2013年10月31日木曜日

Vol.1209 百日紅 -7-68



「うん 気付 桜川亜矢子様で記入しましたよ そうそうお届け票の
番号を伝えておくね」
神山はお届け伝票の番号と問合せ先電話番号を伝え 次長室に戻った

「洋子 コンペで使う無線機だけど あと5台追加してね」
「はーい 買っておきます」
「それから モテリコのペンダントトップだけど 今夜にでも赤坂で
買おうか 食事の前にでも」
「わぁー お願いします ふふふ そうそう例のドレスですが NNの
由貴さんと桃子ちゃんは上原で試着をされたそうです それから
今朝 カトリアーナが14日に上京でしょ 亜矢子さんと由紀枝さんに
話したら 14日金曜日の5時頃ならこちらに来れますって」
「あっ そうか忘れていたよ ありがとう」
「なのでカトリアーナのお迎えは14日だと午前中がいいかしら」
「うん 分かりました それで亜矢子たちは?」
「ええ 夜勤があるので 直ぐに帰ると話してましたよ」
「へぇー 大丈夫かな」
「それから ごめんなさい 亜矢子さんの納車ですが 12日水曜日の
午前中です」
「ありがとう 喜んでいたでしょ」
「ふふふ 喜んでいたわ それでNNの久保さんに14日の17時に
こちらに来てもらうように手配しました」
「うん ありがとう そうだよな もう 一杯だよ 助かります ははは
そうだ 今夜は祐子も誘ってあげよう 連絡しておいて お願い」
「はい 分かりました ねえ ドラコンとかニアピンはどうするの?」
「あっ そうか 忘れていた」
神山は引き出しから前回獲得したり換金した金貨を出した
「えーっと 34個あるよ ははは」
「そうしたら この間と同じなら166個買えばいいわけでしょ」
「よし 買いに行こう 忘れるからね ほらいくよ」

貴金属売場でメイプルリーフ1/10オンスの金貨を見みると 前回と同じ
価格で販売されていた
係員を呼び166個を購入し 持って来た34個も包装をしなおして貰い
ギフトカードで精算した
「前は800万円だけど こうやって残っていると出費が少なくなって
いいね ははは」
「そうね しかし34個も凄い数ね ふふふ」
「確か アルタで14個換金だから実際は20個獲得でしょ」
「ねえねえ フラッグも買っていきましょうよ 忘れるといけないし ねっ」
「うん ほんと忘れそうだよ 翔がいるんだから 彼にも仕事を与えないと」
「まぁー そんな 可哀相よ もう 苛めるのやめなさい ふふふ」
「うーん もう朝から調子が悪いよ あの奈々子の涙だよ もう あーあ」
「また もう 奈々子ちゃんくしゃみしているわよ 可哀相に 駄目よ」
「はーい でもなぁー」
神山は次長席でコンペ概要や出走表の製作に集中した

「洋子 出来たよ あーあ 大変だった」
「お疲れ様 ふふふ 見せて」
洋子は暫く見ていると神山に
「大丈夫じゃない ふふふ でも組み合わせ表と照らし合わせると
難しいわね 私にも○が付いているわ ふふふ」
「うん 女性は全員印をつけたよ 誰かが来たときにね ははは 参った」
洋子は直ぐにPCで製作をした

【 第2回 神山杯 ゴルフ競技会
 この度 日頃お世話になっているメンバーを集めゴルフを楽しみたく
 8月19日(水)に御殿場カンツリー富士コースで競技会を行います】
【 賞金総額(ギフトカード)2000万円 
  優勝 500万円  2位 350万円  3位 250万円
  優勝副賞としてダイヤモンドペンダントトップ 700万円
  2位副賞としてダイヤモンドペンダントトップ 300万円
  3位副賞としてダイヤモンドペンダントトップ 200万円
  その他 ニアピン賞 ドラコン賞など金貨の景品などなど】

8月19日水曜日 御殿場カンツリー富士コース組み合わせ

                H&S           H&S           H&S            H&S
1組 神山龍巳   72 加藤武雄   72 引田泰子    0 景山英美子   0 
所属  S       O        K        R

2組 時田清三郎 90 筒井健一   90 浮田慶子   17 安井奈々子   18
所属  S       NN        S        S

3組 田宮浩二   88 村上源一郎 92 吉永美由紀 17 ナタリー.H  20
所属  T        H        G        AJ

4組 田代純一   90 大森和一   90 村上妙子   18 田宮里香     17
所属  A        KY       H        T

5組 高橋孝一   86 田中幸三   90 内藤真奈美 15 椿純子       15
所属  A        A        A        GGI

6組 内野誠二   90 杉田翔     96 小谷美佳   16 篠原涼子     16
所属  A        S        A        AJ

7組 アレックスJr  80 庄司由紀枝 15 靑山祐子   15 カトリアーナ 13
所属  AJ      GGI       MC       学生

8組 ジャック.H   80 浜野由貴   18 安田桃子   18 安堂真由美   19
所属  AJ      NN       NN        K

9組 内藤一哉   84 田所洋子   10 桜川亜矢子 10 眞鍋香織     19
所属  A       S         GGI       K

所属記号 A=アルタ AJ=アレックスジャパン G=銀座物語
     GGI=ゴテンバ グランド イン H=北陸食品工業 
     K=協会 KY=クリスタル大和 MC=メイドクラブ
     NN=ニーナ・ニーナ O=大熊組 R=ルコーワ 
     S=鈴や T=東都食品









2013年10月30日水曜日

Vol.1208 百日紅 -7-68



「ははは 若いときの特権ですね 羨ましいです」
「では 入りましょう」
その時 後ろから声が掛かった
「まあ 神山さま ご無沙汰しています」
「やあ お久しぶりです お元気ですか」
声を掛けてきたのは 三山百貨店店長秘書の山脇絵美だった
「ええ お仕事がなかなか大変で 過日は失礼しました 洋子さんも
お忙しいでしょ ねぇーもう直ぐですもの」
「ふふふ 色々と大変ですね でもお元気で良かったわ ふふふ」
そのやり取りを聞いていた吉永社長は山脇絵美も誘った
吉永美由紀は人懐こいのか真由美 香織 泰子と直ぐに
ゴルフの話で盛り上がり キャァーキャァーと楽しく話していた

席に着くと山脇絵美が仲居に生ビールとおつまみを注文し神山に
ウインクをした
神山は簡単な紹介をすると各自が自己紹介をした
「そうそう 神山様 今回はありがとうございます」
「今夜は大変ですが こちらも期待していますよ」
「ええ 商品は手配してあります 本当にありがとうございます」
運ばれてきた生ビールで乾杯をしておつまみを食べながらゴルフの
話しに華が咲いていたが吉永浩一郎が神山に
「神山様 先ほどから気にしていたんですが このジャケット
素晴らしく上品な輝きがありますね どこですか?」
「さすがですね これはNNですよ」
「えっ NNさんってご婦人ものでしょ」
神山は経緯を掻い摘んで説明すると山脇絵美も驚き
「へぇー しかし素晴らしいジャケットです 惚れ惚れしますわ」
「あのぉー ちょっと試着をさせて頂いてよろしいですか」
神山は吉永浩一郎にジャケットを貸すと 袖を通し
「わぁー 軽いし 動きやすいし さすがパリですね」
「ええ 何しろ軽いのが気に入りましたよ」
「この光沢はもしかしてシルクですか」
「ははは さすがですね そうです 綿麻にシルクです」
「はぁー 高そうですね でもいいなぁー ねぇー美由紀」
「ええ シルエットも凄く素敵で 綺麗なラインですよ お父様も
発売されたら購入されたらいかが」
「うん なかなかいいよ」
吉永浩一郎はジャケットを脱ぐと神山に返した 山脇絵美が
「神山さん そのジャケットって30万円位ですか」
「えーっと 確かまだ決定はしていませんが 45万円でしたね」
「へぇー ちょっと触らせてください お願いします」
神山は山脇絵美にジャケットを貸すと
「わぁー ほんと軽いわね それに綺麗な光沢 わぁー素敵です」

「ははは いいですよ こちらで置いていただいても」
神山はGOLで展開し世界に発信する計画を簡単に説明した
「へぇー 世界中にこのジャケットが出回るんですか 益々ここに
置きたくなりました 素晴らしいです はい ありがとうございます」
山脇絵美からジャケットを返してもらい脇に置くと
「この他にもこのジーンズやシャツ シューズ バッグなどと 今後は
トータルファッションで展開しますので 訴求力は充分ですよ」
「へぇー 検討させてください お願いします」
「ええ 発売は来年の4月です それまでは待ってくださいね」
「しかし 着る人がしっかりされているから決まるのね ふふふ」
「まあまあ ここの支払いは私がしますので どんどん注文してね」
吉永美由紀や若い女の子はキャァーキャァーいいながら食べていた

会食が終わると洋子が精算して三山百貨店を後にし次長室に戻った
神山は引き出しから500万円分のGCを持ち
「ちょっと店内に行ってきます」
2Fにあるポワモールのブティックにいくと以前 カトリアーナの
ARX入社お祝いで購入したペンダントトップを探し購入した
ゴテンバ グランド インの亜矢子宛に配達手続きをした
隣にあるゴルフ用品売場でARX製の新製品ゴルフクラブセットを
同じようにGGIの亜矢子宛に配達手続きをした
ポワモールは吉永美由紀に ゴルフセットは加藤にプレゼントしようと
考えた 洋子一人のバースディーでも良いが 盛り上げるのに
二人も一緒の方が会場も楽しくなると考えた
店を出ると亜矢子に電話をした
「って事で 3人のバースディーですよ ははは」
「大丈夫よ ふふふ それでその配達日はいつなの」
「うん 前日だから17日午前指定で手続きをしているよ
届かないようなら連絡をください こちらから準備していきますから」
「はい 私宛ね」







2013年10月29日火曜日

Vol.1207 百日紅 -7-68



ここはゼロでしょ いい勝負だと思うよ もしかしたら泰子が勝つよ」
「へぇー そうするとこの組はあなたと泰子さんね」
「うん 多分そうなると思う」
神山はこの時密かに考えていた事があった
加藤の誕生日プレゼントにARXの135万円するクラブをプレゼント
しようと考えていた

「おじ様の組って 全員鈴やね 筒井さんだってそうですもの」
「うん ここでも奈々子ちゃんや浮田さんの口が大切なキーポイントさ
ほら 結構しっかり発言するでしょ 浮田さんに釣られ奈々子ちゃんが
やんや話し出したら止まらないよ よって男二人は沈没しました」
「ふふふ まあ可哀相なおじ様 ふふふ でもそうね 浮田さんが話したら
奈々子ちゃんもやり返すし よし前夜祭でネタを降っておこう」
「おいおい 大丈夫か もう ほんと可哀相だね」
「ねえこのアルタの高橋さんと田中君の所も死んだわね」
「だよな これしかないもん」
「それから 内野君と杉田君 美佳さんと涼子さん この組も駄目ね」
「まあ 可哀相だが 沈没してもらうよ それからね ほら女性3組に
ちょうど僕のお友達が納まったんだ これがよかったよ」
「そうね 話しているときに弾みってあるし 正解ね ふふふ
そうすると優勝は女性群ね さあ誰が出てくるかな 楽しみね
早く馬券の出走表を作ってね 楽しみなんだから」
「おいおい これだって 悩んだんだよ もう 機械じゃないんだから」
「いいでしょ 奈々子ちゃんを朝一番で泣かしておいて 可哀相にもう」
「はいはい 分かりました」
どうしても調子が出ない神山は 静かに次長席に戻った

神山は配車の確認のためにGプロに電話をした
「やあ考ちゃん 実はコンペの時の車だけど どうするの?」
「ありがとうございます 僕が自分の車で伺います 誠二と幸三を
乗せていきます それで横浜の田代が内藤婦人と美佳さんを乗せます」
「了解です じゃ詳細が決まり次第 持って行きます」
次に電話をした
「はい 東都食品田宮です」
「神山です 先ほど聞くのを忘れていましたが 村上ご夫妻は同乗ですか」
「ええ 私の車に家内と村上ご夫妻を乗せて伺います」
「はい 了解です」
次にアレックスジャパンに電話をした
「うん 大丈夫だよ ジャック ナタリー 涼子を乗せて早くいくよ」
「了解 気を付けてね」
繊維協会の泰子に電話をした
「ええ 前回同様で真由美さんたちは朝から出かけるそうで 私は一人で
伺うつもりですが」
「そうしたら 祐子を乗せてもらえるかな」
「はい 畏まりました そうそう ルコーワの景山さんが 車の調子が
いまいちだそうです 悩んでいました」
「そうしたら 洋子の車に乗ってもらうよ 景山さんにそのように
伝えてもらえるかな」
「はい 了解しました」
カトリアーナに電話をするとコンペの話が伝わっていて
「ありがとうございます それで14日からお休みなんですよ」
「そうか わかった 13日夜か14日に迎えに行きます」
「わぁー お願いしますね 待っていまーす」
「ふふふ 大変ね お手伝いする事ある?」
「ううん 大丈夫だよ うん あーあ参ったなぁー」
洋子はクスクス笑いながら仕事に集中した
神山も馬券の組み合わせに集中していると洋子が
「ねえ そろそろ約束のお時間ですよ」
神山はロレックスを覗き確認した
「よし では行きましょうか」
二人は軍資金を持ち部屋を後にした

三山百貨店レストラン街に行くと 真由美 香織 泰子が待っていた
「わぁー 漸く来たぁー」
「こらっ 遅いぞぉー 3分遅刻でアウトォー」
「おいおい 苛めないで もう 大変なんだよ あーあ」
話していると後ろから声が掛かった
「お待ちしていました 神山顧問 こんにちわ ふふふ」
吉永美由紀がニコニコした顔で挨拶をしてきた
後ろにいる男が
「私は銀座物語の社長をしています吉永浩一郎と申します
今回は顧問にご就任され おめでとうございます」
「いえいえ 美由紀さんと泰子さんの熱意に完敗ですよ ははは」
「この子は次女で 頑張りやなんです いつもハラハラしていますよ」







2013年10月28日月曜日

Vol.1206 百日紅 -7-68



「やあ おはよう 元気でいいね」
「まあ それで神山さん 明日納車です ありがと ふふふ」
「よかったね そうすると桃子ちゃんもそうだね」
「ええ なので夕方早あがりにして頂きました」
「そうか 実は香織と真由美 洋子のところが午前中納車みたいだよ」
「そうか でも午前中より 夕方の方が動きやすいし ふふふ」
「って事はあとは亜矢子だけだね うん 気を付けて運転してね」
「はーい それで今度のコンペですが 二人で車を使わないで 私の車で
筒井さんを乗せていこうと思っているんですよ どうでしょうか」
「そうだね わざわざ2台で来る事無いしね うん いいよ
そうすると筒井さんは由貴の車で決定だね それで前夜祭が7時からなので
少し早めにあがるようにして貰えるかな 僕からも筒井さんに話すけどね」
「ええ 了解です 神山さんから話された後のほうが通りやすいかな」
「了解 じゃ これから連絡するよ」
「はーい お願いします」
電話を切ると青山のNNジャパン筒井に電話をした
「こんにちわ 神山です」
「やあ 山ちゃん 今回はお願いしますね」
「こちらこそ 参加していただきありがとうございます それで
18日は前夜祭が7時からあります 多少余裕を持って着て
頂きたいんです 車は浜野由貴さんの車で考えています」
「うん 分かりました どの位時間が掛かるんだろう」
「ええ 2時間くらいですかね まあ余裕を見てください 向こうは
大きな温泉があり ゆっくりと寛げますよ」
「うん 分かりました 彼女達もしっかり働いているしね
ここはご褒美で 午後半休でゆっくりさせてもらうよ ありがとう」
「喜びますよ お願いします 詳細は決まり次第FAXを流します」
「うん お願いします」
早速NNの浜野由貴に電話をした
「神山ですが 今 筒井さんに連絡をしたよ」
「わぁー よかった どうでしたか」
「うん 良く働いているから午後半休だって ちゃんとお礼を言いなさいね」
「わぁー そんなに 嬉しいわ ありがと はいしますね」
「それから由貴の車で行く事も伝えてあるよ 桃子の件は話していない」
「はい 了解です でも凄い車だって言われたらどうしよう」
「正直に言いなさい 神山に買って貰ったって 大丈夫だよ それから
余計な事は話さないようにね いいね」
「はーい 了解です 桃子ちゃんにも話しておきます」
「うん そうしてくれる お願いします」

