2014年1月6日月曜日

Vol.1276 きんもくせい -1-71



「えっ、、、 披露宴は、、、」
「うん 時田さんがどうしてもって言われるんだよ、、、」
「そうですかぁー 困ったなァー」
「そうしたら 山ちゃんが勤めれば だって正真正銘の上司だし」
「ははは そうですね はい 了解しました」
「では 挙式時間など詳細は内野誠二君から聞きます」
「はい ありがとうございます お願いします」
電話を切って 直ぐに時田へ電話をした
「やあ 山ちゃん 申し訳ないなぁー」
「いえいえ 挙式だけでもありがたい話です」
「ワシもちょっと色々と事情があってな、、、」
「いえいえ そうだ 4名に近々履歴書をお持ちするよう伝えます」
「おぉ そうだな まあ披露宴じゃないけど うん 待っています」
「はい 朝早くから申し訳ございません」
「いやいや お目出度い話じゃ ありがとう」

時田との電話を切り 4名に
「って事で 挙式御仲人さんはうちの時田副社長と内藤社長
披露宴御仲人は僕と内藤さんだ これにて決定でーす」
神山がにこにこして皆に話すと杉田が
「先輩 ありがとうございます でも時田さんはなぜ?」
「ははは 翔 人には色々と事情があるんだよ
挙式の御仲人さんを引き受けて頂いただけでも ありがたいと思いなさい」
「はい 分かりました ありがとうございます
それで先輩 そうすると今日ですけれど 一応履歴書を用意したんです
このまま4人で時田さんの所へ伺ったほうが良いですか?」
神山は洋子の顔を見ると頷いているので
「よし では一緒に伺おう」
神山たち6名は時田の居る本社ビルへ向った

「しかし 先輩 ニンニクが臭いですよ 食べすぎですよ」
横に居た洋子がタブレットケースを出し ブルーの粒を神山に渡した
本社ビルへ入ると受付の女性が神山たちにお辞儀をして
エレベーターまで先導案内をしてくれた
箱に入ると杉田や内野誠二は
「やっぱり先輩 臭いです ははは」
「おいおい 先ほどから一杯のんでいるのに効かないのかな ねえ洋子」
「まぁー 食べすぎまでは知りませんよ ふふふ」
「あーあ また言われるな ははは」
エレベーターを降りると フロアの従業員が笑顔で迎えてくれた
人事課の若い女の子から
「杉田さん おめでとうございます 残念だわ ねぇーみんな」
「ほんと わたし杉田さんの大ファンだったのに 遅かったわ ねぇー」
それを見ていた上司が
「はいはい お仕事ですよ でも神山専務はまだよ ふふふ」
「まぁー 先輩 駄目ですよ 洋子先輩が居るし 敵が多すぎるわ」
「そうそう 先輩だって神山専務の事 狙っているんでしょ」
「はいはい 分かりました お仕事よ」
上司はニコニコしながら部下に伝えると 神山には笑顔で挨拶をした

秘書室に着き秋山係長と目が会うと神山に
「お待ちですよ どうぞ」
丁寧にお辞儀をして 時田のいる部屋に案内をした
「おはようございます 朝早くから申し訳ございません」
神山が挨拶をすると 洋子たちもお辞儀をして挨拶をした
「まあ まあ 堅い事は抜きだ さあ座って」
6名がソファーに座ると さすがに朝からウイスキーとはいかず
お茶を用意するよう秘書に命じたが
「山ちゃん 良い臭いがするな ニンニクにビール ははは
おーい お茶は止めだ ビールでいいぞ 冷たいのを用意して 早くな
ところで 先日のゴルフでは お嬢様方は良いスコアでしたね」
突然ゴルフの話をされた小谷美佳と篠原涼子は顔を見合わせて
「覚えていて下さったのですか ありがとうございます」
二人が丁寧にお辞儀をしていると ビールが用意された
秘書の秋山や洋子が皆に配ると 時田が
「まあ 目出度い日じゃ 乾杯」
みながグラスを合わせて 口につけると杉田が起立をして時田に
「時田副社長 挙式の媒酌人を引き受けて頂きまして
誠にありがとうございます 妻になる小谷美佳や内野誠二さん
篠原涼子さんカップルも 大変喜んでいます」
杉田の挨拶が終わると 他の5名も起立をしてお辞儀をした
「ははは まあまあ 堅い話は抜きだよ 杉田さん 座ってください」
「ありがとうございます それでは履歴書をお持ちしましたので
どうぞ目を通してください お願いします」