2014年1月19日日曜日

Vol.1289 きんもくせい -1-71



最悪 由紀枝の部屋に泊まればいいかと考えていた

7時頃になると 泰子や洋子 真由美や香織などみんな起きて来て
スタジオの中は華やいだ雰囲気になった
「さあ 神山さーん 用意が出来ましたよ どうぞこちらへ」
「おぉー ありがとう 直ぐに行くよ」
食卓につくと由紀枝と亜矢子が居なかったのでちょっと寂しかったが
顔に出すと ここに居る女性群に起こられるので 明るく振舞った
いつもと同じように缶ビールを呑み洋子に
「午前中にVWの販売店に寄って それから出社します」
「はい 分かりました 誰かの車が故障ですか?」
「いやいや カトリアーナの分だよ」
「わぁー カトリアーナ 良かったわね」
この話で白いゴルフVR6の話題になり キャーキャー言いながら
食べたり箸を休めたりして 楽しく食事が出来た

食後のデザートを食べながら神山は
「こうやって大人数で食べると楽しいね ほんと」
またキャァーキャァーと騒ぎ出し 桃子が
「そうしたら 全員をここに住まわせて ねぇーみんなぁー」
そうそう それがいいなどと勝手な事ばかり言いだしたので神山が
「おいおい そうしたら僕は 毎晩みんなに降参しなければいけなくなる
うん それは不味いなァー 絶対に不味いと思うよ」
「なぁーんだ そっちの話は聞き飽きました ねぇーみんなぁー」
そうそう 元気が無いもの 駄目よねぇー
またまた不利になり 何も言えなくなってしまった
意気消沈している神山を見て 洋子が
「ふふふ いいじゃない こうやって時々集合するのが新鮮で でしょ」
そう助け舟を出されて少しは元気になった神山だった
「こちらだって 時々会うから楽しいのよ でも毎日顔を会わせていると
どうかしら 嫌な部分が見えてくるでしょ きっと上手く行かないわ」
「そうだね 分かった うん 時々にしよう ははは」
女性軍も大笑いしながら神山を励ましたが
洋子が言うように このメンバーで毎日24時間顔を付き合わせわせいると
当然 嫌な部分が目に付き上手く行かなくなるだろうと 感じていた

祐子に頼み30分寝て起きると 部屋に居るのは 祐子、洋子、
カトリアーナと3人だけだった
時計を見ると8時だったが 女性軍は一回自宅へ戻り それから出社と
いうことで 桃子や由貴 泰子や香織などは神山が寝ている間に帰宅した
暫くスタジオで寛ぎ VW販売店の開店にあわせ出かける支度をした
「じゃ そろそろVWに行こうか 時間も丁度いいでしょ」
「そうしたら私 書類を揃えて玄関で待っていますね」
「うん そうだね 今日すべて揃っていなくてあるだけ揃えておいてね」
カトリアーナが先にスタジオを後にすると 神山は祐子に
「そうすると今日はカトリアーナとゴルフの練習なんだ へぇー」
「ええ 午前中はスイミングに行くわ 教えて貰うのよ 良いでしょぉー」
「分かりました 頑張ってね それで午後からゴルフかぁー」
「そうよ そうそう夜も一緒ですよ」
神山は洋子を見ると頷いているので
「よし そうしたら 寿司屋にでも行きましょう 連絡します」
「わぁー 嬉しいわ ふふふ」
3人が玄関で話をしているとカトリアーナが嬉しそうに手に持った
事務封筒を振りながら駆け足で来た
「はぁー お待たせです 免許書の書き換えした書類も持って来たわ」
「おぉー 大事なものだもね じゃいこう」

「神山さん ありがとうございます」
「うん 今日は無理としても 不揃な書類を早く揃えてね
そうすれば早く納車が行われるよ」
「はーい ほんとありがとうございます 頑張るわ」
「うん 僕の方もホテル地下駐車場と契約しておきます」
「ありがとうございます では失礼します」
カトリアーナと祐子は楽しそうに話しながら赤坂スカイハイホテルへ向った
「準備が良いねぇー もうスイミングだよ ははは」
「ほんと楽しそうね 羨ましいわ」
「おいおい まあ 時間を有効に使ってくれれば良いよね」
「そうね さあ それでは私が運転しましょうか?」
「ははは では お願いします」
神山と洋子は蒼いBMWで銀座へ向った
「しかし あの店員さん驚いていたわね」
「ああ あの彼女ね うん 最初から知っているからでしょ
なんと言っても 6台や7台位 この2ヶ月ぐらいで購入だもの
ちょっと普通の人と違っているから 驚いているんでしょ ははは」