです」
「ほんとですよね 驚きを通り越して呆れましたって先輩です」
「ははは そうでしょうね ご褒美が絡んでいますから」
「あっ 先輩の車かなー 飛ばしてきている」
「えっ 真紅のポルシェですか」
「ええ 多分田所先輩だと思います わぁー早い」

「あれっ 翔君かしら」
「ああ 鈴やの方ですね」
「そうなの もう直ぐ挙式するのよ」
洋子が運転する真紅のポルシェは杉田の白いフェアレディーZに並び
「ふふふ 真剣な顔で運転しているわ」
洋子はクラクションで挨拶すると 向こうもクラクションを鳴らした
直ぐ後ろから泰子が運転する白いゴルフVR6もクラクションを鳴らし
杉田の車を追い越していった
神山の蒼いBMWも杉田に並び 手を振って追い越していった

「げぇー なに レースでもしているの もう早いなァー」
「ほんとですね 確かに早いですよ」
「しかし 田所先輩って真紅のポルシェに似合っていますね」
「ええ 格好が良いですね ははは」

「しかしJr 今日は払ったね」
「ははは 仕方がないよ グロスで女性に負けているんだ
でも 神山さんがドラコン放棄してから 2つ頂いたし よかったよ」
「そうですね 私も2つ頂きました しかし飛ばしますね」
「あのクラブはまだ日本で販売されていないからね
あのクラブを日本に持ってくれば 売れますよ ほら神山さんが
広告塔になってくれているでしょ しかし135万のクラブが
コントロールできないと 宝の持ち腐れだね」
「Jr来ましたよ 神山さんの車 凄いスピードです」
「はぁー またレースでもしているのかな」
そう話していると 洋子の真紅のポルシェが追い抜きをする時に
手を振って挨拶 直ぐに泰子の白いゴルフVR6 そして
神山の蒼いBMWと立て続けに追い抜いていった
「わぁー 赤と青は分かりますが 真ん中の白いゴルフVR6は
誰が運転しているんですか ねえJr」
「うーん 多分 スコアが良かった女性のうちの一人ですよ
だって白いゴルフVR6のナンバープレート見た? 一番違いが3台
それもゴルフ場で綺麗に並んでいたでしょ その他にも2台
多分 神山さんが買っていると思うよ」
「へぇー そうですね しかし早いなー」
後ろの席ではナタリーと篠原涼子が勝ち負けの事で話していた
「涼子さん 良いボーナスが入ったわね」
「まあ ナタリーだって40万円でしょ いいわね 羨ましいわ」









2013年12月18日水曜日

Vol.1257 百日紅 -8-69



「じゃ 精算をしてくるよ」
「はーい いってらっしゃい」
神山がフロントへ行くと心得たもので
「今日も現金精算ですか」
「ははは お願いします」
フロントが計算をして
「全部で973000円です」
神山はギフトカード100万円分だし手渡した
カウンターで数えると27000円のつり銭を渡した
神山は支配人を呼んでもらった
「お待たせしました 神山様 本日はホールインワン
達成おめでとうございます」
「ははは 僕じゃないけれど それで先ほどうちの杉田が伺いましたが
記念グラスの贈呈をさせて頂こうと思っています」
「そうですか ありがとうございます ほんと良い記念ですよ」
「一応 6名分纏めてガラスボックスに入れ 台座にプレートを
つける予定で居ます ただ何処に飾られるかですがボックスを考えます」
「ええ 考えているのは このカウンター端にある処か あとは
その広場にある記念品コーナーの所に飾らせて頂こうと思っています」
「そうすると 誰かに触られる事もあるわけですね」
「ええ そうですね うーん 何処かないかなァー」
神山と支配人が考えていると 女性の事務員が
「支配人 カウンターでもこちら側のところに飾ればお客様は
興味は持っても触りませんよ ほら私たちが付いているし」
「そうだね 業務に支障はないし そうしようか
神山様 お聞きのとおり カウンターこちら側に置かせて頂きます」
「はい 分かりました ありがとうございます ここなら目立つし
お客も滅多に触らないと思いますね ありがとうございます
それで 先ほどの杉田が全てを行いますので 連絡は杉田までお願いします
解決しない時などは 私でも構いません」
神山はそう言うと名刺を差し出し 交換をした
「はぁー 神山様 凄いですね こんなに会社がありまして」
「ははは タマタマですよ ではお願いします」

神山はパーティー会場に戻ると杉田を呼んだ
「翔 ここの支配人と置いてくださる場所を決めた 帰りに確認
それとこの件に関しては お金は僕 デザイン関係は翔だよ いいね」
「はい ありがとうございます」
杉田は丁寧にお辞儀をして席にもどった
「ねえ この袋の中を見たら ARXのカタログよ どうするの?」
「あっ 忘れていたよ もう 今回はいいでしょ」
「まぁー 折角Jrが自腹を切ったんでしょ 可哀相よ もう」
「分かった 先ほどと同じようにするか」
「そうしたら ナイトドレスを貰わなかった女性対象よ ねっ」
神山と洋子は早速くじを作り封筒にいれた
「えー 度々済みません 実は景品を残してしまいました
それでこれは先ほどナイトドレスを貰えなかった女性対象です
くじがありますので どうぞこちらへお越しください」
先ほどと同じようにくじを引いて当たりが出た女性は ARXの
婦人物ポロシャツ スカートセットが貰える目録を渡した
「さあ これで何も忘れ物はないよね」
「ええ あなたが車の中に忘れてなければね もう 心配よ」
「おいおい そんなぁー ホールインワンで頭が一杯さ もう ははは」
オードブルも片付いてきたので
「えーそろそろ中締めをします 一本〆です 宜しいですか
まだ残っているものは 食べて行ってくださいね よぉーポン
ありがとうございました お車の方は気を付けてね」
神山と洋子 杉田と奈々子が会場で皆を送り出した
「神山さん ありがとう 楽しかったわ」
「そうそう亜矢子 はいタクシー代 忘れていました ごめんね」
亜矢子は素直に貰うと由紀枝と帰ると話した
「えっ マイカーよ じゃ又 来てね お願いね ふふふ」
「あっ ごめんごめん そうだったね 気を付けて帰ってね」
「はい ありがとう ふふふ」
亜矢子が出て行くと由紀枝が荷物を一杯持ってきた
「ほんと 凄いよこれ こんなに荷物大変だよ
ふふふ でもいいかぁー 一杯貰って幸せでーす」
「おいおい 優勝者なんだから頑張って持ちなさい こら」
「又来てね お願いします ありがとう ふふふ」
今度は香織と安堂真由美がきて
「今日はお疲れ様でした 楽しかったわ ありがとう ふふふ」
「うん 記念品は出来次第知らせるよ 待っていてね」
「はーい お願いしますね では失礼します」
桃子や由貴 筒井 内藤や時田 加藤など 見送りの挨拶に追われた
最後に残ったのは 洋子 祐子 カトリアーナ 泰子 杉田 大森 奈々子
吉永美由紀 景山英美子の9名が残った
「じゃ 洋子 ちょっと支配人に挨拶をしてきます
ここを片付けておいてください お願いします」
神山は杉田を連れてフロントへ行き支配人と記念品置き場の確認した

「じゃ 翔 大森さんをお願いしますね あっ美佳さんは」
「ええ 内藤さんの車で帰りました」
「そうか 大丈夫かな」
「充分に空きがあるので 大丈夫でした」
「じゃ 先に出て良いよ 僕等も直ぐに出るから」
杉田は大森を乗せるとフェアレディーZを走らせた
「洋子はどちらに乗る?」
「ええ どちらでも良いわよ ふふふ」
神山は蒼いBMWに奈々子を乗せると 洋子の真紅のポルシェには
カトリアーナと祐子が乗り
「じゃ 洋子 先に行ってください 何かあったら携帯ね」
「了解です」
「その次は泰子 お願いします」
「はーい 了解です」
真紅のポルシェがタイヤを軋ませ発進すると 泰子も直ぐにでた
神山の蒼いBMWも泰子の白いゴルフVR6にピタリと付いて走った








2013年12月17日火曜日

Vol.1256 百日紅 -8-69



アルタの内藤は社員の男性集め
「まあ 負けは負けです そこで各自10万円用意してください
不足分は私がだします これは内緒ですよ 良いですね」
高橋や田代など 全員が会場を出て行きフロント脇にあるATMに向った
時田が50万円まで数えていると隣の加藤が
「いいですよ 残りは私が出します」
「そんな 迷惑掛けられないよ」
「ははは 大丈夫ですよ では50万円頂きますね」
そう言うと 時田から50万円受け取り 二人の合計1336000円にし
神山のテーブルに持っていった
「はい 山ちゃん これね 私と時田さんの分です 確かめてね」
神山と洋子は2回勘定をして
「ドンピシャ ありがとうございます」
神山が配当する分を数えていると 内藤と高橋がきて
「山ちゃん これは私と高橋 田中 内野 田代の分で4384000円です」
神山と洋子はまた凄い数字だと思いながら 2回数えた
「ドンピシャです ありがとうございます」
杉田が会場に戻り大森のところへいき
「大森さん ここの分 私のほうで出しておきます」
「えっ 杉田さん それは良くないですよ 大丈夫です」
「いえいえ この参加にしても私の我侭からですから」
「そうしたら 半分出します でないと今後出られませんよ お願いします」
「分かりました」
杉田は大森から37万円を受け取り 二人の合計1372000円を
神山に手渡し確認をしてもらった
「翔 あれか?」
「はい 以前のあれですが 大森さんの分 半分入っています」
「そうか そうだよな 全額は甘えられないよな うん わかった」
洋子がニコニコして
「翔君 大人になったわね 大したものだわ」
「だね それで奈々子と話をしていたんだね」
「ふふふ 秘書だもの 当然でしょ」
「以前のあれって言っていたよ だから彼の口座だろう 大したものだ」
全員の回収が終わると 今度はプラスの人に配当する準備だ
女性軍を優勝順位から一人ずつ呼び 配当金を渡した
男性で唯一神山だけが70万円もらえた

洋子が後ろに景品が残っているので神山に聞いた
「そうだ 忘れていたよ ゴルフクラブか」
「あの135万円のクラブ?」
「うん 2セット寄付してもらった うーん」
「ねえ あなたはあるんだから 男性の上位2名 えーっと
杉田君と村上さんにあげたらどうかしら」
「うん そうしよう 加藤さん時田さんは持っているしね
えー済みません お食事中 ここで男性優秀賞の表彰です
私は除きまして 村上源一郎さん 杉田翔さん どうぞこちらへ」
二人は神山のテーブルの前に行くと ゴルフセットを渡された
沈んでいた杉田だったが ニコニコして神山と並んだ写真を
奈々子に撮影してもらった
「えー 次は男性軍残念賞です 男性順位大森さんから下位の方
どうぞこちらへ来てください」
呼ばれた男性陣は神山のところにいき NNのネクタイやベルトを貰い
皆にお辞儀をして席に戻った
「えー それでは最後の賞品です 女性軍お疲れ様だったで賞です
女性の方 この袋の中に当りくじ7枚入っています これは本日参加された
ルコーワ景山英美子様のご提供でございます どうぞ優勝者から
この中のくじを引いてください お願いします」
くじ引きは由紀枝から始まり22位の浮田慶子まで行われた
幸運のシルク100%ナイトドレスは 由紀枝 祐子 泰子 由貴 洋子
桃子 香織と神山軍団が引き当てた

神山は直ぐに馬券の準備をした
「洋子 3-4だけど64440円なんだ どうしようか」
「ねえ ここはどうするの」
「そうだね 確か100万円で大丈夫だよ」
「5万円で配当して300万円余るでしょ 200万円はあなたも
随分と出しているから 貰っておけばいいんじゃないの」
「よし 5万円なら切が良いから 勘定しやすいね」
二人で配当先を調べ 申し込み封筒に入れていった
「えーでは お楽しみの馬券です これからお呼びしますので
こちらに取りに来てください」
神山が呼ぶとみなニコニコとして洋子のところに来た
全員に配当すると 神山は洋子に







2013年12月16日月曜日

Vol.1255 百日紅 -8-69



「えー お食事中申し訳ございません 肝心な事を忘れていました
本日はホールインワンが6つも達成されました おめでとうございます
それでお約束しました 私からのご褒美です これから読み上げる方は
こちらにお越しください 皆様盛大な拍手をお願いします
まず 庄司由紀枝さん 靑山祐子さん 田所洋子さん 眞鍋香織さん
桜川亜矢子さん 安堂真由美さん 6名です どうぞ」
会場からは先ほどより更に拍手が沸き指笛も鳴り止まなかった
神山が順番に渡し終えると 神山を真ん中に7名の記念写真が撮影された
6人が着席をすると
「えー それでは ドラコンとニアピン賞の授与です
これから読み上げる方は こちらに来てください そうそう
読み上げ順番に並んでくださいね お願いします 女性軍からです
引田泰子さん 庄司由紀枝さん 靑山祐子さん 田所洋子さん
カトリアーナさん 桜川亜矢子さん 安田桃子さん 浜野由貴さん」
神山はドラコンやニアピンの獲得した個数を確認しながら
金貨を授与した
ここでも 杉田が気を利かせて記念撮影をした
「えー次は男性軍です 私 Jrさん ジャックさん 内藤さん 加藤さん
以上4名 あっ私を入れて5名です」
神山は自分のは最後にして 皆にドラコン賞景品を授与し 洋子が神山に
7つのドラコン賞と1つのニアピン賞景品授与をした
この時も盛大な拍手で沸いた

食事も半ばになり神山と杉田で
勝ち負け表をホワイトボードに張った

  優勝   庄司由紀枝    808000
  優勝    靑山祐子     808000
  3位    引田泰子      772000
  3位  カトリアーナ       772000
  5位    浜野由貴      736000
  5位    安田桃子      736000
  7位    神山龍巳      700000
  7位   安堂真由美     700000
  7位    田所洋子      700000
  7位   桜川亜矢子     700000
  7位    眞鍋香織      700000
 12位   吉永美由紀     412000
 12位    ナタリー        412000
 14位   景山英美子     304000
 15位    村上妙子      268000
 16位    田宮里香      232000
 16位    小谷美佳      232000
 16位    篠原涼子      232000
 19位   安井奈々子     196000
 19位   内藤真奈美     196000
 19位     椿純子       196000
 22位    浮田慶子       52000
 23位   村上源一郎   -562000
 24位     杉田翔     -632000
 25位    加藤武雄    -668000
 25位   時田清三郎   -668000
 27位    大森和一    -740000
 27位    田宮浩二    -740000
 29位    田中幸三    -776000
 29位    内野誠二    -776000
 31位    筒井健一    -812000
 31位 アレックスJr       -812000
 33位    ジャック       -848000
 34位    田代純一     -884000
 34位    内藤一哉     -884000
 36位    高橋孝一    -1064000

「え~ ここに書かれているマイナスの方 金額を徴収します
こちらにお願いします」
男性軍は大体予想していたが それでも70万円や80万円と言う数字を
みると 改めて驚きお酒がひいていった
杉田が奈々子の席に行き
「奈々子 軍資金から出しても良いかな 僕だけじゃないよ 大森さんの
負け分も一緒に払おうと思うんだが」
「まぁー 仕方ないでしょ だって貯金だってないでしょ それでお金は」
「うん 以前自分の口座に振り込んだのがあるから そこから出す」
「まぁー だったら自分のお金じゃん いいのそれで」
「うん ほら一応 報告しておかないと」
「良いわよ 早く出してきて 大森さんに伝えないといけないわよ」
「うん わかった」
杉田は急ぎ足で会場を出て行った







2013年12月15日日曜日

Vol.1254 百日紅 -8-69



「先輩 あと9組の桜川さんと眞鍋さんだけです」
「うん 分かった でも遅いな 洋子ちょっと覗いてきてくれる」
洋子は直ぐに浴室に向うと 会場を出たところでばったり会い
「ふふふ ごめんなさい 洋子さん ゆっくりとしてしまったわ」
「まあ どうぞ」

