2014年1月13日月曜日

Vol.1283 きんもくせい -1-71



神山はちょっと不思議に感じたが 自分のために呑まないよう
気を使ってくれてると思った
食事中の話は亜矢子の新居の事に集中した
「ええ 普通 鉄筋コンクリートだと引き渡しに早くても4ヶ月なの
それが12月の半ばまでにはOKなんですって」
「へぇー 早いね いや凄い早さだよ うん」
「ほら 全て現金で支払いをしているでしょ それもあるみたい」
「やっぱりね その方が資金繰りに苦しまないものね
そうすると 引越しは年内に済ませて 新年は新居ですか」
「そうね 母も喜んでいるわ ふふふ だってね 勝間田さんに聞いたら
夜までお仕事をするって 新年は新居でを合言葉ですって 凄いわね」
「そうかぁー 合言葉があるんだね なるほど それで分かったよ
ほら先日 家具の出来上がりが本物より良く出来ていますって」
「ええ」
「あれって 出来上がりがちょっと早いと感じていたんだよ それでか
もしかすると 12月初旬に引越しになるよ 多分」
「へぇー そんなに早いの ふふふ 由紀枝さんお仕事お願いね」
「はーい 任せて置いてください 大丈夫ですよ」
「亜矢子さぁー 引越しもこの頃便利になって 引越し屋さんが
荷物を纏めたり 引越し先では開梱までしてくれるようになったんだよ
そこに頼めば 亜矢子やお母さんは大事なものだけ纏めればOKだよ
それに 新居には新しい家具が入るから 今使っている家具は 殆ど
廃棄処分にすれば良いし 凄く楽だと思うよ」
「そうね でも こちらにそのような引越し屋さんがあるかしら」
「大丈夫だよ 僕が探しておきます 任せてください」
3人は顔を見合わせ大笑いをした

食事を楽しく終えると神山はフロントで部屋の使用料や食事代を精算した
駐車場から車止めに戻ると 亜矢子の白いゴルフVR6も止まっていた
「じゃ 亜矢子 お疲れ様でした」
「はーい 今日はありがとうございました」
神山は由紀枝と亜矢子に手を振って車を出すと 由紀枝が運転する
白いゴルフVR6も動き出した
神山の蒼いBMWが御殿場ICに向うと 由紀枝たちも一緒について来た
(あれっ こちらの方に用事があるのかな、、、まあぁーいいかぁー)
余り関心を持たないで マイペースで運転していたが
御殿場ICに入ると白いゴルフVR6も一緒に入ってきた
(あららっ 東京方面に用事があるのかな、、、
だったら さっきちゃんと話してくれれば良いのに もう、、、)
「ふふふ 今頃 驚いているわよ きっと」
「そうかしら あのひとそこら辺が鈍いもの きっと東京に用事があって
それでたまたま一緒 だったら何故 食事の時に話さないって」
「そうね さすが亜矢子さんね ふふふ」
神山は由紀枝の運転する白いゴルフVR6を見ながら運転していたが
それでも時々ウインカーを出して追い越しをしていた
由紀枝の白いゴルフVR6も神山の後ろにぴったりと付いてきた
二台の車は首都高銀座で降り 神山は真っ直ぐにホテルの駐車場に入った
由紀枝たちは鈴やのパーキングにいって車を預けた

次長室に戻ると洋子が
「お帰りなさい どうでしたか 面接は」
「うん 二人ともしかっりした子だよ 亜矢子も喜んでいた」
「へぇー 良かったですね」
洋子は神山の話を聞いていたが 何か普段と様子が違った
「どうしたの洋子? そうかこれから用事があるんだよね それでかな」
「ええ まあ そうですね ふふふ」
洋子は時計を見ると丁度14時になっていた
その時に インターフォンがなると洋子が出て
「ふふふ ぴったりね どうぞ ええ 驚くわよ ふふふ」
洋子が次長室の扉を開けると 神山は驚いた
「どうしたの みんな揃って」
由紀枝、亜矢子、祐子、由貴、桃子、泰子、真由美、香織、カトリアーナ
と神山女性軍団が勢ぞろいした
「ふふふ 驚いたでしょ でもね 今日は女子だけよ ふふふ」
「おいおい ほんとどうしたの こらっ亜矢子 なぜ教えてくれないの」
亜矢子は由紀枝に
「ねえぇー 話したらつまらないでしょ ふふふ」
みんながワイワイと賑やかになったので洋子が
「それでは外にタクシーを呼んであるから それで行きましょうね」
「おいおい洋子 僕は、、、?」
「だって あながた来ても役に立たないわよ お留守番をお願いね」
神山はみんなと一緒に ビルのところに行って見送った
丁度 杉田と安井奈々子が食事から帰ってきて洋子に挨拶をした
「先輩 洋子さんたち美女ばかりで凄いですね ほんとなぁー奈々子」