今夜の主役は杉田翔と山崎絵里華で上座の真ん中に座っていた
奥村は杉田の婚約者の美佳が出席する事を考え 二人の間に時田に
座ってもらい体裁を繕った
杉田の隣にはアルタの内藤が座り 山崎絵里華の隣には細川恵子が座った
奥村は進行係を行う都合上 細川の隣に座る事になった
上座は左から奥村 細川 山崎 時田 杉田 内藤 安井の順で並んだ
奥村は市川から全員が揃った事をきくと
「えっー皆様 お忙しい所お集まりくださいまして ありがとうございます
本日は 杉田翔さんの理事特進と安井奈々子さん特進祝賀会と
山崎絵里華さんの歓迎会を行います えー 杉田さんは催事課以外にも
仕事をこなして 頑張っています、、、」
その時に時田が
「奥ちゃん 早く乾杯だ ほらみんな待っているぞ」
「って事ですので かんぱーい」
美佳は杉田に近い川の一番手前に座り ニコニコして杉田を見ていた
内藤が美佳に
「美佳さん ほらあそこに内野君と篠原涼子さんがいるよ」
美佳はきょろきょろ探すと 篠原涼子と目が合いお互い頷いた
時田の挨拶が終わると内藤の番になった
簡単に会社の紹介と杉田翔の常務 安井奈々子の部長昇進を伝え褒めた
来賓挨拶最後に細川が挨拶をし終わると 杉田のところに取引先がきて
挨拶をしてご祝儀を置いていった
それを見ていた大森が神山に
「神山さん 今 伺っても大丈夫でしょうか?」
「ええ 喜びますよ お願いします Jr いいよこのタイミングで」
「了解です」
Jrが立つと 篠原涼子やジャック ナタリーと4人揃って杉田の
前に出向き 挨拶をした
「杉田さん 頑張ってね 会社もバックアップするから」
「そうよ 美佳さんを大事にしてね」
「おいおい 涼子さん まだ早いよ もう ははは」
全員が言葉を交わすとJrが大きな包みを出し杉田に渡した
それを見ていた時田がJrに
「ありがとうございます Jrさん でも、、、」
「ははは 時田さん この人は神山さんの部下です 大丈夫です」
やり取りを聞いていた杉田が
「Jr ありがとう これからも力になってください お願いします」
杉田はテーブルに額が着くほど丁寧にお辞儀をした
これにはARXJPの4人も 丁寧なお辞儀で返した
杉田は貰ったご祝儀を全て奈々子に渡していた
奈々子は事前に紙袋を用意していて その中に入れていった
挨拶が自分に集中している事を感じた杉田は
「あのぉー 隣の秘書 安井も特進です 宜しくお願いします
それから山崎絵里華ちゃんも催事課に来ました はい お願いします」
と挨拶に来た取引先に伝え始めた
美佳は杉田の優しさを改めて感じ嬉しく思った
取引先の挨拶が一通り終わったので神山と洋子が上座に行くと
「先輩 どうされたんですか?」
「ははは 特進のお祝いだよ はいこれ 大事に使ってな」
洋子も奈々子にカランダッシュをプレゼントした
「翔 分かるだろ これだけの人が翔の事をお祝いしてくれているんだ
いいね これからは先ほどのような失態は許されないぞ」
「はい ごめんなさい」
「それで 今度は翔がみなさんの所へ出向いてお酌をするんだ いいね」
「はい 分かりました」
「じゃ 頼んだよ 洋子戻るよ」
「はーい 了解です」
神山と洋子が席に戻ると 杉田と奈々子はお互い川の字になっている
テーブルを別々に廻り 挨拶をしながらお酌をした
上座に一人残された山崎に奥村が
「絵里華ちゃんはここで眺めているだけで良いよ うん」
「はーい 分かりました」
内藤が時田に
「さすが山ちゃんですね」
「うん そうだな 結構彼は苦労をしているんだろうな」
「ええ 杉田君をぐいぐい引っ張って ほんと羨ましい関係ですよ」
「うん 結局 今夜も山ちゃんだものな ははは ほらみんな山ちゃんの
席に集まりだした ははは たいしたものだよ」
「そうですね 山ちゃんですね ははは」
18時半を少し廻った所でお寿司がテーブルに並べられた