神山は最後の二人を確認すると 電話でシャンパンやオードブルを
持って来るよう伝えた
全てが準備されると神山は
「えー 本日はお忙しい中 第2回神山杯ゴルフコンペに
参加してくださいまして ありがとうございます かんぱーい」
全員でシャンパンを乾杯した
「えー 本日はマイカーの方がいらっしゃいますので 遠慮なく
ソフトドリンクを注文してくださいね 注文は私までお願い」
オードブルを二口、三口食べ始めると隣どおしで話をするようになった
「えー それでは表彰式を行います まず優勝ですが 今回は第1回の
ように2名いらっしゃいます 庄司由紀枝さん そして靑山祐子さんの
お二方です 本来は誕生日まで遡り優勝者を決めますが この神山杯では
2名を優勝と認めます どうぞ こちらにお越しください」
由紀枝と祐子は慣れたというか 堂々と神山のいる正面テーブルへいき
皆に向って丁寧にお辞儀をした
「えー それでは優勝賞金500万円分のギフトカードです」
神山は由紀枝と祐子に渡すと 二人は神山と洋子にお辞儀をして
更に皆に丁寧にお辞儀をした
戻ろうとする二人に神山が
「まあまあ 副賞の授与です ダイヤモンドペンダントトップ 700万円
お二人に差し上げます」
由紀枝に贈ると箱からペンダントを取り出し 喜びの笑顔で皆に見せた
「さあ 由紀枝さん チェーンで首に下げましょうね」
洋子が準備したチェーンを通し クビから下げてもらった
祐子も同じようにしてもらうと 二人はニコニコしながら肩を抱き合い
空いている手で 人差し指を高々に揚げた
杉田は記録写真を撮る為に 良いポジションから撮影していたが
フラッシュがたけなくて もう一度ポーズしてもらった
「えー 更に副賞です」
神山は現金をテーブルに置くよう指示すると クリスタルカップを
二人の前に準備した
「えー 今回から設けました 優勝カップの授与です まず庄司さん」
神山はカップの名前を確認して 優勝カップを由紀枝に渡した
この時も杉田が間違わないようフラッシュ撮影をした
「次は 靑山祐子さん どうぞ」
祐子にもカップを渡し 化粧箱も渡した
戻ろうとする二人に
「おいおい 優勝者はまだあるんだよ えーアレックスjpからの
ご提供で 良く飛ぶゴルフクラブ 新製品の授与です」
これも 由紀枝と祐子に渡した
神山が気を使い 優勝景品など綺麗に並べ 二人の記念撮影をした

杉田がOKサインを出したので 賞品を運んだり手伝い
「えー 次は3位ですが これまた2名です そこで賞金は3位の賞金で
副賞は2位の副賞を差し上げます」
この時はもう 会場から割れんばかりの拍手で神山の声が聞こえなかった
「えー3位 引田泰子さんにカトリアーナさん どうぞこちらへ」
3位の二人には賞金250万円のギフトカードの授与をした
「えー本来ですと3位のペンダントですが 2位のペンダント授与です」
二人がお辞儀をして受け取ると箱からペンダントをだした
洋子がチェーンでクビに下げてあげるとカトリアーナは喜んでいた
「えー ありがとうございます それで5位ですが 賞金はそのままで
副賞の3位を授与させていただきます 浜野由貴さん安田桃子さんどうぞ」
呼ばれた二人は 顔を見合わせながら 神山のところへ行った
「はい 賞金130万円分のギフトカードです どうぞ」
二人は神山に丁寧にお辞儀をして貰った
3位副賞としてダイヤモンドペンダントトップ 200万円も
箱から出すと 輝いていて二人は顔を見合わせてしまった
洋子がチェーンをとおしクビに下げてあげた
この時も会場では盛大な拍手に包まれた
この後は順位順に賞金を授与して行った

神山と洋子は一息つくとシャンパンやオードブルを食べた
直ぐ近くに座る杉田が
「先輩 ホールインワンはどうされるのですか」
「あっ そうだ でも食べ始めたから もう少しあとにしよう うん」
そういい 封筒の中身を確認した
暫くすると 神山が









2013年12月14日土曜日

Vol.1253 百日紅 -8-69



使って頂いてOKですって 喜んでいましたよ それにパーティーで
6つもホールインワンなんて聞いた事がないし 出来ればそのグラスを
1客ずつ買い求めたいとお話されてました これが支配人の名刺です」
神山は支配人の名刺を受け取ると杉田に
「しかしなぁー 本当は記念植樹だろ だからプレゼントかな
そうだ ガラスボックスを作って 台座に日時と名前 ホールを書いた
プレートを貼っておくってどう」
「いいですね では何処に置かれるか聞いて そのように作ります」
「うん 頼んだよ 僕は精算の時に挨拶はしておきます」
「はい 了解です そうするともう一度ここに来れますね」
「ははは その時は僕が持ってくるよ」
「えっー 先輩 それは無いでしょ もう」
「さあ お仕事お仕事 頼んだよ 僕の方はもう直ぐ出来上がりだ」

神山と杉田がパーティー準備をしていると 1組や2組 3組のメンバーが
お風呂から上がってきた
神山は杉田と一緒に成績表をホワイトボードに貼り付けた
各人の成績は次の通りになった
                  OUT IN  GS HC スコア
  優勝 庄司由紀枝 ◎   40 44  84 15  69
  優勝 靑山祐子 ◎     41 43  84 15  69
  3位 引田泰子        35 35  70  0  70
  3位 カトリアーナ      41 42  83 13  70
  5位 浜野由貴        44 45  89 18  71
  5位 安田桃子        41 48  89 18  71
  7位 神山龍巳        35 37  72  0  72
  7位 安堂真由美 ◎    46 45  91 19  72
  7位 田所洋子 ◎     38 44  82 10  72
  7位 桜川亜矢子 ◎   39 43  82 10  72
  7位 眞鍋香織 ◎     43 48  91 19  72
 12位 吉永美由紀      44 53  97 17  80
 12位 ナタリー          49 51 100 20  80
 14位 景山英美子       43 40  83  0  83
 15位 村上妙子         50 52 102 18  84
 16位 田宮里香         50 52 112 17  85
 16位 小谷美佳         52 49 101 16  85
 16位 篠原涼子         51 50 101 16  85
 19位 安井奈々子       52 52 104 18  86
 19位 内藤真奈美       49 52 101 15  86
 19位 椿純子          49 52 101 15  86
 22位 浮田慶子         52 55 107 17  90
 23位 村上源一郎       47 60 107  0 107
 24位 杉田翔          60 49 109  0 109
 25位 加藤武雄         53 57 110  0 110
 25位 時田清三郎       53 57 110  0 110
 27位 大森和一         49 63 112  0 112
 27位 田宮浩二         49 63 112  0 112
 29位 田中幸三         52 61 113  0 113
 29位 内野誠二         56 57 113  0 113
 31位 筒井健一         56 58 114  0 114
 31位 アレックスJr         49 65 114  0 114
 33位 ジャック            55 60 115  0 115
 34位 田代純一         55 61 116  0 116
 34位 内藤一哉         62 54 116  0 116
 36位 高橋孝一         55 66 121  0 121

一旦席に着き 成績表を見に来るプレイヤーも居れば 喜んで席に
戻る人も居た
洋子が早くお風呂から出てきてくれて助かった
「やあ ありがとう」
「いえいえ 今日は表彰が多いでしょ 大変な事分かっているし ふふふ」
洋子はテーブルに並べられた賞品や景品をみて
「ねえ ホールインワン賞はどうされたの ご褒美は」
「あっ いけない まだ作っていません ゴメン」
神山は急いでフロント脇のATMで600万円降ろし会場に戻った
「洋子 事務封筒にホールインワン賞って書いてくれる 6つお願い」
「ふふふ 分かりました」
洋子が書き終わると 100万円ずつ封筒に入れた
「ねえ ここで600万円 大森さんに600万円 凄いわね」
「うん だって6つも出るなんて 誰も想像付かないでしょ ははは
もう 僕は呆れていますよ ほんと」
「まぁー 私が出しているのに もう 嫌ねぇー」
洋子は口を尖らせたがニコニコとしていた
だんだんとメンバーが戻ってきて 杉田が確認をしていた







2013年12月13日金曜日

Vol.1252 百日紅 -8-69



最後のゴルフクラブを運ぶ時には特に慎重に運んだ
「やあ 助かったよ ありがとう お風呂に入ってきてね」
泰子はきょとんとしているので
「おーい 泰子 大丈夫」
「あっ あっ ごめんなさい あなたが居ない時に またホールインワン」
「えっ なに それ えっー どうなっているの で誰?」
「15番で祐子さんと亜矢子さんよ どうなっているの ほんと」
「えっー あの難しい15番だよ えっー」
「でしょ どうなっているのかしら」
「わかった ありがとう 兎に角お風呂に行ってきなさい」
「あなた 着替えをしてきて それから行きます」
神山は泰子の気持ちに甘え ロッカーで着替えを済ませると
フロントで貴重品を受け取った
「やあ ありがとう ではゆっくりとしてきてね」
神山は2組3組とあがってきたメンバーに スコアカードの
提出を求め スコアを洋子のノートパソコンに入力した

7組のJrがスコアを提出してきた
「神山さん 驚きだよ 目の前で一日に2人だよ ホールインワン
初めての経験だよ 凄いよ由紀枝と祐子は ほんと
それに 見ている方もドキドキしながら見ていてさ
入ったときは自分のボールが入ったように喜んだよ 凄かった興奮したよ
お陰で僕は 力んでスコアがめちゃくちゃになったよ ははは」
Jrはほんとうに興奮したんだろう 目を輝かせ神山に説明した
「ははは よかったじゃないか 2ホールもホールインワンしたんだろ
僕はもう羨ましいを通り越して 呆れているよ ははは」
「ほんと 綺麗でスローモーションを見ているようだったよ
最後にカップのところで コロってインした時は鳥肌だったよ」
「分かった ありがとう Jr お風呂にゆっくりと入ってきてね」
Jrはまだ興奮が収まらないのか 口笛を吹きながらロッカーに向った
8組のジャックも興奮が収まらない様子だった
この組は12番で真由美がホールインワンを達成していた
9組の洋子がスコアカード提出に来た
「わぁー 私 初めてよホールインワンなんて ふふふ」
「凄い事になったね でも おめでとう もう羨ましいを通りこして
すこし呆れています」
「まぁー ふふふ 内藤さん すっかり調子を崩したわよ」
スコアカードを見ると116と加藤同様3桁だった
「あれれ どうしたの へぇー午前中が酷いスコアだね
こりゃーもう諦めたね ははは」
「だって パットが酷いでしょ 29よ午後だって26よ
私たちが女の武器を使って スコアを崩したのよ どう」
「はい ありがとうございます ではゆっくりとお風呂へどうぞ
そうそう 大変な事になっているんだ」
神山は7組の由紀枝と祐子が同スコアで優勝 泰子とカトリアーナが
同スコア3位 8組の由貴と桃子が同スコアで5位になっていることを
パソコンで説明すると
「あら 大変ね そうしたら お風呂を早くあがってきますね」
「うん お願いします 僕の方は一応想定していたから 準備はしてきたよ」
「そうね 分かりました では失礼しますね」
洋子は急いでロッカーへいき浴室に消えた

神山が事務封筒に賞金を入れて作っていると4組の大森がお風呂から
あがってきて神山に
「神山さん 優勝は決定しましたか」
「やあ 大森さん 2名で決定です そうそう名前は」
神山はメモ用紙に漢字で書くと 大森が
「どうでしょうか ローマ字のほうが素敵だと思いますが」
「あっ そうですね Yukie SHOJI と Yuuko AOYAMA でお願いします」
「はい 3分もあれば彫れますからお持ちします」
「お願いします」
大森がクリスタルカップ2客を慎重に受け取ると早速名前を彫りだした
「先輩 お手伝いします」
「おお 翔 まあまあのスコアじゃないか 頑張ったね」
「ええ 午後は結果オーライで助かりました」
「ははは それも運が付いているからさ よかったじゃないか
そうしたら このパソコンのデーターを見て 勝ち負けの数字を
はじき出してくれるかな お願いします」
「はい 分かりました どれどれ僕はどうだろう」
「ははは 完全にマイナスだね 50万円は覚悟だよ」
「えっー そんなにですか」
「まあ 早い所お願いします この用紙にスコアを書き入れていけば
簡単だよ それが出来たら この大きな紙に清書だ」
「そうそう 先輩 例のエンブレムですが 商用でなければ








2013年12月12日木曜日

Vol.1251 百日紅 -8-69



左のラフに入れてしまった
英美子も同じようにドローボールで打つが 少し右に行きすぎ
崖下に落ちるのではないかと思われたが 少しずつ左に戻りラフに残った
「わぁー 危なかったわ」
「よかったわね 戻ってきてくれて」
「しかし泰子さん 良く飛ぶわね 羨ましいわ」
「うん このクラブにしたら飛ぶわよ」
「そうね これってARXの新作でしょ」
「そうなの まだ充分に練習をしていないので もう少し打ち込めば
2つや3つは縮むと思うわ」
「よし 私も買おうっと ふふふ」
神山の打つ番が来て 素振りをして打つと 低い弾道で出て行き
崖の上を綺麗に飛んだが 泰子の言うとおり 飛ばしすぎて左のラフ
グリーン傍まで運んだ
「わぁー プロのボールみたい 凄いわ」
「わぁー 神山さん格好いいわよ」
神山軍団の女性たちから声援が上がった
加藤の番で 素振りをすると神山と同じ方向に打った
ボールはやはり飛びすぎて 泰子と同じ所まで飛んだ
「って事で 僕のドラコンはありませんから 宜しくです」
「はーい 行ってらっしゃい」 

神山はこのホール ボギーであがった
11番ロングでは左の林に入れたりとちょっと調子が出なかった
ここはダブルボギーの7であがったが
神山たちが15番ショートホールで待っていると7組祐子から無線機で
「神山さん 7組祐子ですが庄司由紀枝さんが12番ショートで
ホールインワンを出しました」
「えっ ホールインワン ほ ほんとう?」
「はい 本当でーす ご褒美ですよね」
「あっ うん まあ 兎に角おめでとう」
「変わりますね 神山さんよ 驚いていたわ
はーい 由紀枝でーす やりましたァー ぎゃはぁー」
「ああ うん おめでとう 凄いね よかったね」
「ご褒美 お願いしますね」
「うん 大丈夫だよ うん」
無線機を泰子に渡すと
「わぁー 又 ホールインワンですか 凄いですね」
「うん どうなっているの ほんと」
この話はトランシーバーなので直ぐに他の組にも伝わり
神山のところにも杉田から無線が入ったりと ゴルフに集中できなかった
「あのぉー神山ですが 皆さんにお願いです えーっと」
「はいはい ゴルフに集中できないんでしょ 分かりましたよ
ねぇー みんな 少し静かにしましょうね 9組洋子でーす」
「洋子 ありがとうございます って事で静かにね」
漸く静まり185yを思い切り振りぬくとグリーンに乗ったが
難しい下り14mを残してしまった
泰子もグリーンにワンオンさせたが スライスラインの10mを残し
この組のニアピンは無くなった
神山も泰子も時間を掛けラインを読み 共にバーディーであがった
最終18番で神山はイーグルをだした
ドライバーが決まり セカンド140yを5番アイアンで打つと
グリーン手前に落ちワンバンドでグリーンに乗るとコロコロ転がり
カップインしてしまった
午後は37であがり トータル72のイーブンであがった
泰子は35、35の70であがった
加藤は53、57のトータル110として
「わぁー 山ちゃん 大変なスコアになってしまったよ」
「あらら 3桁ですか 珍しいですね」
「もう 30年以上見たことが無いスコアだよ ははは
しかし山ちゃんどうしたの 今日は 真由美さんだろ洋子さんでしょ
12番のショートってそんなに優しくないよ それが3人も
ホールインワンだって 初めての経験ですよ そうそう午前を含むと
4人でしょ ギネス記録だよこれは」
「ははは 香織で驚きましたけれど 後の3人にも驚きですよ
ほんと どうなっているのって しかし凄いですね ははは
そうそう あそこがパーティー会場です ゆっくりとお風呂に
入ってきてください」

「神山理事 なにかお手伝いしましょうか?」
「ああ 泰子 ありがとう そうだ ここで留守番をしてくれる
僕は荷物を運んできます 直ぐだからお願い」
「はーい 気をつけて下さいね」
神山は自分の車から景品を運んだが1回では済まないで3回運んだ








2013年12月11日水曜日

Vol.1250 百日紅 -8-69



「それで 顔写真をグラスに上手に表現できますか」
神山はグラスを眺めている時は良いとしても アイスを入れたり
アルコールが入ったときにどうか心配した
「そうですね 神山さんが言われるように グラスの中に入ると
ちょっと顔が死んでしまいますね 可哀相ですね
それでしたら このコースのエンブレムとホール 名前と日時を
彫り込んだ方が無難ですね」
「そうですね エンブレムなら格好も良いし そうしましょうか
そうしたら翔 エンブレムだから勝手に使うと色々と問題が起きるかも
そこで支配人に断ること あとはデザインだね」
「はい 食事が終わったら 早速動きます」
「うん 頼んだよ 大森さん ここは身内なので卸価格でお願いします
お支払いは私の方でしますから」
「はい 大丈夫ですよ 最高級のグラスを作りますよ」
「じゃ 翔 頼みましたよ」

