2010年12月29日水曜日

Vol.172 若葉 -7-14

神山がそれを察し
「大丈夫ですよ 久保さん 上手く行きますよ」
「そうですよ 久保さん 神山さんが付いていますから、、、」
祥子の心配はそれだけではなく 人事の配置も心配の種であった
上原がオープンした時は浜野が店長の予定だったが
銀座での働きを見ていると疑問符がついていた
祥子はいっそうの事自分が本社勤務兼任でもいいと思っていた
神山にはいつ話をしようか迷っていて
話すタイミングをはずしてしまった事を悔やんでいた
今夜の残業にしても本社からのデコレーションを理解していなく
祥子からことごとく注意を受けていた
そんな浜野だが自分の理解のほうが或いは考えのほうが
ニーナ・ニーナの商品をよりアピールできると主張し引かなかった
しかし祥子は会社の指示を守ってもらわなければ
ニーナ・ニーナに必要ない人材だとはっきりと言った
祥子が浜野を甘やかしたのか 
浜野が天狗になったのか定かではないが
現実は浜野を上原の店長にするのには疑問符がついた
祥子の顔が優れないまま 上原の現場に付いた

「お疲れ様 神山さん」
迎出たのは内藤夫人だった
「すみません 遅くなりました」
「ごめんなさいね お忙しいのに あら久保さん 昨日は、、、」
「こんばんわ 昨日はご馳走様でした 本当に楽しかったですよ」
「こちらこそ ご出席ありがとうございました」
祥子と内藤夫人が昨日の挨拶をしているときに内藤が
「山ちゃん ありがとう 随分と早くできそうですね」
「そんな事無いですよ 皆さんのおかげですよ」
内藤と神山が挨拶をしているとショップの奥から筒井が
「山ちゃん ありがとう」
「あれっ 筒井さん どうしたんですか?」
「これまた 挨拶だな 最高責任者としてきました」
筒井や神山たち現場の責任者が揃ったところで ショップの中に入り
墨出しの最終チェックが行われた
床の部分が最重要点だったが 正確な寸法出しでOKが出た
現場に置いてあるスケールモデルと比較しながら
建具や什器の最終チェックまで行われた
祥子も分らないところは遠慮なく高橋に聞き納得をしていた
筒井が祥子に最終確認をした
「久保君 これで納得できますか」
「はい 充分です きっといいショップが出来ます
ありがとうございます」
祥子はよほど嬉しいのか みなに丁寧にお辞儀をした
「よかった では内藤社長 お願いします」
「はい ありがとうございます きちんと作りますのでご安心下さい」
内藤は筒井と祥子に対しお辞儀をし挨拶をした
「では 筒井さん 私達は御殿場の現場に行きます」
「本当にありがとうございます 気をつけて下さいね」
「ええ ありがとうございます」
筒井と内藤が挨拶をしているときに 内藤夫人が祥子に
「今度ゆっくりとお会いしましょう」
「はい 出来ればオープンの時にきて下さると幸いです」
「そうですね そうしますわ」
お互いの約束が取れたところで 内藤が
「では 高橋君 後は頼むよ」
「はい 行ってらっしゃいませ」

関係者がショップから出て 田代達4名が乗車し出発すると高橋が
「それでは 遅くなりましたが 夕飯でも如何ですか?」
筒井が祥子に
「どうする?」
「はい 私は何もスケジュールが入っていません」
「そうしたら 高橋君に任せるか?」
「ええ そうですね」
高橋は筒井の言葉を受けて
部下の内野と田中を呼び車を拾うよう指示をした
ほどなく丘の下に行った田中が息を切らせ戻ってきて
「高橋さん 直ぐに着ます」
内野も戻ってきて田中が呼んだ車を待った
なかなか来ないので心配していたが 田中が呼んだタクシーがきた
5人で乗車し渋谷に向かった
「筒井さん 久保さん 中華料理は大丈夫ですか?」
筒井が





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