2013年10月21日月曜日

Vol.1199 百日紅 -7-68



「ははは さあ亜矢子が上手に部屋割りをしてくれると思うよ」
「そうね 今から考えても駄目ね」
「そうそう その時に考えようよ ねっ」
「ほんと お部屋にお泊りしてね ふふふ」
「そうだね 時間を作るよ ごめんね」
話していると ホテルゴテンバ グランド インに着いた

従業員駐車場で由紀枝を下ろすと亜矢子がやってきた
「ふふふ お疲れ様」
「やあ ありがとう でもよく分かったね」
「それはホテルだもの 出入りはちゃんと監視しているわよ」
「そうか なるほど ははは」
「で どうだったの?」
「うん グリーンが少し易しかったので 前回よりもスコアは良いよ
由紀枝が41 43の84で廻ったよ ショットも安定している」
「へぇー 由紀枝さん凄いじゃない」
「へへへ 練習の成果が少しだけ出ました」
「へぇー ところであなたは?」
「僕は余り参考にならないけれど 33 35の68です
もう これが精一杯のスコアだね ほんと」
「へぇー 68で廻ったんだ 凄いわね」
「まあ 僕は良くて2つ縮める事が出来るか否か 由紀枝はまだまだ
縮める事が出来るよ 今日のスイングを見ていると」
「まあ じゃ私も頑張ろうっと ふふふ」
「うん そうそう 帰りに由紀枝が心配していたけれど 部屋割りの件は
どうするの 前回のように由紀枝と亜矢子で組めるの?」
「ええ 大丈夫よ 安心して」
「わかった ありがとう って事で由紀枝 大丈夫だよ」
「ふふふ 先輩 ありがとうございます」
「それと亜矢子 内緒でお願いがあるんだ」
「なあに 由紀枝さんがいてもいいの?」
「うん」

神山はゴルフコンペ前日が洋子の誕生日で 何か出来ないか考えている事を
打ち明けた
「そうね まずそうすると28名だとステーキハウスに入れるけれど
ほら テーブル席がL字で 親睦が図れないでしょ まして洋子さんの
バースディーパーティーを兼ねるとしたら うーん 隣にある 宴会室を
利用した方が無難ね お料理はステーキハウスに注文できるし 勿論
オードブルもOKよ 熱々のステーキもOK」
「へぇー でもわざわざ部屋から部屋って大変だね ドアを開けてって」
「ふふふ 大丈夫よ 裏通路が繋がっているから 宴会室の扉の開閉は
無しと考えて」
「あっ そうか うん 分かるよ だったらそうしよう
じゃ 正確な人数とか分かり次第 FAXします お願いね」
「そうしたら宴会室を予約を入れておきますね」
「うん」
「それで利用料金が発生するの いいかしら」
「大丈夫だよ 幾ら位なの」
「ええ 40人部屋で大体2時間 12万円かな」
「うん 大丈夫さ それより2時間で終わるかな それだよ」
「大丈夫よ その時間なら多少オーバーしても でも3時間ってなると
ちょっと不味いけれどね」
「3時間だとどうなの?」
「ええ 18万円だわ どうしますか」
「うん どうだろう すぐに2時間って過ぎるよね わかった3時間で
予約を入れておいてください」
神山はそう言うと18万円を亜矢子に渡した
「いいの ここで頂いて 領収書は当日でいいかしら」
「うん 全然問題ないよ 後は料理だけれど 一人2万円として28名
56万円か それも払っておくよ」
「えっ そんなに掛からないわよ」
「でも ほらシャンパンとかさ そうだ なにか演奏する人を呼べる?」
「ええ 大丈夫よ ほらラウンジで演奏しているでしょ そのグループを
呼ぶ事が出来るわ」
「わかった いくら位かな?」
「ええ 20万円前後よ 私が払うわ」
「じゃさ 先ほどとは別に100万渡しておきます 足りなかったら
立替をしておいてくれる お願い そうだそうしたら部屋代も一緒に
預けておきますよ ねっ」
神山は200万円を亜矢子に渡し お願いした
「分かりました じゃ由紀枝さんの売り上げで計上しますね それで
人数が増えたりして これが不足したら私が立替をしておきます」
「うん お願いします 洋子には内緒だよ お願い ねっ由紀枝も」