神山は席に戻らず9組の洋子のところにいった
「洋子 ホールインワンだけど 例のクリスタルガラスに決定」
「わぁー 香織さん良かったわね」
「神山理事 ありがとうございます それで代金ですが、、、」
「ははは 大丈夫だよ 僕の部下だし僕が支払うよ」
「えっ そんな甘えて良いんですか」
「じゃ 止めるよ」
「わぁー お願いします 良かったぁー 洋子さん ふふふ」
大きな声で香織が喜んでいるので 7組8組の軍団は直ぐに寄ってきて
「わぁー 香織さんよかったわね ねぇー由紀枝さん」
「うん 素敵なグラスだし 良い記念よ ほんと」
「そうしたらさ ここに居る人35名プラス15客で50客作るか
ねえ 洋子 どうだろう?」
「ええ そのくらいで充分ですよ 余ったら自分で使えるし」
「じゃ 50客で進めよう しかし香織 おめでとう」
「はい ありがとうございます 初めての経験です 嬉しいわ」
そろそろ時間なのか 1組の泰子や2組の時田たちが動き出した
泰子が香織に
「先輩 おめでとうございます 頑張りましたね」
「泰子ちゃん ありがとう ふふふ 嬉しいわ」
「午後ももう一つ出してくださいよ ねぇー神山理事」
「おいおい ホールインワンがそんなにでたら 失神してしまうよ
それでなくても驚いているのに ははは でも頑張ってね
じゃ 僕らは下にいきます ゆっくり食べてね」

「神山さん 香織さん 喜んでいましたね」
「うん 良かったよ でも凄い事をしてくれたな ははは」
「あーあ 私も出したいなァー」
「まあ アレは狙ってもそうそうできる事じゃないからね」
そこに加藤が来て
「山ちゃん 楽しいね こうやって良いことが起きると」
「ははは ほんとですね 僕も嬉しいですよ」
4人は練習グリーンでパッティングの練習を始めた
一方9組の香織は食事が終わった皆から 祝福を受けていた

第1組のスタートの時に9組まで下に降りてきたので神山は
「えー 午後からは私のドラコンはありません 目印を立てておきます
その目印を超えた場合は景品倍付けです ない場合は普段通りの
ドラコンです 以上ですがなにかありますか?」
杉田が手を上げ
「そうすると先輩がラフに打ち込んだ場合は 普通のドラコンですね」
「まあ そうだね それで判りづらいと思うので トランシーバーで
状況をお知らせします 例えばフェアウェイ真ん中とかね」
「はーい 了解です」
この話を聞いた男性軍は 強敵神山のドラコンがなくなり微笑んだ

午後は風が西南西から吹いてきて 少し強かったり弱かったりと
安定していなかった
「泰子 富士山の風が吹いてきましたね」
「そうね 嫌ねぇー また18番が大変だわ」
「そうだよなぁー 安定してくれれば ドローで攻める事できるけどね」
「ほんと でも10番はフォローだからもしかしたら ワンオンかもね」
「ははは そんな事したら顰蹙を買うよ」

10番スタートホールはRTが380yLTが360yで右側は崖で
落とすと10mくらいあり フェアウェイに上げるだけでも大変なホール
完全なフォローはこのホールだけで他のホールは斜めの風と戦う事に成る
最初は泰子が綺麗なドローボールで飛距離を稼いだが飛びすぎて







2013年12月10日火曜日

Vol.1249 百日紅 -8-69



「でもさ桃子ちゃん ハンデ引いたら私と同じじゃん 由貴さんだって
3つしか違わないでしょ ねぇー洋子さん」
振られた洋子はスコアが接近している事を桃子だけではなく神山軍団に
「ねえ 大丈夫よ このままの調子なら 泰子さんを含め このなかから
優勝者が出るわよ ガンバ!! ねっ」
「ねぇー 洋子さん パソコン見せて」
洋子が皆から集めたデーターを整理していたが
「まあ 凄いわ やっぱり この中から出るわよ ほんと」
由紀枝や祐子 カトリアーナ 由貴や桃子 真由美 亜矢子や香織が
洋子のノートパソコンを覗き込んだ 由紀枝が
「げぇー 36まで私たちなの 凄いわねぇー」
「ほんと ここに居る女性で上位を占めているわ 凄いわ」
「わぁー 神山さんと泰子さんってハンデ0で35よ 凄いわね」
「ほんと でも由紀枝さんと桃子ちゃん 凄いじゃない 32なんて」
「うーん まあね なぁーんて言うと怒られるわね 桃子ちゃん」
「だって毎日練習ですよ 由貴先輩と ねぇー 先輩」
「そうそう 練習です 神山さんが相手にしてくれないもの」
この由貴の発言で仲間は大笑いをして煩くなった

「泰子 あそこ少し煩いからさ 宥めてきてくれる」
泰子はニコニコとしながら9組のテーブルに行った
しかし 泰子は宥めるのではなく 一緒になって笑っていた
困った神山はどうしたら良いものか考えていると 英美子が
「若いって 良いわね 私にもあんな時代が合ったわ
何をしても楽しくて 直ぐに笑ってばかり 良いわ 羨ましいわね」
神山はただただ頷くだけだった 加藤が
「山ちゃん 羨ましいね こんな若くて可愛らしい美女を相手にして」
「ははは それなりに苦労が一杯ありますよ ほんと大変です」
「まあ それは仕方のないことさ しかし良く似ているねぇー みんな
特に洋子さんと亜矢子さんだろ 由紀枝さんだっけ 彼女と祐子さんかな
みんな姉妹のようだよ ほら笑った所なんて そっくりだよ へぇー」
神山も加藤に言われ 改めて見るとそっくりで姉妹の様だった

泰子がテーブルに戻りニコニコして神山に報告をした
「ごめんなさい でもね神山さん 優勝はこの3組から出るって
みんなで話しているのよ ふふふ 凄いでしょ」
「えっ なに それ」
「だって 36までがあそこの組で固まっているんですよ」
神山は馬券のメモを取り出し見ると
「わぉー 8-8だと7万5千円だよ 凄い へぇー
そうすると何処が来ても可笑しくないんだぁー 参ったァー」
「でしょ だからみんな大変よ」
聞いていた加藤や英美子は
「まぁー 私 買っていないわよ もう 自分から流したもの」
「そうだよ 山ちゃん 自分から流すよ でも凄い事になったね
ホールインワンが出るしさ 大穴が出そうだし」
「ははは 僕だって 驚いていますよ 参ったァー」

神山はコーヒーを済ませると 再び周りのテーブルに
「えー お食事の所済みません 実は先ほど喜ばしいホールインワンが
ありました それでこの事についてはご褒美が出ます
えー 午後は多分無いと思いますが ホールインワンが出た場合
これも 私からご褒美が出ます 以上です あぉー周りがあるので
金額は控えさせていただきます お願いします」
聞いていた皆は拍手で答えた
時田は加藤を捉まえて
「さっき聞いたが 100万円だって?」
「ええ ほら記念品の件を考えるとその位が妥当だと」
「へぇー 山ちゃん凄いなァー」
「ははは 良い部下をお持ちになられましたね 羨ましいです」
時田は加藤に日本酒を勧め 喜んでいた
神山は6組の杉田のところへいき
「翔 ホールインワンの記念品だけど 例のクリスタルガラスはどうかな」
「あっ 先輩 それ良いですね 顔写真を撮影して反対側はホールの絵柄
そうしましょうか?」
「うーん 顔写真かぁー どうだろうか 上手に表現できるかな
ほら ビールが入ったときの事を考えるとどうかな」
「うーん そうですね 社長に相談しましょうか もう食べ終わっているし」
「翔はいいのか まだ残っているけれど」
「ははは 大丈夫です」
神山と杉田は4組のテーブルに向かい
「大森さん 実はホールインワンの記念品ですが 例のクリスタルガラスで
作りたいんですが 如何でしょうか」
「あー 良いですね」








2013年12月9日月曜日

Vol.1248 百日紅 -8-69



「うん そうだね 嬉しいよ」
「でも 午後もあったらどうされるの?」
「ははは まさか そんな事はないよ 大丈夫だよ」
「まあ でも 私がホールインワン出したらご褒美ね ふふふ」
「うん 大丈夫だよ 心配しないで食べなさい うん」
この話を聞いていた加藤は御殿場御膳を食べながら
「でもさ 山ちゃん でたら大変だよ 大丈夫 ほんと」
「ははは ありがとうございます 大丈夫です
ほんと 部下がこのような嬉しい事を達成してくれると
これまでの事が報われるし 本人も励みになって良いと思いますよ」
「そうだよな 人生で一度あるかないかだもの
結婚する相手を見つけるのと同じくらい難しい事だよ ほんと」
「ですよね あーあ 僕もホールインワンしたいなぁー」
「ははは 山ちゃん 他でホールインワンでしょ」
「ははは まあまあ」
聞いていた英美子と泰子は
「まあ 男って直ぐに下品な話になるのねぇー 泰子さん」
「ほんと 嫌らしいわ 幻滅ー」
これには神山や加藤は何も言えず 黙って食べていた

神山達1組が食べ終わりコーヒーを飲んでいると 7組8組9組の
プレイヤーがレストランに入ってきた
9組の洋子が神山を見つけ近づくと
「ねえ 男性ドラコンだけど 貴方だけなのよ」
「えっ なにっ ほんと それ」
「ええ そうよ」
洋子はドラコンフラッグを神山に見せると
「参ったなァー そんな どうしようかな でもこればっかりはねぇー」
「ねえ そうしたらさ 午後は辞退したら ほら 貴方のドラコンを
なくして 他の方に譲ったらどうかしら」
神山は言われた事を考え テーブルで食事をしている皆に
「えー 皆様 午前中は大変でした って 男性軍です
実は午前中の男性ドラコンは私 神山が全て頂きました ごめんなさい
そこで 午後の男性ドラコンにつきましては 私は放棄いたします
これは 今日皆様に楽しんでいただくためです
勿論 暫定で私のドラコンフラッグは立てますが あくまで暫定です
そこで 提案です 私を抜かなくてもドラコン そして抜いた場合は
ドラコン商品倍付けでーす どうぞ頑張ってくださいね」
神山は今までの獲得した金貨があるので 倍付けになっても
持ち出しはないと考え提案した
直ぐにARXJPのJrから質問があった
「神山さん そうすると抜いた場合は倍付けで 抜けなければ
今まで通りのルールだけど そのドラコンはどうやって調べるの」
神山は少し考え
「はい 午後からは私のボールには ドラコンフラッグに【K】と印し
それを立てて置きます なので2組以降 私を抜いたら不要ですが
抜けなければ そのまま9組までそれは存在します しかし
男性ドラコンは私を抜かなくても活きますので間違わないように」
「了解です 抜けば倍付けで抜けなければ今まで通りですね」
「はい お願いします」

神山は2組の奈々子にドラコンフラッグを全て渡し
「今の説明で解ったかな」
「大丈夫です そうすると専務の目印はどうされるんですか?」
「うん 下のショップでフラッグを買い【K目印】と印しをつけます」
神山は泰子にショップでフラッグ購入を指示をして皆を集めた
「えー 午前には喜ばしいホールインワンが出ました」
皆は香織に向って拍手をした
この時に泰子がショップで購入したフラッグを神山に渡した
「このフラッグが立っているホールで抜いたら 倍付けです
勿論抜けなくてもドラコンの権利は発生します」
この話を聞いていたスコアが悪い男性からは拍手が沸いた
「じゃ 抜けなくても フェアウェイに残っていればドラコンですか?」
「そう 勿論です ただし後の組に抜かれたら駄目ですが」
「はい 了解です」

7組8組9組は神山軍団の女性軍団 テーブルが近いのか
ARXのJrやジャック 内藤など相手にしてもらえず
キャッキャキャッキャ話しながら食べていた
7組由紀枝 祐子 カトリアーナはドラコンを一づつ獲得し
9組洋子 亜矢子もドラコン 香織はホールインワン
そんな中8組は由貴 桃子 真由美は桃子のニアピンだけで
少し元気が無かった
由紀枝が桃子と由貴に







2013年12月8日日曜日

Vol.1247 百日紅 -8-69



ただ少しだけ タイミングがあっていないんですよ 大丈夫です」
「ははは 参ったァー 女性二人にグロスで負けです」
「加藤さん まだ午後がありますよ 大丈夫ですよ」
そう言われても 加藤はもう少し練習をしないと駄目だと思った

生ビールを呑みおつまみを食べながら 楽しく話していると
「こちら最終9組 洋子です 神山さんお願いします」
「はーい 神山です どうされましたか?」
「はい 6番ショートで眞鍋香織さんがホールインワンを出しました」
「えっ ホールインワン?、、、ほ ほんとですか どうぞ」
「はい 本当です もう 凄い事でーす ご褒美はどうされますか どうぞ」
「うーん 考えていなかったね 了解です ご褒美は大至急考えます」
「はーい 了解しました お願いします」
無線を置くと加藤や泰子 英美子が驚き
「大変な事になりましたね 山ちゃん これはホールインワンって
その人が パーティー全員に記念品を渡すんだよ そうそう それから
記念植樹もあるよ どうするの?」
「わぁー 大変だ 本人も大変ですね」
「そうだよ でもさ 記念品は後日郵送でも良いと思うよ
僕も何人か知っているけれど その場では頂かなかった ほら
金額が凄いでしょ なので後日自宅郵送だね それより ご褒美は?」
「参ったなぁー」
「じゃ 現金で100万円位渡したらどうかな 大丈夫?」
「ええ お金は大丈夫です それが良いですかね」
「うん そうすればそのお金で 記念品を買えるでしょ 35名でしょ
一人2千円としても7万円だもの 優勝賞金が500万円だから
100万円で充分だと思うよ」
泰子や英美子も
「100万円なら 本人も喜ぶし記念品を高いのにしても充分だと思うわ」
「よし ありがとう」
神山は無線機で9組洋子を呼び出すと
「決定 ホールインワンのご褒美は100万円現金です」
「こちら 洋子 了解です ちょっと待ってね はい香織さん
香織です 神山さん 嬉しくて ありがとうございます」
「凄いね 兎に角おめでとうございます
まだ3ホール残っているから 頑張ってね」
「はーい 分かりました」

神山は無線機をテーブルに置いて 生ビールを呑んでいると
2組3組があがってきて 神山のテーブルを取り囲むように座った
「山ちゃん 凄いな 6番でホールインワンだってね」
「ははは もう 僕も驚きですよ ところでどうですか」
「ははは 駄目だ 筒井君と沈没したよ 女子とグロスが同じだよ
もう 浮き上がれないよ ここは難しい」
「そんな 時田さんは狙いすぎているんじゃないですか」
その話を聞いていた筒井は
「そうなんだよ キャディーの言う事を守れば良いのに
別な所を狙うので ラフに入ったりバンカーに捕まったり 大変です」
「そうそう 社長ってもっとキャディーさんの言う事きいたら良いのにね
ねぇー奈々子ちゃん そう思うでしょ」
「はい 私も浮田先輩の言うとおりだと思います」
時田はみんなの話しに頷き
「わかった うん 午後からは言う事を聞きます
さあ ビールを注文してくれ ははは」
「そうそう 浮田さん」
「はい 神山さんなんですか?」
「ええ ご飯ですが 御殿場御膳を手配して有ります よって
生ビールとおつまみを注文していただき あとはご飯です」
「まあ ありがとうございます」
「それで この事は後ろの組へ伝えてください
僕が居る時は伝えようと思いますが 9組だとどうかなって」
「そうですね 分かりました その重箱がそうですか」
「ええ 結構 美味しいし お腹が一杯になりますよ」
見ていた奈々子が
「美味しそう 色々とおかずが入っているんですね」
「うん 楽しみにしてね」

3組の田宮や吉村美由紀など神山の席に近づき
「いやー 凄いですね ホールインワンって」
「ははは もう 驚きですよ」
神山は3組の田宮にも2組と同じように御殿場御膳の話をした
その間にも 香織のホールインワン祝辞の無線が飛び交った
泰子が神山に
「でも 嬉しいですね ご自分の部下が名誉あるホールインワンって」







2013年12月7日土曜日

Vol.1246 百日紅 -8-69



洋子が背伸びをして胸を強調すると 亜矢子や香織も同じように
腰に手を当て回転運動したりして 内藤に女性の武器を見せ付けた
内藤も目のやり場に困った振りをしながら女性たちの体を見て楽しんでいた
洋子が最初に打つと真っ直ぐに飛び出しフェアウェイをキープした
飛距離はでていて 泰子のドラコンを抜く所まで飛んだ
次は亜矢子が打つが 少し左に飛び出し ラフに捕まってしまった
3番目は香織で 素振りをすると胸が揺れ動き 内藤はニヤニヤしていた
綺麗な弾道で飛び出したが 飛距離が足りなかった フェアウェイ真ん中
内藤の番の時に素振りをしている内藤に洋子たちが
「内藤さーん ドラコンをお願いしますねー」
内藤が頷くと香織が
「わぁー 渋くて素敵ぃー ふふふ」
完全に調子を狂わせた内藤は 引っ掛けて左の林に打ち込んでしまった
女性軍3人も一緒に探したが お尻を内藤に見せ付けたものだから
ますます調子を狂わせ ボールはフェアウェイに出すだけで
次もバンカーに入れてしまい 結局5オン4パットの9であがった
洋子と亜矢子は 2オンできなかったが 寄せが上手く行き3オン2パット
の5であがり 香織も3オン3パットであがった

