買うのが大変だったんですから」
「分かった ごめんごめん 奈々子 おいで」
奈々子は神山の席に行くと
「余りもので申し訳ないが これは自分の軍資金にしなさい 例えば
仕事上化粧品を買うとか バッグを買うとか いいね そうそう
正札で購入するんだよ いいね」
「はい 常務 ありがとうございます 早速 明日でも使わせて頂きます」
「へぇー もう決まっているんだ 何を買うの?」
奈々子は顔を真っ赤にして
「このスーツやカジュアルにあうランファンです」
「おお そうか じゃ 似合うのを買ってきてね 楽しみだね」
それを聞いていた洋子が
「何が楽しみなの もう 変態 ねぇー奈々子ちゃん」
奈々子は顔を真っ赤にしたまま 俯いてしまった
神山は更に奈々子に現金500万円渡し
「これは 当分の間使えるとおもう 軍資金だよ いいね」
「はい 常務 ありがとうございます あのぉー 杉田部長には報告した
ほうがいいのでしょうか」
「ははは 大丈夫だよ 嫁入り道具と一緒だ 隠しておきなさい いいね」
「はい 畏まりました」
奈々子はGCと現金をバッグに入れると丁寧にお辞儀をした
「洋子 ビールを呑もうよ」
洋子より先に奈々子が立ち上がり冷蔵庫から缶ビールをだし
洋子が用意したグラスに注いでいった
みんながソファーに座ると神山が
「みんな お疲れ様でした かんぱい」
みんなはビールを呑むと一息付き ソファーで寛いだ 神山が
「洋子 ちょっとメモしてね」
「はーい」
「株式会社北陸食品工業 ここを徹底的に洗ってください 明日中に」
「はい 分かりました あのぉー家で良いですか?」
「うん 構わないよ 月曜日に必要なんだ いいね 明日休んでも良いけど
資料は月曜日の午前中に欲しいな お願いします なんでも良いです」
「はい 分かりました ここでプリントアウトできるようにします」
「うん お願い」
このとき香織が
「あれっ この会社って顧問になられた所でしょ どうしたんですか」
神山は香織に村上妙子から貰った手紙を見せた
「えっ 本当ですか でもなんで? はい洋子さん」
洋子も手紙を見て驚いた
「だって 東都さん先日伺った時もそんな事話していなかったわ」
「だろ だからさ 分かった」
「はい 分かりました でもなんだろう、、、」
「洋子 もしかして東都にまた問題が発生したのかも知れない
そうだ 悪いけれど東都も直近で調べてくれるかな お願いします」
やり取りを聞いていた奈々子は全然意味不明で 困惑していた
「常務 私は何をすればいいのですか」
「ははは 大丈夫さ 何もしなくて ただ今は問題提起の時期さ
この後 どの様に動いていくか見ているだけで良いよ 少しずつ勉強さ」
香織も奈々子に
「そうよ 焦っても駄目なのよ 少しずつ自分で勉強するのよ
特に世の中の動きとかをね 今は何も見えないと思うの でもね
少しずつ見えてくるわよ そうそう勉強の方法を近いうちに教えますよ」
「おお 香織 ありがとう でも年からして奈々子の方が上だよ確か
へぇー 最初から秘書だと貫禄が違うんだ へぇー」
香織は改めて奈々子を見ると
「へぇー 一つ違いなんですか 私 同い年か下だと思いました
だって可愛らしいし ふふふ」
「おいおい 何も出ないぞ そうだ そろそろ催事課にいこう」
4人は次長室をでて催事課の部屋に入った 奥村は神山を何処に座らせるか
悩んでいるとき時田副社長と池上店長が入ってきた
「おお 賑やかだな 奥ちゃん いいな元気があって」
奥村は奈々子と杉田を上座に座らせ その隣に時田と池上に座ってもらった
神山はGプロの面々と一緒になって座り 洋子もその中に入った
香織も神山も傍に座り Gプロの面々に挨拶をしていた
「おう 山ちゃん こっちに来ないのか 常務なのに」
「ハハハ 今夜はアルタの副社長です」
「ははは そうか そうだな わかった」
奥村が全員揃った所で
「えー お忙しい所お集まりくださいまして ありがとうございます
実は 杉田部長に秘書が付く事になりましたので 皆様にご紹介を兼ねて
お祝い歓迎会を行いたいと思います まずは時田副社長お願いします」