「ええ もう喜んでくれました もっとも1万円の金額ではないと
思っていますがね よかったと思っていますよ」
「そうだね その心使いが嬉しいんだ よかった 点数あげたね」
ワインも呑みおつまみがなくなると 神山は石原にステーキを頼んだ
「それで 美味しいステーキと人気のステーキを半分ずつお願いします」
「はい それぞれに半分ずつでよろしいですか」
「そうしたら 美味しいステーキを一人前ずつで 人気のステーキを
各皿に半分ずつ乗せてください」
石原はニコニコして厨房に戻った
暫くするとステーキが運ばれてきてみんなの所に配られた
神山は3人に
「さあ ステーキを頂きましょう そうそう同じワインをもう1本」
「はい 畏まりました」
「僕はチェイサーもお願いします」
石原は頷き厨房に戻り直ぐにチェイサーを持って来てくれた
ステーキとガーリックライス サラダを美味しく食べると 3人は
「先輩 ご馳走様でした 美味しかったです なあテツ」
「ええ 美味しいステーキとこのワインって ほんと合っていますね」
「まあ そこら辺は場数を踏んで 覚えてください 奈々子ちゃん
美味しかった?」
「ええ 美味しかったです ご馳走様でした 嬉しいわー ふふふ」
「よかったね そうそう 常務はほら偉い人とかがいる時で 普段は
先輩か山ちゃんでいいよ」
「はい 分かりました では先輩って呼ばせていただきます」
「うん 常務なんて呼ばれると 後ろを振り向いてしまうよ なあ翔」
「ええ 僕も売場で部長なんて呼ばれても 全然気にしていないので
時々慌てます だから先輩の気持ち分かりますよ」
「だよな よし それではここを出よう いいね」
神山は1階のレジで会計を済ませると石原に挨拶をし店を出た
「テツ タクシーを拾ってください」
屋敷がタクシーを拾いにいくと翔が
「先輩 何処に行くんですか まさか居酒屋ですか?」
「まあ 付いてきなさい 今度は僕が前に乗るよ」
タクシーが来ると神山が前に座り シブヤハイアットホテルと告げた
神山たちがホテルのショッピングモールに入ると神山は地下の売場に行き
ロレックス時計のお店に入った
「さあ 奈々子ちゃん どれが良いかな 選びなさい」
奈々子は驚いて神山を見つめたが 頷いているので一つを選び
「これって 会社にしていけるかしら」
「うん 大丈夫だよ 素敵だ なあ翔」
「ええ 淡いピンクの文字盤に プチダイヤでしょ 最高ですよ」
「じゃ これにします ふふふ でもいいのかしら」
神山は何も言わず店長に時計を出してもらうと奈々子は目を輝かせ
「わぁー 凄くいいわ お願いします ふふふ」
神山はベルト調整をしてもらい 今の時計を化粧箱に入れてもらった
代金は420万円でギフトカードで支払った
「奈々子ちゃん これはお祝いだよ」
「まあ ありがとうございます ほんと何から何まで 嬉しいです ふふふ」
「さあ 次は翔の番だよ 好きなのを選びなさい」
杉田は驚いて
「本当にいいんですか?」
「うん 早く選ばなければ 帰るよ ねえ奈々子ちゃん」
「ふふふ 翔ちゃん 男でしょ 早くしてよもう 帰るから」
「おいおい 分かったよ もう でもなぁー これ これです」
杉田は人気が高い商品を選び店長にガラスケースから出してもらった
「おお いいなぁー うん でも よし これでお願いします」
神山は値札を見て 220万円をギフトカードで会計すると ベルト調整を
してもらい 今の時計はバッグにしまった
「わぁー ありがとうございます」
「うん そうしたら 最後はテツ 君の番だよ」
屋敷は驚いたものの 直ぐに選び神山に見せた
シンプルな文字盤で値段も安かったが ロレックスとしてはロングセラーで
一度は付けてみたい時計だった
神山はギフトカードで支払いをしようとしたとき屋敷が
「先輩 こちらのサブマリーナに変えて良いですか」
「うん いいよ」
神山は値札を見ると190万円だった 店長にギフトカードを渡し
精算するとベルト調整をしてもらい そのまま腕に装着した
3人が時計を見て喜んでいるので 神山も嬉しかった
「さあ ラウンジに行ってコーヒーを飲んで帰ろうか」
神山達がラウンジでコーヒーを飲んでいると洋子から電話があった