1番を終わった段階で ARXのJr ジャック 内藤 高橋孝一は
スコアを崩し 挽回するのに大変な事態になった
神山と泰子は2番170yショートを1オン1パットのバーディーで
あがり ここでパーをとったのは由紀枝 祐子 カトリアーナ 由貴 桃子
洋子 亜矢子と神山軍団の女性がパーであがった 真由美や香織も
ボギーであがりまずまずのスタートとした

3番 RT440y LT410y パー4 緩やかな打ち上げで
左から右に微妙に下がっていて フェアウェイは少しアンジュレーションが
ある難しいホールになっている 300y付近から左にドッグレックして
左側はティーグランドから林になっている 曲がり角付近にはバンカーが
ありセカンドショットの正確性が要求された
神山がこのホールも男性でドラコンを獲得し 泰子も飛ばしたが30yの
ハンデがあり 由紀枝のナイスショットで女性では由紀枝が獲得をした
一方 神山と同じ組の加藤はドライバーが安定しないで 左の林にいれ
3オン3パットとスコアを悪くした
ドラコン獲得した由紀枝と同じ組の祐子 カトリアーナは3オンさせ
ともに惜しいパットで2パットの5であがった
次の組のジャックも 調子が出ないで 左の林に入れると4オン3パットで
あがり 女性軍の由貴 桃子 真由美は共に3オン2パットのボギーだった
最終組の内藤は 洋子や亜矢子 香織のお色気作戦にメロメロになり
左の林に行ったり バンカーに入れたり忙しかった
そんななか女性軍は全員がボギーで上がった

今日の神山は新しいクラブに慣れてきていることと 泰子との練習成果が
すこしずつ開花してきているのか調子がよかった
4番ロングでは勿論ドラコンをとり 2オンさせ2パットのパー
5番ミドルでは ここでもドラコンをとりセカンドショットが
直接カップインするイーグルをとった
見せ付けられた加藤は6番ショートで池ポチャをしてしまいダボであがった
神山は最終ホール9番では 真っ直ぐなボールを打ち 池に入るかと
思われたが 綺麗に越え300y左側にある大きなバンカー横まで飛ばし
ここもドラコンを獲得した
泰子も7番穏やかな打ち上げミドルで この日初めてのフェードボールが
決まり 女性軍のドラコンを獲得した
午前中ハーフを終わってみると 神山が35 加藤が53 泰子35
英美子43と加藤と英美子は不調に終わり 優勝戦線から消えた

第1組4人はキャディーに挨拶をしてレストランに向った
「あーあ 参ったァー 山ちゃん大変な事になったよ」
「えっ ほんと凄いスコアですね」
「うーん どうしたのかな 勿論 グリーンが難しいのは分かるけれど」
加藤は元気をなくしていた
泰子は神山の正面に座り 生ビールやおつまみ 御殿場御膳などを注文し
英美子と話していた
生ビールを簡単なおつまみが来ると 神山が
「えー では午前の部 お疲れ様でかんぱーい」
みんなで乾杯をして 生ビールを一口呑むと 美味しかった
「しかし 山ちゃん どうしたの 凄いスコアだね」
「ははは 今朝加藤さんに教えた事を実践しているだけですよ」
「そうかなぁー なんかちょっとタイミングが合わないんだよ」
「ははは 仕方がないですよ ほら新しいとバランスやシャフトの
硬さも違うし でも加藤さんなら 直ぐに慣れますよ」
その話を聞いていた泰子も
「そうですよ 今日のスイングは可笑しくないですもの







2013年12月6日金曜日

Vol.1245 百日紅 -8-69



飛距離はでなかったが フェアウェイに届いた
小谷美佳は真っ直ぐなボールでフェアウェイをキープしたが これも
ドラコン候補にはならなかった
「あーあ 真っ直ぐに飛ばしているのに ドラコンにならないわ」
「ほんと 引田泰子さんって もともとプロを目指したんだって」
「へぇー それじゃ叶わないわね ほんと40m以上も離されているもの」
内野誠二はバンカーから綺麗に出す事が出来たが 3オン4パットの
7であがり 杉田は4打目で漸くグリーンにオンさせたが カップに
嫌われ4パットをしてしまった
篠原涼子と小谷美佳は二人とも4オンさせ3パットの7であがった

7組 ARX社長Jr 由紀枝 祐子 カトリアーナの組
カトリアーナが素振りをして 打ち出すと真っ直ぐなボールで飛び
第1組のドラコン候補 泰子の傍まで飛ばした
次は由紀枝の番で ティーアップするとそれまでの笑顔が消え素振りを
数回すると 真っ直ぐなボールが飛び 綺麗な弾道でフェアウェイを
キープした 由紀枝も泰子の傍まで飛び 現場で確認になった
次は祐子の番で 由紀枝と同じように数回素振りをして打つと
真っ直ぐなボールは少し左に行ったが フェアウェイをキープした
「わぁー この組って 凄いじゃん みんなフェアウェイだもん」
「キャァー 凄いぃー じゃJrも思い切り打って神山さんを抜いてね
ねぇーJr」
「そうそう Jr頑張ってね ふふふ」
カトリアーナが英語で声援してきたのでJrは余計に緊張した
ティーアップして打つと 引っ掛けたボールは高橋孝一や田中幸三の
打ち込んだ左の林に打ち込んでしまった
この時 次の組のジャックや最終組の内藤は
「よし リラックス リラックス 抜くぞ」
と良い意味の緊張感が高まってきた
カトリアーナと由紀枝のボールは1mとか2mで泰子に届かず
祐子のボールはキャディーの判断になったが泰子が残った
「わぁー 凄いじゃん みんな泰子さんと競争できたんだね ふふふ」
「でも 祐子 凄いわね 私は祐子だと思ったよ」
「左に行った分 良かったのかな でも上がっていくつだから
この事は忘れましょうね」
「まあ 祐子ったら お姉さんになって もう」
3人はキャァーキャァー言いながら楽しかった
Jrは斜め後ろに出すだけで それでもフェアウェイには届かず
ラフから打つと 右のバンカーに捕まった
4打目で乗せたが3パットをしてしまい7であがった
3人の女性は3オンさせ2パットのボギーであがった

「えー こちら5組ですが ニアピンは神山さんよ 頑張ってね」
「はーい 7組了解でーす」
「9組 了解でーす」
その時にカトリアーナが英語で
「7組 1番Jrのスコア トリプルでスタートよ 残念ね」
これには1組の神山がニヤリとし 桃子や洋子たちもニヤリとした

8組 ARXjpジャック 由貴 桃子 真由美のメンバー
ジャックは先ほどから緊張していて 普段のスイングが出来なかった
打ったボールは引っ掛け Jrと同じ方向に飛び ボールを捜す事になった
由貴と桃子は飛距離もでてフェアウェイをキープしたが 泰子の
ドラコンには届かなかった
真由美も少しは上達したのか 真っ直ぐなボールが打て フェアウェイを
キープする事が出来た
ジャックは 真横に打ちフェアウェイに出すだけで そこから4オンさせ
18mを狙うが 由貴や桃子の姿が気になり ラインもめちゃめちゃで
4パットして8であがった
真由美は手堅く3オンさせ3パットの6であがった
由貴や桃子も3オンさせると ジャックや真由美のラインを参考にして
2パットのボギーであがった
「桃子ちゃん 練習をしておいてよかったわね」
「本当ですよ アイアンがばっちし ふふふ ドライバーの飛距離は
泰子さんに負けても アイアンの正確性重視で練習をしたから 大丈夫」
「そうね アイアンってほんと重要よね グリーンに乗せるまで
ドライバーで飛距離を出しても オンさせないと1打損だしね」
「でしょ でもね もう少し飛距離を伸ばしたいですね」
「ふふふ 贅沢な悩みよ」
「はーい 頑張りまーす へへへ」

9組 内藤一哉 田所洋子 桜川亜矢子 眞鍋香織のパーティー
「さあ いよいよですね 洋子さん 頑張りましょう」
「はーい 頑張りましょうね」






2013年12月5日木曜日

Vol.1244 百日紅 -8-69



最後の田宮里香は村上と同じように真っ直ぐなボールでフェアウェイを
キープしたが距離が出ていないのでドラコンにはならなかった
「4組 里香でーす 男女共にドラコンはありません どうぞ」
「5組 真奈美ですが 了解しました」
「へぇー 4組まで打っているのに 女性のドラコンは1組の泰子さんなの
凄いわね 抜けないなんて」
「純子 ガンバよ」
「真奈美もガンバね ふふふ」
大森は手堅く3オンさせると3パットをしてしまい6であがった
田代は林からフェアウェイに出すだけになりサードショットもグリーンを
大きくオーバーしていまい結局4オン4パットの8であがった
田宮里香は手堅く3オンさせたがグリーンが難しく4パットし7であがった
村上妙子も手堅くフェアウェイに打ち3オンに成功させると14mを残し
ファーストパットがカップまで2mとした 狙うがカップに嫌われ
結局3パットで6であがった
「大森さん ほんと難しいグリーンですね」
「ええ 田代さんのセカンドパット あれって絶対入ると思いましたよ
微妙なアンジュレーションがあるんですね それに早いですよ」
「ほんと 返しの50cmも外してしまい 地獄です」
「ははは まだ始まったばかりですよ 頑張りましょう」

5組は高橋孝一 田中幸三 内藤真奈美 椿純子のメンバーで
高橋孝一や田中幸三は両社長夫人と一緒という事で緊張した
順番で田中幸三が一番になるが 内藤真奈美に譲った
「まあ 幸三さん いいのよ そんなに気を使わなくても ねぇー純子」
「そうよ ここは会社じゃないんだし もっとリラックスしなさいよ」
田中幸三はそれでも どうぞと言い真奈美に譲った
真奈美のティーショットは真っ直ぐに飛びフェアウェイをキープしたが
飛距離が足りないのでドラコン候補にはならなかった
次は椿純子で このボールも真っ直ぐに飛び 真奈美と同じところに
落としたので ドラコン候補にはならなかった
田中幸三はリラックスしているつもりだったが 最終組に社長が居る事や
真奈美に声援されプレッシャーが掛かっていた
素振りをして打つと 左の林を直撃し ボールを捜すことになった
「幸三 力みすぎだよ もう林に打ちますってスイングだったよ」
「ええ ほら社長が後ろに居ると やりズライですよ ほんと」
高橋孝一はその言葉を聞いて自分もプレッシャーを感じてしまった
素振りを数回した後 打ち出されたボールは 左の林を直撃し
真奈美と純子は
「あらあら どうしたのアルタの星が そんな事でくじけないでね」
「そうよ ここは会社じゃないのよ ふふふ でも無理か」
「そうね ここだけはね 一哉さんも見ているし ふふふ」
「お二人さん 頑張ってね まだ始まったばかりなんだから」
田中幸三と高橋孝一は社長に向ってお辞儀をして林のほうに駆け足でいき
ボールを捜した たまたま運良く二人のボールは見つかったが 前に打つ
事が出来なく 仕方なく斜め後ろに打ちフェアウェイにだした
二人がティーグラウンド方向に戻ってくるので内藤達後発組は
「あの二人 ロストボールで打ちなおしかな」
「でも 林からボールが飛んできたようよ ねぇー亜矢子さん」
「ええ あれはそうね だって左の向こうってホールが無いでしょ
だから隣からの打ち込みじゃないと思うわ」
高橋孝一と田中幸三はスプーンで打つが飛距離が足りないでグリーンには
届かず 4オンさせた
二人とも20y余りあるパットを残したが 僅か70cmが入らず
4オン4パットの8とした
「あーあ 難しいよ 今日のグリーンって」
「そうですよね あの短いのが入ってくれないと 大変です」
「だよな 距離はばっちしなのに」
真奈美と純子は飛距離が出ないこともあり3オンさせたが 二人とも
カップに嫌われ 4パットをして7であがった
「いやねぇー 今日は最高に難しいようね」
「ほんと いつもなら問題ない1mが入らないもの まあ出だしだしね」
「ふふふ 頑張りましょうね」
「しかし 田中さんと高橋さん 元気ないわね」
「途中の休憩所でビールを呑めば大丈夫よ」

6組は内野誠二 篠原涼子 杉田 小谷美佳とラブラブカップルだった
内野が素振りを数回すると ボールは右のバンカーに捕まった
「あーあ バンカーだわ 大丈夫よ」
「うん」
「誠二さん 頑張ってね よく飛んでいたわ」
次は篠原涼子が打ったが 真っ直ぐに飛んだが飛距離がでないで
ドラコン候補にはならなかった
杉田は美佳が見ているので 緊張したのか ボールは地を這うように飛び







2013年12月4日水曜日

Vol.1243 百日紅 -8-69



3番目は筒井が打つが 今度は右の林に打ち込み 時田同様探す事になった
最後の安井奈々子は少し緊張し素振りをしていたが
「奈々子ちゃん リラックスよ リラックス」
この声援がプレッシャーになり 筒井同様右の林に打ち込んでしまった
3組以降のメンバーからため息が出るが 2組全員はそれどころではなく
各自のプレッシャーと戦っていた
「副社長 頑張ってね」
声援が飛ぶが元気なく手を振り林に向った
浮田と時田のボールは同じような所にあり フェアウェイに出すだけで
4オンさせたが グリーンが難しく3パットをしお互い7であがった
筒井と奈々子のボールも飛距離は違うが 同じようなラフでグリーンを
狙えたが 小枝が邪魔をして上手に打てない場所だった
筒井は250y先のバンカーに入れてしまい4オンさせたが3パットの
7であがった 奈々子は250y手前のバンカーに入れてしまい 4オン
3パットの7であがった
「こちら2組でーす 男女ともドラコンなしでーす どうぞ」
「はーい3組了解しました」
「なんだ 筒井君もトリプルか しかしここのグリーンは難しいな」
「ええ 最初からこんなに悪いと 先が思いやられます」
「ははは そうだな」
「副社長 頑張りましょう」
「そうだな」
空元気の笑顔で2番ティーに向った

「こちら1組でーす ニアピンは神山さんでーす 約1mでーす」
「はーい 3組了解」
「わぁー 7組由紀枝でーす 凄いですね」
「8組桃子でーす おめでとうって言っておいてね
でもね もっと近くに寄せまーす ふふふ」
「9組 了解でーす 洋子です 内藤さんも驚いているわ ふふふ
内藤さんに替わるわね はい内藤さん どうぞ
ありがとう 山ちゃんに一言 少しは手加減してよ」
「1組 了解でーす 神山さんは真剣モードでーす ふふふ」
「洋子さん 山ちゃんは真剣モードだって 困ったなぁー」
「内藤さん 今からそんな弱気でどうするんですか もう 頑張って」

3組 田宮東都食品副社長 村上北陸食品工業社長 吉永美由紀 ナタリー
この4人はナタリーが最初に打つ事になった
ナタリーは素振りを何回かすると綺麗なストレートボールでフェアウェイ
ど真ん中に落としたが 飛距離はでていなかった
次は吉永美由紀で 同じようにストレートボールだが 左の林に
入れてしまい ボールを捜すことになった
次は田宮が打つが 力んだのか吉永美由紀と同じ方向に飛んで行き
林手前のラフに捕まった
村上は 右のバンカーを狙ったが 少しスライスしラフに入った
「3組吉永美由紀でーす 男女ともドラコンはありません よろしくー」
「4組 了解です 残念ね」
「ええ フェアウェイはナタリーさんだけでした でも距離が」
「了解でーす」
村上は狙えたが 小枝が邪魔をして上手に打つ事が出来ず 左のバンカーに
入れてしまい 4オンさせたが3パットの7であがった
吉永美由紀はラフからグリーンを狙うが僅かに届かず3オン3パットの
ダブルボギーであがった
田宮は同じようにグリーンを狙うが手前のバンカーに捕まり4オンさせ
3パットの7であがった
ナタリーのセカンドはグリーンに届かなかったが3オンさせると3パットの
ダブルボギーであがった
「ナタリーさん ほんと難しいわね あと1mが入らないなんて」
「吉永美由紀さんこそ おしいパットだったわ 最後でスッと外れて」
「ほんとうね 早いし アンジュレーションがあるし 困ったわね」
「頑張りましょうね」
男二人は7だった事もあり 無口で次のティーグランドに向った

「こちら2組でーす 2番のニアピンですが神山さんです
後続の方 頑張ってくださーい 奈々子でした」
「はーい 4組了解でーす」
「5組も了解です」

4組は 田代 大森 村上妙子 田宮里香のメンバー
村上妙が綺麗なストレートボールでフェアウェイを捉えたが 飛距離が
足りないでドラコンにはならなかった
大森も真っ直ぐに飛ばしたが 左の林手前のラフに捕まった
田代は力み 左の林越えを狙ったが 低い弾道で飛び出し そのまま
林の中にはいり ボールを捜すことになった







