違いますか 翔ちゃんはそこを見つけてお願いしたんです もう」
神山は奈々子に反論できないでいると洋子が
「奈々子ちゃん 気持ちは分かるわ 多分私もそうしていると思うの
でもね 誰が決めているかよ 指示系統が乱れたら組織って上手く
廻らなくなるでしょ その位分かるわよね」
奈々子は俯き泣き出してしまった
「奈々子 ごめんな 先輩 今後気をつけます 済みませんでした」
神山は暫く考え
「うん もう指示されないことは自分から進んでやらない事 特に外が
絡んでいる時は いいね」
「はい 済みません 奈々子 ほらお詫びをしなさい」
「グスングスン ごめんなさい 専務 ウェーン翔ちゃんごめんね グスン」
「翔 ちょっと来い」
神山は奈々子を宥めている杉田を次長席に呼んだ
「翔 汚名挽回だ これから婦人肌着売場に行く 部長と会うんだが」
神山は杉田に銀座物語の銀座店導入を説明した
「そうすると 時間が無いですね」
「うん やれるか」
「はい やらせてください お願いします」
「分かった 資料を大至急作るから部屋で待っていなさい
洋子 銀座物語のなんでもいい 資料をプリントアウトしてくれる」
「はーい 了解です 奈々子ちゃん お部屋で待っていてね」
杉田と奈々子は次長室をでて自分の部屋に戻った
暫くすると洋子が資料をプリントアウトした
「うん これだけ揃っていれば大丈夫だ そうだちょっと待てよ」
神山は繊維協会の泰子に電話をした
「わぁー 理事 もうお返事が頂けるんですか」
「ははは これからだよ それで先日の銀座物語の資料を
FAXして貰えないかな お願いします」
「はーい 了解です」
電話を切ると直ぐに泰子からFAXが届いた
神山と洋子 杉田と奈々子は婦人服部長席に入った
「おやおや お揃いで どうされたんですか 山ちゃん」
「ははは 驚かせて済みません 実は部長にお願いがあり来ました」
神山が銀座物語の導入について資料を見せながら説明し 売場展開は
杉田が分かり易く説明した
「分かりました 山ちゃんがお勧めなら大丈夫ですよ そうすると
ガラスケース3台分でいいのかな?」
「ええ 柱廻りの角で展開すれば面白いですよ」
「それで装飾は翔ちゃんのほうで見てくれるんだね」
「はい 大丈夫です 任せてください 今日中に担当者の方と話を詰め
POP関係などきちんと揃えます」
「はい ではお願いします 来週が楽しみだね 山ちゃん」
「この資料を見ている限り 何処のメーカーともバッティングしないし
単価も結構な値段なので ある部分活性剤になるんじゃないですか」
「そうだね 隣通し切磋琢磨して売り上げが伸びれば大丈夫だよ
最初の1ヶ月は準口座で取引をさせて貰うよ これはルールだから」
「ええ 問題ないでしょ 大丈夫ですよ そうしたら今夜にでもしますか」
「うーん ちょっと待って」
婦人服部長は売場係長に電話で状況を確認すると
「山ちゃん 大丈夫だ 今夜やってくれるかな」
「って事で 翔 がんばれ いいね」
「はい 大丈夫です」
4人は各自の部屋に戻り 神山は泰子に電話をした
「神山です 纏まりましたよ 大丈夫です」
「わぁー 良かったわ 今 吉永さんが三山さんに行っているんです
なので連絡をして 次長室まで行ってもらいますが宜しいですか?」
「うん お願いします」
電話を切ると洋子に
「洋子 翔と奈々子ちゃんを呼んでください 吉永さんがここに来ます」
「はい分かりました それと大熊工務店の加藤支店長が電話をくださいって」
「了解です あーあ 大変なのにもう 分かっているのかな ねえ洋子」
洋子はクスクス笑っていた
「神山です ご無沙汰しています」
「やあ山ちゃん 今度参加をさせてね」
「はい今朝 内藤社長から伺いました しかしプロがアマチュアのコンペで
いいんですか もう 強敵ですよ」
「ははは そんな事いって苛めないの それで電話をしたのは部屋割りの件
で 出来れば一緒にお願いをしたいと思いましてね」
「ははは 大丈夫ですよ こちらからお願いします」
「ありがとうございます それで山ちゃんはどう?」