「今朝 寿司屋って話したけれど 場所を話していなかったからさ」
「カトリアーナと一緒にお食事が出来るのも 今夜と明日位でしょ
アルバイトで勤務するようになれば 今までのように自由にならないし」
「そうだね 慣れればサービス課の友達と食べたりするだろうしね」
「カトリアーナなら直ぐにお友達を作ると思うわ でもどうかしら
ほら美人で可愛くて頭が良いでしょ うーん難しいかな」
「そうか 難しいか まあ仕方がないよ それも勉強さ
何しろ御殿場ではリーダーだからね 纏め役だよ 大変だよ」
「そうね 纏め役として勉強だものね」
話が落ち着くと神山は次長席でデザインを書き進めて行った
9月10日 木曜日 快晴
「おはようございます ふふふ」
「よぉー おはよう 早いね」
カトリアーナが神山のスタジオ玄関に着いたのは約束の20分前だった
今日から鈴や銀座店サービス課でアルバイトをする事になり
神山の車で銀座まで送ってもらう事になっていた
「じゃ 祐子 行ってきます 何かあったら携帯までね」
「はーい 行ってらっしゃい カトリアーナも頑張ってね」
「はーい いってきまーす」
「ははは カトリアーナ 元気で良いね」
「勿論よ 神山さんと一緒に出勤でしょ 楽しいもの」
「それで 帰りはどうするの 僕のほうは時間がバラバラだし」
「大丈夫よ ちゃんと地下鉄で帰るようにするわ」
「うん 時間が合えば一緒に帰ろう」
「でも 私の勤務時間ってまだ分からないのよ ふふふ
ローテーションが出来ていないって 先日話していたわ」
「そうか 月の途中だからローテーションが組めないんだ うん
そうしたら 分かり次第教えてね 今夜にでも携帯でもいいよ」
「うん 了解です ふふふ」
「でも 納車されたら朝だけじゃなくて夜も一人だよ 大丈夫だよね」
「ふふふ もう 小学生じゃないのよ 大丈夫よ
それに ARXの商品知識なども覚えないといけないのよ ふふふ」
「そうかぁー そうだよな」
「そうなの Jrからちゃんと覚えなさいって 資料が山のように来たわ
それと もしかしたら来年だけど御殿場へ行く前にアメリカで
トレーナー研修が1ヶ月ほどあるかも ふふふ」
「そうか Jrも本腰を入れてきたね うん 頑張ってね」
「だから 毎日が勉強で遊んでいる暇はないの ほんとよ」
「おぉー それは寂しい事だ 僕とも会えなくなるんだァー」
「もう それは違うわよ だから納車されても 直ぐに帰宅をして勉強よ」
「じゃ 夜間のゴルフ練習は中止になるんだ 寂しいなァー」
「もう 苛めてばかり、、、 たまには参加するわよ ふふふ
次の大会では絶対に優勝するんだ 由紀枝さんや祐子さんに負けないわよ」
「おぉー 凄い意気込みですね うん 応援するから頑張ってね」
楽しく話していると銀座鈴やの事務館前に到着した
「じゃカトリアーナ あそこの建物から入るんだよ」
「はーい 分かりました では又 ふふふ」
カトリアーナは車を降りると神山に手を振って 別な建物に消えた
次長室で落ち着きなく仕事をしていると洋子が出勤してきた
「おはようございます 早いですね」
「おはよう うん カトリアーナと一緒だしね ははは」
神山はそわそわしてソファーに座り寛いだ
「ふふふ カトリアーナの事が気になるんでしょ」
「うん まあ 大丈夫かなってね ははは」
「そうね 気にするとそわそわして落ち着かないわよ
ねぇー いっそうの事サービス課にいって そうそう その後は
池上さんのところへ行って紹介したらどう その方が良いわよ」
「そうかなぁー うん、、、」
「そうよ 店長挨拶が終わったら販促部長 うん それがいいわよ
もしお一人で行くのが嫌でしたら同行しましょうか、、、」
「おぉー そうだね そうしよう うん なんと言ってもサービス課は
女の子ばかりだし うん お願いします」
洋子はニコニコとしながら
「ではちょっとお土産を買ってきますね 10分ほど待っていてね」
洋子が帰ってくると早速サービス課の部屋に行った
「わぁー 神山専務が来られました わぁー」
「きゃぁー ほんと 神山専務よ ねぇー みんな」
サービス課の部屋は 神山が行ったものだから 蜂の巣を叩いたように
急に若くて元気な声が響き渡った
「おいおい ちょっと あーあ 静かにしてください」
「きゃぁー 田所先輩も一緒よ わぁー」
部屋に入ったときは4,5人だった女の子が 何処からともなく出てきて
休憩所は若い熱気でムンムンとして息苦しくなった
暫くすると課長がカトリアーナと出てきて挨拶をした