いつも踊りなれているバラードなので息がぴったりとあい
足運びもスムーズで綺麗だった
周りはただ見とれているだけで カクテルを呑むのも忘れた
曲の最後になると 神山は洋子の体を斜めにして上に放り投げると
洋子は一回転し神山の腕の中に納まった
曲が終わると 二人はポーズをとりお辞儀をした
みんなは綺麗過ぎる踊りに拍手をするのを忘れ 見入っていた
祐子や由貴たちが拍手をして 漸くみんなから盛大な拍手を貰った
「ははは 洋子 ありがとう 成功だね」
「ふふふ 貴方のお陰です 嬉しいわ」
神山は次に由貴と踊り同じように最後を決めた
祐子と桃子の時にも 最後はちゃんと投げる事が出来て成功した
「わぁー 洋子さん素敵だったわ フレアが凄く美しくて ほんと
映画を見ているようだったわ 凄いわね」
「まあ 慶子さんだって できるわよ 神山と踊ればいいじゃない」
「でも 私 太っているから 駄目よ ふふふ」
「それより 浴衣だと パンツが危ないわね」
「そうか そうね やめておく 次は挑戦したいなぁー」
「ふふふ 大丈夫よ 連絡頂戴」
「うん お願いね あーあ 素敵 ふふふ 憧れるわね」
神山と洋子たちの踊りが刺激になったのか 杉田と小谷美佳 誠二と
篠原涼子のカップルが踊りだし つられて何組かの即席カップルも
踊りだした 神山が洋子のテーブルに行くと
「ははは 洋子 大成功だね ありがとう」
「うん 良かったわね」
「神山さーん こんど誘ってね お願いします ふふふ」
「ははは 浮田さんには 僕よりいい人が居るでしょ もう」
「またぁー 居ないわよ 誘ってね」
神山は二人にお辞儀をすると 内藤が座っているテーブルにいった
「もう 山ちゃん 凄い事を考えるね それでねこちらでも考えたんだよ」
「えっ なにをですか」
「うん 加藤さんに頼んで ほらビルの工事囲いがあるでしょ そこに
NNメンズの広告を大々的に出すのさ」
「あーあ それって凄いですね 久々のヒットじゃないですか」
「ははは そうだね ほんといつも山ちゃんのアイデアだものね
時には僕も参加させてもらわないとね」
「パリも喜びますよ そうそう筒井さんには」
「ええ 先ほどお伝えしました 喜んでいましたよ」
「まあ そうやって考えれば媒体は一杯ありますからね」
「うん でここは山ちゃんが全て持つんだって」
「ええ大丈夫ですよ」
神山は内藤 加藤 時田にお辞儀をすると別なテーブルに行った
カトリアーナ達のテーブルが騒がしいので 行ってみると
「おい お兄ちゃんの出る幕じゃないんだよ 引っ込んでいなよ」
神山はどこかで見た事があると思ったが思い出せなかった
「どうしたの カトリアーナ」
「ええ この男たちがしつこいのよ 怖いわ」
カトリアーナと香織 真由美は怯えて神山の後ろに下がった
「ここでは 他の人の迷惑になる 外にでろ」
相手の男は5人だが酒が相当入っているのか顔が赤かった
廊下に出ると神山は思い出し
「お前達 以前俺を襲った奴等だな 全く懲りないな」
「うるせぇー 貴様なんかしらねぇよ」
神山は周りの気配を感じながら 構えていた
正面の男が真っ直ぐにパンチを繰り出してくると 半身でかわし
足払いで倒した
直ぐに左右の男が殴りかかってきたので 左の男をかわしながら 右側の
男のあごに右足でけりを入れると ボギィと鈍い音がして倒れた
後ろから背中を抱きつかれたが 両腕を脇で挟み振り回し解くと
ボディーにパンチを入れた
最後に斜め前から ナイフを差し出してきたが 半身で避けると
そのまま腕を掴み 一本背負いで遠くに投げ飛ばした
最初に倒れた男がナイフで神山の脇腹を刺しに着たが 上手に避け
腕を蹴り上げると ナイフが飛び上がり 仲間の腕に刺さった
神山は少し下がり 状況を確認し
「分かった お前達 大竹組の小田原支店のものだろ どうだ」
「うるせぇー お前のお陰で首になったんだぁー やれぇー」
そう言われても動けるのは 2人しか動けず びくびくしていた
神山は早速ジョン ブラームスに電話をして
事情を説明すると直ぐにCCAが行くので待つように言われた
一段落したところで大熊工務店の加藤支店長がやってきて