「ふふふ 大変ですね 若い子が一杯だと」
「おいおい 洋子だって充分若いよ もう 苛めないの それでなくてもさ
頭の中が パニ食っているんだから もう」
「久しぶりの愚痴ですね 頑張ってね ふふふ」
どうにも調子が出ない神山だった 部屋割りはOKとしても 組み合わせが
上手くいかないで悩んでいた
暫く組み合わせていると洋子に
「洋子 ちょっと来てくれるかな」
ソファーに誘い 組み合わせのプランを見せた
「そうね 男性で怖いのはJrとジャック あなたと加藤さん それと
アルタの内藤社長でしょ 大丈夫よ ふふふ でも思い切った考えね」
「うん ほら泰子を除くと9名でしょ 3人ずつにして 強敵に当てれば
イチコロって考えたのさ 駄目かなぁー」
「大丈夫よ 私と亜矢子さん 香織さんでしょ 内藤さんもしかして
メロメロになるんじゃないかしら ふふふ」
「どうして?」
「だって あの人いつも私のオッパイをじろじろ見ているもの」
「それはさ 魅力的だからだよ」
「でしょ だから少し派手目の化粧をすれば ふふふ 分かるでしょ」
「あーあ 可哀相」
「またぁー 協力しているのに もう」
「ごめんごめん もう結果が浮んできてさ ははは」
「でしょ それとJrと由紀枝さん 祐子さん カトリアーナの組み合わせも
最高級に楽しいわね 由紀枝さんの大らかさで イチコロよ
カトリアーナだって 負けていないでしょ ふふふ」
「ははは 駄目だ イメージが沸いてきたよ 前回と同じでさ あーあ」
「ジャックの所だって NNの美女と真由美さんでしょ イチコロよ」
「じゃ これで大丈夫かな」
「あなたは大丈夫なの 加藤さんと一緒で」
「うん 多分ね 今朝の情報では 飛ばない寄らない入らないって」
「へぇー そこであなたが見せ付けるわけね」
「うん 僕だけじゃなくて 泰子がいるからね」
「ところで景山さんって そんなに上手なの」
「うん 泰子の話ではね 何処のクラブか聞いていないけれど 4つだもの








2013年10月27日日曜日

Vol.1205 百日紅 -7-68



話しては駄目だよ 例え真由美にでも いいね 話したらお終い
それから 普段どおりに使っていないと自滅するからね いいね」
「はーい 分かりました それでこれから一緒に換金に行って貰えますか
私一人だとおっかなくて ふふふ 今も膝ががくがくしています」
「そうだよな 分かった 東京駅傍にあるからこれから行こうか」
「わぁー ありがとうございます」
「じゃ 10分でビルの1Fに行きます」

「洋子 香織が宝くじ当って 膝ががくがくして換金できないんだって」
「わぁー 凄いわね そうね いってらっしゃい ふふふ」
「うん 東京駅丸の内だから直ぐに戻るよ お願いします」
神山は車で食品協会が入っているビルで香織を拾うと銀行に向った
「ねっ 触って ほら 収まらないの」
香織の膝を触ると確かにガクガクと震えていた
「でも もう大丈夫だよ でも気絶しないでね」
「うーん ほんと初めての経験だもの 驚くわ」
「そうだね 僕も当った時は声が出なかったよ」
話していると銀行に着き 神山が付き添い換金を行った
「大切に使うわ もっとも使い道が無いから 両親に少し分けるわ」
「そうだね ほんと少しずつね 親でも変わるからね 気を付けてね」
「はーい ありがとう ふふふ」
「納車が早まると 真由美も凄く喜んでいるね」
「ええ 本当は2人で電話をしようとしたの でもね神山さんが
大変だから私が代表で電話をしたんです ふふふ ほら換金もあるし」
「そうか ありがとう ほんと大変なんだよ コンペの人数 36名だよ
参ったよ ほんと」
「えっ 36名ですか 凄いですね」
「そうそう 香織も真由美も呼びかけていないよね」
「ふふふ ええ大丈夫よ 全然話をしていませんから ご安心ください」
「分かった しかし前夜祭も大変な事になったし あーあ 参ったぁー」
「ふふふ 神山さんらしくないですね」
「そうか でもねぇー 参ったよ ははは」
話をしていると食品協会のビルに着き香織を降ろし 次長室へ向った

次長室に戻ると銀座物語の吉永美由紀が帰りを待っていた
「やあ ご苦労様でした どうですか売場は」
「ええ 杉田さんのお陰で一等地を頂きました ふふふ」
「そうですか それは良かった」
「それで顧問 今日のお昼ですが 父が あっ社長ですがお隣に来るんです
それで宜しかったら 如何でしょうか?」
「ははは 次の機会にしましょうよ」
「そうですか でも折角顧問になって頂き 父もお会いしたいって
話してました ごめんなさい こちらを利用すればよかったですね」
「あっ 違いますよ お隣も伺っていますよ ただ今日は協会の秘書にも
誘われているんですよ ご迷惑でなかったら 一緒でもOKですか」
吉永美由紀は明るい顔になりニコニコして
「では 12時にレストラン街の鰻屋前でお待ちしています 喜びます
ほんと 我侭を申し上げまして ありがとうございます」
吉永美由紀は丁寧にお辞儀をすると部屋を後にした
「って事で洋子 今日のお昼は三山さんで鰻だよ ははは」
「はーい 分かりました 又 山脇さんと会ったりして ふふふ」
「そうだね その後連絡が無いね 忙しいのかな そうだ電話だ」
神山は食品協会の眞鍋香織に昼食場所の変更を伝えた
「大丈夫ですか 私たちがご一緒しても」
「大丈夫さ 泰子だって来るんだし お願いしますね」
「はーい それでは12時に三山さんでお待ちしています」
電話を切ると洋子に
「そうだ 洋子 納車は明日じゃないの」
「そうそう ごめんなさい ついさっき連絡がありました」
「うん 香織が早いって驚き 僕に話していたんだよ」
「ふふふ 明日ですが 少し遅く着て良いですか」
「って もう決めたんでしょ こらっ いいよ 午後からで」
「多分 母も運転すると思うわ ほんと私より気違いよ 参るわ」
「へぇー そうなの」
「だってCM見ていても この形は上品じゃないとか うんちくがあるわ」
「へぇー そうなんだ」
「そうよ カタログを見ては 性能が良くないとかね 聞くほうもねぇー」
「ははは それは大変だ こう年がら年中 新車が出ていては ははは」
「でしょ まあ親孝行ってことで割り切っています ふふふ」
「うん そうだね じゃ明日はひと段落してからでいいよ」
「はーい ありがと」
洋子は神山の頬にキスをした

次長席に座るとNNの由貴から電話が入った








2013年10月26日土曜日

Vol.1204 百日紅 -7-68



「ありがとうございます」
「私も頑張ってプレーしますね 実は19日は誕生日なんですよ なので
いいスタートが出来るように80台で廻るよう心がけます」
「わぁー コンペ当日がお誕生日ですか お幾つになられますか?」
「ええ 26になります ほんと頑張りますね ふふふ」
「いやぁー しっかりされているから もう少し上かと思いました
失礼しました 杉田君はコウ見えても35ですよ なあ翔 すこし
爪の垢でも頂きなさい しっかりしておくれ」
「はい 申し訳ございません では失礼して頂きます」
「こらっ 直ぐにこれだものな」
3人が大笑いしている処に奈々子と洋子が戻ってきた
5人は銀座物語の商品内容などを聞きながらケーキを食べた

「では 失礼いたします」
「そうそう 車はどうされますか」
「ええ 自分ので行こうか悩んでいます ふふふ」
「そうしたらさ洋子 乗せてもらえるかな」
「そうね 泰子さんもあるし 大丈夫ですよ ふふふ」
「じゃ 詳細が決まりましたら 引田さんにFAXします」
「はい お願いします」
「それと前夜祭の件はご内密にお願いしますね」
吉永美由紀はニコニコし頷くと杉田と一緒に婦人服部長席にむかった
「なぁに 前夜祭 ご内密って」
「ははは 銀座物語の宣伝さ ほら商品が婦人物でしょ」
神山は自分の提供した金額は伏せ 銀座物語のお買い物券が
女性全員に行き渡るようにした事を説明した
「わぁー 喜ぶわよ それは 絶対に内緒ね ふふふ」
「だろ だからご内密なんだよ」
神山は次長席で18日最終宿泊者数を確認していると椿純子がどうするか
確認する為 亜矢子に電話をした
「おはよう 神山です」
「おはようございます 亜矢子です ふふふ朝早くから嬉しいわ」
「昨日はありがとう それで椿夫人はどうなったの?」
「ええ 確認したら ご自宅が直ぐでしょ なので帰られるって
でもね 朝食はみなさんとご一緒しますって言われました」
「そうすると 経費発生だね」
「ええ でもご自分で処理をされるみたい」
「了解です それから 最終宿泊者名簿が決定しましたので 希望も添えて
FAXしますね 大変だよ 35名だよ もう」
「えっ 35名 そうすると 4人部屋が出来るわね」
「うん そこら辺の希望も添えてFAXします 一回見てもらえるかな」
「ええ 兎に角送ってください それから調整を行います」
電話を切ると直ぐにFAXを流した

暫くして亜矢子から電話が入った
「大丈夫よ あなたのプランで行きましょう それから17日加藤氏52歳
誕生日 18日洋子40歳誕生日 19日吉永美由紀26歳誕生日って
書いてあるけれど これって合同でお誕生日会をするって事?」
「うん 無理かな?」
「ふふふ 分かったわ 大丈夫よ 由紀枝さんも話していたように
宴会事業部で考えるわよ でもね総合司会はいないから あなたがしてね」
「うん 進行役でしょ 全然構わないよ」
「じゃ お願いしますね」
「そうだ 亜矢子さん 宴会室ってポスターなんか貼ることが出来る」
「ええ 後できちんと剥がしてくれれば問題ないわよ」
「うん ありがとう ねえ 宴会室って 昨日は7時からと話をしたけれど
その前20分くらい前は利用できる? ポスターや色々と準備をしたいし」
「ちょっと待ってね、、、大丈夫よ 5時まで利用だから空いているわよ」
「じゃ 準備させてもらうね」
「はーい じゃプレーの方の詳細をお願いね」
「了解 決定しだいFAXします」

電話を切ると食品協会を纏めている眞鍋香織から電話が入った
「神山さん おはようございます」
「やあ おはようさん 元気でいいね」
「ふふふ 車が納車されるんです 明日なんですよ 早いでしょ」
「えっ 明日納車、、、早いね どうしたの ねぇー」
「それで明日ですが 安堂真由美さんと二人で午前中お休みしたいの」
「うん いいよ」
「わぁー やったわ そしたらいつもの鰻屋でいいですか?」
「ははは お昼か うん どうぞいらっしゃい 3人で来るんでしょ」
「はーい ではその時に半休証をお持ちしますね お願いします
そうそう 宝くじが当ったんです 1等の1億円と前後賞1億円」
「へぇー 凄いね 行いがいい人には当るんだよ それでこの事は誰にも








2013年10月25日金曜日

Vol.1203 百日紅 -7-68



「ええ クラブをARXに変えたら調子良いですよ」
「へぇー あの高いの」
「ええ って言うかまだ日本で発売されていないんです それがあるんで」
「へぇー 凄いね どうしたの」
神山はアレックスジャパンとの関わりを掻い摘んで説明すると
「へぇー あのアレックスの最高責任者になったの 凄いね」
「まあまあ ところで加藤さん お手柔らかにお願いしますね」
「それがさ 駄目なんだよ 今は昔だね もう50過ぎると飛ばないし
寄らないし 入らないしだよ」
「えっ もう50ですか またぁー」
「今度の17日で52になるんだよ 参ったよ だからこちらからお願いさ」
「ははは でもHCは男性全員がゼロですから はい」
「えっ そうなの 大変じゃない」
「ええ 女性が頑張っている姿を応援って割り切った方が良いですよ」
「はぁー そうか 逆に頑張ろう ははは では」
「はい ありがとうございます」
電話を切った神山は加藤が17日に52歳になる事をメモした
(そうすると合同誕生日か まあそれでもいいか)

「失礼します」
「やあ いらっしゃい」
「素敵なお部屋ですね」
「ええ まあ みんなの評判は不思議な部屋って事になっています」
銀座物語の吉永美由紀は明るく活発そうで笑顔が素敵だった
洋子が冷たい麦茶を用意したので神山が
「洋子 こちらが銀座物語の吉永美由紀販売担当専務 こちらが私の
専属秘書を務めてくれている 田所洋子さんです」
女性二人が丁寧にお辞儀をして名刺交換をした
暫くすると杉田と奈々子が部屋に着たので 改めて紹介した
神山が今朝 婦人服部長と話した結果を説明すると ニコニコして
お辞儀をしていた
「ありがとうございます 隣の三山さんとお取引があるんですが
鈴やさんになくて 賞品の売り上げがあちらに行くと分かると残念で
それで引田さんに相談させて頂いたんです」
「分かりました ありがとうございます そうだ奈々子ちゃん
地下でケーキを買ってきてくれる 美味しいのをお願いします」
神山は奈々子に1万円渡し お願いをした
「はーい 私たちの分も良いですか」
神山が頷くとニコニコして部屋を出て行った
丁度その時に 本社秘書室から電話があり
「専務 秘書室に行ってきます 書留ですって」
「うん お願いします」

「吉永さんって 悪い時で90で廻られるとお聞きしていますが」
「ふふふ ほんと90だったり88だったりですよ 大崩はしないですね」
「ほぉー 翔 強敵だぞ 大丈夫かな」
「先輩 そうんなプレッシャーを もう 駄目です」
「そうそう 彼も参加しますよ それから先ほどいた両秘書も」
「へぇー 楽しいですね ふふふ」
「それで 賞品ですが 予算はどの位見ているんですか」
「ええ 大体50万円位です」
「えっ 50万円ですか はぁー」
「ええ 20万が1枚 15万が2枚ですね」
「あのぉー 僕はよく分からないんですが 御社の商品だと
どの程度のものが買えるんですか」
「ええ 揃えていただく初期段階ですかね」
神山は少し考え
「そうしましたら 私も参加しますよ 100万出します そうすれば
もう少し多く出せますか 要はもっと多くの女性に渡す事が出来ますか」
「ええ 大丈夫ですよ でも顧問がそんな事しなくてもいいですよ」
「いやいや これは女性にとって良い事でしたら 美しくなって
貰いたいですからね 男としては」
神山はそう言うと200万円分のGCを吉永美由紀に渡し
「なるべく 多くの女性に渡るようにしてください
そうだ 前夜祭がありますから その時に全員に配りましょうよ」
「わぁー ありがとうございます 何名ですか」
「えーっと 女性は全部で、、、吉永さんをいれて21名です」
「そうすると 250万円だと 一人12万5千円かぁー」
神山は引き出しからもう300万円分のGC出し手渡した
「これなら 例えば30万円と20万円でくじを引いて配る事が出来ますよ」
「まあ でもそんなに甘えて良いんですか」
「ははは 大丈夫ですよ」
「はい そうしましたら 封筒を用意して20万円分10個 30万円を
7個 45万円を2個 50万円を1個 お買い物券を用意しますね」










2013年10月24日木曜日

Vol.1202 百日紅 -7-68



違いますか 翔ちゃんはそこを見つけてお願いしたんです もう」
神山は奈々子に反論できないでいると洋子が
「奈々子ちゃん 気持ちは分かるわ 多分私もそうしていると思うの
でもね 誰が決めているかよ 指示系統が乱れたら組織って上手く
廻らなくなるでしょ その位分かるわよね」
奈々子は俯き泣き出してしまった
「奈々子 ごめんな 先輩 今後気をつけます 済みませんでした」
神山は暫く考え
「うん もう指示されないことは自分から進んでやらない事 特に外が
絡んでいる時は いいね」
「はい 済みません 奈々子 ほらお詫びをしなさい」
「グスングスン ごめんなさい 専務 ウェーン翔ちゃんごめんね グスン」

「翔 ちょっと来い」
神山は奈々子を宥めている杉田を次長席に呼んだ
「翔 汚名挽回だ これから婦人肌着売場に行く 部長と会うんだが」
神山は杉田に銀座物語の銀座店導入を説明した
「そうすると 時間が無いですね」
「うん やれるか」
「はい やらせてください お願いします」
「分かった 資料を大至急作るから部屋で待っていなさい 
洋子 銀座物語のなんでもいい 資料をプリントアウトしてくれる」
「はーい 了解です 奈々子ちゃん お部屋で待っていてね」
杉田と奈々子は次長室をでて自分の部屋に戻った
暫くすると洋子が資料をプリントアウトした
「うん これだけ揃っていれば大丈夫だ そうだちょっと待てよ」
神山は繊維協会の泰子に電話をした
「わぁー 理事 もうお返事が頂けるんですか」
「ははは これからだよ それで先日の銀座物語の資料を
FAXして貰えないかな お願いします」
「はーい 了解です」
電話を切ると直ぐに泰子からFAXが届いた

