ただ少しだけ タイミングがあっていないんですよ 大丈夫です」
「ははは 参ったァー 女性二人にグロスで負けです」
「加藤さん まだ午後がありますよ 大丈夫ですよ」
そう言われても 加藤はもう少し練習をしないと駄目だと思った
生ビールを呑みおつまみを食べながら 楽しく話していると
「こちら最終9組 洋子です 神山さんお願いします」
「はーい 神山です どうされましたか?」
「はい 6番ショートで眞鍋香織さんがホールインワンを出しました」
「えっ ホールインワン?、、、ほ ほんとですか どうぞ」
「はい 本当です もう 凄い事でーす ご褒美はどうされますか どうぞ」
「うーん 考えていなかったね 了解です ご褒美は大至急考えます」
「はーい 了解しました お願いします」
無線を置くと加藤や泰子 英美子が驚き
「大変な事になりましたね 山ちゃん これはホールインワンって
その人が パーティー全員に記念品を渡すんだよ そうそう それから
記念植樹もあるよ どうするの?」
「わぁー 大変だ 本人も大変ですね」
「そうだよ でもさ 記念品は後日郵送でも良いと思うよ
僕も何人か知っているけれど その場では頂かなかった ほら
金額が凄いでしょ なので後日自宅郵送だね それより ご褒美は?」
「参ったなぁー」
「じゃ 現金で100万円位渡したらどうかな 大丈夫?」
「ええ お金は大丈夫です それが良いですかね」
「うん そうすればそのお金で 記念品を買えるでしょ 35名でしょ
一人2千円としても7万円だもの 優勝賞金が500万円だから
100万円で充分だと思うよ」
泰子や英美子も
「100万円なら 本人も喜ぶし記念品を高いのにしても充分だと思うわ」
「よし ありがとう」
神山は無線機で9組洋子を呼び出すと
「決定 ホールインワンのご褒美は100万円現金です」
「こちら 洋子 了解です ちょっと待ってね はい香織さん
香織です 神山さん 嬉しくて ありがとうございます」
「凄いね 兎に角おめでとうございます
まだ3ホール残っているから 頑張ってね」
「はーい 分かりました」
神山は無線機をテーブルに置いて 生ビールを呑んでいると
2組3組があがってきて 神山のテーブルを取り囲むように座った
「山ちゃん 凄いな 6番でホールインワンだってね」
「ははは もう 僕も驚きですよ ところでどうですか」
「ははは 駄目だ 筒井君と沈没したよ 女子とグロスが同じだよ
もう 浮き上がれないよ ここは難しい」
「そんな 時田さんは狙いすぎているんじゃないですか」
その話を聞いていた筒井は
「そうなんだよ キャディーの言う事を守れば良いのに
別な所を狙うので ラフに入ったりバンカーに捕まったり 大変です」
「そうそう 社長ってもっとキャディーさんの言う事きいたら良いのにね
ねぇー奈々子ちゃん そう思うでしょ」
「はい 私も浮田先輩の言うとおりだと思います」
時田はみんなの話しに頷き
「わかった うん 午後からは言う事を聞きます
さあ ビールを注文してくれ ははは」
「そうそう 浮田さん」
「はい 神山さんなんですか?」
「ええ ご飯ですが 御殿場御膳を手配して有ります よって
生ビールとおつまみを注文していただき あとはご飯です」
「まあ ありがとうございます」
「それで この事は後ろの組へ伝えてください
僕が居る時は伝えようと思いますが 9組だとどうかなって」
「そうですね 分かりました その重箱がそうですか」
「ええ 結構 美味しいし お腹が一杯になりますよ」
見ていた奈々子が
「美味しそう 色々とおかずが入っているんですね」
「うん 楽しみにしてね」
3組の田宮や吉村美由紀など神山の席に近づき
「いやー 凄いですね ホールインワンって」
「ははは もう 驚きですよ」
神山は3組の田宮にも2組と同じように御殿場御膳の話をした
その間にも 香織のホールインワン祝辞の無線が飛び交った
泰子が神山に
「でも 嬉しいですね ご自分の部下が名誉あるホールインワンって」