2014年1月15日水曜日

Vol.1285 きんもくせい -1-71



みんなが驚いていると祥子が洋子に
「お忙しい所 ありがとうございます」
「いえいえ これも滅多に無い事ですから 嬉しいわ ふふふ」
「それで 今回の試着が最後になります 微調整は大至急行い
23日の挙式までに間に合うよう手配させていただきます」
「ありがとうございます」
「さあ それでは皆様 ご自分のドレスやパンプスのご試着をお願いします」
祥子の一言で男性係員は部屋を出ていった
マネキンの前に荷物置きのテーブルがあり そこに名前が書かれていた
ライトパープルのドレスの所には由紀枝 オフホワイトのドレスの所には
亜矢子というよう 分かるようになっていた
皆がドレスを着ると 殆ど微調整無しで祥子が
「洋子さん みなさんお直しなしですね 大丈夫ですよ」
「わぁー ありがとうございます でもこのワインレッドって綺麗ね」
「ええ このお色は若い あっ 失礼しました」
「ふふふ いいのよ そうね 私の年齢じゃないと似合わないわね」
「ええ 桜川さまと田所さまは 若い人と違った所で美しさを出したいと
そう思い デザイナーもこの色をチョイスしました」
「ほんと美しい色だわ 亜矢子さんのオフホワイトも凄く綺麗
それにしても みんな美しいわね ねぇー亜矢子さん」
「ほんとね みんな綺麗だわ ふふふ」
NNの祥子が洋子に
「それでは 記念写真を撮りますので ここに並んで頂けますか」
美女軍団は 洋子と亜矢子を中心にして並び 撮影をしてもらった
「田所さま ありがとうございました それでドレスのお箱には
みなさまのお名前を書かせて頂いてます これで本日こちらのホテルに
預けられましても 当日は間違わないと思います」
「そうね ありがとうございます あとシューズやバッグは、、、」
「はい それも分かり易くお名前を書かせて頂いています バッグなどは
箱が小さいので 大きな紙袋をご用意させて頂いています」
「そうね その方がいいわ 幾つも箱があると間違えるもの ふふふ」
暫くして着替えが済むと 部屋の電話で担当者を呼び
衣装などを預ける事や当日のヘアメイクなど細かい事を打ち合わせをした
「田所様 お疲れ様でした これで確認も出来ましたし
打ち合わせも これで大丈夫だと思われます
当日までに変更がございましたら 私かこちらの者に連絡をください」
「はい 分かりました ありがとうございます」
田所洋子と担当者 その補佐をするものが名刺交換をして部屋をでた

「さあ それでは私は会社に戻って 神山さんと行くわね」
「ええ ではお先に赤坂へ行っていますね」
「はい お願いします 祐子さん 皆さんをお願いしますね」
「はーい 了解です お買い物はホテルでしますから 大丈夫ですよ」
「そうね そうそう はいこれ お食事代とタクシー代」
「ふふふ ありがとうございます」
「では みなさん お疲れ様でした 今夜が楽しみね」
若い子たちはキャッキャキャッキャと楽しそうに話をしていた
ホテルの車止めにはタクシーが待っていて 祐子たちを送ると
最後に洋子、亜矢子、由紀枝が乗車して 銀座すずやへ帰った

次長室に戻ったのは4時半過ぎだった
亜矢子と由紀枝はパーキングから車を出し赤坂へ向った
「やあ お帰り あれっ みんなはどうしたの?」
「ホテルから帰ったわよ」
神山は折角みなに会えたのに残念だと思った
「まあ 色々と忙しいし 仕方がないよな ははは」
「ねえ それはそうと 私 今夜ねぇーお泊まりが出来るんだ
それでね 祐子さんにバーベキューしましょうって話しで どう ふふふ」
「おぉー いいねぇー 久しぶりじゃないか だったらみんな一緒でもね」
「まあ いいじゃないの それで祐子さんに食材は全部任せたわ」
「じゃ こちらで買っていくものは無しでいいんだ」
「ええ 大丈夫よ」
「じゃ これから帰ろうか?」
「ふふふ 駄目よ まだお買い物しているし 準備もあるでしょ」
「まあ そうだね 分かった ありがとう」
「そうそう カトリアーナがね ほら10日からでしょ サービス課」
「うん そうだ それで」
「今日ね 制服を合わせにきたんですって でもスタイルが抜群だから
お直しが必要になりましたって ふふふ」
「だよね 出ているし 括れているし 本物フランス人だもの」
「ふふふ それでカトリアーナの用事が無ければ 今夜参加よ」
「そうか もう こちらに戻って来ているんだ」
「ええ ほら向こうから荷物っていっても そんなに無いでしょ」
「まあ そうだね 引越しと違うからね そうかぁー10日からだね