「そうよ 私たちが楽しく話をしていて何処が悪いのもう」
「そうです 神山さん みんなが言うとおりです」
「ほーら桃子ちゃんだって こう言っているでしょ」
「わかった もう いや そのぉー 目立つ存在だからさ それだけ」
神山はそれだけ言うのが精一杯の抵抗で 6人の女性たちに相手に
されなかった
女将が見かねて神山に冷酒を注ぐと
「あーあ ありがとう ほら泰子 香織 真由美 秘書だろ もう」
「まぁー 嫌だ そんなタイミングで言うなんて最低 ねぇー桃子ちゃん」
「ほんとです神山さん 幻滅しました わぁー幻滅」
桃子が大げさに両手で顔を被い伏せた格好をするとみんな大笑いした
女将もつられて 大笑いすると大将が
「おーい ほらそこで油売ってるんじゃないよ ほら 刺身だ」
神山の左に泰子 右に祐子が座っていて 時々お酌をすると神山の
機嫌が良くなってきたのか 普段のペースに戻った
「うん 泰子も祐子もありがとう うん 嬉しいよ」
「まあ はっきり言えば良いのにねぇー もう」
「そうだ 香織 真由美 明日だけど ガス 水道 電気 朝一番で
連絡をしてくれるかな 夕方6時に間に合うように」
「はーい 大丈夫ですよ 家電量販店のところで連絡しました」
「えっ そんな事ができるんだ 知らなかった へぇー」
「ええ 泰子さんから聞いていたので予め調べたんですよ そしたらOK」
「へぇー ありがとう泰子」
「いいえどういたしまして ねぇー神山さん 由貴さんと桃子さんの車
あの車に買い換えたらどうですか ねぇー祐子さん」
「そうですよ 神山軍団の女性としてはVWがいいなぁー ふふふ
それでさ ゴルフとかでみんな一緒の車でしょ 格好いいじゃん ねぇ」
「わかった 後日購入しよう でもあそこ喜ぶぞ」
「だって 由紀枝さん 祐子さん 泰子さんでしょ あと4台も売れるもの」
「うん そうだね じゃ由貴と桃子の休みはいつなの?」
「ええ 私は明日よ 桃子ちゃんはその次の日がお休みです」
「二人一緒はないのかな」
「うーん 6日の木曜日なら私は午前半休できますよ」
「うん 決定 6日木曜日に 由貴 桃子 香織 真由美の車をかおう
それで集合場所は えーと スタジオに10時にお願いします
尚 今の車の車検や賃貸借契約でしょ 印鑑 運転免許証 忘れないでね」
「はーい そうしたら 前日からお泊まりですか 私 女性になるわ」
由貴が言うと真由美も
「私も 駄目です ふふふ」
「うん 参加したい人だけで良いよ 無理にとは言わないからさ
そうだ 前日はゴルフをしてくるから バーベキューでもしよう
それでさ 無理な人は翌日集合ってどうかな」
由貴と真由美が顔を見合わせ
「はーい でも神山さん私は7時までだから キャンセルさせて」
「うん わかったよ じゃ翌日集合にしようね お願いします」
真由美も
「私も 翌日集合にさせて その方が良いわ ふふふ」
「分かった あっ 桃子ちゃん 7時だけど大丈夫かな」
「ええ 5時にあがらせて貰うから 大丈夫よ ふふふ」
「はい 分かりました しかし喜ぶな」
最後は神山の独り言になった
お寿司を食べ終わると神山はタクシーを呼んでもらい みんなに
タクシー代を渡した
由貴と桃子 泰子 真由美 香織と全員を見送ると神山もタクシーで
スタジオに戻った
神山は戻ると直ぐに顧問ご祝儀や書留を事務室に運び勘定した
昨日の書留が現金278社で6億2千万円 ギフトカード36社で
1億7千万円顧問ご祝儀が6社2億4千万円 その他相談料として9千万円
本日分書留が現金37社8千万円 ギフトカード10社で3千万円
顧問ご祝儀が10社で4億2千万円 その他相談料が7千万円あった
合計で現金が15億2千万円 ギフトカードが2億円分となった
神山は銀行担当員の携帯電話に電話をして 明日朝一番でスタジオに
受け取りに来て欲しい事を伝えると快く引き受けてくれた
事務室から出ると祐子がウイスキーを用意していた
「ふふふ お疲れ様でした でも2人一緒に引越しって凄いわ」
「うん ほんとたまたまだよ 運が良かったんだね」
「そうね だって最上階で隣通しが空き部屋なんて運が付いていたのよ」
「ほんと それに最上階はその2部屋だけなんだよ それも運だね」
「へぇー そうすると下の部屋より広いんだ」
「うん でねテラスがめちゃくちゃ広くてさ 驚いたよ あれだったら
パターの練習が出来るしね バーベキューだって出来るよ」
「へぇー そんなに広いの 羨ましいけれど 私はここがいいわ ふふふ」
「まあね ここも広いし 天井が高いから気分が良いよ」
二人が話していると電話が鳴った
祐子が出てみると亜矢子からだった
「やあ こんばんわ どうした?」
「まあ 携帯に繋がらないから家に電話をしたのよ」
神山は直ぐに携帯電話を見たがバッテリーが切れていた
「ごめんごめん バッテリーが切れていた 失礼しました それで」
「ええ 明日のお昼だけれど 大丈夫?」
「また急だね 大丈夫だよ スケールモデルが出来たんだ」
「ええ それと見積もりも出来たと言っていたわ」
「了解 で何時?」
「ええ 10時にいつものお寿司屋さんよ 大丈夫?」
「うん そうだな10時半にいけるよ ごめんね」
「ううん こちらこそごめんなさい ちょっとバタバタしていて ふふふ」
「うん じゃ10時半に伺います」