2013年8月4日日曜日

Vol.1121 百日紅 -5-66



「ねえ 神山さんこの秋にアレックスや他のメーカーから 新しい
ゴルフクラブが発売されるんですって ご存知ですか?」
「ううん そんな話は聞いていないよ Jrも言わないし」
「へぇー 今日の新聞で取り上げられていました」
「しかしさ クラブが出たからって スコアが10縮まないよ」
「そうね でもあのクラブにしたら10縮んだでしょ ふふふ」
「うん まあ そうだね でもね 100万円以上するクラブだったら
今のを練習をして使いこなして もっとスコアを良くしたいな」
「そうね まずはクラブに慣れることが先決で スコアアップはその次ね」
「そうだな 何しろ慣れていないのにがむしゃらに振っても
いいスコアは期待できないからね」
4人はゴルフの話をしてお寿司を堪能した
前回のように洋子に泰子を任せると タクシーでスタジオに戻った

7月22日 水曜日 快晴
「って事で 泰子の納車に立ち会ってきます」
神山は洋子に泰子の納車が今日の午前中に行われる事をはなした
「ふふふ 昨夜 タクシーで帰るときに話をしていたわよ 大丈夫です
何かあったら 携帯に電話をします」
「うん ではお願いします」
神山はいつものように30分寝ると泰子のマンションに出かけた
部屋に入ると普段着で泰子が待っていて
「まあ 早いのね」
「うん まあね 今日も暑くなりそうだね」
泰子はアイスコーヒーを神山に出すと
「そうそう お中元 ありがとうございます 凄い量ね」
「ああ 届いた まあ ほんの少しでごめんね」
「あの量だったら 12月まで持つわよ それに高価な缶詰がぎっしり」
「そう? そんなに入っていた」
「ええ 一杯入っていて 普段買えない缶詰が一杯 ふふふ」
神山と泰子が食品協会や各協会の事で話をしていると VWの販売員が来て
VWゴルフ3VR6の納車が行われた

「じゃ泰子 首都高を走ってみようか」
「ええ そうね ふふふ ほんと運転しやすそうね」
泰子はそう言うと渋谷から首都高に入り1週すると
「うん 全然運転しやすいわね 気に入ったわ」
「そうだね まだまだ余裕があるし 東名でも250出しても全然平気だね」
「そうね ぐいぐいと引っ張ってくれる気がするわ」
「でも 泰子の運転って 上手だよ うん」
「ふふふ そうかな 隣に座った人が素敵だからよ きっと ふふふ」
「おいおい なにも出ませんよ ははは でもこの車だったら 祐子や
由紀枝も喜ぶだろうな」
「ええ きっと喜ぶわよ ねえ お昼はどうされるの」
「うん 戻るよ」
「じゃ 乗せていってくれる?」
「うん いいよ でも休みにすればいいのに」
「ううん そんなに休暇証を使うと罰が当るわ ふふふ」
「今日はどうしたの?」
「ええ 半休でーす だけどゆっくりも出来ないし」
神山は泰子を自分の車に乗せると 銀座の繊維協会が入っているビルで
下ろし 次長室に向った

「あら 早いですね どうでしたか?」
「うん やはりドイツの車だよ しっかりしているよ」
「へぇー 乗ってみたいわね ふふふ」
「でも どうだろう 洋子だったら真紅のポルシェの方が合うと思うけど」
「まあ さあお仕事お仕事 ふふふ」
神山は洋子が我慢しているのを知っているので それ以上話さなかった
ソファーで寛いでいると杉田から電話が入った
「先輩 こんにちわ」
「おお 翔 今日は定休日だろ そうか徹夜だったね」
「ええ それでどうですか? お昼は 久しぶりに」
「もう そんな時間か 分かった で何処にする?」
「えーっと 角の中華でお願いします ほら良く食べるのがいるでしょ」
「ははは 翔とテツだろ 分かった これから出るよ」
神山と洋子は鈴や近くの中華料理の店に入った
まだ12時前だが サラリーマンの常連が1Fを占めていた
2Fの窓際に行くと 翔と奈々子 屋敷が手を振って待っていた
「やあ 奈々子ちゃん 休まないの」
「ええ だってGプロのスタッフも出勤しているし 大丈夫です」
「しかし Gパン姿も格好良いよ ねぇー 洋子」
「ええ センスが良いわ 大丈夫よ 杉田君も少しセンスがよくなったわ」
言われた杉田はお返しをしようと思ったが 喉で止め