2013年10月11日金曜日

Vol.1189 百日紅 -7-68



8月8日 土曜日 快晴
神山はこの日 繊維協会の面談なのでゆっくり出来たが 朝早くから
次長室でNNのメンズファッションについて纏めをしていた
昨日 デザイナー二人と祥子を交え 今後の打ち合わせをしていくと
商品化したときのシルエットをこのまま残す方向で決まった
そこで神山の体型でない人にも着てもらえるよう みんなで意見を
出し合ったが 最終的には神山が纏める事になった
普通のスポーツマンならこのモデルを着ても シルエットは美しいが
ビジネスマンが来た場合 もう少しウエスト部分を緩めたシルエットに
しないと多くの男性に来てもらうことが不可能になった
そこで シルエットのデザインはデザイナーに任せ 神山は普通の
ビジネスマンがどのような行動をしその時の動きなどを細かくメモした
「うーん 難しいな 電車通勤だと どうするんだろう」
神山は色々な場面を想定し その時の体の動きをメモした
暫くすると洋子がきて神山に
「おはようございます 早いですね」
「うん 昨日の宿題をしているよ ははは」
神山はメモを洋子に見せると
「ねえ 走る事もあるわよ ほら色々な場面で」
「あっ そうか 忘れていた ははは」
神山はメモに書き込むと洋子が
「私も考えたのよ ねえ このモデルはこのままにして もう少し普通の
ビジネスマン用にモデルを作ったらどうかしら」
「あっ そうか このモデルをわざわざ合わせるのではなくて もう一つか」
「その方が良いと思うわ だってこのモデルだって 着る事が出来る人が
いるわけでしょ だったら別なサイズ、、、そうサイズを変えれば
紳士でも Y体とかA体 B体ってあるでしょ そうすれば大丈夫よ
その方が色々と考えなくて良いものが出来るわ」
「あっ そうだね それにしよう うん ありがとう」
神山はNNの祥子に電話をすると 祥子も気が着き納得した
「分かりました そうですね ありがとうございます
そうしましたらデーターを取り寄せ 簡単な試作品を製作します
多分B体だとシルエットが崩れるので A体までかと思います」
「そうだね それでお願いします」

「あーあ よかった 洋子の提案で宿題は終了だ」
「私ね 昨日の打ち合わせを聞いていたときに ふと思ったのよ
でも ほら真剣に打ち合わせをしているので 話が出来なかったの」
「うん いいよ ありがとう」
「ふふふ 良かったわ」
「それでさ アフターシックスでも話していた コンペの件だけど
8月の19日ってどうだろう 水曜日だし難しいかな」
「大丈夫よきっと 内藤さんもやる気だもの ふふふ」
「椿総支配人の奥様も出るって話だものね 凄い事になるね」
「ねえ 人数は大体予想がつくでしょ そうしたら亜矢子さんに予約を
入れてもらった方が良いと思うわ」
「うん そうだね」
神山はその前日18日火曜日は洋子の40歳の誕生日で仲間でお祝いを
してあげようと密かに考えていた
亜矢子に電話をすると人数は未定だが10部屋キープしてもらった
「うん お願いします でも大丈夫かな 余った時は」
「ええ 大丈夫よ この日は多少詰めたり伸ばしたりできるから」
「へぇー そんな事が出来るんだ」
「だって 一部屋に対しての料金設定じゃないでしょ だから4人だったら
2人ずつ2部屋とか出来るし でもね早く教えてね ふふふ」
「亜矢子と由紀枝はお泊り出来るんでしょ」
「ええ これから調整するわ 大丈夫よ 5時上がりでいいでしょ」
「うん お願いします」
電話を切ると
「さぁー 大変だぞ 翔もやる気だし ははは」
神山は参加できそうな人間をリストアップした
まず神山と女性軍団で11名 内藤夫妻 杉田と小谷美佳 内野と篠原涼子 
ARXがJr ジャック夫妻の3名 Gプロが2名 椿夫人 田宮社長
これだけで24名になった
洋子に見せると
「NNの筒井さんはどうかしら?」
「そうだね でもお泊り出来るかな 心配だね」
「大丈夫でしょ 由貴さんや桃子ちゃんの面倒見るって事で」
「ははは 逆に面倒見られたりして」
「まあ 筒井さん くしゃみしているわよ もう」
「はーい 気を付けます ははは でもさ楽しいでしょ」
洋子もクスクス笑いながら頷いていた
「ねえ そうそう奈々子ちゃんもゴルフするわよ」