2013年12月3日火曜日

Vol.1242 百日紅 -8-69



しっくりしていなかったときに神山の助言だったので助かったと思った
神山は洋子に頼み キャディーマスター室でクラブのマーカーを確認し
各自間違わないようにした
「ふふふ 大丈夫ですよ もう みんな慣れたみたいで 自分で工夫して
マークしていましたよ」
「良かった ねえ 間違えるとキャディーさんの責任になるしね」
「そうね それでどう 調子は」
「うん 72がぎりぎりかな 今日はピンの位置が難しいでしょ
ほら 15番や6番のショート あそこは縦に40ヤード以上あるでしょ
下手に乗せないほうがいいかもね 逆に女性に有利だよ」
「そうね あそこばかりは 女性のほうが有利かもね そうそう内野誠二君
昨夜は中々寝られなかったみたいよ 大変ね」
「あーあ 前夜祭で野次られていたからね ははは」
「それでね奈々子ちゃんが 誠二ちゃん頑張ってねって応援したんだって」
「ははは いいねぇー 同じGプロだしね うん いい事だ」
神山の周りに人が集まり話していると場内放送でスタート準備が告げられた

1組の順番をステンレス棒のカランカランで順番を決めた
「えー 本日は開催をお祝いして 鈴や副社長の時田さまに
スモークボールで開催宣言をしていただきます」
突然言われた時田は少し戸惑い スモークボールをティーアップし
ドライバーを数回素振りすると 地を這うボールでみな拍手した
「ありがとうございました では行って来まーす 最終組の方
フラッグの回収をお願いしますね」
「はーい 了解でーす 頑張ってね」

1番 RT420y LT400y パー4
緩やかな打ち上げで250y前後には左も右もバンカーがあり
正確なショットが要求されるホールで 左ドッグレッグしている
最初は泰子が一番で 軽くスイングをすると右に出るが フェアウェイに
戻り距離が出た みんなはあっけにとられ拍手をした
「すごいね 泰子 飛ばしすぎだよ 最初から」
「昨日の練習のお陰かな ふふふ」
2番目は景山英美子の番で こちらも軽くスイングをすると 泰子同様
右に出し フェアウェイに戻してきた 飛距離は泰子の方がでていた
「おぉー 景山英美子さんも凄いね」
「ふふふ お上手なこと 今日一よ 多分」
3番目は神山で スイングすると低い弾道で右に出て行くが だんだんと
左に軌道修正しフェアウェイど真ん中 残り60yまで飛ばした
このショットには 全員が凄いといい盛大な拍手が沸いた
「山ちゃん 凄いね 参ったねぇー 最初から見せ付けられると」
加藤はスイングすると神山のアドバイスを思い出し振りぬいた
ボールは真っ直ぐ左の林方向に飛び出し ボールを捜すことになった
加藤武雄のボールは林の奥にあり フェアウェイに出すのに2打も打った
4打目でグリーン傍に寄せたが 5オン3パットの8で上がった
景山英美子は確実に3オンさせたが グリーンがなじまずに3パットの
ダブルボギーであがった 泰子は距離をあわせ2オンさせると2パットの
パーであがりドラコンフラッグを立てた
「こちら1組 泰子でーす ドラコンは私と神山さんです どうぞ」
「2組了解でーす」
神山のセカンドはピン横4mに付け 2パットのパーであがった
「ははは 山ちゃん力んじゃったよ もう あんな凄いの」
その時に泰子が
「大丈夫ですよ 神山理事も膝の移動を上手に動かし克服しましたから」
このアドバイスが加藤武雄と景山英美子のスイングを更に狂わす事になった
「神山さん どうしたの ドローボールって凄いじゃない」
「うん 先日ねちょっことヒントが分かったんだ それで試したのさ」
「ほんと 綺麗な弾道だったわ 惚れ惚れしたもの」
「泰子に褒められると 余計にプレッシャーがかかるな 泰子だって
以前よりよくなっているよ」
「ふふふ 昨日打ち込んだせいかしら ありがとう」
神山と泰子はお互いのスイングを褒めながら2番に向った

2組 時田 筒井 浮田慶子 安井奈々子のパーティー
時田が自動的に1番で打つ事になり素振りをした
先ほどのスモークボールが 地を這うような失敗をして 少し自信を
無くしかけていたが やはり思うように飛ばす事ができず 左の林を
直撃した 奈々子と慶子は悲鳴をあげボールを捜す事になった
次は浮田慶子が素振りをして打つが 時田のところに同じようなボールで
林に打ち込んでしまった
「いやぁー 浮田君 ごめんごめん」
「いいえ 私がいけないんですよ 副社長のせいじゃありませんよ
ご心配しないでくださいね 頑張りましょう」
この一言が益々時田のスイングを可笑しくしていった






2013年12月2日月曜日

Vol.1241 百日紅 -8-69



従いまして 女性のドラコン男性のドラコンとなります ショートホール
ニアピンにつきましては女性限定でセカンドオンでも対象となります
あのぉーエプロンやカラーはオンになりません 男性の方お願いします
えーここまで質問やご意見は」
引田泰子が挙手して
「あのぉー 私は男性の方と同じレギュラーティーで打ちます」
神山は少し考えたが
「そうするとドラコンがゲットできない事になりますよ いいですか?」
「ふふふ はい ゴルフはあがってなんぼの世界です 大丈夫ですよ」
「はい 分かりました では訂正します」
この時 ルコーワの景山英美子が挙手し
「私もレギュラーティーから打ちます お願いします」
「はい 分かりました あのぉー もう変更は無いですね 只今の申告で
1組引田泰子さん 同じく1組景山英美子さんは男性と同じ
レギュラーティーから打つ事になりました えー1組は全員が
レギュラーティーなので2組の浮田さん 安井さん間違わないよう
レディースティーを使用してください お願いします あっ3組以降もね
あと 無線機をこれからお渡しします 洋子さん配ってください」
洋子が無線機を各組に配り終わると
「あのぉー マナーですがティーグランドでは 音を小さくするとか
工夫をしてプレイヤーの邪魔にならないように気を付けて下さい
それから 本日は勝ち負けがあります 1打500円です なので
うっかり打つと大変な1打になりますから 慎重にね」
この時に始めて参加する女性から意見があった
「ええ ご意見はよく分かりますが よほど酷いスコアで無い限り
支払いは無いと思いますよ なんせ男性軍はハンデゼロですから
前回も心配されましたが 女性でマイナスは無かったです 大丈夫です
後は 何かありますか」
誰も挙手しないので
「えー それと馬券の売り上げを報告します 全部で28872票の
投票がありまして 1443万6千円です ちなみに1番人気は
1-6の1830票 2番は6-7の1622票 3番は1-7で
1527票です えー一番人気が無かったのが7-7で174票で
これが来ますと8万円です」
この報告を聞き 隣通しや友達と話し ざわついてきた
洋子が集計表と人気順にソートした表をみんなに配った
「では ゴルフ場に向います そうそうスコアカードですが 最終確認を
組の方全員で確認をして頂き 提出されるカードには全員のサインを
お願いします 宜しいでしょうか では行きましょう」

全員が車止めに出てくると壮観だった
特にARXファッションで纏めた若い美女が10名も居ると目立ち
男性軍の目を引いた
神山が記念撮影を行うといい デジカメで撮影をしていると
矢田部 愛が玄関から出てきて神山に
「どうぞ みなさんとご一緒に並んでください」
「あいがとう これがシャッターボタンです」
神山が列に戻ると 矢田部愛が「チーズ」といいシャッターを押した
「やあ ありがとう 助かりました」
「頑張ってくださいね 私も応援しているの ふふふ」
矢田部が玄関に戻ると 各自の車が玄関前に並んだ
意図してはいなかったが 白いゴルフVR6が5台とフェアレディーZが
2台並んだ姿は壮観だった
先頭が神山の蒼いBMWでその次が洋子が運転する真紅のポルシェ
その後に白いゴルフVR6とフェアレディーZがホテルを後にした
見送った椿総支配人は矢田部に
「神山さんが買ったんだろうね あの車 ナンバーが一つ違いだった」
「わぁー 羨ましいわね ふふふ」

御殿場カンツリーに着くと内藤がフロントで手続きを済ませ
各自がサインをしてロッカーで着替えをした
神山はGCを利用してゴルフボールを全員に1ダースずつプレゼントした
2Fのレストランでビールを呑むと 打ちっぱなしの練習場にいき
感覚を取り戻しパターの練習をしようとしたときに加藤が
「山ちゃん このクラブ最高だね いいよ」
「そうでしょ いいでしょ もう優勝ですよ」
「ははは でもねこの頃72を切れなくて 78位がいいところだよ」
「しかし 凄いですね お手柔らかにお願いしますね」
時間が迫ってきたのでパター練習場でグリーンの感触を確かめた
加藤も同じようにパターの力加減などを確認している時に神山が
「あのクラブですが もう少し力を入れるときは 膝を
逃げないようにするとボールが 安定し真っ直ぐ行くようになりますよ」
この一言が加藤のスイングに変化を与えることになった
加藤自身も いまいちドライバーなどの感触がつかめていなく







2013年12月1日日曜日

Vol.1240 百日紅 -8-69



「やあ お待たせ」
「また 心配させて もう 嫌よ」
「ほんと フロントから連絡があったよ もう 心配させないで」
「ごめんごめん カトリアーナたちが絡まれていたんだ それでね」
「ラウンジでは全然気が付かなかったわ」
「さあ それではシャワーを浴びて寝ようか」
「えっ 折角待っていたのに もう ねぇー亜矢子さん」
「そうよ 心配していたのに 顔みたら寝ようかって もう」
神山は二人にせがまれベッドで交わり降参して寝かせて貰った

8月19日 水曜日 快晴 微風
「やあ みなさんおはようございます 昨日は楽しんで頂けたと思いますが
本日も楽しんでください では7時25分にグランドフロアの
ティーラウンジに集合です その時にルールなどを説明します
尚 6時半まであと少々ですから お待ちくださいね」
レストランでは6時半前からコンペ参加者が集まり 神山が説明した
席を順番に案内され 自分の席を確認するとバイキング形式の料理を
手際よく盛り付けみなよく食べていた
神山が女性たちを眺めてみると みな明るい顔で気軽に男性と会話を
楽しみながら食事をしていた
昨夜の踊りが一つの殻を破り 会話が出来る環境を作れたと思った
時田にしても積極的に吉永美由紀や景山英美子らと話したり 杉田も
椿純子や内藤真奈美らと話をしていた
食事が終わると亜矢子が神山に
「フロントで最終確認をしないといけないけれど お釣りがありますよ」
「そうなんだ ありがとう みんな楽しくして貰ったから安いよね」
「ふふふ そうね 雰囲気は最高に良かったわ」
神山が精算をしにフロントにいくと時田や内藤 加藤 Jrなど
男性陣が地ビールや地酒の配達を注文していた
「山ちゃん 美味しいね 会社に送るんだ」
「はい ありがとうございます 加藤さんのところだと 5ケース位
必要になるでしょ」
「ははは そうだね そうそう昨日のクラブを使うよ 今日は」
「ええ 楽しみです」
お届けの手続きが済むと神山がフロントに聞いた
「神山ですが」
「神山さま いつもありがとうございます それで庄司由紀枝から
お預かりしています 268万円ですが 今回は48万円の返金です
内訳書はこちらです」
神山は頷きレシートと48万円をバッグに仕舞いティーラウンジにいった

誰も来ていないティーラウンジでタバコをふかしていると椿総支配人が来て
「神山様 本日はありがとうございました」
「いえいえ でも割引サービスを適用されたんですか 安かったですよ」
「ははは 流石ですね 多少気持ちさせて頂きました」
「ほんと ありがとうございます」
「それと昨夜の件ですが ありがとうございます ここら一帯で
色々と面倒を起こしている連中なんですよ 助かりました それでこれは
私というより地域のホテルの気持ちも入っています どうぞ収めて下さい」
神山は頷くと厚い事務封筒を受け取りバッグに仕舞った
「それから内藤さんから伺いましたが このジャケットをこのホテルでも
是非販売させてください お願いします それでブティックですが
来年春に契約が切れるところがあるんですよ そこにお願いしたいと
思っています」
「はぁー そうすると販売員を考えなければいけないですね」
「ええ そうなってきます」
「そうすると住居なども頭に入れないと 大変ですね うーん」
「それでもし宜しかったら 女子寮が空いていますので そこを利用して
頂いても構いません 食事も社員と同じようにさせて頂きます」
「NNメンズで経費が発生するのは 場所代と従業員の福利厚生ですね」
「そうですね 場所代については2年間契約の場合 売り上げの
何パーセントかと月ぎめと選べます まあ 今日決めていただかなくても
結構です 頭に入れて置いてください お願いします」

集合時間が近づいてきたのか 一組二組と集まりだした
椿総支配人はニコニコして丁寧にお辞儀をして迎えていた
亜矢子と由紀枝に椿純子が来ると 椿総支配人は
「亜矢子さん 由紀枝さん 家内をよろしくね」
「まぁー いつもこうなんだから 子供じゃないの ふふふ」
亜矢子と由紀枝はクスクス笑いながらソファーに座った
全員が集まったのを確認すると
「えー それではルールを説明します まず女性は全員レディースティーを
使用します それからドラコンはショートを除いて全ホールです






2013年11月30日土曜日

Vol.1239 百日紅 -8-69



「山ちゃん 大丈夫か 遅いからさ なにがあったかと思った」
「ははは 奴等は目が死んでいましたから 大丈夫です」
「しかし ナイフなんて物騒な もう 何処の組だ」
「ははは 以前の大竹組ですよ いまはチンピラでしょうが」
「山ちゃん ほんと気を付けて」
暫く話しているとCCAが10人体制で来て 神山に事情を聞いた
「しかし 神山さん ほんと危ないですよ 無茶しないで」
「ははは ありがとうございます」
話をしている時に 手当てを受けているチンピラがCCA隊員にナイフで
襲い掛かったが神山が一瞬早く その男の腕を蹴り上げ顎に蹴りを入れた
「助かりました ありがとうございます しかしお見事ですね」
「ははは 僕にはスローモーションで映りましたよ 大丈夫ですか」
「では 神山さん 処置はどうされますか」
「ええ 警察で処理をしてもらいますよ」
その時に加藤がCCAの隊員に
「とりあえず静岡県警の刑事課に預けてください 後は私が指示をします
多分チンピラなので 大きいのは捉まえられませんが」
「はい 済みませんが お名前は」
加藤は会社名と氏名を名乗ると
「はい お聞きしています 有名な方ですね」
「ははは まあ 兎に角お願いします」

ラウンジに戻ると事情を知っている人間は僅かで 皆楽しく踊っていた
「わぁー 神山さん よかった」
「さあ もう安心だよ カトリアーナ 真由美 香織」
神山は三人のおでこにキスをすると 一斉に泣き出し困ってしまった
「洋子 ちょっときて」
洋子を呼び事情を説明すると 最初は驚いたが頷き
「大丈夫よ もう安心して」
洋子は泰子を呼び 3人を部屋に連れて行った
加藤も時田と内藤に何も話さず 神山にニコニコし頷いた
暫くすると23時になり そろそろお開きになった 神山が
「えー それでは11時になりました 明日の事もありますので 今夜は
これでお終いにします それで明日は6時半にここの3Fレストランで
朝食を頂きます 遅れないようお願いします そうそう ルールなども
その時に説明させて頂きます では解散でーす ありがとうございます」
神山はラウンジの出口に立ち みんなを見送った
 
部屋に戻るとJrやジャックが先ほどの事件の事を心配していた
「神山さん ほんと危ないよ もう無茶はやめて」
「そうだよ ARXJPの最高責任者なんだからね 程ほどにして」
「ありがとう しかし情報が早いね ははは」
「だって そこはほら篠原涼子からちゃんと報告があったよ」
「わかった それで僕は仕事でこの部屋を出ます お願いしますね」
「えっ これですか」
ジャックは小指を立てて神山に聞いた
「ははは またぁー そんな事をしたら顰蹙買うでしょ 大丈夫ですよ」
「まったく こんな夜遅くまで大変ですね」
「うん まあ じゃ失礼しますが 明日は6時半なので遅れないようにね」
「了解 頑張ってね」
神山は部屋を後にすると 由紀枝と亜矢子の部屋に向った

「しかし 何処に行くのかなジャック」
「そうですね でも部屋割りを見ても女性一人って居ないですよ」
「そうだな うーん こんな時間に仕事か、、、」
「社長 シャワーを浴びて寝ましょうよ」
「そうだな しかしここの地ビールは美味しいな」
「そうしたら会社に送りましょうよ」
「うん 明日にでも出発する前に手続きをしよう 忘れないように頼む」
「はい じゃ社長からどうぞ」
「うん ありがとう」

「大丈夫よ 香織」
「でも怖かった もう顔が鬼みたいで 思い出すだけで嫌よ」
泰子 真由美 香織 カトリアーナの部屋では泰子が香織を宥めていた
カトリアーナはベッドに入ると直ぐに寝てしまい 真由美はシャワーを
浴びていた
「しかし 神山さんて強いのね 5人も倒したんだって
それもナイフを持っている人よ 大したものだわ」
「へぇー ナイフを持っていたんだぁー」
「ますます 神山さんの事を好きになったわ」
「もう 泰子ったら 心配をしてくれているの もう」
「ふふふ ごめんなさい さあ 明日早いから寝ましょうよ」
真由美はシャワーからでると3人で地ビールを呑みベッドに入った