神山と洋子 杉田と奈々子は婦人服部長席に入った
「おやおや お揃いで どうされたんですか 山ちゃん」
「ははは 驚かせて済みません 実は部長にお願いがあり来ました」
神山が銀座物語の導入について資料を見せながら説明し 売場展開は
杉田が分かり易く説明した
「分かりました 山ちゃんがお勧めなら大丈夫ですよ そうすると
ガラスケース3台分でいいのかな?」
「ええ 柱廻りの角で展開すれば面白いですよ」
「それで装飾は翔ちゃんのほうで見てくれるんだね」
「はい 大丈夫です 任せてください 今日中に担当者の方と話を詰め
POP関係などきちんと揃えます」
「はい ではお願いします 来週が楽しみだね 山ちゃん」
「この資料を見ている限り 何処のメーカーともバッティングしないし
単価も結構な値段なので ある部分活性剤になるんじゃないですか」
「そうだね 隣通し切磋琢磨して売り上げが伸びれば大丈夫だよ
最初の1ヶ月は準口座で取引をさせて貰うよ これはルールだから」
「ええ 問題ないでしょ 大丈夫ですよ そうしたら今夜にでもしますか」
「うーん ちょっと待って」
婦人服部長は売場係長に電話で状況を確認すると
「山ちゃん 大丈夫だ 今夜やってくれるかな」
「って事で 翔 がんばれ いいね」
「はい 大丈夫です」

4人は各自の部屋に戻り 神山は泰子に電話をした
「神山です 纏まりましたよ 大丈夫です」
「わぁー 良かったわ 今 吉永さんが三山さんに行っているんです
なので連絡をして 次長室まで行ってもらいますが宜しいですか?」
「うん お願いします」
電話を切ると洋子に
「洋子 翔と奈々子ちゃんを呼んでください 吉永さんがここに来ます」
「はい分かりました それと大熊工務店の加藤支店長が電話をくださいって」
「了解です あーあ 大変なのにもう 分かっているのかな ねえ洋子」
洋子はクスクス笑っていた
「神山です ご無沙汰しています」
「やあ山ちゃん 今度参加をさせてね」
「はい今朝 内藤社長から伺いました しかしプロがアマチュアのコンペで
いいんですか もう 強敵ですよ」
「ははは そんな事いって苛めないの それで電話をしたのは部屋割りの件
で 出来れば一緒にお願いをしたいと思いましてね」
「ははは 大丈夫ですよ こちらからお願いします」
「ありがとうございます それで山ちゃんはどう?」








2013年10月23日水曜日

Vol.1201 百日紅 -7-68



「またまた山ちゃんといい勝負じゃないの 楽しみですね」
「分かりました はい 3名追加ですね はい それで実は よそからも
参加がありまして もう一杯なんです お願いします」
「はい了解です 組数が決定したら連絡くださいね」
「はい 了解です」

「洋子 また増えたぞぉー 時田さんが参加だって もう」
「えっ おじ様が参加、、、へぇー」
「多分 内藤さんが誘ったんだよ 秘書の浮田さん それとね ほら
以前この部屋に来た大熊工務店の加藤支店長 あの人も参加だって
あの人ね プロだよ ほんと 凄いんだ」
「へぇー 背が高くて少しごつい感じの方でしょ」
「うん 昔ね一緒に廻ったんだ もう 見ているだけだったよ こっちは
変に力んでさ 調子は狂うわ 19番では大負けするわ もう散々だった」
「19番ってなぁに?」
「あっそうか ほらマージャンだよ ははは 西野理事もいたな
営繕課の主催で定期的にコンペを開いているんだ 普段来ない人が
来たもんだから大変な騒ぎだったよ 良く飛ばすしね 参ったぁー」
「へぇー あなたより飛ばすのかしら」
「うん 飛ばすんじゃない お化けだよ スイングの音が違うよ 僕なんか
ビューンとかブルーンだけど ピッシだよ ほんと とほほ」
「へぇー じゃプロがアマチュアの試合に出るって感じかしら」
「そうそう その通り ほんと ははは それでさ洋子 時田さんと
浮田慶子さんのスコアを聞いてくれる お願いね」
「そうね しかし又 おじ様が参加かぁー ふふふ」
「ほんと それでさもう一杯だから誘わないように話してね お願い」
「ふふふ そうよね 分かりました」

洋子が秘書課に電話をしている時に神山に直通電話がはいった
「はい 神山です」
「おはようございます 田宮です」
「はやいですね えーっとGOLの件ですか」
「いえいえ 実は今度のコンペですが 北陸食品の村上ご夫妻も
参加させて欲しいと そうなりました」
「えっ だって大丈夫ですか わざわざ御殿場まで」
「ええ その前後にうちの工場を見学されたり ちょうど上京されるんです
そこで私どもが訳をお話したら 是非参加をしたいとの事なんです」
「そうすると仕事関係で上京され その合間にゴルフですね」
「ええ 我侭を申し上げます お願いします」
「そうですよね お仕事で来ていて 真ん中が空いて 相談相手はゴルフ
これでは誘わないと怒られますね 分かりました」
神山は村上夫妻のスコアを聞きメモをした
「あのぉー田宮さん もう一杯なんです そこで新たな参加者は
ちょっと控えてください お願いします」
「はい 申し訳ございません お願いします」
「それと詳細は決定しだいFAXします」
「はい お待ちしています」

神山は電話を切ると洋子も電話を切った
「洋子 また増えたぞぉー 参った」
「えっ 何処ですか?」
神山は北陸食品の村上夫妻が東都食品の仕事で上京し 
ちょうど間にゴルフなので ご夫婦を誘った旨を話した
「まあ 仕方がないわね お仕事相手がいないとねぇー しかし何人なの」
「うん えーっと、、、35名だよ えっー 凄いよ 参ったな」
「凄い人数ね そうそう おじ様は90位で浮田さんも大体その位だって」
「わかった ありがとう でももう出てこないよな ほんともう」
「ふふふ 大変ね」
「もう なんでこんなに増えたんだ もう」
神山はぶつぶつ言いながら次長席に戻ると杉田と安井奈々子が尋ねてきた
「やあ奈々子ちゃん どうしたのニコニコして」
「先輩 専務 おはようございます」
「おい 翔 どうした おはよう」
「はい 先輩 おはようございます」
「専務 実は翔ちゃんがクリスタルの大森さんに電話をして こんどの
コンペに参加してもらう事にしたんです」
「えっ 大森さんに声をかけたの またほんと?」
「ええ ほんとですよ お世話になっているし 先輩が喜ぶと思って」
「えっ ばかもの また 余計な事をしたね 参ったなぁー
なんで僕に断り無しで 勝手に動くんだよ 参ったぁー」
杉田は俯いてしまい それを見た奈々子が
「専務 酷いですよ翔ちゃんは 専務の事を考えて電話をしたんです
今回は内藤社長も参加されるでしょ ARXのJrだって参加するでしょ
お仕事の関係からしたら 大森さんがいないと不自然ですよ








2013年10月22日火曜日

Vol.1200 百日紅 -7-68



「はーい 大丈夫よ ここの宴会事業部と相談して盛り上げます」
「そうしてくれる 詳細は追ってFAXします」
「はーい 待っているわ ふふふ」
「じゃ 失礼するね ありがとう」
神山は亜矢子と由紀枝に見送られ ホテルを後にした

8月10日 月曜日 曇り
「おはようございます」
「よぉ 早いね」
「あなたこそ早いじゃない どうされたの」
神山は昨日ゴルフが終わると 真っ直ぐスタジオに戻らず
次長室にきてコンペの組み合わせなどを考えていた
「ははは これだよ もう28名だと敵わないよ ほんと」
「ご苦労様です そうよね ふふふ」
洋子は神山の考えた組み合わせ表をみると
「いいじゃない これだったら楽しいわよ きっと」
「ほんと 気を使ったんだよ 実はゴルフの帰りに考えていたんだけど
ほら運転していると 考えが纏まらなくて 昨日もここで練ったんだよ」
「そうよね 内藤さんと筒井さんでしょ 田宮さんもいるしね」
「そうなんだ もう 頭が痛いよ ほんと 翔も出るしさ」
洋子がクスクス笑いながら 自分の席に着くと電話が鳴った
「あなた 協会の泰子さんからよ」
「はい 神山です おはようさん」
「おはようございます お早いですね ふふふ」
「うん まあね なに?」
「ええ 今度のコンペですが先日面談された銀座物語とルコーワさんが
参加してくださる事と 銀座物語さんが賞品を出したいけれど
デリケートな品物なのでお買い物券とカタログで渡し その後鈴やさんで
商品と取り替えるという話なんですよ でも鈴やさんに入っていないので
その分がよその百貨店に行ってしまうと如何なものかって 事なんです」
「うーん しかし参加かぁー 参ったなぁー」
「ごめんなさい 理事が喜ぶと思いまして 面談の後に少し話をしたんです
そうしたら昨日の午前中に電話があり 両者共参加を申し込まれたんです」
「うん そうだね 僕がお昼の時にはっきりと言わなかったからね
そうすると 今の売場に入り込むわけだね 分かった
今日の午前中にでも部長と相談してみるね」
「わぁー よかった そうそうルコーワさんはナイトランジェリーを
提供してくれるって話していました 高いですよ あそこのは」
「そうか ありがとう どちらにしても参加OKです 詳細は泰子に
FAXで流すからね お願いします」
「はーい お願いします」

「あーあ 洋子 また2社増えたよ 参ったぁー」
「えっ どうして」
銀座物語とルコーワ参加の件を掻い摘んで説明した
「わぁー 凄いわね 泰子さんもあなたの事を思って行動したのね」
「うん まあありがたい事です でもこれでこの案はおしゃかだぁー」
「いいじゃない それでHCなんか聞いたの」
「あっ いけない 聞くのを忘れた」
神山は直ぐに泰子に電話をした
「ええ ルコーワの景山英美子さんは私とスクラッチ 銀座物語の
吉永美由紀さんは悪くて90って言われてました」
「えっ 景山さんが泰子とスクラッチ ほんと へぇー 参ったぁー
もう 強敵ばかりじゃん へぇー それであの可愛い専務さんが悪くて
90で廻るの へぇー どうなっているんだろー」
「って事で 景山さんはクラブでHC4と話していましたよ」
「へぇー 凄い実力者だね 泰子も強敵が表れたね」
「ええ 楽しみです ふふふ」
「わかった ありがとう」
電話を切ると洋子に
「ルコーワの景山さんがクラブでHC4だって 泰子とスクラッチだってさ
参ったぁー ほんと強敵が表れたよ とほほ」
「まぁー 私も練習しないといけないわね 強敵ね ふふふ」

神山が次長席で悩んでいると内藤から電話がはいった
「おはようございます 内藤です」
「はい 神山です おはようございます」
「実は山ちゃん 喜んで コンペですが時田さんと秘書の浮田さん それと
大熊工務店の加藤さんが参加します」
「えっ 時田さんがさ・ん・か ですか、、、はぁー」
「えっ 不味かった?」
「いえいえ 全然平気ですよ 加藤さんも参加ですね」
「ええ お顔をあわせるのも久しぶりなので 楽しみです」
「しかし スーパーショットの持ち主でプロですよ へぇー」






2013年10月21日月曜日

Vol.1199 百日紅 -7-68



「ははは さあ亜矢子が上手に部屋割りをしてくれると思うよ」
「そうね 今から考えても駄目ね」
「そうそう その時に考えようよ ねっ」
「ほんと お部屋にお泊りしてね ふふふ」
「そうだね 時間を作るよ ごめんね」
話していると ホテルゴテンバ グランド インに着いた

従業員駐車場で由紀枝を下ろすと亜矢子がやってきた
「ふふふ お疲れ様」
「やあ ありがとう でもよく分かったね」
「それはホテルだもの 出入りはちゃんと監視しているわよ」
「そうか なるほど ははは」
「で どうだったの?」
「うん グリーンが少し易しかったので 前回よりもスコアは良いよ
由紀枝が41 43の84で廻ったよ ショットも安定している」
「へぇー 由紀枝さん凄いじゃない」
「へへへ 練習の成果が少しだけ出ました」
「へぇー ところであなたは?」
「僕は余り参考にならないけれど 33 35の68です
もう これが精一杯のスコアだね ほんと」
「へぇー 68で廻ったんだ 凄いわね」
「まあ 僕は良くて2つ縮める事が出来るか否か 由紀枝はまだまだ
縮める事が出来るよ 今日のスイングを見ていると」
「まあ じゃ私も頑張ろうっと ふふふ」
「うん そうそう 帰りに由紀枝が心配していたけれど 部屋割りの件は
どうするの 前回のように由紀枝と亜矢子で組めるの?」
「ええ 大丈夫よ 安心して」
「わかった ありがとう って事で由紀枝 大丈夫だよ」
「ふふふ 先輩 ありがとうございます」
「それと亜矢子 内緒でお願いがあるんだ」
「なあに 由紀枝さんがいてもいいの?」
「うん」

神山はゴルフコンペ前日が洋子の誕生日で 何か出来ないか考えている事を
打ち明けた
「そうね まずそうすると28名だとステーキハウスに入れるけれど
ほら テーブル席がL字で 親睦が図れないでしょ まして洋子さんの
バースディーパーティーを兼ねるとしたら うーん 隣にある 宴会室を
利用した方が無難ね お料理はステーキハウスに注文できるし 勿論
オードブルもOKよ 熱々のステーキもOK」
「へぇー でもわざわざ部屋から部屋って大変だね ドアを開けてって」
「ふふふ 大丈夫よ 裏通路が繋がっているから 宴会室の扉の開閉は
無しと考えて」
「あっ そうか うん 分かるよ だったらそうしよう
じゃ 正確な人数とか分かり次第 FAXします お願いね」
「そうしたら宴会室を予約を入れておきますね」
「うん」
「それで利用料金が発生するの いいかしら」
「大丈夫だよ 幾ら位なの」
「ええ 40人部屋で大体2時間 12万円かな」
「うん 大丈夫さ それより2時間で終わるかな それだよ」
「大丈夫よ その時間なら多少オーバーしても でも3時間ってなると
ちょっと不味いけれどね」
「3時間だとどうなの?」
「ええ 18万円だわ どうしますか」
「うん どうだろう すぐに2時間って過ぎるよね わかった3時間で
予約を入れておいてください」
神山はそう言うと18万円を亜矢子に渡した
「いいの ここで頂いて 領収書は当日でいいかしら」
「うん 全然問題ないよ 後は料理だけれど 一人2万円として28名
56万円か それも払っておくよ」
「えっ そんなに掛からないわよ」
「でも ほらシャンパンとかさ そうだ なにか演奏する人を呼べる?」
「ええ 大丈夫よ ほらラウンジで演奏しているでしょ そのグループを
呼ぶ事が出来るわ」
「わかった いくら位かな?」
「ええ 20万円前後よ 私が払うわ」
「じゃさ 先ほどとは別に100万渡しておきます 足りなかったら
立替をしておいてくれる お願い そうだそうしたら部屋代も一緒に
預けておきますよ ねっ」
神山は200万円を亜矢子に渡し お願いした
「分かりました じゃ由紀枝さんの売り上げで計上しますね それで
人数が増えたりして これが不足したら私が立替をしておきます」
「うん お願いします 洋子には内緒だよ お願い ねっ由紀枝も」







2013年10月20日日曜日

Vol.1198 百日紅 -7-68



前日は前夜祭が行われるんです お泊りは?」
「ええ 場所にもよりますが3時にはあがりますよ 大丈夫です
そちらも参加させてください」
「ではそちらの詳細も決まり次第FAXしますね」
「はーい お願いします そうそう私のハンデはクラブで4つです」
「えっ 凄いですね ふふふ では私とスクラッチですね」
「まぁー引田さんもお上手なのね 楽しみですね ふふふ」
「はーい では失礼しますね」

銀座鈴や
「こんにちわ 大森さん」
「こんにちわ 杉田さん なにか出ましたか?」
「いやいや 実は19日の水曜日ですが神山先輩のコンペがあるんです
それで如何かと思いましてお電話をしました」
「あーあ 良かった 大丈夫ですよ 皆さんに迷惑掛けないよう回ります」
「へぇー 幾つで廻っているんですか」
「ええ 大体90から95くらいですかね 健康を考え続けています」
「そうそう 前日に前夜祭があるんですよ 参加されますか」
「ええ 大丈夫ですよ そうすると、、、場所はどこですか?」
「御殿場カンツリーの富士コースだと話していました」
「ああ あそこはいいところですよ 3回くらいプレーをしました」
「そうしたら車はどうされますか 確か修理に出されているとか」
「ええ 修理からは戻ってくるんですが その週は親戚が使うんです
2台あるバンも会社で使いますし 困ったな、、、」
「分かりました 私の車で行きましょうよ」
「お願いできますか そうすれば助かります はい」
「では詳細が決まりましたらFAXしますね」
「はい お願いします それから参加費はどの位ですか?」
「ええ それも決まりましたらご連絡します でも大丈夫ですよ
私のほうで何とかしますし いつもお世話になっていますから」
「はい ではご連絡をお待ちしています」
電話を切った杉田は奈々子に
「奈々子 大森さん 参加してくれるって よかった
まだ話が行っていなかったみたいだ」
「わぁー よかったわ ふふふ 翔ちゃんよかったわね」
「うん いつもお世話になっているし さあお仕事だよ そうそう奈々子
18日は先輩の車でお願いします ほら大森さんを乗せるから」
「はーい 了解 じゃ明日にでも洋子先輩に連絡するわね」
「うん?今日は?」
「今日はお休みよ だって居なかったもん」
「じゃ 明日忘れないようにね」
「ふふふ翔ちゃん 嬉しいんでしょ美佳さんとお部屋が一緒でいいなぁー」
「でもね 翌日ゴルフだからさ まあ程ほどにしないとね
ほらそれに周りから怨まれると怖いし ねぇ」
「まあ しっかりと避妊してね じゃないと美佳さん可哀相だから」
杉田は顔を赤くして何も言えなくなり 仕事に集中した

