2013年12月29日日曜日

Vol.1268 百日紅 -9-70



「うん 桜川だけでいいよ うん そうしてください」
「では 箱の正面に付けておきます」
「うん お願いします」
「しかし 桜川さん驚きますよ 小瓶が中瓶って」
「そうか 注文はGGIにしているわけですか」
「ええ 今の所 流通が確立されていないので 直に注文です」
「じゃ 何か言われたら 神山からだって話してください
それから 人数が増えた事は伏せておいてくださいね」
「了解しました 任せてください 明日12時前にお伺いします」
「はい お願いします」

神山は洋子に経緯を話すと
「そうしたら その分は私が持って行きます」
「そうだね 300万も持って行けば大丈夫だよ お願いします
そろそろ お昼に行こうか 今日は何にしようか」
「そうね そうしたら しゃぶしゃぶにでもしましょうか」
「ははは 明日は美味しい魚だからね そうしよう」

お昼のしゃぶしゃぶを食べ終わると神山は時間まで仕事に集中した
ゴテンバアウトレットの地下広場の件も順調に進み 本体工事着工に
間に合うようになった

「じゃ 洋子 そろそろ時間だから 仕事は終了しようよ」
「あらっ もうこんな時間ですね」
「それで 明日の車だけど どうなっているの?」
「ええ 一応 祐子さんと泰子さんの2台で行くようにします」
「そうだね 個々で来るよりその方が良いね そうだカトリアーナは?」
「多分 赤坂に来ていると思いますよ 連絡が無いから大丈夫でしょ」
「そうだね いつもカトリアーナにはハラハラさせられるよ ははは」
「まぁー くしゃみをしていますよ ふふふ」
「集合は大丈夫?」
「ええ 私が赤坂に行くでしょ 上原で由貴さんと桃子ちゃんを乗せて
泰子さんは香織さんと真由美さんを乗せてきます」
「そうすると 泰子の車が赤坂に来て それで上原経由って訳か」
「ええ その方が待ち合わせが楽だと思うわ」
「そうだね 祐子の車が5人かァー 大丈夫かな」
「だって定員は5名でしょ もしきつかったら赤坂で泰子さんの車に
移ればいいことだし 大丈夫ですよ それに荷物はないし」
「まあ そうだね ゴルフと違うからね」
「でも 残念ね 翌日ゴルフが出来なくて ふふふ」
「まあ 仕方がないよ それに亜矢子に悪いしね」
「そうね又 次の機会にしましょうね」

神山は蒼いBMWで由紀枝の待つ御殿場へ向った
マンションに着き 最上階でエレベーターを降りると部屋の前で
由紀枝がニコニコと神山を迎えてくれた
「わぁー お帰りなさい」
玄関で熱い抱擁をすると
「待ちどおしかったわ」
「そうだね ごめんね なかなか来れなくて」
「さあ お風呂の準備が出来ていますよ 先に入ってください」
「うん ありがとう ではお言葉に甘えてお先に失礼しますね」
由紀枝が神山の着替えを更衣室に準備をしていると 神山が後ろから
抱きついてきた
「ふふふ だぁーめよ もう 食事の支度をしないと駄目でしょ」
「今夜はバーベキューかな?」
「ピンポーン そうよ 準備があるから 後でね」
「分かりました 静かに一人で入りまーす」
由紀枝はニコニコしながら 食材の準備を進めた
「わぉー 由紀枝ー またやったなぁー」
「どうしたの?」
驚いた由紀枝は風呂場に急いで行き浴室のドアを開けた
「あのさ 水だよ もうー」
「あら だってお湯を入れたのに 可笑しいわね、、、ゴメンね」
「もう ビックリだよ でも 暑いから水風呂でもいいか、、、ははは」

由紀枝は一応は謝ったが そんなに驚く事じゃないだろうと思い
食材をお皿に盛り付け バーベキューの準備を進めた
(いつも 何かしら ふふふ 私に甘えているんだ 男って子供ね)
そんな事をニコニコしながら考えていると 神山がお風呂から出てきた
「いやぁー 少しお湯を入れたら気持ちよかったよ」
「まぁー それは良かったわ これから気をつけるわね ふふふ」
神山はテーブルに並んでいる食材をテラスのテーブルに運んだ
「由紀枝 ガスの替えは大丈夫?」