2010年12月18日土曜日

Vol.161 若葉 -6-13

「どこ?」
「なんでも青山で ニーナ・ニーナの近くと言っていたわ」
「何時といっていましたか?」
「7時に現地ですって」
「7時か そうすると6時30分には出ないといけないな」
「そうね」
「それでこちらからの出席者は?」
「奥村さんと倉元さんでしょ それからあなたと私の4人よ」
「そうすると 翔と市川は留守番か」
ええ だけど課長は店が終ってから来なさいと言っていましたよ」 
神山は杉田に頼んだ仕事の打ち合わせが長引く事を知っていた
話をしていると人事課がはいっている棟に着き別れた
神山は店内の屋上に行き日本庭園の長いすに座りタバコを吸った
今回の人事で頑張ってくれているのは 倉元さんは別格として
部下である杉田 翔の頑張りも見逃せないと思っていた
近いうちに杉田にこのお礼をしようと考えた

神山は杉田の事を考えまとめると 亜矢子に電話をした
「はい 私です 嬉しいわ こんなに早くお電話をいただけるなんて」
「済みません 忙しいところを」 
「そんな事はないですよ」
「ところで 明日の晩ですが ホテルに伺います」
「はい 先ほどオーナーから伺いました」
「早いですね」
「済みません 我侭言って」
「しかし 夜遅くなります アルタの人と一緒です」 
「ええ お夜食もご用意させて頂きます」
「凄いですね」
「ねぇ 次の日ですが 打ち合わせの後はどうされますか?」
「うん 何もないから帰宅しますが、、、」
「私は お昼で上がります お会い出来ませんか?」 
「そうですか 嬉しいですよ 本当に」
「わぁ うれしいわ 待っていますね」
神山は詳細のスケジュールについては明日連絡する事にした
部屋に戻ると奥村が
「山ちゃん 知っていると思うが 今夜少し早めに出るよ」
「はい お任せします」
神山は奥村課長がサインを送ってきたので頷いた
席に座ると隣の杉田に
「近いうちに ごちそうするよ だから今夜の打ち合わせ頼むぞ」
「ごちです 頑張ります」
「うん 何かあったら 電話しなさい」
神山は時間まで精力的に仕事をこなし
杉田になるべく負担が掛からないよう打ち合わせなどを進めた
夢中に仕事をしタバコも忘れていると
「おう 山ちゃん そろそろ時間だぞ」
神山は時計を見てみると6時を少し廻っていた
「はい 直ぐに終ります」
まだ片付けなければいけない仕事が残っていたが諦めた
明日の夜の分は全て解決させたが 
来週分が残っていたので気になった
書類を整理していると アルタの田代から電話が入った
「田代です こんばんわ」 
「やあ 神山です 明日お願いしますね」
「いえ 本当にすみませんね」
「ところで 明日ですが、、、」
「ええ 明日の晩ですが銀座に伺いましょうか?」
「僕の方は構わないけど 田代さんは大丈夫?」
「横浜からだと 近いから平気ですよ」 
「そうか、、、 ではお願いしようかな」
「分りました そうしましたら出られる1時間前にお電話ください」
「うん 分りました そうします では明日」
神山はアルタの高橋と明日の晩の時間を決めた
部屋を出ようとした時に斉藤由香里が奥村課長と話してた
「課長 私少し躰の具合が良くないので 今回は辞退させてください」 
「うん 分った」
「どうしたの 由香里姫?」
「ちょっと来て」
由香里は二人だけで話せる場所を探し
「躰の具合がおかしいの あなたのせいよ」 
「そんな しかし残念だな 一緒に楽しく呑めたのに」
「だけど 皆一緒でしょ こんどお願いします」
「分ったよ よく似合うよ そのブレス」
由香里は左手にはめているブレスレットを目を細め眺めていた
「おう 山ちゃん 行くぞ」





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