伊豆山カンツリークラブ
午後からは前回も廻っている北コースだった
神山はこのコースでもショットが安定していたが スコアは35と前回と
同じスコアだった 由紀枝も安定したショットでスコアを縮め43で
廻った やはり前回に比べパットが2つ良くなり20で収めた
「お疲れ様でした」
「うん お疲れ しかし今日のショットを見ていると 上達していると
思うよ 何しろ安定しているもの ほんと」
「ふふふ ありがとう 練習の成果が少しずつ出ているかな」
「うん 練習をして直ぐに上達するんだったら レッスンプロは不要だし
みんな練習をしてプロになっているよ」
「そうよね でもあなたに褒めてもらうと 励みになるわ」
「そうだね 何しろ真っ直ぐに飛ばす事が大切だね アイアンは
ピンポイントに落とせるか否かだものね」
「ええ ほんと今日は課題が見つかり収穫が合ったわ」
「うん よかった また打ちっぱなしで練習だね」
「うん あそこでも イメージをしながら練習をすれば 楽しいわよ
例えば 最初はドライバーで打って セカンドをアイアンで打ってって
ホールごとに変えればいい訳でしょ」
「そうだね うん 頑張ろう」
二人はホテルに戻り軽くオードブルと生ビールを呑み 遅い昼寝をした
目覚ましで起きると身繕いして部屋を後にし GGIに向った
「ねえ あなた 今度は凄い参加者でしょ」
「うん いっぺんに28名に膨らんだよ 嬉しい事さ」
「そうしたらお部屋はどうするの」
「うん 一応亜矢子が10部屋キープしてくれているよ」
「そうすると 今回は私たちのお部屋に来て貰うのって難しいかしら」









2013年10月19日土曜日

Vol.1197 百日紅 -7-68



銀座鈴や
「内藤です」
「やあ 内藤さん どうしました また山ちゃんのこと」
「ははは まあ山ちゃんですが 時田さん今度の19日は空いていますか」
「ちょっと待ってくれ、、、大丈夫だ」
「ゴルフです 御殿場ですが 泊りがけで如何ですか?」
「おう 山ちゃんのコンペか」
「ええ そうです」
「そうしたら洋子も出るし そうだ秘書の浮田慶子君もいいかな」
「ええ 大丈夫ですよ 詳細は山ちゃんに持たせます」
「うん そうすると火曜日は何時に出かける?」
「時田さんに合わせますよ 確か前回も前夜祭があり 早い時間に
向こうに着いたほうがゆっくりと寛げます」
「わかった そしたら3時ごろこちらを出ようか」
「はい 畏まりました」

時田は電話を切ると大熊工務店東京東支店の加藤に電話をした
「お久しぶりです」
「ははは どうだね この頃は」
「ええ 50過ぎると飛ばないですよ 困ってます」
「ははは どうだね 19日は ほら山ちゃんのコンペがあるんじゃ」
「へぇーぜひ参加します お願いします」
「うん それでアルタの内藤さんが誘ってくれたんだが 前夜祭があり
18日には3時頃こちらを出るつもりで頼む」
「そうしましたら 内藤さんの車に便乗でお願いします」
「うん わかった」
時田は電話を切ると内藤に電話をした
「了解しました では明日にでも山ちゃんに伝えますね」
「うん 驚くだろうな ははは」
「ええ 時田さんの参加も驚くし なんと言っても加藤さんの参加で
楽しくなりますよ」
「うん そうだな スーパーショットが見られるしな うん楽しみだ」

銀座繊維協会の引田泰子は休日だったが午前中だけ出勤し
神山のオリンピック記念限定グラスの纏めをしていた
そろそろ帰る支度を始めると電話が鳴った
「はい 繊維協会ですが」
「あー良かったわ 私 銀座物語の昨日伺いました吉永 美由紀です」
「あら こんにちわ どうされたんですか」
「ええ 引田さんが帰り際に言われたゴルフコンペの件ですが 是非
参加をさせて頂きたいんですよ 如何ですか」
「はい ありがとうございます 喜びますよ 神山理事も」
「それで景品を考えたんですが どうでしょうか」
「ええ 具体的な話はまだ無いんです でもお受けすると思いますよ」
吉永美由紀は他のコンペに参加をしているが 賞品を現物で渡すと
サイズやカラーなど 男性も参加している事もありデリケートな
品物なのでカタログと銀座物語お買い物券を渡す事にしている旨を伝えた
「そこで問題なのは鈴やさんに 私どもの取り扱いが無いんです」
「そうね そうすると頂いたお買い物券がよその百貨店にいくって
そういう事ですね」
「ええ それだと鈴やさんの売り上げにもならないし、、、」
「分かりました では明日にでも連絡します」
「ええ お願いします いいお返事をお待ちしています」
泰子は電話を切ると直ぐに電話がなった

「はい繊維協会です」
「こんにちわ 私は昨日伺いましたルコーワの景山です」
「はい こんにちわ それで今日のご用件は?」
「ええ昨日引田さんから伺いましたゴルフコンペの件ですが
参加させていただけますか?」
「はい 大丈夫ですよ 神山理事も喜ばれますよ」
「ええ オリンピックグラスの件など大変素晴らしい考えをお持ちですので
是非 お近づきにと思いまして」
「ええ お話をされると色々と勉強になりますしね」
「ええ そうですね それで引田さん 賞品はどうですか」
「ええ 女性群が多いのでお願いできますか」
「どうでしょうかね カタログとお買い物券って 私が考えているのは
ちょっとセクシーなナイトランジェリーなんですよ」
「わぁー 素敵ですね でもルコーワさんのってお高いじゃないですか」
「まあ 販売している時は高いですよ でも宣伝ですから ふふふ」
「そうですね 色っぽいのもいいと思いますよ」
「はい では2,3点用意しておきます」
「はい ご協力ありがとうございます 神山理事には明日連絡して
この件を伝えておきます 詳細はFAXで送りますね そうそう







2013年10月18日金曜日

Vol.1196 百日紅 -7-68



「そうだ 由紀枝 僕の車で行こうよ 帰りはホテルまで送るよ どう?」
「ええ いいわよ」
「じゃ もう1本呑んでもいいよ 僕は後で30分寝るけれどね」
「はーい」
由紀枝は缶ビールを2本用意して神山と呑んだ

「あーあ ありがとう 寝るとすっきりだ じゃ支度をしよう」
「はーい 私はもう大丈夫よ」
神山は身支度を済ませると 忘れ物を確認して部屋を出た
由紀枝が呼んだタクシーがマンションの玄関で待っていた
直ぐ近くのホテルにつくと 由紀枝のゴルフバッグを自分の車に積み
「じゃ 由紀枝 大丈夫かな」
「OKでーす あっ 亜矢子さんよ」
「どこ?」
「ほら 玄関からこちらに歩いてくるわ ちょっと待ってね」
由紀枝はそう言うと車を降りて 亜矢子に挨拶をしていた
亜矢子と二人で神山の車に近づいてきたので 降りて亜矢子に
「やぁー おはよう」
「昨夜はありがと ふふふ楽しかったわ これからなの」
「うん」
「難しいコースですってね 頑張ってね」
「うん ありがとう」
「ねえ亜矢子さん 今日は神山さんの車でいくのよ 私の車置いておくわ」
「はーい 分かったわ フロントに話しておくわね 大丈夫よ」
「お願いしま~す ふふふ ガソリン代が浮いたわ」
「まぁー そうね 燃費が良くないから 仕方ないわね ふふふ」
「じゃ 亜矢子 行ってきます 勝又さんのところで連絡がはいったら
教えてくださいね 出来れば泊まりで来るようにするから」
「ふふふ もう 無理言って 大丈夫よ 分かりました」
「じゃ」
「はーい 行ってらっしゃい 楽しんできてね」
亜矢子が見送る中 車を発進させた

日曜日とあって伊豆山カンツリークラブまでスムーズに来れた
9時前に着くと 二人は着替えを済ませレストランで朝食を摂った
「さすがに日曜日ね お客さんが多いわね」
「うん 団体さんも多い感じだね そうすると今日は渋滞かな ははは」
「でもさ 先日泰子さんが話していたじゃん 易しいピン位置だって
だから下手な初心者だと困るけれど 大丈夫でしょ」
「だといいね しかしここの朝食ってボリュームがあるね」
「ほんと モーニングサービスをイメージしていたから 驚きね ふふふ」
「このパンも美味しいし 玉子料理も美味しいね」
神山たちが選んだ朝食は 純和食のおコメご飯ではなく パン食を選んだ
サンプルケースに飾られたパンを食べたくなり 神山が決めた
「これってさ 多分ホテルのバイキングと同じメニューじゃないかな
だから美味しいと思うわ」
「そうか 近いし 向こうで調理をしてこちらでは温めるだけか」
「うん ほら赤沢の時 女子寮がそうだったもの 美味しかったわよ」
「そうだね 懐かしいな ははは」
「もう 私が懐かしいんでしょ ふふふ」
ボリュームたっぷりの朝食を済ませると キャディーマスター室で
スタートの確認をした
まだ時間があり パターを練習した
今日のスタートも先日同様西コースからで 次に北コースだった
スタート10分前に呼び出され 西コース1番に向った

この日の二人はグリーンが易しかったせいもあり 神山は33で廻り
由紀枝も41で廻った
「由紀枝 凄いね 調子が良いね」
「うーん グリーンが少し易しいのかな だって前回のときのパットが
22でしょ 今回は19だもの」
8月5日の由紀枝は46でパットが22だった スコアが良くなったのは
パットにすくわれた事になる 一方神山も前回は35でパットが18に
対し 今回はパットが16になり由紀枝と同じ理由だった
レストランでスコアをチェックしていると由紀枝が
「やっぱり全体的に難しいのかな」
「うーん 僕も精一杯だよ ショットだってこれ以上望めないし」
「そうね グリーンがもう少し易しいといいけれど でもここって
広いから 落としどころで随分と違うわよね 今日のように グリーンの
真ん中ばかりにカップがあれば良いけれど ふふふ」
「ほんとだよな 前回も乗せました 残り40yです これじゃ
ほんと ショットの正確性が問われて難しいよね」
「ほんと まあ 午後から頑張りましょうね」








2013年10月17日木曜日

Vol.1195 百日紅 -7-68



気持ちよさそうな表情になり
「うーん いいわぁー」
由紀枝は神山のバスローブを脱がし 自分も全裸になった
神山の顔に跨ると クリットを愛撫してもらうとヌメヌメした体液が
溢れ出てきて クチャクチャと嫌らしい音がした
「由紀枝 そうとう我慢していたんだね ごめんね」
「いいのよ そんな事 もっと一杯愛して ふふふ」
由紀枝が体を反転させ 神山の肉棒を咥え愛撫し始めた
「うん 気持ちが良いよ うーん」
由紀枝は自分で腰を前後に動かしながら クリットに刺激を与えていた
神山は丸見えのヴァギナに指を入れると
「あっ あぅー あっ あっ」
背中が波を打っているように 小さく反応してきた
暫く続くと我慢できなくなったのか 由紀枝は神山から降りると
仰向けになり神山に両手を開いてくるようせがんだ
「ねえ 入ってきて お願い」
神山は由紀枝の両足をV字に開き クリットとヴァギナを肉棒で愛撫した
「あっ あっ いいわ あっ あぅー あっ」
更に続けていると 嫌々するように腰を動かしてきて 自分の手で
肉棒をヴァギナに挿入した
神山が入ると由紀枝は足を神山の腰に絡め 深く入れてもらった
「いいわぁー もっと奥まで入れてぇー あっ」
神山がピストン運動を少しずつ早めると 由紀枝の腰が少し動き出し
段々と宙に浮くようになった
神山は自分の枕を由紀枝の腰の下に置き 肉棒を下から突くようにした
「いいわ あっ あっ あっ  いいわぁー」
由紀枝は昇天が近くなったのか 顔を左右に振り出し髪の毛が額やほほに
へばり付く様になった
由紀枝の目がはっきりと開き神山を見据えた時に 膣がきゅんと
絞まってきた
肉棒もこの膣圧には我慢できなくなり 亀頭に血液を充満させ硬くさせた
「いいわぁー かたいぃー いきそう あぁー あぁー」
更に膣が絞まって来ると
「だめだ でそうだ」
「わたしもよ きてぇー あぁー あぁー、、、」
由紀枝は腰を振りながら神山を催促してきた
「でるぅー」
「きてぇー」
由紀枝の上半身が反ると 神山は思い切りしたから突き上げた
「ぐぅわぁー あぁぁー いぐぅー あぁぁー」
そういうと由紀枝は上半身だけではなく W型に開いた足も痙攣させた
神山もそれに合わせ スペルマを発射させた
二人は一緒に昇天し果てると 暫くは躰を動かさなかった
少しずつ小さくなる肉棒が由紀枝の膣から出ようとすると 由紀枝は
腰を動かし 出て行かないようした
「だめぇー でちゃー もう」
「だって 出ちゃうんだよ」
その後も由紀枝のリードで何回か交わり 疲れ果て寝てしまった

8月9日 日曜日 快晴
神山が朝早くおきて 由紀枝を起こした
「由紀枝 遅刻だぞ 起きなさい」
由紀枝は遅刻の言葉を聴いて 目を覚ました
「なぁーんだ あなたなの もう いやねぇー 今日はお休みじゃない」
「もう 由紀枝ったら何回起こしても起きないんだから ゴルフでしょ」
「あっ そうか ゴルフだ 忘れていた ぎゃはぁー ごめんごめん」
由紀枝はぺろっと舌をだし 掛け布団に隠れた
「なにがごめんごめんだよ はやく起きて ほら」
神山が掛け布団を剥ぐと
「ばぁー おはようさん ふふふ」
「もう なにがばぁー おはようさんなの もう 起きて」
「はいはい もう 煩いわね ふふふ 私とゴルフ どっちなの」
「勿論 由紀枝だよ 当たり前でしょ」
「じゃ もう一回しようよ ねぇー」
由紀枝は言うが早いか神山をベッドに引き入れ 交わった

「ふふふ モーニングSEXってスッキリするわね 癖になるわぁー」
「おいおい 変な癖をつけないでください お願いします」
二人はシャワーを浴び スッキリさせると由紀枝が
「ねぇー 時間大丈夫?」
「うん スタート時間は9時半だから充分だよ」
「そうしたらさ 向こうで朝食しようか ねっ そうしよう ふふふ」
神山は冷蔵庫から缶ビールをだし 由紀枝にも渡すと一緒に呑んだ
「気持ち良いわね こうやって呑んでいると ふふふ」








2013年10月16日水曜日

Vol.1194 百日紅 -7-68



「ほぉー 素晴らしい へぇー これが世界中で販売されるわけですね」
「ええ 限定で販売されます 今回は試作品ですが これもちゃんと
底にシリアルが振ってあります」
「神山さん 貴重なお品を頂きまして ありがとうございます」
「いえいえ もっと早くにお渡ししなければいけなかったのですが」
「では 大切に使わせて頂きます ありがとうございます」

「やぁー 亜矢子 ごめんね」
「ふふふ 椿さん 喜んでいたでしょ」
「うん アルタの内藤さんから販売しないかって 連絡があったんだって
だから驚きはしなかったけれど グラスを手にしたら喜んでいたよ
由紀枝 ごめんね 気が付かなかった」
「ううん 大丈夫よ でも素敵なグラスね」
「ねえ 亜矢子 そのグラスにさ 赤ワインを入れたらどうかな?」
亜矢子はウエイトレスにグラスを洗ってもらい 赤ワインを注いだ
「わぁー 素敵 何ともいえないわね」
「ほんと 素敵ですね へぇー」
「でね シャンパンだと この絵柄のバックに泡ができて素敵なんだ」
「へぇー そうしたら今度はシャンパンも用意しておかなくてはね」
「ははは そうだね お願いします 今はね 冬季オリンピックを
デザインしているんだよ シャンパンに合う様にね」
「へぇー 神山さんっていろんな事を考えて実行するのね 凄いわ」
「おいおい 由紀枝 今に始まった事じゃないでしょ もう」
「でも 感心するわよ ねぇー亜矢子さん」
「ほんと 良くいろいろと考え付くわね ふふふ」
オードブルも残り少なくなると コック長がサイコロステーキを焼き始め
野菜や魚介類と一緒に盛り合わせ持って来てくれた
「わぁー まだあるの 大丈夫かしら」
由紀枝がウエイトレスに尋ねると ニコニコして頷いていた
ミニステーキコースを食べ終わり バースディーケーキをカットしたものが
運ばれてくると亜矢子や由紀枝は
「わぁー 美味しそう ふふふ」
神山は生クリームの上に赤ワインをたらし食べた
ステーキハウスで神山が赤ワイン代を精算し店を出ると亜矢子に
「まだ時間が早いから ラウンジで飲み直そうよ」
「うん お気持ちだけ頂くわ 明日6時なの だからこれで失礼するわね」
「えっ 6時っ それまた随分と早いね」
「ええ シフトの関係で どうしても朝がいないのよ ふふふ」
「うん わかった ごめんね」
「ううん 楽しかった ほんとよ」
神山と由紀枝は亜矢子をエントランスルームまで見送り
タクシーに乗車するまで話していた
「じゃ 気を付けてね」
「はーい 今日はありがと 嬉しいわ」
タクシーが出ると 由紀枝と神山は見えなくなるまで手を振った
「じゃ 我々も帰りますか」
「ええ そうしましょうか おうちでゆっくりしてくださいね ふふふ」

