神山は田宮との電話を切るとGOLの仕事に集中した
「ねえ あなた 秘書課からです」
洋子が本社秘書室に呼ばれ郵便物を取りにいき 神山に渡した
「ああ 早いね ほら会員権の申込書だよ」
神山は封を開けるとそのとおりで
「洋子 時田さんにこの申込書を書いて貰わなければいけないんだ」
「ふふふ いいわよ お供します もう」
神山は時田と権田のゴルフ会員権申込書を持ち 本社へ向かった
副社長室に入ると時田が
「やあ 山ちゃん どうした」
「ええ 普段お世話になっている気持ちです お中元かな」
そう言うと 洋子に会員権申込書を時田に渡すよう指示した
受け取り眺めた時田は神山に
「おぉー いいゴルフ場だな しかし 今は買えないよ 残念だが」
「ええ 買ってあります 本人の申し込みだけです」
時田は狐につままれた表情で神山を見た
「ええ もう入金は済ませてあります ご本人の登録だけです はい」
「おーい 山ちゃん 本当かぁー」
「ええ 色々とお世話になっていますので 少しでもと思いまして はい」
「分かった ありがとう 嬉しいよ うん」
時田は席で少し涙ぐみ 神山を呼ぶと
「ありがとう うん 嬉しいよ」
「ははは もう 大丈夫ですか しっかりしてください」
そういうと もう一枚 権田の申込書を見せて
「社長 権田社長の分も支払いを済ませています そこで渡して頂けませんか
私より 社長からのほうがすんなりと行くと思います」
「うん 分かった ワシから渡しておく ありがとう」
神山と洋子は次長室に戻ると会員券申込書を熟読した
「泰子 こんにちわ」
「はい 理事 こんにちわ どうされました?」
神山はゴルフ会員権のことを掻い摘んで話すと
「わぁー 本当ですか ありがとうございます それで」
「うん 運転免許証など身分証明証と住民票 印鑑それで返信でOKさ」
「わぁー そうしたら 住民票は区役所で取り寄せ すぐに伺います」
「ははは 分かったよ」
「ええ 中央区役所でも発行してくれるので すぐに伺います」
神山は電話を切ると 洋子と一緒に中央区役所に住民票を取りにいった
「洋子 今は便利になったね 神奈川でもここで取得できるんだね」
「ええ ほんと便利ね でも そのカードを紛失しないようにね」
「そうだね ははは」
二人が本館庁舎を出るときに泰子が歩いてきて
「あら 神山理事 ありがとうございます これから取り寄せます」
「ははは 分かった 待っています お昼を一緒に食べようね」
泰子は頷くと駆け足で庁舎に消えていくと洋子が
「よほど嬉しいのね もうニコニコして 足取りも軽いし ふふふ」
「まあ 喜んで貰えれば僕も嬉しいよ」
「そんなぁー 誰だって 嬉しくなるわよ」
「まあね」
神山は昨夜 祐子に話したことを伝えると
「でも それも愛情でしょ 彼女の現状を考えれば その方がベターでしょ
逆に申込書を貰っても あなたに断ってゴルフですって言えないと思うわ」
「だよね だから正直に全部話した そうしたら 今は練習で腕を
あげることが先決ですって言われたよ」
「うん そうね まあ 仕方がないわね」
庭で話していると泰子が駆け足で神山たちのところに来た
「お待たせしました ふふふ 貰ってきました」
3人は泰子の希望でざる蕎麦をたべ次長室に戻った
「わぁー これが申込書ですか」
「うん じゃ泰子 間違わないように記入してね」
3人は申込書の記入を終えると返信用封筒にいれ ポストに投函した
「あとは 由紀枝だけだな どうするかな、、、」
「ふふふ 来て貰ったらどう」
「うん それもいいけれど うーん じゃ洋子 自宅に送ってください」
「まあ いいの?」
「うん 駄目なんだよ 祐子と由紀枝ってさ元気で 疲れるよ お願い」
「まあ ふふふ分かったわ」
神山は洋子と目を合わせないよう次長席に戻るとすぐに電話があった
「はい 神山です」
「やあ 山ちゃん 杉田さん 凄いね」
「突然 どうしたのさ」
アルタの高橋幸一はGプロの部屋で 杉田を交えオリンピックグラスの