2013年8月3日土曜日

Vol.1120 百日紅 -5-66



それについて アイデアを出し合っていった
「祥子さん そろそろいいでしょう 随分といいアイデアが出てきて
ランニングプランが楽しくなりそうです それでこのアイデアを
実際に使えるようにしていきます ありがとう」
「ええ 私も楽しかったですよ そうするとメンズは基本的にはこの
方向性でOKで 試作を製作します 私も楽しみです」
「うん しかし思い切ったデザインだ Gパンの裾をこんなに細くして
うーん 大丈夫なのかな 脱ぐ時が大変じゃないかな ははは」
「ええ 大丈夫ですよ シルエットが今までに無い形で綺麗ですよ」
「分かりました 楽しみに待っています」
祥子とデザイナーが部屋を出ると 17時を廻っていた
Gプロの高橋孝一も次長室をでると洋子に
「さあ それでは帰ろうか 何も無いよね」
「ええ ふふふ 杉田君からお誘いがありますが ふふふ」
「ああ オリンピックグラスだろ うーん まあ今夜は帰るよ」
「はーい 連絡しておきます」

神山は泰子に電話をした
「やあ こんばんわ ねえ泰子 これからゴルフの練習ってどう?」 
「ふふふ 大丈夫ですよ」
「そうしたら 1時間くらいでマンションにいくよ」
「あら 皆さんは?」
「うん 祐子と洋子だよ 由貴や桃子はどうだろうか まだ連絡していない」
「はーい 分かりました では用意して待っていますね」
電話を切ると洋子に
「今夜は泰子のゴルフレッスンだよ 参加出来るでしょ」
「へぇー お願いします」
神山は次長室を出ると赤坂のスタジオに戻り ゴルフクラブを準備して
タクシーで泰子のマンションにいった
泰子は駐車場で神山を見つけると タクシーに乗り込み練習場にむかった
「ねえ 神山さん伊豆山カンツリークラブって 難しそうよ」
「へぇー」
「ええ 距離はバックティーで9ホール3400yはあるって それから
コースレートも36から40あるって言っていたわ」
「へぇー 良く調べたね」
「ふふふ だってプレミアム会員でしょ 向こうに聞いたのよ」
「へぇー」
「なので 落としどころでしょ 難しいみたいね 池も配置されているし
フェアウェイでも微妙なアンジュレーションがあるそうです」
「へぇー 楽しみだね」
神山と泰子が話していると練習場についた
早速4人は 軽い運動をしボックスに入りボールを打ち出した
泰子も最初 自分の練習をしていたが洋子や祐子のスイングをチェックした
洋子も祐子もレッスンを始めると 少しずつ玉筋が安定してきて
「ほんと ちょこっとしたところね ありがとう泰子さん」
「うん さっきより全然いいわよ それを体に染込ませてくださいね
今夜は基本中の基本です 祐子さんもいいスイングよ」
「ありがとうございます 泰子さんってわかり易い説明だもん
すぐに実行できるし 納得しちゃうわ ふふふ」
泰子は二人に教えると 神山の後ろに立ちスイングを見ていた
「どう 泰子?」
「うん 全然 問題ないわ そうね 応用としてフェードやドローボールの
正確性かな それと持ち球をどれにするかね 例えばストレートなら 
風の具合を読んで 正確にピンポイントに落とせるようにしないとね」
「そうか そうするとストレートだけを磨くんじゃなくて 色々な状況で
色々なボールが打てるように練習をするんだね」
「ええ プロじゃないからどうだろう でもね 風によって使い分けて
スコアをよくしていかないといけないし ふふふ」
「そうか 分かりました」
「でも 神山さんのストレートボールって威力があるわよ 低い弾道で
ものすごい速さで出て行くでしょ あれって風に負けないもの
だから もう少し打ち出しスピードが早くなると 強力な武器になるわ」
「へぇー そうか わかった」
神山は泰子から褒めてもらい ストレートボールに磨きをかけようと
何回も打ち続けた
2時間くらい練習をすると神山が
「じゃ そろそろあがろうか洋子?」
「そうですね お腹もすいてきたし ふふふ」
4人は練習場を出ると泰子のマンションに近い寿司屋にはいった

「さあ 泰子 レッスンありがとうございますでかんぱーい」
4人が乾杯すると鮮魚の盛り合わせやおつまみが運ばれてきた
神山は祐子が伊豆山カンツリークラブの会員権を取得できないので
極力話題にしないよう気を配り 泰子や洋子もその件に触れないようにした