二人は自分の車をホテルに置いてタクシーで由紀枝のマンションに行った
「久しぶりでしょ 私の部屋にくるのって」
「うーん 確か鎌倉に行く前日に宿泊したのが最後かな って事は2ヶ月か」
「そうよ もう いつもあなたを待っているんだからね さあシャワーを
浴びてきて」
神山は一人でシャワーを浴びにいき髪の毛も丁寧に洗った
スッキリさせ浴室を出ると 薄手のバスローブが用意されていた
「はい お疲れ様 ウイスキーでも呑んでいてね そうそうデジカメの
写真でも見ていてね 最近の由紀枝ちゃんが一杯よ ふふふ」
そう言うとデジカメを大きなモニターに接続して画像を映し出した
由紀枝が浴室に消えると 神山は丁寧に1枚1枚眺めていた
ホテルで勤務している由紀枝の姿や 休憩時間の時 仲間と話している
姿など 結構日常生活の由紀枝を見る事が出来た
ホテル近くの風景写真 ひまわりや百日紅など花の写真も撮影されていた
目を引いたのは ゴルフ練習場で撮影されたものだろうか 由紀枝が
スイングしているところの写真も何枚かあった
いつ撮影したのか 先日の伊豆山カンツリークラブで神山がパター練習場で
洋子と話している写真があったり よく撮影していると感心した
由紀枝が浴室から出てくると 由紀枝の解説付きで写真を見て楽しんだ

ベッドに入ると
「ずーっと待っていたんだからね 今夜は寝かさないわよ」
「おいおい 明日はゴルフだよ 寝不足になるよ」
由紀枝は神山の上に躰を預けると 長く激しいキスをした
「あーあ 久しぶりよ もっときつく抱いて ふふふ」
神山は言われたとおり きつく抱きしめると 頭を反らし









2013年10月15日火曜日

Vol.1193 百日紅 -7-68



「まあ 何言っているの もう神山さん聞いて 由紀枝さんたらね
こんなに必要ないでしょって Tバックとハイレグを1枚ずつくださいで
持っていかれたのよ もう」
「ははは こらっ 由紀枝 駄目だよ 誕生日のプレゼントを横取りして」
「はーい ふふふ でもね亜矢子さんが こんなに一杯どうしようかしら
って悩んでいたから 貰ったのよ ふふふ」
神山はどちらがどうなのか構わない事にして コック長に挨拶した
「神山さん こんばんわ よく気が付かれましたね」
「由紀枝から聞いた所 こちらで協力してくださると伺いました
ありがとうございます それでこれは私の気持ちです」
神山は封筒を差し出したが なかなか受け取らないので
「ははは お願いしますよ でないと今後利用できなくなります」
神山が再びお辞儀をすると林は
「神山さん 頭を上げてください 分かりました ありがたく頂きます」
3人はテーブル席に着くと ウエイトレスが早速ケーキを持ってきた
「ふふふ この歳でねぇー 少し恥ずかしいわ」
ローソクに火が灯されると 店内は照明が落とされ 亜矢子がローソクの
火を消そうとした時に 従業員達もハッピーバースディーを歌い亜矢子の
誕生日をみんなで祝った
周りの客からも拍手されるなか 火を消していった
店内が明るくなると 客からの拍手は最高潮になり 亜矢子は立ち上がり
お客一人一人にお辞儀をした
「わぁー おめでとうございます」
「ありがと 嬉しいわ ふふふ」
「由紀枝 ちょっとウエイトレスを呼んでください」
ウエイトレスが来ると神山は
「1グループに1本赤ワインを差し上げてください それで お会計は僕が
帰りにします お願いしますね」
ウエイトレスは神山の粋な計らいを 快く引き受け赤ワインのボトルを
テーブル席の客やカウンター席の客に配った
客は最初驚いたが 事情が分かると神山たちに改めて拍手した
亜矢子は神山の行動を見ていて 涙ぐんでいた
由紀枝が優しくハンカチで頬の涙を拭うと 益々涙が止まらなくなった
「おいおい 亜矢子 誕生日に涙って似合わないよ ほら」
「だって 嬉しいのよ もう ほんとよ グスン」
拍手もひと段落したときに林が直々にテーブルにきて
「亜矢子さん お誕生日おめでとう これからもさ頑張ってね」
そういうと 豪華なオードブルをテーブルにおいてくれた
ウエイトレスが取り皿やフォークやナイフなど持って来てくれた
シャンパンがきて 由紀枝が神山と亜矢子に注ぐと
「では 亜矢子さん うん歳おめでとう かんぱーい」
3人はグラスを合わせると 周りの客から拍手が起こった
亜矢子は控えめにグラスを持ちながら 笑顔で軽くお辞儀をした

「ほんと こんなに感激した誕生日は無いわ ありがと ふふふ」
「じゃ これから毎年行おうね ははは」
「もう 今回でお終いです」
「それでね神山さん 椿支配人が これまた凄いのよ」
「どうしたの?」
「ほら私がフロントでタクシーの配車を頼んでいたのね そこへ丁度
ほんといいタイミングで 椿支配人が事務室から出てこられて 私に
訳を聴くわけ それで正直に話をしたら なんと亜矢子さん
スィートルームルームに宿泊しなさいだって 驚きよ もう」
「へぇー じゃ 亜矢子は今夜スィートルームなんだ やったじゃん」
「ところがね亜矢子さんは断ったの ほらねぇー」
「まあね でも凄いね スィートルームか しかし一人では寂しいね」
「うんそうよね それでここでパーティーをする事も話して 椿支配人も
一枚噛んでいるわけなんです」
神山は今夜にでも由紀枝と亜矢子に渡そうとしていた シドニーのグラスを
椿に渡そうと考え
「亜矢子 これプレゼントだよ 仲間みんなに渡すものだから」
亜矢子は包装紙を開けると桐の箱が現れ 蓋を開けた
「わぁー 素敵なグラスね ありがとう」
神山はグラス製作に付いて 簡単に説明し
「由紀枝 由紀枝の分は改めて渡します 明日だけれど 椿支配人に
お会いする時間って有るかな」
「うーん どうだろう 今夜だったら まだいらっしゃいますよ」
神山と由紀枝はフロントにいき椿総支配人にあった
「遅くに申し訳ございません」
神山は亜矢子に話した内容を伝えると
「はい 内藤さんから伺っていますよ 私のところでも販売しないかって
お誘いの電話も頂いています」
神山はグラスを渡すと 包装紙を剥し桐箱の蓋をあけた 
椿はグラスを手にすると








2013年10月14日月曜日

Vol.1192 百日紅 -7-68



「ははは 仲間の誰だったか 神山軍団だから揃えましょって それで
たまたま誕生日なので プレゼントさせて貰ったよ」
「ふふふ ありがと それで書類は休み明けにも送るわ それとTバック
やハイレグショーツ ありがとう ふふふ」
「うん 繊維協会の泰子が探してくれて 送らせて貰ったよ」
「ふふふ あんなに一杯あると来年まで持つわね」
「うん 毎日あかぱん穿いて頑張ってね そうだ 今夜はどうなの?」
「ええ 今日は6時上がりなのよ 由紀枝さんも6時上がりよ」
「そうか そうしたらさ 由紀枝と替われるかな」
「ええ ちょっと待ってね こちらから電話をするわ」
「うん じゃ待っています」
携帯電話を切ると直ぐに由紀枝から電話が入った
「やぁー 神山です こんばんわ」
「由紀枝です どうしたの?」
「うん 今夜さ 泊めてくれるかな」
「いいわよ どうして?」
「ほら 亜矢子の誕生日だろ それで由紀枝も一緒にお祝いしようよ」
「うん 全然いいよ そうそう明日お休みなんだ 忘れていた」
「じゃ この間のコースに行こうか」
「うん いいよ 亜矢子さんは明日は出勤よ どうするの 車だし」
「そうしたらさ そこのホテルでパーティーをして タクシーで
帰ってもらう方法しかないな」
「そうね 私たちもタクシーで帰ればいいか」
「うん ホテルに置かせてもらおう 明日朝一で出せば問題ないでしょ」
「大丈夫よ そうしたら手配しますね ねぇーステーキハウスでいいかな」
「そうだね お願いします シャンパンでしょ 出来ればケーキが欲しい」
「うん 大丈夫だよ 手配するね お金はあなたでいいでしょ」
「ははは 大丈夫だよ 1時間でそちらに行きます あっ もう少しかかる」
「はーい じゃ7時頃ね」
「うん」
神山は携帯をきると亜矢子に電話をし バースディーパーティーの件を
伝えると喜んでいた
神山は次長室にいる洋子に電話をした
「って事で今日はそちらに戻らない それから明日は遅くなるし
何も無かったらお休みにしてください」
「はーい ありがとうございます 亜矢子さん喜んでいるわね」
「うん まあ出来る時にしておきたいし 今日はあがって良いよ」
「ええ ありがとう お言葉に甘えてあがります」
「うん お疲れ様 月曜日は普通に出ます なにかあったら携帯まで」
「はーい 了解です」
「では」

神山は泰子にお礼を言うと赤坂のスタジオに戻り 書留を主賓室に
運んだりゴルフの用意をした
「って事で今夜は戻らない 明日は夜までには帰ってきます」
「はーい 気を付けて行ってらっしゃい」
祐子に見送られ 車を出すと首都高から東名高速に入り スピードを
あげると直ぐに御殿場ICに着いた
ホテルまでいくと 由紀枝が玄関で待っていて
「わぁー いらっしゃい ふふふ 早かったのね」
「うん じゃ車を駐車場に入れてくるね」
「うん」
車を駐車場にいれると 由紀枝の待つ玄関にむかった
「ねぇー 神山さん 今夜はステーキハウスが全面協力してくれているの
なので 金額が出てこないのよ どうしよう」
「ははは 大丈夫さ そうだ 封筒が欲しいな」
由紀枝はフロントにいって封筒を神山に渡した
ステーキハウスに行く前に 30万円を封筒にいれ由紀枝に
「これで足りるでしょ」
「えっ 30万円 そんなぁー 充分すぎるわ」
「ははは いいじゃないか 林さんだって気を使ってくれているんだ
このぐらい安いものだよ」
「そうね はーい 分かりました ふふふ」
「で亜矢子は何処にいるの」
「ええ もうステーキハウスで飲んでいるわよ ふふふ」
「えっ もう 早いなぁー」
「コーヒーよ もう 勘違いして 可哀相よ こらっ」
「そうだよな 東京から来たのにね ははは」

「やぁー 誕生日おめでとう」
「ほんと もう 若くないのに 由紀枝さんがここでパーティーする事に
なっていますから 帰らないでくださいって もう びっくりよ」
「ははは 良いじゃないか ねぇー由紀枝」
「そうよ 車も凄いし 赤パンも一杯頂いて 羨ましいわ ふふふ」








2013年10月13日日曜日

Vol.1191 百日紅 -7-68



単位ではびくともしない財力です この勢いは周知の事実だと思われます」
「そうね うん 分かったわ ごめんなさい ふふふ」
神山はみんなの意見を聞いていて
「うん みんなありがとう 僕自身おごっているとは思わないし
かと言って みんなから参加料金を貰うつもりはないんだ なぜか
それはね 今の自分があるのもみんなのお陰だし お金があるときに
このような形でも恩返しが出来れば 最高じゃない そう思っているよ」
洋子は頷き
「そうね あなたの一貫した考え方ね ごめんなさい」
「うん 全然気にしていないよ ありがとう」
洋子をはじめ泰子や香織 真由美たちは改めて神山を見直した

食事を終え繊維協会に戻るといつものように30分昼寝をした
泰子に起こしてもらうと
「やぁー いつもありがとう これでスッキリだよ」
「ほんと ぐっすり寝ていますね ふふふ」
「そうか 自分では分からないよ ははは」
14時少し前だったが面談を始めた
顧問依頼会社が7社で 各社とも事前に内容を検討していたのか
顧問契約に関する契約書に簡単にサインをしてもらい顧問を引き受けた
会社名は株式会社ルコーワ 株式会社バード 株式会社ルベール
株式会社ラリーレ ジャパン 株式会社ジャパン ジュボワール
株式会社日本繊維 株式会社銀座物語と7社だった
給与と顧問手当で月1000万円 毎月18日 スイス銀行振り込み
当日が土日祝の場合は前営業日 賞与6千万円7月14日と12月14日の
年2回と決めた
泰子も7社の専属秘書として手当や給料 賞与も貰えるようにした
今回はシドニーオリンピック記念限定クリスタルグラスの販売や宣伝も
手伝うことを約束し 契約書を取り交わした
計画は各社共11月末までにバラ50組1600客分金額をARXに支払い
グラス入荷に併せ 宣伝予約販売を一気に展開するが 顧客への受け渡しは
来年1月1日からとする
景品についても 顧客への受け渡しは1月1日以降という事で話を纏めた
この契約書は神山理事職 本日顧問になった会社 ARXJPと3通製作し
神山はARXの代理としてもサインをし 後日Jrのサインを記入し
正式な契約書として 各会社に郵送をすることにした
面談が終わると泰子は感心し神山に
「しかし凄いですね 販売や景品などの広告製作をアルタで行うなんて」
「うん 考えたんだが 個別に行うとイメージが違ってくるし それなら
トップダウンで流したほうが統一されるし それともともとアルタで
他のデザインも製作を行っているから 入りやすいんだよ」
「しかし 凄いですね 驚いたわ ふふふ」
「でも 当たり前だと思うよ こちらが考えているイメージと違ったものを
作られるより 統一されたデザインで展開したほうが訴求力があるし
企業だって面倒な作業を行わなくてすむからね」
「それはそうね うん分かるわ それで企業のCMまで作るんでしょ 凄い」
「ははは 恩返しさ」
「でも 凄い恩返しよ ふふふ」
「さあ ではお疲れ様でした ありがとう」
神山はアレックスジャパンのJrに電話をした
「わぁー 凄いですね 早速バラ350組ですか」
「うん 休み明けにも契約書にサインをしてくれるかな お願いします」
「はい 了解です」
「詳細は 追って連絡します」
「はい ありがとうございます」
電話を切ると内藤に電話をした
婦人肌着や関連企業がグラスを全国展開し 販売や宣伝に協力してくれる事
各企業がグラスのCMをアルタで製作する事を承諾したことを報告した
「へぇー 山ちゃん 凄いですね うちはもうパンクしますよ ははは」
「このCMが上手くいけば今後も 色々と考えられますよ 今まで専属で
製作していた広告会社からうちに替わる可能性もありますからね」
「うん そうですね でも凄すぎますよ ありがとうございます
早速 婦人の全国展開企画を進めます」
「ええ 時間がないので申し訳ございません」
「大丈夫ですよ Gプロに他のスタッフもつけますから はい」
「お願いします」
「はい ありがとうございます」

電話を切ると携帯電話が鳴った
「はい 神山です」
「私 亜矢子です」
「やぁー 誕生日おめでとう ごめんね電話できなくてさ」
「ううん ありがとうございます 嬉しいわ でもあんな素晴らしい車を
誕生日プレゼントで頂いていいのかしら ふふふ」








2013年10月12日土曜日

Vol.1190 百日紅 -7-68



「えっ ほんと」
「彼女が入社早々の時 一緒にプレーをした覚えあるわ 聞いておきますね」
「うん 聞いてくれるかな お願いします じゃそろそろ時間なので
協会に行ってきます」
「今日は どちらですか?」
「繊維協会だよ それでお昼は多分うなぎだと思う ははは12時頃に
電話をするから 一緒に食べようよ」
「はーい 待っています」

