2010年12月2日木曜日

Vol.145 若葉 -4-11

「どうぞ これから撮影の仕事増えるし 買ってよ」
「そう言って貰えると嬉しいな」
「だけどさ 10万円未満の領収書にして
20万でも30万でも良いけど それだけはお願いね」
「分った 分ければ良いね」
「うん それで 今日買うの」
「うん 御殿場にカメラ屋があったから」
「そうしたら 丁度都合が良いよ 買ったら教えて」
「了解です」
神山は由香里にアルタが全面的に協力してくれる事を伝えると
「良かったわね そうしたら全部揃いますね」
「まあ 程ほどに選ぶよ」
「カメラ本体は ニコンにすれば 私と一緒よ」
「そうだね 由香里と同じにすればいいね」
神山と由香里は帰り仕度を終えるとソファーに座り
冷蔵庫からビールを出し由香里を座らせると
「では 由香里 今回はご苦労様 ありがとう」
「いいえ こちらこそありがとうございます」
神山は美味しそうに呑んでいる由香里のバストを触ると
「お願い 気持ちは分るけど やめて」
「どうして いいだろう」
「だって また歩けなくなるから ねぇ」
神山は頷きバストから手を離すとジーンズのジッパーを触った
「何しているの ほんとうに だめぇったら だめぇです」
「だって ショーツの替えはまだあるでしょ」
「何言っているの もう無くなったのよ だからやめて」
神山はまだショーツの替えがあると思い悪戯をしたが
「わかった もう止めるよ ごめんね」
「良かったわ だって おかしいの どんどん出てくるの」
「健康な証拠じゃないか」
「今まで 無いわよ こんなに溢れるほど出てくるの」
神山は由香里を触るのをあきらめ 地ビールを呑んだ
「そうしたら 出ましょうか 仕度は大丈夫ですか」
神山は由香里にそう言うとホテルの電話を取り桜川へ電話した
「こんにちわ 神山様 桜川です」
「こんにちわ 神山ですお世話になりました これから帰ります」
「はい では少々お待ちください すぐにお伺いします」
由香里と神山はソファーで桜川が来るのを待った
ドアがノックされ
「桜川です」
神山はドアを開け桜川を部屋の中に招いた
「神山様 色々とご便宜をはかって頂きましてありがとうございます」
「いえいえ こちらこそありがとうございます」
「お忘れ物は ございませんか?」
「はい」
「では 玄関までお供させて頂きます」
「あっ 忙しいのに」
「いえ 玄関に椿が待っております」
「そんな ねぇ 斉藤さん 恥ずかしいよね」 
「ええ お忙しいのに、、、」
「椿がどうしてもお見送りをさせて頂くと申しております」
「なんか おしりがかゆくなるよ」
由香里と桜川は神山が本当にお尻を触ったので笑った
「では 玄関に行きましょうか」
三人は部屋を出てエレベーターでグランドフロアに着き
吹き抜けガラスの周りにあるエスカレーターで玄関に向かった
「では 桜川さん御殿場でお待ちしています」
桜川は仕事の仮面を剥し普段の顔になり嬉しそうに
「はい 楽しみにしています」
その顔を見た由香里も
「あなたと一緒にお食事が出来ると思うと嬉しいわ」
「ありがとうございます 私も嬉しいです」
エスカレーターが一階の玄関に着くと椿が待っていた
「神山様 今回は私どものお願いで 大変申し訳ございませんでした」
「そんな事無いですよ 食べ物は美味しかったし ねぇ斉藤さん」
「本当に こちらこそご丁寧にさせて頂きまして」
「今 タクシーを呼んでいるのですが 暫くお待ちください」
椿に言われると神山は
「そうしたら 10分位待って頂いて良いですか」
「ええ 構いませんけど 何か?」
「ええ ちょっと忘れ物が」
そう言うと神山はエスカレーターに戻りあがっていった
残された由香里達は
「何を 忘れてきたのかしら」





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