2013年11月29日金曜日

Vol.1238 百日紅 -8-69



いつも踊りなれているバラードなので息がぴったりとあい
足運びもスムーズで綺麗だった
周りはただ見とれているだけで カクテルを呑むのも忘れた
曲の最後になると 神山は洋子の体を斜めにして上に放り投げると
洋子は一回転し神山の腕の中に納まった
曲が終わると 二人はポーズをとりお辞儀をした
みんなは綺麗過ぎる踊りに拍手をするのを忘れ 見入っていた
祐子や由貴たちが拍手をして 漸くみんなから盛大な拍手を貰った
「ははは 洋子 ありがとう 成功だね」
「ふふふ 貴方のお陰です 嬉しいわ」
神山は次に由貴と踊り同じように最後を決めた
祐子と桃子の時にも 最後はちゃんと投げる事が出来て成功した
「わぁー 洋子さん素敵だったわ フレアが凄く美しくて ほんと
映画を見ているようだったわ 凄いわね」
「まあ 慶子さんだって できるわよ 神山と踊ればいいじゃない」
「でも 私 太っているから 駄目よ ふふふ」
「それより 浴衣だと パンツが危ないわね」
「そうか そうね やめておく 次は挑戦したいなぁー」
「ふふふ 大丈夫よ 連絡頂戴」
「うん お願いね あーあ 素敵 ふふふ 憧れるわね」

神山と洋子たちの踊りが刺激になったのか 杉田と小谷美佳 誠二と
篠原涼子のカップルが踊りだし つられて何組かの即席カップルも
踊りだした 神山が洋子のテーブルに行くと
「ははは 洋子 大成功だね ありがとう」
「うん 良かったわね」
「神山さーん こんど誘ってね お願いします ふふふ」
「ははは 浮田さんには 僕よりいい人が居るでしょ もう」
「またぁー 居ないわよ 誘ってね」
神山は二人にお辞儀をすると 内藤が座っているテーブルにいった
「もう 山ちゃん 凄い事を考えるね それでねこちらでも考えたんだよ」
「えっ なにをですか」
「うん 加藤さんに頼んで ほらビルの工事囲いがあるでしょ そこに
NNメンズの広告を大々的に出すのさ」
「あーあ それって凄いですね 久々のヒットじゃないですか」
「ははは そうだね ほんといつも山ちゃんのアイデアだものね
時には僕も参加させてもらわないとね」
「パリも喜びますよ そうそう筒井さんには」
「ええ 先ほどお伝えしました 喜んでいましたよ」
「まあ そうやって考えれば媒体は一杯ありますからね」
「うん でここは山ちゃんが全て持つんだって」
「ええ大丈夫ですよ」

神山は内藤 加藤 時田にお辞儀をすると別なテーブルに行った
カトリアーナ達のテーブルが騒がしいので 行ってみると
「おい お兄ちゃんの出る幕じゃないんだよ 引っ込んでいなよ」
神山はどこかで見た事があると思ったが思い出せなかった
「どうしたの カトリアーナ」
「ええ この男たちがしつこいのよ 怖いわ」
カトリアーナと香織 真由美は怯えて神山の後ろに下がった
「ここでは 他の人の迷惑になる 外にでろ」
相手の男は5人だが酒が相当入っているのか顔が赤かった
廊下に出ると神山は思い出し
「お前達 以前俺を襲った奴等だな 全く懲りないな」
「うるせぇー 貴様なんかしらねぇよ」
神山は周りの気配を感じながら 構えていた
正面の男が真っ直ぐにパンチを繰り出してくると 半身でかわし
足払いで倒した
直ぐに左右の男が殴りかかってきたので 左の男をかわしながら 右側の
男のあごに右足でけりを入れると ボギィと鈍い音がして倒れた
後ろから背中を抱きつかれたが 両腕を脇で挟み振り回し解くと
ボディーにパンチを入れた
最後に斜め前から ナイフを差し出してきたが 半身で避けると
そのまま腕を掴み 一本背負いで遠くに投げ飛ばした
最初に倒れた男がナイフで神山の脇腹を刺しに着たが 上手に避け
腕を蹴り上げると ナイフが飛び上がり 仲間の腕に刺さった
神山は少し下がり 状況を確認し
「分かった お前達 大竹組の小田原支店のものだろ どうだ」
「うるせぇー お前のお陰で首になったんだぁー やれぇー」
そう言われても動けるのは 2人しか動けず びくびくしていた
神山は早速ジョン ブラームスに電話をして
事情を説明すると直ぐにCCAが行くので待つように言われた

一段落したところで大熊工務店の加藤支店長がやってきて







2013年11月28日木曜日

Vol.1237 百日紅 -8-69



これには内野誠二も居たたまれなく着席をした
隣に座っている奈々子が
「誠二ちゃん 元気を出して 私が応援するからさー」
「ははは 奈々子さんって優しいんだね ありがとう」
「もう ほんとジョークでも 良くないよ ねぇー誠二ちゃん」
アルタの高橋が挨拶をしたときも女性陣から野次が飛び
男性陣は意気消沈した その次の杉田が
「えー 先ほどは順番を間違えまして 済みませんでした、、、」
杉田の挨拶の時にも女性陣から野次が飛び 挨拶途中で着席した
「ははは 参ったなぁー もう」
隣に座っている村上妙子が
「ふふふ それだけ注目されているのよ 頑張ってね」
「そうなんですか ほんと会社では見られませんよ もう」
「いいじゃない 本音だもの いい機会よ 楽しいわね」
「へぇー そうですかね」
「だって神山さんの言う事ってみんな聞いているでしょ」
「ええ」
「それだけ彼は優れているわけ でもねその反面何も語られないでしょ
そこなのね 私の知りたい所も ふふふ」
「そうか 先輩の挨拶ってまだですよね」
「多分無いわね だって幹事でしょ 無いわよきっと
これだけ異業種の方たちを纏めるって 大変な人望がないと出来ないわ」
「ええ わかります」
「そうね 神山ワールドかしら 彼の世界ね ふふふ」

「私は繊維協会で神山理事の専属秘書を勤めます 引田泰子です
今回は初めての参加で HCゼロという光栄に与り嬉しく思います
大学は東京学院大学でそこに居る安堂真由美さんや眞鍋香織さんと
同じ部活をしていました たまたまゴルフが好きで楽しく
プレーをしています 早稲田や慶応 静岡や青学 山脇には
負けるわけには行きません 頑張ってプレーをします お願いします」
この挨拶でも女性群は盛大な拍手や声援が送られた

壮絶な自己紹介バトルが全員終わると神山はバンドに音楽を頼んだ
ステーキが出るタイミングで軽音楽が流れ 優雅に食事をする事ができ
隣どおし話しをしたりしながら デザートになった
デザートの時に 洋子のバースディーケーキが配られ 女性陣たちは
美味しいといいながら すべて平らげた
男性群も隣に座っている女性から勧められ食べ 神山も
洋子に失礼になると思い ワインを生クリームに掛け食べた
3時間を少し過ぎて前夜祭は終焉し 神山が
「えー この後ですが 最上階のラウンジでカクテルをご用意してます
どうぞ ふるってご参加ください あのぉー人数分確保してます」
女性軍はまだまだ元気で しぶる男性を誘っていた
時田が神山のところに来て
「やぁー 楽しかった お疲れ様」
「良かったです 楽しんでいただけて」
「でも洋子の指輪 素晴らしく素敵だったな どうなんだ」
「ははは だからあれは普段の気持ち お礼です はい」
時田は何か言いたかったが 加藤に諭されラウンジに向った

「ふふふ お疲れ様でした」
「やぁー亜矢子 由紀枝 ありがとう 結構楽しかったよ」
「しかし女性軍って元気ね ふふふ」
「だよな 男性の浴衣を引っ張っていたもの 凄いよ」
「じゃ 由紀枝さん 引っ張って連れて行こうね」
「そうしましょー ちんぽ引っ張って しんこーう」
亜矢子と神山は噴出し笑ってしまった
神山は二人に着替えることを伝え ジャケットとジーンズに変身した

ラウンジに着くと先着隊が神山に拍手をした
「えー どんどん呑んでください 全て無料です」
女性軍からはやんやの歓声と拍手が沸き起こった
この言葉を合図に 洋子 由貴 桃子 祐子が席を外した
神山はバンドリーダーに合図を送ると 60年代のアメリカンポップスが
勢いよく流れ出し 女性軍は男性を引っ張り一緒に踊った
神山も由紀枝や亜矢子と一緒に踊ったが ジャケットを着ている神山が
目立ち 回りの男女は3人を眺めるようになった
神山が着席するとリーダーに合図をした
曲がポップスからバラードに変わり 洋子達が着替えを済ませ着席すると
神山が合図を送った
次の曲の時に神山と洋子がセンターで踊りだすと 天井照明が消え
ピンスポット照明に変わった
床はスモークがでてきて覆われ その中で二人は踊った








2013年11月27日水曜日

Vol.1236 百日紅 -8-69



スポーツを学んでいました 靑山祐子さんとは同級生で ご本人は
気が付かれているかどうか分かりませんが 頑張りましょうね」
この時 名指しをされた靑山祐子はやはり同級生の吉永美由紀だと
思い出したが 学生時代と違い大人になったと思った
大学時代はお嬢様という事を表に出しすぎ 近寄りがたがったが
今は積極的に色々な世界の人間と付き合おうと努力しているようで
見た目も 前に比べるとお嬢様を脱皮しているように思えた
吉永美由紀の挨拶でも 可愛らしく積極的な発言が受けて 同姓の
拍手や声援が多く 男性陣は拍手するだけだった

「えーと 実は私も早稲田を卒業しています 北陸食品工業の村上です
家内とは学生時代に知り合い 今は神山様や田宮社長のお陰で
会社を順調に発展させています 今回は初めての参加で戸惑いが
ありましたが こんな楽しい前夜祭は初めてです 明日は 楽しく
ゴルフをさせて頂きます 早稲田ばんざーい」
これには早稲田を卒業した加藤や景山が校歌を歌いだし 神山はなにも
いえなかった
次に靑山祐子の自己紹介になった
「えー早稲田の皆様 そして強敵 静岡大学の皆様 えーっと青山の
強敵を潰す勢いで明日は頑張ります 由紀枝さん 田所洋子さん
絶対に負けないわよ ふふふ 絶好調だモンねぇー そうそう 私は
神山さんのお宅でメイドをしています靑山祐子でーす」
この挨拶には 男性陣や女性群から拍手が沸き指笛もなり響いた

「私は鈴や本社秘書室に勤務する浮田慶子でーす よろしくお願いします
私は慶応大学卒業なの なので早稲田の皆様には負けないよう 母校に
恥じないよう頑張ります 早稲田の皆様 宜しくね ふふふ」
男性陣はやんやの拍手で声援した
「私は 東都食品の田宮浩二と申します 初めての参加です
実は私も慶応の卒業です 浮田さん同様 母校の名を汚さないよう
頑張りたいと思います 早稲田の皆様 宜しくね」
これには女性陣から野次が飛び 田宮は頭をカキ着席した

次に亜矢子の番になった
「あのぉー 早稲田や慶応って私立でしょ 私は公立の静岡大学を
卒業しています 桜川亜矢子と申します 実はこのホテルに勤務し
今回は2回目の参加です 前回同様 青山学院の洋子さん 由貴さん
桃子さんなどなど それと山脇の吉永美由紀さん 靑山祐子さん
絶対に負けないよう 1打を大切に楽しくプレーをします 早稲田や
慶応はまだ早いわよ ふふふ」
この挨拶で もう女性群から拍手や声援がすごく多かった
神山は 楽しく進行している事で少し安心をした

「あのぉー 私は内藤一哉と申しまして アルタの代表をしています
今 お聞きしていますと 早稲田と慶応それに静岡 山脇 青学と
色々と言われていますが 私は慶応だと思います なぜって私も慶応です
はい なので早稲田さんほか皆様 ご苦労様です」
この挨拶に男性ばかりでなく女性陣から野次が飛び
「こらっー なにが慶応だぁー ノックアウトのKOだろー」
「そうだそうだ ノックアウトだぁー 慶応ー」
みんなが大笑いしていると由紀枝の番になった
「えー 私は先ほど自己紹介をされました桜川さんの部下で庄司由紀枝と
申します 皆様 早稲田や慶応って応援されていますが 静岡大学を
無視にすると怖いですよ 前回は私が優勝です たまたま山脇の祐子さんが
同じスコアで優勝しましたが 厳密に言うと私が1位です なので
静岡大学にも応援をしてね そうそう ホテル ゴテンバ グランド インに
またお越しくださいね 私が笑顔でお迎えします ピース」
由紀枝の挨拶には女性陣や男性陣からやんやの声援が送られた

ワインも進みオードブルも半分以上無くなるとウエイトレスが神山に
「神山さま そろそろコースのお料理を準備して宜しいでしょうか」
「ええ お願いします でも大変だね ありがとう」
ウエイトレスは顔をピンクに染めるとお辞儀をして下がった

「えーワシは鈴やの副社長をしている時田時田清三郎です
えー明日はみなさんの足を引っ張らないよう 頑張る所存です
それから幹事をしている神山さん ほんとうに楽しい前夜祭だ
これからも頑張ってください」
この挨拶にはみんなから盛大な拍手がおき神山も頷いていた

「えー 私はアルタの内野誠二と申します、、、」
この時 女性陣からもう挨拶は良いと野次が飛んだ
「どうせ また池に落とす夢を見るんだろー もういいよぉー」
「そうそう 池ポチャはもう いいよぉー 座っていいよぉー」







2013年11月26日火曜日

Vol.1235 百日紅 -8-69



神山は用意したARXのゴルフクラブセットを加藤に渡した
「あっ あのさ これって ARXの一番高いクラブでしょ」
「ええ あすはこれでスコアを良くして下さいね みなさん拍手ー」
加藤はクラブセットを高く上げるとみんなは拍手した
「さあ あす誕生日の吉永美由紀にもプレゼントがあります」
神山はポワモールのダイヤモンドペンダントを用意して渡した
「さあ 開けてみて」
吉永美由紀は驚き化粧箱を開けるとダイヤモンドペンダントトップが表れ
「えっ これをですか 私にですか」
「そう 頑張っているからね これからも鈴やをお願いしますよ」
これでまた会場は拍手や指笛が鳴った

「えー 吉永美由紀さんは残っていただき お二方はお席にお戻りください
まずは ここでシャンパンで乾杯しましょう」
ウエイトレスがみんなのグラスにシャンパンを注ぐと神山が
「お誕生日おめでとう 明日も頑張りましょう かんぱーい」 
乾杯が済むとオードブルや地ビールが運ばれ 音楽も静かな曲になった
「えー女性の方限定です 席に座る時 カードを引かれたと思います 
そこに赤マジックで20とか30など数字が書いてあります
その数字はここに居る 銀座物語の吉永さんが女性の皆様に銀座物語の
お買い物券をプレゼントする金額です どうぞ 順番にお越しください」
女性群は立ち上がり 後ろや前の女性と金額を確かめたりしながら
ニコニコ顔で吉永美由紀のところにいきお買い物券を貰っていた 
亜矢子は45と数字が書いてあり 吉永美由紀から
「45万円分です よろしくお願いしますね」
「わぁー 素敵なプレゼントね ありがとう」
女性群のみんなに行き渡り着席すると 神山は
「では恒例の自己紹介をカードの番号順にお願いします えーと1番は?」
奈々子が手を上げ立ち上がった 
「じゃ奈々子ちゃん お願いね」

「えー私は以前 今日お誕生日の田所先輩と同じ 本社人事課に勤務して
いました それで過日 杉田理事の専属秘書になり 頑張っています
あのぉー田所先輩 お誕生日おめでとうございます ごめんなさい
忘れていました」
奈々子はそれだけ言うと お辞儀をして座ってしまった
「おいおい 奈々子ちゃん 自分の名前を言わないと ほら」
「あっ 私は鈴や東京本社理事部長 杉田の専属秘書で 安井奈々子と
申します 明日は頑張ります お願いしまーす」
最後はニコニコして挨拶を終えた
初々しい挨拶に男性群からやんやの喝采を浴びた
2番は加藤武雄で立ち上がると
「私は早稲田大学時代 プロゴルファーを目指し練習をしましたが
腰を痛めて挫折しました しかしその後の人生でその時の練習の糧が
今の自分の基になっていると思います さきほど山ちゃんから頂いた
クラブセットで明日は優勝を狙い頑張ります 申し送れました
私は鈴やさんの建物に携わっている大熊工務店 東京東支店の加藤です
どうぞ明日はお手柔らかにお願いします」
加藤の自己紹介が終わると 女性陣から拍手や野次が飛んだ