神山が繊維協会に行くと泰子はニコニコと笑顔で迎えた
「やあ おはよう なにかいい事があったのかな 笑顔が素敵だよ」
「はい これが本日の顧問希望会社と面談企業の資料です」
神山がリストに目を通すと
「えっ ルコーワとバードが ほんと 凄いな」
「ええ 昨日連絡がありまして 急遽リストに入れました」
「へぇー そうすると例のグラスが効いているんだね」
「ええ 繊維業界を活性化させるいい機会だと話されていました そこで
どうせなら神山理事に顧問になって頂きたいというお話です」
「うん 分かった そうそう今月19日の水曜日 コンペをするよ
今度は大人数で大変だけどね」
「はーい では早速休暇証にお認めをお願いしますね ふふふ」
泰子は有給休暇証を提出して認めを貰った
「では香織さんと真由美さんにも 休暇証を持って来るよう伝えます」
「うん お願いします」
今回は泰子の働きがけがあったのか 大手婦人肌着の顧問希望会社もあり
神山はどうしたものか考えたが 割り切って引き受けようと思った
「ねえ この株式会社銀座物語って 聞いたことが無いよ」
「ふふふ 理事が毎日穿いているTバックショーツの会社ですよ」
「へぇー でも会社は銀座じゃないね」
「ええ 先代が横浜で立ち上げて 銀座の女性たちに着て貰いたい願いを
籠めてネーミングされたそうです」
「そうなのか へぇー じゃ今日は話が弾むかもね ははは」
「そうそう 今日来られるのは社長のお嬢様で販売担当専務さんですよ」
「えっ 女性が来るの 参ったなぁー 話が出来ないなぁー」
「ふふふ だってルコーワさんやバードさん 顧問希望されている会社は
全員女性が来られますよ」
「えっ わぁー 参ったぁー それで顧問の給与関係は話してあるの?」
「ええ 何処の会社もOKって返事が来ています だから大丈夫ですよ」
「よかったよ ははは でもなぁー」
神山は泰子にクスクス笑われたが 資料に目を通した

12時になると食品協会の眞鍋香織と建築協会の安堂真由美がやってきた
「わぁー ありがとう ご苦労様」
「ほんと この書留っていつまで続くのかしら ふふふ」
「凄いわよね 今まで無かったもん ねぇー泰子さん」
「ほんとよ じゃ 先に車に積み込みましょうか」
神山が各協会の書留を1台の台車に纏めて乗せても まだ残ってしまい 
余った分はもう一度 台車で運ぶ事にした
タクシーで鈴やのうなぎ屋に入ると洋子が先に来ていて
「お疲れ様です 注文はしてあります」
「うん ありがとう」
みんなが席に着くと 生ビールやおつまみが運ばれた
乾杯をすると洋子が
「ねえ ゴルフですが アルタの内藤社長から電話があって 横浜支店の
田代支店長も参加されます それから東都食品の田宮副社長ご夫人の
里香さんも参加 奈々子ちゃんも参加 筒井さんも参加です」
「そうすると28名 7組かぁー 凄いなこれは」
「ホテルのお部屋は大丈夫かしら」
「うん 亜矢子が一応10部屋キープしてくれている」
「ねえ 今回は夕食代だけでも 例えば半額自費負担ってどうかしら
ほら 賞金や賞品はあなたが負担するでしょ どうかな」
「そうよ 理事 たとえ5千円でも自己負担すれば 参加者の気が楽になる
部分と同じ土俵って思えるようになると思うわ」
「うーん、、、」
「だって お金があることは私たち仲間は知っているわよ でも
仲間じゃない人まで そこまでご馳走することないと思うの
まるまるあなたが負担することはしなくてもいいと思うわ」
「うーん そうか まあ 分かりました」
「もう あなたは優しすぎるのよ ねぇー泰子さん」
「ええ でもそこが神山理事のいいところだと思っています ふふふ
だって 資金がなければこのような計画自体出来ないし 実行しません
そこだと思いますよ お金を上手に使われていると思います」
「うーん そうかしら 私は勿体無いような気がして ふふふ」
「ええ その考え方に反対はしませんよ しかし今の理事はそのくらいの






2013年10月11日金曜日

Vol.1189 百日紅 -7-68



8月8日 土曜日 快晴
神山はこの日 繊維協会の面談なのでゆっくり出来たが 朝早くから
次長室でNNのメンズファッションについて纏めをしていた
昨日 デザイナー二人と祥子を交え 今後の打ち合わせをしていくと
商品化したときのシルエットをこのまま残す方向で決まった
そこで神山の体型でない人にも着てもらえるよう みんなで意見を
出し合ったが 最終的には神山が纏める事になった
普通のスポーツマンならこのモデルを着ても シルエットは美しいが
ビジネスマンが来た場合 もう少しウエスト部分を緩めたシルエットに
しないと多くの男性に来てもらうことが不可能になった
そこで シルエットのデザインはデザイナーに任せ 神山は普通の
ビジネスマンがどのような行動をしその時の動きなどを細かくメモした
「うーん 難しいな 電車通勤だと どうするんだろう」
神山は色々な場面を想定し その時の体の動きをメモした
暫くすると洋子がきて神山に
「おはようございます 早いですね」
「うん 昨日の宿題をしているよ ははは」
神山はメモを洋子に見せると
「ねえ 走る事もあるわよ ほら色々な場面で」
「あっ そうか 忘れていた ははは」
神山はメモに書き込むと洋子が
「私も考えたのよ ねえ このモデルはこのままにして もう少し普通の
ビジネスマン用にモデルを作ったらどうかしら」
「あっ そうか このモデルをわざわざ合わせるのではなくて もう一つか」
「その方が良いと思うわ だってこのモデルだって 着る事が出来る人が
いるわけでしょ だったら別なサイズ、、、そうサイズを変えれば
紳士でも Y体とかA体 B体ってあるでしょ そうすれば大丈夫よ
その方が色々と考えなくて良いものが出来るわ」
「あっ そうだね それにしよう うん ありがとう」
神山はNNの祥子に電話をすると 祥子も気が着き納得した
「分かりました そうですね ありがとうございます
そうしましたらデーターを取り寄せ 簡単な試作品を製作します
多分B体だとシルエットが崩れるので A体までかと思います」
「そうだね それでお願いします」

「あーあ よかった 洋子の提案で宿題は終了だ」
「私ね 昨日の打ち合わせを聞いていたときに ふと思ったのよ
でも ほら真剣に打ち合わせをしているので 話が出来なかったの」
「うん いいよ ありがとう」
「ふふふ 良かったわ」
「それでさ アフターシックスでも話していた コンペの件だけど
8月の19日ってどうだろう 水曜日だし難しいかな」
「大丈夫よきっと 内藤さんもやる気だもの ふふふ」
「椿総支配人の奥様も出るって話だものね 凄い事になるね」
「ねえ 人数は大体予想がつくでしょ そうしたら亜矢子さんに予約を
入れてもらった方が良いと思うわ」
「うん そうだね」
神山はその前日18日火曜日は洋子の40歳の誕生日で仲間でお祝いを
してあげようと密かに考えていた
亜矢子に電話をすると人数は未定だが10部屋キープしてもらった
「うん お願いします でも大丈夫かな 余った時は」
「ええ 大丈夫よ この日は多少詰めたり伸ばしたりできるから」
「へぇー そんな事が出来るんだ」
「だって 一部屋に対しての料金設定じゃないでしょ だから4人だったら
2人ずつ2部屋とか出来るし でもね早く教えてね ふふふ」
「亜矢子と由紀枝はお泊り出来るんでしょ」
「ええ これから調整するわ 大丈夫よ 5時上がりでいいでしょ」
「うん お願いします」
電話を切ると
「さぁー 大変だぞ 翔もやる気だし ははは」
神山は参加できそうな人間をリストアップした
まず神山と女性軍団で11名 内藤夫妻 杉田と小谷美佳 内野と篠原涼子 
ARXがJr ジャック夫妻の3名 Gプロが2名 椿夫人 田宮社長
これだけで24名になった
洋子に見せると
「NNの筒井さんはどうかしら?」
「そうだね でもお泊り出来るかな 心配だね」
「大丈夫でしょ 由貴さんや桃子ちゃんの面倒見るって事で」
「ははは 逆に面倒見られたりして」
「まあ 筒井さん くしゃみしているわよ もう」
「はーい 気を付けます ははは でもさ楽しいでしょ」
洋子もクスクス笑いながら頷いていた
「ねえ そうそう奈々子ちゃんもゴルフするわよ」






2013年10月10日木曜日

Vol.1188 百日紅 -7-68



「でもさ 投げてもいいよ それで何回も撮影になるから 体力温存してね」
「へぇー 了解です ははは 任せてください」

エキストラや催事課の面々はカメラマンの指示で席に着き カクテルを
呑みながら撮影開始を待っていた
内藤が各カメラマンや音声と最終打ち合わせを済ませると
「では これから撮影を行います カメラマンから指示がありましたように
私語は厳禁です お願いします それと踊りの時は正面ステージを
見ていてください お願いします」
エキストラや催事課の面々が頷くと照明が一気に落ち ステージの
周りだけスポットライトが当てられた
予め決められた場所からスモークが薄く出てくると いつも聞いている
60年代のアメリカンポップスが流れてきて 内藤が
「スタート」
この合図で 神山と洋子 由貴や桃子 エキストラのモデルがセンターで
踊り始め カメラマンはイメージした映像を追いかけ撮影した
この後も何曲か踊り終わると内藤が
「カット」
この一言で音楽が消えると みんな席に戻った
「あーあ しんど 大変だね 洋子 由貴や桃子ちゃんは大丈夫?」
「ええ しんどいです 緊張しました」
「だよな ほんと普段と違うからね」
内藤がカメラマンのところでビデオを確認すると神山を呼んだ
「ほら どうかな 僕はOKだと思うけれど」
全てを見た神山もOKサインをだし
「しかし 綺麗に撮影されていますね」
「ははは だってプロだもの 山ちゃん」
「ははは そうですね」
「しかしさ 山ちゃんと洋子さんがお尻で挨拶して ニコニコしている
この場面って 凄く良いよ 使えるよ うん 最高だね」
「ははは もう 何回もやってますから 息が合ったんですよ」
「この洋子さんの笑顔がなんとも言えないよ それでさ 目線が
ジャケットにいっているでしょ これいいよね」
「うん いいですね 素晴らしいな スター誕生」
「じゃ 山ちゃん 少し休憩したら バラードでお願いね
それで洋子さん 由貴さん 桃子さんと踊ってもらいますから」
「はい 体力温存 了解です」

休憩が終わるとバラードの曲を流すよう指示し内藤が
「山ちゃん スタート」
この合図で神山は普段どおり洋子の手を取りセンターに行った
洋子もニコニコして神山のステップに合わせていると 神山がステップを
段々早くして スカートの裾を広がるよう工夫した
曲が最後になると カウントを始めエンドに合わせ洋子を放り投げ
上手に受け止めるとポーズを決めた
ホールからは指笛や拍手が鳴り止まなかった
神山はこれで終わりかと思ったが 又 曲が流れ踊る事になった
カメラマンは先ほどの位置と違う角度で撮影を始めた
「しんどいね」
「ううん 大丈夫よ」
踊り終わると内藤はモニターを見て神山に
「山ちゃん 出来ればさ 愛しているって言ってくれるかな しんどいって
ビデオを分かるんだよ ははは」
「えっ そんな」
神山はモニターで確認すると ズームアップされたビデオで確かに分かった
「了解です でも ここまでアップするんですか」
「ほら 選択肢が一杯あったほうが良いでしょ ストーリーは出来ている
しかしバージョンを考えた時に 撮りだめしたほうがいいしね」
「了解です ははは 愛しているですか 参ったなぁー」
神山は洋子にこの事を伝えると驚いた後に笑ってしまった
「良いわよ 大丈夫 噴出さないよう演技するわ ふふふ」
再び踊ると神山が洋子に
「愛している」
「うん 私もよ」
このシーンでも洋子の嬉しそうな表情が良かったのか一発でOKになった
今度は由貴と桃子に変えて踊るが真剣すぎて表情が硬かった
結局暫く休憩して もう一度踊る事になり 今回はOKが出た
撮影が終わると内藤が出演者一同にお礼の挨拶をして解散になった
「山ちゃん ありがとう こんな遅い時間まで」
「いえいえ自分の事ですから しかし急で驚きましたよ」
「うん 手配も急でこちらも大変だった でも良かったよ うん」
「ほんとスタジオではこの雰囲気は出ないでしょうね 良かった」
「うん 山ちゃんに感謝をしています」
内藤と神山 洋子の3人は 最後まで残りカクテルを呑んでいた






2013年10月9日水曜日

Vol.1187 百日紅 -7-68



「清清しくて 気分がいい うん 頑張って欲しい 応援するよ」
取引先からはこんな言葉があちらこちらで囁かれた
優勝した細川にも賞品が渡り 奥村の一本〆で祝賀会と歓迎会は終了した

神山と洋子 杉田と奈々子がホテルのエントランスで取引先を
見送っていると後ろにいる美佳に アルタの内野誠二とARXの篠原涼子が
「お互い楽しみね ふふふ 頑張ろうね」
「そうね お互い頑張りましょうね ふふふ で今夜はどこに行くの?」
「うーん よかったら一緒に行こうか 大丈夫かな杉田さん」
「うーん 難しいと思うよ これから2次会だって」
「じゃ 美佳は」
「うーん お邪魔だから 次の機会ね ふふふ」
「はーい じゃ お疲れ様」
「うん頑張ってね ふふふ」

「さあ 奥村さん お疲れ様でした 例の所に行きましょか
私の方で準備していますので はい」
「内藤さん ありがとうございます いつもすんません」
内藤はタクシーを手配すると神山に
「山ちゃん いつもの所です お付き合いをお願いしますね」
エントランスに残っているのは ニーナ・ニーナは筒井と祥子 フランス人
デザイナーの計4名 ARXはJrとジャック 秘書のナタリーの3人 
催事課で市川を除いた全員と内藤 神山と洋子の合計17名だった
タクシーで青山2丁目の『ざ いたりあん』へ向った
内藤は今回 美佳をあえて呼ぶ事をやめた
主役はあくまで杉田と奈々子 そして山崎絵里華と言う事で美佳には
辛いだろうが帰ってもらった
店内に入ると神山はフランス人デザイナーの間に入り ファッションの
話だけでなくおしゃべりを楽しんだ
宴も酣になると内藤夫人が杉田にオメガの時計をプレゼントしたりして
祝賀会も最高潮になった
新人の山崎も雰囲気に慣れてきたのか周りの人間と積極的に話していた
料理も少なくなった所で内藤が神山のところに来て
「山ちゃん 例の踊れる所へ行きませんか?」
「えっ 良いですけれど 珍しいですね」
「ええ これからそのジャケットのイメージビデオの撮影です」
「えっ だって営業中でしょ 大丈夫ですか」
「ははは 大丈夫です 貸切にしました はい」
「えっ 貸切ですか はぁー」
「それでエキストラもスタンバイしています」
「はぁー」
種明かしは内藤がNNからジャケットの試作品を神山に渡す日を予め
情報収集し その日に合わせて 赤坂のアフターシックスを5百万円で
貸しきるという計画で進んでいた
「えっ 5百万円ですか 凄いですね」
「うん でも考えたら安いよ スタジオで雰囲気作りにお金を掛けても
本物とは違うでしょ そこですよ」
「なるほど 時間とお金ですね」
「そうそう それで今夜はここに居る人たちにも行ってもらいたいが
どうだろうか? ビデオに出演したくない人もいると思うし」
「うーん どうでしょう 洋子は大丈夫だと思いますよ」
内藤は席に戻ると イメージビデオ撮影の出演者をみんなに聞いた
最初に手をあげたのはフランス人デザイナー2人で 催事課の連中は
渋っていた 倉元が手をあげると由香里も参加して 杉田や奈々子も
参加してくれる事になった
NNの筒井と祥子は手をあげていなかったがニヤニヤしていた

全員で赤坂 アフターシックスに行くと 初めてきた参加者は 店内の
雰囲気に圧倒され驚いていた
「あれっ考ちゃん どうしたの?」
「ははは 遅いですよ もう 待ちくたびれました」
店内はビデオ撮影用のカメラが3台入っていて 天井にも2台取り付けられ
本格的なビデオ撮影になった
四季で祝賀会を終えた 田中幸三も会場手伝いで来ていた
更に驚いた事に NNの浜野由貴と安田桃子も手伝いで来ていた
内藤はここで勤務するバニーガールやミクソロジスト(バーテンダー)を
ビデオの雰囲気つくりの為に アルバイトで来て貰った
内藤が神山と簡単な打ち合わせをしていると洋子や由貴たちが近寄ってきた
「あれっ どうしたの 凄く素敵なドレスじゃないか へぇー」
「ええ NNさんが用意してくれたの どう 素敵でしょ」
女性群がくるりと一回りするとスカートの裾がふわりと浮き上がり
「おぉー 素敵だ うん 綺麗だよ」
「そこで山ちゃん 今回は山ちゃんが主役だから 上に投げなくてもいいよ」
「はい 了解です」






2013年10月8日火曜日

Vol.1186 百日紅 -7-68



「だって これ以上勝っちゃうとお嫁に行けないでしょ この間も勝ったし」
「ははは 大丈夫ですよ 尻に敷かれる良い旦那さんが見つかりますよ」
そんなやり取りを聞いていた廻りは 笑い出してしまった

