2013年10月23日水曜日

Vol.1201 百日紅 -7-68



「またまた山ちゃんといい勝負じゃないの 楽しみですね」
「分かりました はい 3名追加ですね はい それで実は よそからも
参加がありまして もう一杯なんです お願いします」
「はい了解です 組数が決定したら連絡くださいね」
「はい 了解です」

「洋子 また増えたぞぉー 時田さんが参加だって もう」
「えっ おじ様が参加、、、へぇー」
「多分 内藤さんが誘ったんだよ 秘書の浮田さん それとね ほら
以前この部屋に来た大熊工務店の加藤支店長 あの人も参加だって
あの人ね プロだよ ほんと 凄いんだ」
「へぇー 背が高くて少しごつい感じの方でしょ」
「うん 昔ね一緒に廻ったんだ もう 見ているだけだったよ こっちは
変に力んでさ 調子は狂うわ 19番では大負けするわ もう散々だった」
「19番ってなぁに?」
「あっそうか ほらマージャンだよ ははは 西野理事もいたな
営繕課の主催で定期的にコンペを開いているんだ 普段来ない人が
来たもんだから大変な騒ぎだったよ 良く飛ばすしね 参ったぁー」
「へぇー あなたより飛ばすのかしら」
「うん 飛ばすんじゃない お化けだよ スイングの音が違うよ 僕なんか
ビューンとかブルーンだけど ピッシだよ ほんと とほほ」
「へぇー じゃプロがアマチュアの試合に出るって感じかしら」
「そうそう その通り ほんと ははは それでさ洋子 時田さんと
浮田慶子さんのスコアを聞いてくれる お願いね」
「そうね しかし又 おじ様が参加かぁー ふふふ」
「ほんと それでさもう一杯だから誘わないように話してね お願い」
「ふふふ そうよね 分かりました」

洋子が秘書課に電話をしている時に神山に直通電話がはいった
「はい 神山です」
「おはようございます 田宮です」
「はやいですね えーっとGOLの件ですか」
「いえいえ 実は今度のコンペですが 北陸食品の村上ご夫妻も
参加させて欲しいと そうなりました」
「えっ だって大丈夫ですか わざわざ御殿場まで」
「ええ その前後にうちの工場を見学されたり ちょうど上京されるんです
そこで私どもが訳をお話したら 是非参加をしたいとの事なんです」
「そうすると仕事関係で上京され その合間にゴルフですね」
「ええ 我侭を申し上げます お願いします」
「そうですよね お仕事で来ていて 真ん中が空いて 相談相手はゴルフ
これでは誘わないと怒られますね 分かりました」
神山は村上夫妻のスコアを聞きメモをした
「あのぉー田宮さん もう一杯なんです そこで新たな参加者は
ちょっと控えてください お願いします」
「はい 申し訳ございません お願いします」
「それと詳細は決定しだいFAXします」
「はい お待ちしています」

神山は電話を切ると洋子も電話を切った
「洋子 また増えたぞぉー 参った」
「えっ 何処ですか?」
神山は北陸食品の村上夫妻が東都食品の仕事で上京し 
ちょうど間にゴルフなので ご夫婦を誘った旨を話した
「まあ 仕方がないわね お仕事相手がいないとねぇー しかし何人なの」
「うん えーっと、、、35名だよ えっー 凄いよ 参ったな」
「凄い人数ね そうそう おじ様は90位で浮田さんも大体その位だって」
「わかった ありがとう でももう出てこないよな ほんともう」
「ふふふ 大変ね」
「もう なんでこんなに増えたんだ もう」
神山はぶつぶつ言いながら次長席に戻ると杉田と安井奈々子が尋ねてきた
「やあ奈々子ちゃん どうしたのニコニコして」
「先輩 専務 おはようございます」
「おい 翔 どうした おはよう」
「はい 先輩 おはようございます」
「専務 実は翔ちゃんがクリスタルの大森さんに電話をして こんどの
コンペに参加してもらう事にしたんです」
「えっ 大森さんに声をかけたの またほんと?」
「ええ ほんとですよ お世話になっているし 先輩が喜ぶと思って」
「えっ ばかもの また 余計な事をしたね 参ったなぁー
なんで僕に断り無しで 勝手に動くんだよ 参ったぁー」
杉田は俯いてしまい それを見た奈々子が
「専務 酷いですよ翔ちゃんは 専務の事を考えて電話をしたんです
今回は内藤社長も参加されるでしょ ARXのJrだって参加するでしょ
お仕事の関係からしたら 大森さんがいないと不自然ですよ