「えーと加藤さんありがとうございます つぎは3番の方 お願いします」
次に手を上げ立ち上がったのは杉田だった
「はい 私は 鈴や東京本社理事部長 杉田です、、、」
その時にルコーワの景山が立ち上がり
「あのぉー 私が3番ですが、、、」
杉田は驚きカードを確認すると間違っていた事に気が付き
「済みません 間違えました」
杉田が着席すると女性陣からやんやの野次が飛んだ
この時間はまだビールをそんなに呑んでいないが 人数で圧倒的なのか
女性群の発言が過激だった
「今回 初めて参加をさせて頂きます ルコーワの景山英美子と
もうします 鈴やさんにはいつもお世話になり 明日は恩返しの意味で
頑張らせていただきます 尚 私も早稲田大学です
先にご紹介されました加藤先輩には負けないよう頑張ります」
英美子はニコニコと挨拶を終えると神山が
「えー 明日はルコーワ景山さんから賞品を ご提供いただきました
凄くセクシーなそして素敵なナイトドレスです シルク100%でーす
頑張ってゲットしてくださーい」
神山の説明が終わると女性陣からやんやの拍手が沸き起り
景山英美子に頑張れという応援が女性群から声援が飛んだ

6番目に銀座物語の吉永美由紀が挨拶をした
「私は先日鈴やさんに入りました 銀座物語の吉永美由紀です
先のご紹介で加藤様が早稲田大学と言われましたが 私は山脇学院で







2013年11月25日月曜日

Vol.1234 百日紅 -8-69



「じゃ 安心した シャワーだ」
三人はシャワー室で戯れ 由紀枝と亜矢子は快楽を迎えると神山も
何回かスペルマを発射した

7時20分前に宴会室に亜矢子や由紀枝と行くと演奏グループが
音出しをしながら準備をしていた
「こちらが 演奏グループの代表で山根さんです こちらが神山さん」
二人は握手をして打ち合わせをした 
「ははは 大丈夫ですよ 神山さん 慣れていますから」
「ええ もう女性が乗ると大変な騒ぎですから ご勘弁を」
「それで神山さん ラウンジにも行かれるんでしょ」
「ええ そのつもりですよ」
「そうしたら 上の演奏でリクエストがありましたらお聞きしますが」
「そうか 分かりました 後でメモをお渡しします」
神山は時計を見ると10分前になったので 銀座物語のポスターを
5枚貼ったり 席順のカードをテーブルに置いたりした

「ほらね杉田君 山ちゃんはもう着ていたでしょ」
「先輩 遅くなって済みません」
「ははは 筒井さんや大森さんと話していたんだろ いいよ
翔 手伝ってくれ 男性が着たら この袋からカードを1枚引いてもらい
その番号のところに座ってもらう いいね」
「はい 分かりました では筒井さんからお願いします」
筒井や大森は男性用の紙袋から1枚カードを引きその番号の席に座った
女性が来ると神山が紙袋を用意し カードを引き番号が書いてある席に
亜矢子と由紀枝が案内していた
7時を少し過ぎた所で全員が宴会室に入った
便宜上 神山は一番上座に座り 亜矢子は一番下座に座った

みんなが揃った所で神山は周りを見ながら立ち上がり挨拶した
「本日はお忙しい中 第2回神山杯ゴルフコンペの前夜祭に
ご出席頂きまして 誠にありがとうございます」
みんなから拍手が沸いた 静かな音楽が流れてきた
みんなが驚いていると 神山が
「えー 実は僕が今日この地位に居るのも 皆様のお陰ですが 日ごろ
私を支えてくれる 秘書が居るからだといつも思っています」
音楽のテンポが速くなってきた
「今日は 何の日? はい 私の秘書 田所洋子さんのバースディーです
どうど洋子さん こちらへ来てください」
みんなは最初きょとんとしたが 拍手や指笛が鳴り出した
洋子は少し顔を赤くしながら神山の傍に行った
「えー 田所洋子さん お誕生日おめでとうございます
えー それから まだお祝いしたい人が居ます 大熊工務店
東京東支店支店長 加藤武雄さん どうぞ 加藤武雄さんは昨日
8月17日に52歳になられました 一昔前はプロと間違えるほど
よく飛ばし よく寄せ カップにポコポコ入れていましたが 50歳に
なられると 飛ばない 寄らない 入らない の3無いで悩んでいます」
この紹介でまた大笑いした 加藤が神山のところに来ると
「山ちゃん もうプロじゃないから 仲間にしてね お願いします」
この挨拶で又 会場は大笑いした
「えー 実はもう一方いらっしゃいます 吉永美由紀さんどうぞ」
吉永美由紀が紹介され 神山のところに行くと
「吉永美由紀さんは 実は明日2うん歳のお誕生日です おめでとう」
この時は拍手や指笛が鳴り止まなかった

「えー そういう訳で今日は三人の合同お誕生日会も兼ねます
最後まで楽しく騒いでください それでここが終わりましたら 最上階の
ラウンジで寛ぎ明日の英気を養ってください」
神山の挨拶が終わると ケーキやシャンパンが運ばれてきた
演奏グループの音量が小さくなると 照明が消えてバースディーケーキの
蝋燭の炎が優しくゆれていた
「さあ 洋子さん どうぞ消してください」
洋子が一息で炎を消すと会場は拍手の嵐になり照明が灯され
演奏グループのバースディーメロディーが始まった
神山は用意した モテリコのダイヤの指輪をだし
「はい 洋子さんお誕生日おめでとう これは気持ちです どうぞ」
洋子は嬉しくなり 包装紙を開けて驚いた
「あ あのぉー これって」
神山は頷くだけで
「指にはめてみんなに見せて」
洋子は言われたとおり 指にはめみんなに見せた
会場の女性からは 美しい綺麗 素敵とため息が出ていた
「さて 加藤さんがスコアメイクに悩んでいるとお聞きしましたので
52歳相応なゴルフクラブをプレゼントさせていただきます」






2013年11月24日日曜日

Vol.1233 百日紅 -8-69



「だったらさ グループにもお料理をあげようよ 大丈夫でしょ」
「ええ そうそう200万円で充分に足りますから そこから出します」
「無理しないで」
「ええ 一人5万円で計算しているのよ 飲物含めて だから大丈夫よ」  
「そうすると175万円か」
神山はGCを50万円出し
「これも使ってくれる ほらラウンジにもいくし」
「ラウンジでいくら飲んでも大丈夫よ これだけあれば ふふふ」
「よかった じゃお願いします」

神山はJrとジャックが居る部屋に入ると二人に迎えられた
「やあ神山さん 早かったですね」
「うん 飛ばしてきました それで温泉に入った」
「うん ゆっくりと入ってきました」
神山は高橋孝一の携帯に電話をした
「やあ山ちゃん どうしたの?」
「うん 今部屋に入ったよ きなよ こっちに」
「何号室?」
「1206号だよ」
「了解 これから伺います」
「Jr ほらアルタの高橋さんが来るよ」
「了解 前も楽しかったよ」
神山は持参した名刺大のケント紙にマジックで番号を記入し
その下に 銀座物語のお買い物券の金額を書き女性用の袋に入れた
男性の分もマジックで番号を書き 男性用の袋に入れた

「やあ いらっしゃい」
アルタの田代 高橋 内野 田中の4人が神山たちの部屋に来た
「まずは乾杯」
みんなが乾杯をして楽しく会話が始まると神山はジャックに
「ジャック 今回は参加者が多く部屋が取れなかった ごめんね」
「ははは いいですよ 気にしないで」
「そうか 前回は奥さんとラブラブだったんだ」
「そうそう もう 2人だけにしようって 気を使ったんだ」
「高橋さん でもこうやって居る方が楽しいですよ ほんとうに」
「まあ 仕方がないですね」
みんな大笑いした 神山が
「じゃ 申し訳ないけれど 準備や仕事があるから失礼するね
それでJr 7時にここの3Fの宴会室に着てね」
「了解 大丈夫です」
そう言うと立ち上がり神山に耳打ちをした
「神山さん あそこには行かないでしょ」
「ははは 今夜は不味いよ 行かないよ 大丈夫だよ」
「よかった じゃ分かりました」
「考ちゃんも遅れないようにね」
「了解でーす」

神山は部屋を後にすると海側の由紀枝と亜矢子の部屋に入った
中に入ると誰も居ないので 地ビールを呑み外を眺めていた
暫くするとドアがガチャガチャするので開けてみると由紀枝と亜矢子で
「ごめんなさい 遅くなって」
「いや 仕事だから仕方がないさ それよりシャワーを浴びようか」
「まあ まずはビールでしょ もう」
3人は笑いながら乾杯をした
神山は来る時に奈々子が洋子に色々と聞き 運転を替わった事など話た
「そうね 若い子って好奇心旺盛だし まして貴方のファンでしょ
もう なんでも聞きたくなるんじゃないの」
「それでね 洋子がスピードを上げたんだよ ピタリと止んだんだが
どうしても昔の後輩だからね 僕と運転を替わったんだ」
「で可愛いの」
「うん まあそれなりに可愛くて 洋子みたいだよ ほんと」
「こらー ここに可愛いのが居るのにニヤニヤしてもう ねぇー亜矢子さん」
「ふふふ さあ シャワーでも浴びましょうか」
「それでお誕生日会は上手くいきそう?」
「ええ 最初はグループが居ないのね 貴方の挨拶でしょ その後に
音楽を流すのね それを合図に3人の紹介 それからケーキを運んだり
シャンパンの準備をするわ 照明が暗くなったら 洋子さんが蝋燭の火を
消すでしょ それでグループが入ってきて軽音楽 貴方の話や
プレゼントタイムね そんな所よ」
「わかった じゃグループが演奏したりストップしたりは僕の合図で
出来るんだ」
「ええ 少し早めに行くでしょ その時に顔合わせをします 大丈夫よ」
「それでラウンジは抑えてくれた」
「ええ 10時から抑えてあります 大丈夫よ」







2013年11月23日土曜日

Vol.1232 百日紅 -8-69



「ええ ここからだと話していないわね でも楽ねこの車」
祐子はスピードメーターを見ると220出ていて
「泰子さん220出ているわ でもぶれないわね」
「ふふふ そうね」
泰子も運転に集中しているのであいまいな返事だった

「洋子さん どうしたの」
「うん ほら運転に集中出来なかったの」
「そうか 大変ね」
カトリアーナは大好きなビートルズの歌を鼻歌で歌った
洋子も好きで一緒になってハミングをした

御殿場ICをおり ホテル ゴテンバ グランド インに着くと
車止めでみんなを降ろしていると亜矢子が迎えてくれた
「いらっしゃい さあティーラウンジで待っていてくださいね」
神山や洋子が頷き 駐車場に入ると フェアレディーZが2台
白いゴルフVR6が2台 アウディが1台と高級車が並んでいた
泰子は白いゴルフVR6の隣に駐車した
3人で駐車場を出ようと車を振り返ると由貴 真由美 泰子のナンバーが
1番違いで並んでいた
「ははは 凄いね ナンバーが1番違いで並んでいるよ ほら」
神山が教えると泰子と洋子は
「ふふふ 凄いわね みんな驚くわね 明日は由紀枝さんと亜矢子さんの
車も一緒に並ぶでしょ 壮観ね」
「うん フェアレディーZもちゃんと2台並べて 大したものだ」

「お疲れ様でした」
「やぁー お世話になります さあ皆さん 部屋は聞いたかな
それで7時に山側3Fの宴会室で前夜祭を行います」
「はーい 分かりました」
ポーターが3人付いて部屋を案内した
神山は亜矢子に
「申し訳ないが 大きな袋はあるかな 不透明なものがいいな」
「どうするの」
「うん 前夜祭の時に席順札をいれてそれを引いてもらうんだ
男性用と女性用の2つあればありがたい」
「いいわよ 大きな紙袋でいいかしら」
「うん お願いします」
亜矢子がお土産コーナーに行くと吉永美由紀が神山に
「あのぉー神山さん これが銀座物語のポスターです」
「ありがとう これを貼って宣伝しますからね ははは」
「ありがとうございます それでこちらがお買い物券です 一応50万
45万 30万 20万円と付箋を付けてあります」
「ありがとう 着席する時にくじを引いてもらい そこにこの数字を書き
くじと交換で差し上げるようにすれば楽しいでしょ」
「ありがとうございます」
吉永美由紀は丁寧にお辞儀をして 景山英美子と部屋に向った

「じゃ 洋子 みんなをお願いしますね」
「はーい じゃ7時少し前に宴会室に行けばいいですね」
「うん お願いします」
洋子は祐子と一緒に由貴や桃子が待つ部屋に向かい 神山はJrの部屋に
向った
今回の部屋割りは 神山-Jr-ジャック 高橋孝一-内野誠二-田中幸三
-田代純一 時田清三郎-加藤武雄-内藤一哉 田宮浩二- 村上源一郎
筒井健一-大森和一-杉田翔 と男性群は何とか纏めた 女性群は
田所洋子-浜野由貴-安田桃子-靑山祐子 安堂真由美-眞鍋香織-引田泰子
-カトリアーナ 浮田慶子-安井奈々子-小谷美佳-篠原涼子 
吉永美由紀-景山英美子-村上妙子 内藤真奈美-田宮里香-ナタリー
となり 緊急を考え由紀枝-亜矢子は海側の部屋になった
「はい このカードよ 無くさないでね」
「うん 分かりました でもまだあがれないでしょ」
「そうね もう少しであがるわ」
「じゃ それまで温泉で寛ぐよ」
「それから 先日のお誕生会の事だけど どうするの って言うのは
最初に持ってくるの それとも1時間ぐらいあとの方がいいのかしら
ほら お料理の関係もあるでしょ」
「うーん あくまでも前夜祭だからね そうだ 自己紹介をして
その後にお誕生日を入れるか」
「そうすると どうかしら ビールを呑んでからだと前回のように
おつまみが無くなるわね」
「わかった 最初にお祝いをしよう それで音楽でしょ 終わったら
自己紹介 1時間ぐらいしたら音楽って出来る?」
「ふふふ 大丈夫よ 3時間の約束だから」








2013年11月22日金曜日

Vol.1231 百日紅 -8-69



「忘れ物は無いわ ただ現金が1400万円もあるの 貴方が保管して」
「えっ そんなに 分かりました」
二人は後片付けをして部屋を出た

真紅のポルシェの後ろに乗った吉永美由紀と奈々子は歳が近いのか
よく笑い話をしていた 景山英美子は洋子と少し離れていたが
それでも 頼れるお姉さんで話が合いよく笑っていた
スタジオに着くと 吉永美由紀や景山英美子 奈々子は驚き
「凄い所に住んでいるんですね」
「奈々子ちゃん これは秘密よ いいわね」
「はーい 見ていません ふふふ」
玄関からカトリアーナや泰子 祐子が出てきて迎えてくれた
「まあ 自己紹介は後にして では出発しようか じゃ洋子が先頭
泰子は次 最後は僕が走るようにするよ いいね」
洋子と泰子は頷き
「分かりました」
「ガスを入れていくよ あそこの角で」
「はーい 了解です」
まずは真紅のポルシェがゆっくりとスタジオを出ると 直ぐ傍の
ガソリンスタンドに入り 泰子も着いて行った
神山もガソリンスタンドで満タンにすると洋子に
「洋子 何かあったら携帯だよ 奈々子ちゃん 携帯で教えてね」
「了解です」
「祐子 同じく携帯で教えてね」
「はーい 了解です」
「では出発進行」
洋子が運転する真紅のポルシェ 次に泰子が運転する白いVWVR6
最後に神山が運転する蒼いBMW この3台で御殿場に向った

「神山さん あの初めての人だけど お友達?」
「ははは まだ手も繋いでいないよ 安心した」
「ふふふ 少し安心したかな」
東名高速に入るとカトリアーナは鼻歌が出て 神山もリズムがいいので
楽しく運転が出来た

「先輩 あのぉー 外人さんが居ましたけど どんな関係ですか」
「ふふふ お友達よ 近くに住んでいるらしいわ」
「へぇー そうなんですか でも綺麗だったな」
「奈々子ちゃんも綺麗よ さあ飛ばすわよ」
洋子は奈々子とこれ以上話をしたくなく スピードを上げた

「あらら 泰子さん 洋子さんスピードをあげたわ」
「ふふふ 話したくないんでしょ 色々とあるし」
「そうね それでスピードを上げたのね ふふふ」
「多分 安井さんが色々と聞いているんじゃないのかな」
「そうか 鈴やの社員だし 大変ね」

「あらら 洋子がスピード上げたから泰子まであげたよ」
「ふふふ 洋子さんおしっこかな」
「あーあ その可能性があるね SA近くになったらウインカーを出すし
携帯電話で連絡があると思うよ カトリアーナ これを持っていて」
神山はカトリアーナに携帯電話を渡した

東名高速で真紅のポルシェが右に入ると白いVWVR6も右車線に入り
神山の蒼いBMWも右に出て 綺麗なループを描きながら走った

SAの近くになると真紅のポルシェが左のウインカーを出し 少しずつ
スピードを落としていった
3台がSAに着くと洋子が神山に
「奈々子ちゃんが色々と聞いてくるの 運転変わって貰える」
「ははは やっぱりそうか いいよ」
二人は缶コーヒーを半分ずつ飲み 他の女性たちはおトイレに向った
「さあ あと少しで降りるよ ホテルに着いたら亜矢子が部屋の
案内をしてくれるよ」
「はーい じゃ最後を走るわね」