全ての抽選が終ると
「今回も 不参加者なしです 皆さん凄い元を取るため必死です」
これでまた会場は沸いた
「では 第一組目から行きます」
市川が対戦両名を呼び出し 二人を立たせ試合開始
順調に試合が進むと神山と洋子の対戦になった
「おーい 大輔 なんでまた もう 仕組んだな こら」
「ははは 楽しいでしょ はい では行きますよ」
市川の合図でお尻を合わせると 神山が準備する前に洋子がしたから
突き上げてきて 簡単に負けてしまった
「はーい 田所さんの勝ちー 山ちゃん残念でした」
負けた神山は罰ゲームが無くてよかったと安心した
一回戦最後の組み合わせは 杉田とナタリーになった
この時は女性を応援するものが多く 特にJrは自分のように応援した
「ナタリー 頑張れ 僕がついている」
この言葉に旦那で副社長のジャックが
「Jr その応援は僕ですよ」
「そうか ゴメンゴメン ははは」
市川の合図で開始されると ナタリーは上手にハンデを利用したが
杉田の粘り腰に負けてしまった
「あーあ 杉田さん 勝っちゃったよ もう 負けてあげなよ」
取引先からブーイングがでた
杉田としては婚約者の前で決勝まで負ける訳には行かないと決心していた

準決勝に進んだのは スーパーデコ社長細川と杉田 奈々子と洋子の
4名が駒を進めてきた
準決勝 奈々子と杉田の試合では 奈々子への声援が多く奈々子も
「頑張るわねぇー」
とみんなに答えていた 一方 杉田には美佳と涼子の応援があり
「うん 負けないよう 頑張ります ははは」
奈々子の声援が多い中 試合が開始されるとハンデを利用しない奈々子が
簡単に負けてしまった
「あーあ 杉田さん また勝っちゃった 駄目だよ もう 負けなきゃ」
Gプロの高橋や内野誠二らが杉田を非難した
この時 涼子と美佳が内野誠二の傍にいて
「いいじゃない もう 可哀相よ ねぇー美佳」
「ふふふ 誠二さんって優しいのね 涼子にも優しいのかしら」
「分かりました はい ごめんなさい ははは」
次の試合 細川と洋子の試合は熱戦だったが 細川が勝ちあがった

決勝では細川を応援するものが多かったが 主役の杉田を応援する
取引先も多かった
杉田は前回のように縫ぐるみを着ていないので体が自由に動くと思った
市川の合図で直ぐに動いたのが細川で そのお尻攻撃一発で動いてしまった
時間にすると僅か2秒とか5秒で 負けた杉田もあっけにとられていた
会場からはやんやの喝采で細川は 小さくなっていた
「あのぉー 審判 僕はまだ戦う体勢になっていなかったんです
もう一回お願いできませんか ねぇー課長」
市川と奥村が話し合い
「細川さん ここは決勝ということで先に2連勝したら勝ちって如何ですか」
「ええ いいわよ ふふふ でもそんな事になると ますます
お嫁にいけなくなるわ 奥村課長責任取ってね」
奥村は後ろに引き下がると市川に試合再開を促した
2回目は杉田が充分な体勢で細川を動かした
3回目は細川の勝ち 4回目は杉田の勝ち このように順番に勝っていて
なかなか勝負がつかないだろうと思われた時
6回目で細川が連勝して優勝した
負けた杉田は非常に悔しそうだった
「優勝 細川社長でーす おめでとうございまーす」
試合が終わると賞品配りで神山と洋子 奈々子と山崎絵里華など
みんなで取引先に渡した
「えー 3等賞でーす 田所理事と奈々子ちゃん どうぞこちらへ」
神山から商品を手渡されると洋子が
「奈々子ちゃん 楽しいでしょ ふふふ」
「ほんと 専務から頂くなんて 幸せです ふふふ」
「えー準優勝 杉田理事 残念でした こちらへどうぞ」
神山が杉田に賞品を渡すと丁寧にお辞儀をして受け取り 体を反転させ
「お取引先の皆様 ありがとうございます 今後も催事課をお願いします」
この挨拶で杉田はまた株をあげた
「ははは やりますね 杉田君は」





2013年10月7日月曜日

Vol.1185 百日紅 -7-68



「ええ 基本は崩さないようにしています ただ言われたように商品として
シルエットが何処まで残せるかはまだ検討中なんです」
「うーん このシルエットが充分生かせるようなら良いと思うけどね
そうしたら明日でも デザイナーと話をさせてくれるかな」
「ええ お願いします マネキンはその後ですね ごめんなさい清水さん」
「いえいえ 全然大丈夫ですよ では山ちゃん 連絡を待っています」
「ええ お願いします じゃ失礼します」

「時田さん さすが山ちゃんですね」
「うーん 杉田君や奈々子ちゃんが廻れない所をちゃんと挨拶している」
「良かったですね いい部下ができて」
「内藤さん あなたの所でも部下じゃないですか ははは」
「いえいえ 別会社の社長で助けてもらってますよ 例のグラスにしても
資産があるARXがバックについているし 年間売上高はあのお陰で
凄い伸びになりますからね ほんと敵に廻さなくてよかったですよ」
「うん そうだな 山ちゃんにはもう少し給料を上げたいがな、、、」
「ええ うちもあげたいんです 規約があり困っています」
「4月ころには課長だったのに 今は会社のトップ3だからな」
「ええ 凄い実力者ですね ははは 私も負けていますよ」
「しかし今夜の山ちゃんは決まっているな なにかいい事でもあったのかな」
「先ほど聞きましたら NNのメンズで試作品と話していましたよ」
「ほぉー 進んでいるのか うん 上品な光沢で柔らかい感じだな うん」
「ええ 触らせてもらったんですが シルクが入っているそうですよ」
「えっ シルクか 大したものだ ははは 筒井君も嬉しいだろうな
あんなに宣伝してもらえれば 言う事無しだな」
「そうですよ 下手なモデルが着るより全然訴求力があります」
「うん ワシも販売されたら買ってみるかな ははは」
「そうですね お願いします うちも絡んでいますから ははは」
「そうか うん 分かった ははは しかしジーパンはちょっとな、、、」
「まあ ジャケットだけでも試しに購入ですね ははは」
「うん そんな所だな」

神山が取引先を廻っていると
「ははは 漸く来てくれました お待ちしていましたよ」
「ははは どうも済みません どうか杉田や奈々子ちゃん 山崎を
宜しくお願いしますね」
「ははは 大丈夫だよ 山ちゃん それよりいい人が見つかったの?」
「もう 全然ですよ 時間が無くて それどころではありません ははは」
「そうか ほら素敵なジャケットを着ているからさ 心境の変化でも
あったのかと思ってさ ははは」
「ああ これですか これはNNメンズの試作品ですよ
来年発売されますから お願いしますね」
「へぇー NNって婦人だろ それがメンズをだすんだ」
「ええ お願いしますね ははは」
神山がお酌をすると女性とジャケットの話になり
酒を酌み交わし暫く話すと又 別の取引先のところに座った

宴たけなわそろそろお酒が廻ってきたのか 顔を真っ赤にし
男性も女性も上着を脱いでいた
市川が会場の顔色を見てタイミングよく
「それでは 恒例の『お尻合いゲーム』を行います
奥のテーブルは片付けますので お土産の方は仲居さんに申し出て下さい
あのぉー くれぐれも ご自分の分だけでお願いしまーす」
「尚 準備の為 少しお時間を頂きます
商品はこちらにございますので お好きなのを選んで下さい」
市川の案内が終ると 仲井達が一斉にテーブルを片付け始め
中には お土産にするからと申し出ている様子もうかがえた
この後は〆を行うだけなので
化粧室を利用する人が部屋から出て行った
ルールは簡単でくじ引きで決まった二人が背中合わせになりお尻を突き出し
相手の足を動かせば勝だが 女性にはハンデが有り2歩動いてもOKと
とんでもないハンデがあった しかし女性同士の場合はハンデなし
4月の親睦会ではスーパーデコの細川社長が優勝している
勝ち抜き戦だが 女性のハンデは有効だった
「それでは テーブルも片付きましたので 対戦相手の抽選会を行います」
神山はこの時ばかりは 催事課の一員として動いた
「洋子 一緒に手伝ってあげようよ」
「はーい 分かりました」
杉田や奈々子も大きな模造紙に対戦相手を書き入れていった
女性同士が当らぬよう抽選箱をわけ 
洋子は女性用 神山は男性用の抽選箱を持って
皆の所を廻り 細川女史のところに来た
「どうしようかしら私 参加 やめようかしら」
「えっ どうしてですか」






2013年10月6日日曜日

Vol.1184 百日紅 -7-68



知らされていなかった奥村は慌てて仲居に聞いて納得した
19時頃になるとアルコールが廻ってきたのか 隣通しや向かいの人と
話が弾み部屋の中はざわざわとしてきた
山崎絵里華が細川に
「今夜の専務って 素敵なファッションですね そう思いませんか」
「ええ 私も普段と少し違うように思えるのよ 格好が良いわね」
「そうそう ジーンズが今までと違って 細くなっているでしょ」
「ええ それとあのジャケットは何処のかしら 素敵ね」
「ほんと 嫌らしい輝きかたじゃなくて上品ですよね」
「そうね 光りすぎていないし でも何処のブランドなんだろう」

ニーナ・ニーナのフランス人デザイナーと内野も神山のジャケットを
話題にしていた
「へぇー ニーナ・ニーナのメンズ 試作品ですか 綺麗なシルエットで
男が見ても 惚れ惚れする作品ですよ うん綺麗です」
「ありがとう あの人の体型はモデルより素敵よ ふふふ」
「へぇー そうなんですか いつも格好がいいからそこまでは
気が着きませんでした へぇー モデル以上の体型ですか」

久保祥子の隣に座ったのはリース什器の支店長だった
この支店長は上野店の頃から神山と付き合いがあり よく呑んでいた
「へぇー 神山さんとそんな昔からのお付き合いなんですか」
「ええ 今日ここに来ている支店長は殆ど神山専務と呑んでいる仲ですよ
その頃は僕等はまだ営業部長だったり課長だったり ははは」
「へぇー 長いお付き合いですね」
「ええ あの人も苦労していますよ 今では口に出さないと思いますがね」
「へぇー そうなんですか」
「しかし 今日の山ちゃんは格好がいいな 専務になると変わるのかな?」
「ふふふ 種明かしは 実はニーナ・ニーナのメンズで試作品です
神山モデルで来年の4月に販売します」
「えっ ニーナ・ニーナさんって ご婦人ものでしょ それが紳士ですか」
「ええ 神山さんと契約を結んでいます それで第1弾です」
「へぇー だからか ジャケットのシルエットが今までと違うし 生地も
なにか上品な輝きがあるし どうしたのか考えていたんですよ
ほら 山ちゃんって一流ブランドは着ない人でしょ でも着こなすでしょ」
「ええ これからはNNブランドを着ていただく事になります」
「へぇー 素敵だな ところであの輝きはなんですか 凄く上品ですよ」
「ええ シルクが入っています」
「えっ シルクですか へぇー 素晴らしい うん」
「そうだわ あのぉー あのジャケットを着せるマネキンってありますか」
「ええ 大丈夫ですよ でも山ちゃんの体型ではウエストがどうだろう」
「って言いますと」
「ええ 山ちゃんの体型って 胸は厚いでしょ でもウエストが絞られて
いるので普通のマネキンだと ウエストがきついんですよ」
「へぇー そうか どうでしょか あの人のマネキンを造れませんか」
「えっ だって 大変ですよ」
「ええGOLで展開するのにフィットしたものが良いと思いまして」
「そうですか 分かりました 少し時間をください」
「それで 出来ればリアルマネキンじゃない方がいいんです あのぉー
顔がのっぺりしている感じ その方が表現しやすいと思うんです」
「そうですね リアルだとイメージが固定されますから はい分かりますよ」
祥子と吉本マネキンの東京支店長と名刺交換をした

「あらっ 確か吉本マネキンさんって 第二貨物さんを使ってますよね」
「ええ 上原の時にお手伝いをさせて頂きました」
「どうもありがとうございました あの時は助かりました」
「ええ もう山ちゃんの話しでは断れませんから はい」
「お陰さまで 上原は順調な売り上げです ありがとうございます」
「そうですか よかったです」
そこへ神山がやってきて
「清水さん お久しぶりです お元気そうですね」
「ははは 山ちゃんこそ 随分と偉くなったね 専務だって」
「ははは たまたまですよ」
「そうそう 今ね 久保さんと話していたんだけど 山ちゃんのマネキンを
造ろうって そんな話をしていたのさ」
「えっ なんでまた」
「うん ほらGOLでこの紳士を展開するんでしょ そこで久保さんは
フィットしたマネキンが欲しいと言う話なんですよ」
「そうか でもどうだろう 僕の体型に合わせた服ばかりじゃないからね」
「あっ なるほど 了解 そうしたらさ こちらもちょっと造ってみるね
それでよかったら使ってくれるかな」
「ははは 良いですよ なにしろこれはあくまで試作品だし 商品は
シルエットが多少変わってくるんじゃないかなと思っています
どうだろう 久保さん」







2013年10月5日土曜日

Vol.1183 百日紅 -7-68



今夜の主役は杉田翔と山崎絵里華で上座の真ん中に座っていた
奥村は杉田の婚約者の美佳が出席する事を考え 二人の間に時田に
座ってもらい体裁を繕った
杉田の隣にはアルタの内藤が座り 山崎絵里華の隣には細川恵子が座った
奥村は進行係を行う都合上 細川の隣に座る事になった
上座は左から奥村 細川 山崎 時田 杉田 内藤 安井の順で並んだ 
奥村は市川から全員が揃った事をきくと
「えっー皆様 お忙しい所お集まりくださいまして ありがとうございます
本日は 杉田翔さんの理事特進と安井奈々子さん特進祝賀会と
山崎絵里華さんの歓迎会を行います えー 杉田さんは催事課以外にも
仕事をこなして 頑張っています、、、」
その時に時田が
「奥ちゃん 早く乾杯だ ほらみんな待っているぞ」
「って事ですので かんぱーい」
美佳は杉田に近い川の一番手前に座り ニコニコして杉田を見ていた
内藤が美佳に
「美佳さん ほらあそこに内野君と篠原涼子さんがいるよ」
美佳はきょろきょろ探すと 篠原涼子と目が合いお互い頷いた
時田の挨拶が終わると内藤の番になった
簡単に会社の紹介と杉田翔の常務 安井奈々子の部長昇進を伝え褒めた
来賓挨拶最後に細川が挨拶をし終わると 杉田のところに取引先がきて
挨拶をしてご祝儀を置いていった
それを見ていた大森が神山に
「神山さん 今 伺っても大丈夫でしょうか?」
「ええ 喜びますよ お願いします Jr いいよこのタイミングで」
「了解です」
Jrが立つと 篠原涼子やジャック ナタリーと4人揃って杉田の
前に出向き 挨拶をした
「杉田さん 頑張ってね 会社もバックアップするから」
「そうよ 美佳さんを大事にしてね」
「おいおい 涼子さん まだ早いよ もう ははは」
全員が言葉を交わすとJrが大きな包みを出し杉田に渡した

それを見ていた時田がJrに
「ありがとうございます Jrさん でも、、、」
「ははは 時田さん この人は神山さんの部下です 大丈夫です」
やり取りを聞いていた杉田が
「Jr ありがとう これからも力になってください お願いします」
杉田はテーブルに額が着くほど丁寧にお辞儀をした
これにはARXJPの4人も 丁寧なお辞儀で返した
杉田は貰ったご祝儀を全て奈々子に渡していた
奈々子は事前に紙袋を用意していて その中に入れていった
挨拶が自分に集中している事を感じた杉田は
「あのぉー 隣の秘書 安井も特進です 宜しくお願いします
それから山崎絵里華ちゃんも催事課に来ました はい お願いします」
と挨拶に来た取引先に伝え始めた
美佳は杉田の優しさを改めて感じ嬉しく思った
取引先の挨拶が一通り終わったので神山と洋子が上座に行くと
「先輩 どうされたんですか?」
「ははは 特進のお祝いだよ はいこれ 大事に使ってな」
洋子も奈々子にカランダッシュをプレゼントした
「翔 分かるだろ これだけの人が翔の事をお祝いしてくれているんだ
いいね これからは先ほどのような失態は許されないぞ」
「はい ごめんなさい」
「それで 今度は翔がみなさんの所へ出向いてお酌をするんだ いいね」
「はい 分かりました」
「じゃ 頼んだよ 洋子戻るよ」
「はーい 了解です」
神山と洋子が席に戻ると 杉田と奈々子はお互い川の字になっている
テーブルを別々に廻り 挨拶をしながらお酌をした

上座に一人残された山崎に奥村が
「絵里華ちゃんはここで眺めているだけで良いよ うん」
「はーい 分かりました」
内藤が時田に
「さすが山ちゃんですね」
「うん そうだな 結構彼は苦労をしているんだろうな」
「ええ 杉田君をぐいぐい引っ張って ほんと羨ましい関係ですよ」
「うん 結局 今夜も山ちゃんだものな ははは ほらみんな山ちゃんの
席に集まりだした ははは たいしたものだよ」
「そうですね 山ちゃんですね ははは」

