左のラフに入れてしまった
英美子も同じようにドローボールで打つが 少し右に行きすぎ
崖下に落ちるのではないかと思われたが 少しずつ左に戻りラフに残った
「わぁー 危なかったわ」
「よかったわね 戻ってきてくれて」
「しかし泰子さん 良く飛ぶわね 羨ましいわ」
「うん このクラブにしたら飛ぶわよ」
「そうね これってARXの新作でしょ」
「そうなの まだ充分に練習をしていないので もう少し打ち込めば
2つや3つは縮むと思うわ」
「よし 私も買おうっと ふふふ」
神山の打つ番が来て 素振りをして打つと 低い弾道で出て行き
崖の上を綺麗に飛んだが 泰子の言うとおり 飛ばしすぎて左のラフ
グリーン傍まで運んだ
「わぁー プロのボールみたい 凄いわ」
「わぁー 神山さん格好いいわよ」
神山軍団の女性たちから声援が上がった
加藤の番で 素振りをすると神山と同じ方向に打った
ボールはやはり飛びすぎて 泰子と同じ所まで飛んだ
「って事で 僕のドラコンはありませんから 宜しくです」
「はーい 行ってらっしゃい」
神山はこのホール ボギーであがった
11番ロングでは左の林に入れたりとちょっと調子が出なかった
ここはダブルボギーの7であがったが
神山たちが15番ショートホールで待っていると7組祐子から無線機で
「神山さん 7組祐子ですが庄司由紀枝さんが12番ショートで
ホールインワンを出しました」
「えっ ホールインワン ほ ほんとう?」
「はい 本当でーす ご褒美ですよね」
「あっ うん まあ 兎に角おめでとう」
「変わりますね 神山さんよ 驚いていたわ
はーい 由紀枝でーす やりましたァー ぎゃはぁー」
「ああ うん おめでとう 凄いね よかったね」
「ご褒美 お願いしますね」
「うん 大丈夫だよ うん」
無線機を泰子に渡すと
「わぁー 又 ホールインワンですか 凄いですね」
「うん どうなっているの ほんと」
この話はトランシーバーなので直ぐに他の組にも伝わり
神山のところにも杉田から無線が入ったりと ゴルフに集中できなかった
「あのぉー神山ですが 皆さんにお願いです えーっと」
「はいはい ゴルフに集中できないんでしょ 分かりましたよ
ねぇー みんな 少し静かにしましょうね 9組洋子でーす」
「洋子 ありがとうございます って事で静かにね」
漸く静まり185yを思い切り振りぬくとグリーンに乗ったが
難しい下り14mを残してしまった
泰子もグリーンにワンオンさせたが スライスラインの10mを残し
この組のニアピンは無くなった
神山も泰子も時間を掛けラインを読み 共にバーディーであがった
最終18番で神山はイーグルをだした
ドライバーが決まり セカンド140yを5番アイアンで打つと
グリーン手前に落ちワンバンドでグリーンに乗るとコロコロ転がり
カップインしてしまった
午後は37であがり トータル72のイーブンであがった
泰子は35、35の70であがった
加藤は53、57のトータル110として
「わぁー 山ちゃん 大変なスコアになってしまったよ」
「あらら 3桁ですか 珍しいですね」
「もう 30年以上見たことが無いスコアだよ ははは
しかし山ちゃんどうしたの 今日は 真由美さんだろ洋子さんでしょ
12番のショートってそんなに優しくないよ それが3人も
ホールインワンだって 初めての経験ですよ そうそう午前を含むと
4人でしょ ギネス記録だよこれは」
「ははは 香織で驚きましたけれど 後の3人にも驚きですよ
ほんと どうなっているのって しかし凄いですね ははは
そうそう あそこがパーティー会場です ゆっくりとお風呂に
入ってきてください」
「神山理事 なにかお手伝いしましょうか?」
「ああ 泰子 ありがとう そうだ ここで留守番をしてくれる
僕は荷物を運んできます 直ぐだからお願い」
「はーい 気をつけて下さいね」
神山は自分の車から景品を運んだが1回では済まないで3回運んだ