真紅のポルシェに神山が乗ると奈々子は嬉しかった
「わぁー 神山さん 嬉しいなぁー」
「まあまあ 運転中は黙っていてね お願い」
奈々子は俯き黙ってしまったが吉永美由紀が話しかけていた
神山はスピードを上げると奈々子は怖いと言い出し 完全に黙った

「あら神山さんもスピードを上げたわ 凄い200出しているわ」
「へぇー やっぱり話をしないのかな」







2013年11月21日木曜日

Vol.1230 百日紅 -8-69



キャンセルの話があり ツアーで提供するために作ってしまった
トロフィーが倉庫に30ほど眠っていると話した
「はぁー しかし酷い話ですね」
「ええ 規格が合わないと言われ ほんとショックでした ははは」
「分かりました そうしたら今回は幾つ持ってきて頂いたんですか」
「ええ 最悪を考え ははは 3つ持参しました それで3分もあれば
名前を彫れますよ 大丈夫です」
「ありがとうございます ところで幾らぐらいですか」
「ええ 納めは80万円です この面の手彫りが結構大変でした」
神山は3つ分の240万円を大森に渡すと
「いいですよ 神山さん これは私の気持ちですから」
「ははは いいじゃないですか なあ翔」
「大森さん 先輩は出したお金は引っ込めないんです 頂きましょう」
大森は神山にお辞儀をして現金をバッグにしまった
杉田が投票用紙と現金を神山に確認してもらうと 大森も確認してもらい
「では先輩 ゆっくりと先に行かせて頂きます」
「うん 気を付けてね 7時だよ お願いします」
「では 失礼します」

「ねえ 洋子 そろそろ3時になるから 行かれる様にしようよ」
神山は携帯電話で祐子に電話をした
「わぁー 神山さん絶好調よ ふふふ 泰子さんに教えて貰った」
「ほんと? もう それでそろそろスタジオに戻ってくれるかな
シャワーでも浴びなさい」
「はーい 今ね出る所だったの ありがとう ふふふ」
「じゃ 気を付けてね」
「はーい 失礼します」
「洋子 祐子が絶好調だって もう みんな絶好調だよ 参ったぁー」
「まぁー いいわね 私はどうなるの ほんと」
話している所へ銀座物語の吉永美由紀とルコーワの景山英美子がきた
英美子は台車から化粧箱を下ろすとガラステーブルに置いた
「やあ いらっしゃい」
「はい これが景品です 一応7点用意しました 殿方にも喜んで
いただけると思いますよ ふふふ」
洋子が化粧箱を開けると 嬉しそうな顔で
「わぁー 素敵なナイトドレスね 凄くセクシー ふふふ」
「これはシルク100%で ほら透けているでしょ なのでいいかなって」
「凄く素敵ね ねえ神山さん」
神山は女性の目が気になり 上の空で頷いていた
「もう 英美子さんが気を使ってくださっているのに ごめんなさいね
英美子さん 神山は直ぐに照れるのよ ふふふ」
「はい 大丈夫ですよ それで洋子さん 包装はどうされますか」
「大丈夫よ ここに用意してあるから」
「あのぉー出来ればルコーワの包装紙を使って頂けないでしょうか」
「ふふふ 大丈夫よ それで皆同じ商品かしら」
「ええ そのようにしました」
「はーい では包装しましょうね」
「これが馬券の投票です お願いします」
神山はルコーワの投票口数と現金を照らし合わせた
「OKでーす ドンピシャ」

ルコーワが終わると銀座物語の吉永美由紀が投票用紙と現金を出し
「神山さん これがうちの分です 少なくて済みません」
「いやいや 謝る事は無いよ 参加していただきありがたいよ ほんと」
神山は投票口数と現金を確認し吉永美由紀に
「ありがとう ピッタシです そうだ 奈々子ちゃんを呼ぼうよ」
「そうね それで全員かしら」
神山は配車のメモを取り出し 順番に消していった
「うん 残るはここに居るメンバーと泰子たちだよ」
洋子は奈々子に電話をすると直ぐに部屋に来た
「こんにちわ 専務」
「やぁー いつも明るくていいね うん そろそろ行くよ」
「準備OKでーす」
「しかし そのファッションだけど素敵だね どうしたの」
「ふふふ翔ちゃんに買ってもらいました」
「そうか 洋子 翔が買ってあげたんだって いいね」
「良かったわね 可愛らしくて素敵よ」
奈々子は神山と洋子に褒められ顔を真っ赤にして俯いた
「じゃ洋子 忘れ物は無いね」
「ええ チェックしています ちょっと待ってね」
「そうしたら 奈々子は吉永美由紀さんと景山英美子さんと一緒に
下で待っていてくれるかな お願いしますね」
「はーい では行きましょうか その箱は私が持ちます」
景山英美子と奈々子が半分ずつ持ちビルの1Fで待った








2013年11月20日水曜日

Vol.1229 百日紅 -8-69



「ふふふ ありがと どう 売れている」
「ええ 前回よりも投票が多いわよ ほら奥様も参加されているでしょ」
「そうね じゃFAXを待っています」
電話を切ると直ぐにFAXが来て もう一枚由紀枝の分としてFAXが着た
洋子が亜矢子に電話をすると
「そうなの 由紀枝さんは 自分でも買うってもう一枚追加したわ
金額はあっているわよ」
「しかし2840票って多いわね」
「ほら 6枠って奥様と神山さんでしょ だからじゃないかしら」
「そうね で由紀枝さんの分は10万円でいいの?」
「ええ 大丈夫よ ちゃんと預かっています」
「じゃ 夕方に伺います」
「はーい 気を付けてね」

「こんにちわ 山ちゃん」
「やあ考ちゃん もう行くの」
「うん スピードでないし ゆっくり温泉です はいこれがアルタの分で
先ほど大熊工務店の加藤さんから預かった分です 凄いよ」
神山はアルタの投票用紙を見て驚いた
「なにこれ 全部埋まっているよ 凄いね2700票だって」
「うん ほら社長も出るし奥さんも出るでしょ なのでこうなったよ
奥さんなんか凄いよ 30万円位買っているもの」
「おいおい しかし大したものです」
「じゃ これでお願いします」
「うん あっ 大熊工務店を調べるからちょっと待ってね」
神山は大熊工務店の事務封筒を開けると
「えっ 4550票 凄いね これまた」
「うん 聞いたら全国に流したみたいだよ ははは 参りますね」
「えっ 全国かぁー」
神山は現金を数えると
「OK ちゃんとあります ありがと 気を付けてね」
「うん 5時には着くようにします」

アルタの高橋孝一が部屋を出るとNNの筒井 由貴 桃子が尋ねてきた
「やあ 凄い部屋だね しかし」
「どうも ご無沙汰をしています」
「ところで これを景品で使ってもらえないかな」
筒井は紳士のネクタイ5本とベルト5本を持ってきた
「わぉー ありがとうございます このベルトって凄く高いでしょ」
「まあ ほら売り上げも順調だしね お願いします」
「ありがとうございます」
「それから こちらが馬券投票だよ」
神山は事務封筒を受け取り中を確認した
「1030票ですか 凄いですね」
「ふふふ 神山さん 筒井さん入れ込んで買ったのよ」
「そうか 由貴はどうなの 調子は?」
「絶好調よ ねぇー桃子ちゃん」
「凄いですよ神山さん 真っ直ぐが決まり始めました」
「そんなぁー 桃子ちゃんはどうなんだ こらっ」
「へへへ 私も絶好調よ アイアンが真っ直ぐだし 大丈夫よ」
「へぇー それで6-8が98票もあるんだ 参ったなぁー」
「じゃ 山ちゃん お先に失礼するよ」
「あっごめんなさい 由貴気を付けてね」
「はーい でもあの車だったら200出しても大丈夫ね」
「おいおい そうだそこにガソリンスタンドがあるから 入れていけば」
「はーい ありがとうございます じゃばいばーい」
「はい ゆっくりとね」

「洋子 聞いた?」
「ええ 6-8は買っていないわ もう 嫌ねぇー」
「ははは でもそんなに調子がいいのかな うーん」
考えている所へ杉田とクリスタル大和の大森が尋ねてきた
「こんにちわ 神山さん」
「やあ よく来て下さいました 杉田の我侭で申し訳ございません」
「それで神山さん このクリスタルガラスのトロフィーを優勝副賞で
使って頂けませんか?」
大森は桐の箱から高さ25cmのクリスタルガラスで作られた
トロフィーを出し神山に渡した
「凄く綺麗ですね でも どうだろう 大森さん 今回ご提供いただくと
次回もって事になりますよ それと前回は優勝者が2名出たんです
そこはどう対処されますか」
「ええ 次回からもご提供させて頂きます 大丈夫ですよ 実はこれには
訳がありまして」
大森は以前 アメリカのゴルフツアーで見本として納め その後







2013年11月19日火曜日

Vol.1228 百日紅 -8-69



「ええ 1時半頃には着きますよ 大丈夫です」
「はーい じゃ気を付けて来てね」
「はい 失礼します」
洋子は神山に13時30分頃来ると伝えた
「あっ そうだね 午後半休だったね そうすると泰子はどうしたのかな
ほら真由美と香織に渡した分 泰子が纏めているそうなんだ」
神山は泰子に電話をした
「こんにちわ もう直ぐでて そちらに伺いますよ」
「うん ありがとう それで夕方にスタジオかな」
「ええ もう少し早く伺います ふふふ 最終調整をします」
「えっ もう また練習なの」
「ええ祐子さんやカトリアーナも一緒よ いいでしょ ふふふ」
「えっあの二人も一緒なんだ わかった じゃ待っています」
電話を切ると洋子に
「洋子 泰子と祐子 カトリアーナがこれから練習だってさ もう いいな」
「へぇー 凄いわね あーあ そうそう二人の分は」
「あっいけない すっかり忘れていたよ ありがとう」

神山は自分の分を含めた3人分を洋子に渡した
「へぇー 祐子さんもカトリアーナも自分から流しているわね
でも3-4も抑えているわね ふふふ じゃ私もここに一緒でいいかしら」
「うん いいよ」
洋子は自分の枠から流し 3-4の由紀枝と祐子の枠も抑えた
暫くすると繊維協会の泰子が次長室にニコニコしてやってきた
「やあ ありがとう」
「はい これが全部です」
「へぇー 凄い投票数だね 1138票だ そうか6枠は香織も居るからね
良かった ははは」
「でも 神山さんにも期待しているのよ 頑張ってね ふふふ
では失礼しますね」
「おいおい お茶でも飲んでいけばいいのに」
「二人が待っているので ごめんなさい」
「じゃ 夕方はちゃんとスタジオで待っていてね」
「はい」
泰子はニコニコして部屋を出て行った
「ねえ洋子 今日は出られないから コンビニでサンドイッチやお弁当など
好きなものを買ってきてくれるかな お願いします」
「はーい サンドイッチとおにぎりでもいいかしら」
「うん お任せします 今日は仕事にならないよ もう ははは」
洋子はニコニコして部屋を後にしてコンビニに向った

暫くするとアルタ横浜支店の田代が訪ねてきた
「やあ こんにちわ お久しぶり」
「山ちゃん こんにちわ これから向います」
「ははは 天気も良いし ドライブには最高だね」
「ええ 社長からフェアレディーZをお借りして運転ですよ」
「えーっと 奥さんと美佳ちゃんだっけ」
「ええ 今 そこで食事をしています ははは」
「あらら 田代さんは」
「ええ 直ぐに食べに行きますよ ほら向こうは生ビール呑んでいるから」
「あっ そうか では預かりますよ えーっと えっ4450票 凄いね」
「ええ 今回は周りが凄くて はい 頑張ってくださいね」
「ははは お互い同枠で頑張りましょう」
神山が現金を確認すると田代は部屋を出て行った
入れ替わりに洋子がコンビニから戻ってきた
「ありがとう 今 アルタの田代さんが来て 馬券を置いていったよ」
「ええ 下でお会いしました はいこれ」
神山と洋子はソファーで寛ぎながらサンドイッチやおにぎりを食べた
「なんか おにぎりが美味しいね」
「ふふふ いつも美味しいステーキや魚介類を食べているからでしょ」
「これ 預かった分だよ 4450票だって」
「えっ 凄いわね 食べたら入力するわ でも8-8って今まで40票よ
ここが入ったら凄い事になるわね」
「男性は無理としても 由貴と真由美だからね しかし真由美はHC19
でも届くかどうかで でも面白いね 90だと71でしょ 由貴だって
88で70だもの そうか 現状だと幾らになるんだろう」
「凄いわよ 18万円よ」
「えっ 500円で18万円か うーん どうするかな」
「ふふふ 3時までまだ時間はありますよ どうぞ追加してくださいね」
神山はデーター入力されたパソコン画面を見ながら食事を終えた

「亜矢子です こんにちわ」
「まぁー こんにちわ洋子です」
「ねえ 馬券の投票をFAXで送るわね」







2013年11月18日月曜日

Vol.1227 百日紅 -8-69



「ボンベを買ってくるよ 確かもう予備が無いはずなんだ」
「はーい 行ってらっしゃい」

8月18日 火曜日 晴れ
「洋子 忘れ物はもう無いよね」
「ふふふ もう 朝から大変ね 無いわよ 大丈夫よ」
神山はコンペに支障がないように準備してきたが 確認をした
ボストンバッグの中を確認し洋子にプレゼントする2700万円の
ダイヤのリングも確かめた
午前中に東都食品の田宮が訪れてきて 馬券を持ってきた
「やあ ありがとうございます」
「今回は私と家内の5-7 それと1枠2枠の絡みが多くて 神山さんの
6枠からみの投票が多かったですよ」
「ありがとうございます それで今回はどのくらいですか?」
「ええ 1202票で60万1千円です」
「えっ 1202票ですか 凄いですね」
「今回は5-7は凄いのですが後はちょっと分かりません そうそう
こちらが北陸さんの分です お願いします」
神山は封筒を調べると 708票あり35万4千円入っていた
「しかし 凄いですね 6枠が売れていますが プレッシャーですね」
「まあ 頑張ってくださいね 応援しています」
「これからお出掛けですか」
「ええ 村上さんの希望で お昼を横浜中華街で頂く事にして
ゆっくりと行きます」
「じゃ 6時までにはお願いしますね 気を付けてお願いします」
東都の田宮が部屋を出て行くとアレックスのジャックが尋ねてきた
「こんにちわ 神山さん」
「やあお久しぶり」
「持ってきましたよ 馬券 今回は割れましたと言うよりバラバラです」
神山が投票口数と現金を数えた
「凄いな 2760票だって それで6枠もしっかり売れているし」
「1、2、5、7枠かな でも分からない うーん難しいね」
「ありがとう では預かります」
「それでこれが景品です」
「あれっ ゴルフクラブは」
「ちょっと待って 今 持ってきます」
ARXJPに今回はゴルフクラブセット 男子が2セット婦人が2セット
合計4セットを持ってきて貰った
洋品の方は婦人ポロシャツやスカートセットのカタログ 5セットを
Jrのポケットマネーで協力してもらった

「はい お待たせしました 神山さんこれは私が立て替えました」
「うん ありがとう そうすると135万円の7割だから94万5千円で
4セットだから378万円ですね」
「はい そうです ありがとうございます」
神山は引き出しから300万円の包みと100万円を出し 数えて渡した
「はい 確かにあります」
「じゃ 気を付けて行ってね 6時までにはお願いします」
「はい では失礼します」
ジャックが部屋を出ると本社秘書室の浮田が投票を持ってきた
「やあ ありがとうございます」
「しかし 神山さんと洋子さん 凄い人気よ ふふふ」
「あれっ 自分の枠だって 凄いし副社長の5枠も 凄い人気じゃない
ちょっと待って えっ3520票、、、凄いね」
「ええ 副社長も相当入れ込んでいましたよ ふふふ」
「あーあ なんで5-6がこんなに もう プレッシャーだよ」
「頑張ってくださいね それで私たちは2時に上がって 内藤様のお車で
先に伺わせて頂きます」
「はい ゆっくりと温泉で寛いでください」
「では 失礼します」
浮田は洋子と暫く話した後に部屋を出て行った
「はい 洋子 凄い事になっているよ ははは もう知らないー」
「あら おじ様の所と5枠6枠 がダントツに凄いわね」
「あーあ 参ったぁー」
洋子は現金を確認するとデーターをノートパソコンに入力した 

「ねえ ニーナ・ニーナだけど 由貴さんから電話が無いわね」
「そうだね どうしたのかな」
「確か前回はお昼ご飯を一緒に食べて その時に貰ったんだよね」
「ええ そうよ 電話をしてみますね」
洋子は由貴に電話をすると
「わぁー 洋子さんこんにちわ 今日は午後半休でしょ なので御殿場に
向う前にそちらの事務所に寄ろうと思っていたんです」
「あっ そうね 何時頃になるかしら」