18時半を少し廻った所でお寿司がテーブルに並べられた






2013年10月4日金曜日

Vol.1182 百日紅 -7-68



「ええ もう先ほどこられてご案内しました」
「Jrは」
「ええ アレックスさんももう来られていますよ」
「Gプロはどうしたかな」
「ええ まだです なんでもまだ部長と会議だそうです」
「おいおい 肝心な翔がまだなのか」
神山はいそいでGプロの部屋に行くと丁度出るところだった
「翔 気をつけなさい 自分のために集まってくれるんだ 玄関で挨拶を
しなければ失礼だぞ」
「はい 申し訳ございません 気をつけます」
「うん 仕事も大切だが このイベントも大切だ」
神山は普段に無くきつく杉田に注意をした
「部屋に入ったら みんなに丁寧にお辞儀をして挨拶しなさい いいね」
「はい 分かりました 気をつけます」
それを聞いていた高橋孝一が
「山ちゃん ごめんなさい 僕が引き止めていたんだ ほんと杉田常務は
悪くないんだよ ごめんね」
「考ちゃんそれはそれさ このタイミングで自分をコントロール出来なくて
理事など務まらないよ 皆さんは翔の事で忙しい中来て下さっているんだ」
高橋孝一も内野誠二もうなだれてしまった
「考ちゃん 社長ももうお見えになっているよ さあ翔いこうよ」
「はい 本当に申し訳ございませんでした」
杉田はそれだけ言うと 階段を使い下りていった
「考ちゃん どうしたの こんなギリギリまで」
「うん ほんとごめんなさい グラスのデザインで揉めていたんだ
それで時間を忘れてしまって」
「まあ 仕方がないとしてもなぁー 困ったものだ」
神山は時計を見ると18時を指していたので急いで会場にむかった

部屋に入ると杉田が額が畳みに着くくらい丁寧なお辞儀をして皆の所で
挨拶していた 見ていた神山は一安心した
奥村課長が神山を呼び
「山ちゃんじゃない 専務の席はこちらです どうぞ」
「ははは 駄目ですよ 今日の主役は翔だから僕は向こうに座ります」
奥村が困っていると時田が
「こら 山ちゃん わしの傍にこい」
「ははは 主役は翔ですよ 社長 なので向こうで親睦を温めますよ」
「ははは 分かったよ」
神山はクリスタル大和の大森社長を見つけると隣に座った
「神山さん こんばんわ しかし凄いですね」
「まあ 理事ですから このくらい派手でも怒られないでしょ」
「今回は呼んで頂きまして ありがたいです」
「ええ いい機会ですから顔を売っていただいても構いませんよ」
「ははは まあ程ほどに そうそう後ろにJrさんがいますよ」
神山は振り返るとアレックスジャパンのJrが一人でいた
「やあ いらっしゃい」
「ああ 神山さんこんばんわ なにか楽しそうですね」
「うん 女の子も多いし 楽しんで行ってね みんなはどうしたの?」
「うん バラバラに座れって指示されたから バラバラです」
「ははは その方が楽しいでしょ」
「うん 煩い秘書がいないから 楽しいよ ははは」

篠原涼子は内野誠二が宴会場に入ってきたのを見つけると 携帯電話で
話をした
「私よ もう 同じパーティーだったのね ふふふ」
「えっ 何処にいるの」
篠原涼子が手を振ると 誠二は直ぐにそこに行ったが席が空いていなくて
一川ずれて座る事になった
内野が携帯で
「しかし凄い人数だな 驚きだよ 杉田常務って凄いね」
「あなたも頑張ってね 杉田常務の上は神山さんでしょ あの人に
ついていれば間違いは無いと思うわ」
「そうだね 今もさ 神山さんに怒られたんだよ」
「えっ どうして」
「うん 会議をしていたらさ 時間を忘れたんだよ そうしたら神山さん
杉田常務に出迎えて挨拶しないと失礼だろって 今日は凄かった」
「へぇー でもその通りね うん神山さんって そこはしっかりしているわ」
「だよな だから高橋さんも僕も神山さんに謝ったよ ほんと怖かった」
「へぇー そういったけじめを大切にするんだ」
「うん だからだろ ほんとはさ上座だよ でもどこかに紛れているよ」
「そうね ふふふ いいじゃない」
「呑み過ぎないようにね」
「なに言っているの 自分の前に外人さんがいるじゃない だらしないわよ」
「ははは ニーナ・ニーナのデザイナーさんだよ 大丈夫だよ」






2013年10月3日木曜日

Vol.1181 百日紅 -7-68



「ははは 少なくて文句言われるより良いでしょ 会場に行ったら担当に
全額渡してください お釣りが発生したら帰りに受け取ればいいよ」
「はーい 分かりました 市川君喜んでいましたよ」
「あっ そうだ 5千円から1万円にしたんだよ 話しておこう」
神山は市川に電話をした
「ごめんごめん市ちゃん実はさ5千円から1万円にしたよ それと6時半に
いせ丸からお寿司が届く事になっている」
「えっ 5千円から1万円ですか へぇー それにお寿司ですか」
「うん だから80万円で料理は大丈夫でしょ それとお寿司はこちらで
もつからね」
「わぁー ありがとう さすが専務だね 凄いや」
「ははは 翔だって理事だよ その位してあげないとね」
「そうだね 山ちゃんの部下だものね」
「まあね じゃ お願いします」

アレックスジャパン社長秘書 篠原涼子はアルタの内野誠二と電話を
していた
「ええ そうなのよ 今夜 急にパーティーですって ごめんなさい」
「そうか 僕の方も急に昇進祝いで帰りが遅くなるよ ごめんね」
「ふふふ ほんと邪魔が入るわね もう」
「まあまあ 怒らないで お買い物は次の機会にしようよ」
「そうね でも 残念だわ」
「仕方がないよ お互い社命だもの 涼子はそれに秘書だしね」
「ええ そうね そうしたら明日にでも時間は作れる?」
「うん 明日は大丈夫だと思うよ でもね部長が仕事作るの上手だからね
ほんと山ちゃんに似たのか すぐ仕事を作ってくれるんだ ありがたいよ」
「そうね お仕事があるって良い事ですもの」
「じゃ今夜さ 終わったら連絡をくれる?」
「ええ 良いわよ」
「じゃ 頑張ってね」
「ええ あなたも呑み過ぎないようにね ふふふ」
「涼子こそ呑み過ぎないように もう ははは」
「はーい」

17時半を過ぎたころ神山は洋子と次長室に戻ってきた
「このカランダッシュだったら喜ぶな 絶対に」
「ええ 奈々子ちゃんも喜びますよ」
二人は『銀座 田中や』で昇進お祝いの記念品として 自分達も使っている
カランダッシュのボールペンを買いに出かけていた
思い出せば自身が使っているカランダッシュも昇進披露の日に購入した物で
時間が経つのが早いと思った
「ねえ 洋子 まだ3ヶ月しか経っていないよ ははは」
洋子は神山が何を言おうとしているのか分かり 頷いていた
「ねえ そろそろ行きましょうか」
「でも 早すぎても迷惑だろ 大丈夫かな」
「ふふふ そうしたら奈々子ちゃんと一緒に案内する?」
「あっ それいいね うんじゃ行こう」
洋子は呆れた顔で部屋を出た
神山たちが入っているビルの向かい側に 日本料理 四季があり
エントランスでは屋敷と奈々子が案内をしていた
「あら 専務 まだ早いですよ それに先輩も」
「うん 奈々子ちゃんのお手伝いだよ」
「まあ 専務がそんなぁー」
「いいって 楽しい方が良いだろ なあ徹」
「はい それはそうですが しかし でもまあいいか ははは」
「じゃ 洋子 そのお金を先に渡してきてくれるかな お願い」
洋子は頷いて地下に降りていった
神山がエントランスに立っているとよく分かるのか 馴染が神山に
丁寧な挨拶をして地下に下りて行った

時田がホテルに来ると
「やあ山ちゃん どうした」
「ははは 案内係ですよ 多い方が楽しいでしょ」
「そうか それもそうだな じゃ先に部屋に行っているよ」
時田が手をあげて地下に下りるとアルタの内藤が訪れた
「あれっ山ちゃん どうしたの?」
「ええ 案内係ですよ ははは」
「奈々子ちゃんも 案内係なの」
「ええ 専務から指示させました」
「うん 山ちゃん いいことだね こうやってさ盛り上げるって」
「ええ 楽しい方が良いでしょ どうぞ部屋に入ってください」
「うんありがとう 先に行っています」
内藤が階段をおりると神山が奈々子に
「ねえ 大森さんはもう来ているの?」






2013年10月2日水曜日

Vol.1180 百日紅 -7-68



呼ばれた屋敷 徹は市川と課長の所に行くと
「はい なんでしょうか?」
「うん 今夜の会場案内を奈々子ちゃんと二人でして欲しい」
「はい 了解です」
「それでプラカードを用意して 杉田昇進会場の紙を貼って6時20分前に
奈々子ちゃんとエントランスで案内をして欲しい いいね」
「はい プラカードはいつも使う ここが最後尾でいいですね」
「うん じゃお願いします」
「はい分かりました」
市川が屋敷に指示をだすと神山から電話が入った
「やぁー山ちゃん 大変だね」
「まあね それで市ちゃん 什器会社だけど どこら辺が出てくるの」
「うん 営業課長と営業担当かな」
「えっ そんな 理事だろ 営業課長じゃ可哀相だ」
「うーん でも徹からあがってきたリストなんだ ごめんね」
「うん わかった 僕から連絡するよ 人数は又連絡します」
「うん 気がつかなかった ごめんね」
「いいよ市ちゃんのせいじゃないからさ じゃ会場はお願いね」

神山は電話を切るとリース什器会社に電話をした
一様に神山からの電話で驚き6社全社が支店長と営業部長が追加出席と
変更になった
市川に連絡すると
「えっ 支店長が来るの へぇー凄いね さすが山ちゃん」
「まあまあ それで追加だよ 12名追加だよ お願いね」
「はい 了解」
「それでさ市ちゃん 予算はどうなの?」
「うん 大丈夫みたいだよ よく分からないけれど」
「だったらさ 追加になった27名分は僕が出すよ 安心して」
「えっ そんな でもいいか」
「うん 一人いくらで見ているの?」
「うん 今回は5千円かな アルコール抜きで」
「じゃ50万円ほど寄付するからさ 精々美味しいものを頼むよ」
「えっ 50万円も」
「うん これから洋子が持っていくからさ 頼んだよ」
「うん ありがとう 助かるよ」
神山は電話を切ると洋子に
「悪いけれど これを催事課の市ちゃんに渡してきて欲しい お願い」
「はーい ふふふ 偉くなると大変ね じゃ私も少し出しましょうか」
「うーん 30万円も出してくれれば充分だよ 余り多すぎると驚くよ」
洋子は80万円を持ち部屋を出て行った
神山は日本料理 四季の宴会担当に電話をした
「お久しぶりです 神山様 本日は催事課さんで利用して頂きまして
ありがとうございます」
「それで 今日は一人5千円の料理と聞いているんですが、、、」
「ええ そうですね はい」
「その上って いくらですか?」
「えっ その上は8千円と1万円ですね」
「そうしたら1万円に変更は出来ますか?」
「ええ 大丈夫ですよ でも時間的にギリギリですね」
「うん 一回に全部出すわけじゃないでしょ」
「ええ 分かりました 頑張ってみます」
「現在の人数って何人になっていますか」
「ええ 最初は47名様でしたが 先ほど27名様追加がありまして
合計で74名様で伺っています」
「わかりました それで持ち込みっていくらでしたっけ」
「ええ お一人様1千円です なにか?」
「うん お寿司でもどうかなと思って」
「そうですね 若い方が多いようですので 大丈夫ですよ」
「それでしたら築地のいせ丸さんからお寿司を入れますのでお願いします」
「はい 大丈夫ですよ うちの厨房も存じ上げていますし はい」
「そうだな6時半ごろ厨房に届けさせます お願いします」
「はい では持ち込み料金は神山様のお支払いでよろしいですか」
「ええ 会場でお渡しします お願いします」

電話を切ると洋子が戻ってきた
「洋子 ありがとう それで築地いせ丸に電話をして 6時半に四季に
出前を注文してくれるかな そうだな特上40人分でお願い」
「はい 分かりました 厨房に出前で良いですね」
「うん今 四季の担当者と話をしてある お願い」
洋子は銀座築地いせ丸寿司に電話をして注文した
「洋子 じゃこれがお寿司のお金 それでこれが持ち込み代」
神山は持ち込み代金とお寿司代40万円渡した
「少し多いと思いますよ」






2013年10月1日火曜日

Vol.1179 百日紅 -7-68



「えっ 抜けている うーん」
「クリスタル大和 アレックスジャパン 肝心なのが抜けていますよ
僕の方から連絡します 場所はホテルの地下ですね」
「うん 日本料理 四季で6時から始めます お願いします」
「あと NNは呼ばなくていいのかな アルタも」
「あっ そうか 忘れていた」
「ははは 僕から連絡しておきます 後は大丈夫ですか?」
「うん 大丈夫だと思う そうすると部屋を代えないと入らないな」
「そうしたら 大きな部屋で良いじゃないですか 一世一代でしょ ははは」
「うん 分かった そうしよう」
奥村が部屋から出て行くと洋子に
「今夜は6時から地下の四季で翔の昇進祝いと山崎さんの歓迎会だ」
「はい 分かりました しかし急ですね」
「うん それで洋子も出席だよ お願いします」
「はーい 分かりました」

神山はクリスタル大和の大森に電話をして出席をお願いした
「はい 喜んで出席させて頂きます それで神山さん どのくらい包めば
いいのでしょうか?」
「ははは 気持ちでいいですよ ほんと」
「でも 1万円って訳にはいかないし、、、」
「うーん 5枚も包んで頂ければ充分ですよ ほんと」
「はい では6時までに伺います」
「はい お願いします」
電話を切ると洋子に
「洋子 奈々子ちゃんだが6時15分前にホテル入り口で会場案内を
するように指示をしてください」
「はい 分かりました」
「出来れば杉田昇進祝いってプラカードを持たせたほうがわかり易いね」
「そうですね 分かりました」
神山はアレックスジャパンのJrに電話をして用件を伝えた
「了解です 神山さん うちは4名出席します 大丈夫ですか」
「うん 大丈夫だよ それで包んでほしい」
「うん 了解です そうすると涼子やジャックにも包ませるよ」
「うん喜ぶよ ありがとう そうそうクラブ良かったよ 真っ直ぐばかり」
「よかった 宣伝してくださいね」
「ははは 分かった じゃ 6時までにきて下さい」
電話を切ると ニーナ・ニーナの筒井に電話をした
「うん 大丈夫だよ しかし副社長や専務が出席なんて凄いね」
「ははは 一世一代 喜ばしい事はいいことですよ で何人こられますか?」
「そうしたら 久保君だろ デザイナーも連れて行こうか」
「ははは 女性が多い方が華があっていいですね 分かりました
それで少し包んで欲しいのですが お願いします」
「うん 了解 じゃ6時までに伺います」
アルタの内藤に電話をすると
「うん大丈夫ですよ そうしたら美佳さんも出席させよう それから
1,2,3コンビとデザイナー 全部で6名になりますが 大丈夫ですか」
「ええ 大きい部屋と話していましたから大丈夫ですよ」
「はい 了解です じゃ高橋孝一には僕から連絡します」
「ええ お願いします」
神山は抜けていた会社の出席人数が確定したので催事課の奥村に連絡した
「わぁー 凄い人数だね ありがとう」
「ええ それで美佳さんも来るので 席は考えてくださいね」
「うん 了解です ありがとうございます」

催事課 奥村課長は会場準備をしている市川に
「市ちゃん 今さ山ちゃんから連絡が入ったけれど 参加人数追加だ
えーっと 全部で15人追加だ 手配してくれ」
「えっ 15人もですか へぇー 凄いですね」
「それから翔の婚約者 美佳さんも出席だ そこで席をどこにするかな」
「うーん 披露宴じゃないし 割り切って考えれば アルタのグループと
一緒でいいわけでしょ でもバラバラに座るしな、、、そうだ 上座に
一番近いところに座ってもらうようこちらで手配しましょうよ」
「うん それしかないよな」
「ええ 催事課のみんなは顔を知っているし大丈夫ですよ」
「うん そうだね じゃ頼んだよ」
「課長 部屋はあの大部屋に変更で良いですね」
「うん じゃないと入らないだろ」
「ええ ギリギリだったんですが 追加分で入りません」
「うん 頼んだよ」
「それで課長 奈々子ちゃんから電話があって 6時15分前にホテルの
エントランスで会場案内をします って連絡がありました」
「そうか そうしたら女の子一人じゃ可哀相だ テツもいく様に指示して」
「はい おーいテツ ちょっと」