2013年5月19日日曜日

Vol.1044 百日紅 -1-62



7月12日 日曜日 曇り
神山は朝早くおきて 庭でゴルフクラブで素振りの練習をしていた
先日 庭の手入れがあったため 雑草なども綺麗に排除されていて
気持ちよく 素振りが出来た
「神山さーん おはようございます 早いですね」
「やあ おはよう 気分爽快さ」
昨夜は洋子と別れ戻ってみると祐子が庭で 素振りの練習をしているので
神山も参加してみると 確かに祐子は上達しているように見えた 
「練習熱心ですね ふふふ」
「おーい 早く降りてきて 練習したらどう」
「はーい でもお食事の支度をしますね ふふふ」
神山は祐子の仕事を忘れてしまい 悪い事を言ったと反省した
祐子が朝食の準備をしている間 素振りをしていたがどうも納得いく
スイングが出来ないので 泰子に教えてもらう事にしてスタジオに戻った
祐子が冷蔵庫から缶ビールを取り出し グラスに注いでくれると呑んだ
「でもさ ほんと驚いたよ」
「ふふふ ごめんなさい そんなに早く帰ってくるとは思ってませんでした」
「うん 電話をしなかった僕がいけないんだ しかし熱心だねみんな」
「ええ 早く泰子さんに教えて欲しいわ なんとなくコツが分かってきたの」
「へぇー 凄いね あーあ また強敵が現れたな 参ったな」
「ねえ 神山さん 今度土日じゃなくて 平日プレーしませんか」
「うん その方が休めるものね」
「ええ 昨夜由紀枝さんとも話しをしたら 亜矢子さんも平日の方が
休みやすいし 2人揃って休みとなると 平日がいいなって話です」
「そうだね 由紀枝もサブマネージャーだし そうしよう」
「それでね 今度の水曜日だと由紀枝さんと亜矢子さんでしょ 由貴さんと
桃子ちゃんも休めるのよ ねぇー」
神山は大変な事になったと思い
「カトリアーナはどうしたの」
「ええ 9日の朝に帰って 昨夜連絡したら その分のお休みが取れるって」
「しかし 本当に急な出勤だよな そうか 水曜日休みだと火曜の夜に
ホテルだね 大丈夫かな ホテルは」
「ええ 由紀枝さん少し考えていたけれど 山側のスイートならベッドを
8つ入れること出来るんですって」
「えっ 一部屋に8つ おいおい」
「ううん ほらお部屋続きってあって 実質2部屋なんですよ」
「ああ そういう意味ね なるほど って事は話が進んでいるんでしょ」
「ふふふ 少しだけです ふふふ」
神山はあと泰子の引越しだけだと思った
祐子がこれだけ情報を集め 支度をしてくれたので 希望に沿うよう
水曜日にプレーをしたいと思った

朝食を終えソファーで寛ぎ ビールを呑むと神山は由紀枝に電話をした
「はーい 由紀枝です おはようございます」
「やあ 昨夜は作戦会議 お疲れ様でした それで部屋は大丈夫なの?」
「ええ 全然大丈夫よ」
「8つもベッドって それも大丈夫なの」
「だって お部屋続きのところでは珍しくないわよ 大丈夫ですよ」
「わかった 現金支払いするよ 由紀枝成績が上がるだろ」
「まあ そうね あのお部屋だとTJ使われても 半分かな負担になります」
「で 料金っていくら」
「ええ 一人10万円の人数分よ その代わり夕食は付いているのよ」
「でも 夕食はステーキハウスを利用したいな」
「そうしたら 9万2千円かな それにステーキハウス代ね」
「わかった そうしたらキープして お願いします」
「はーい 分かりました そうそう亜矢子さんは3時上がりで 私は6時
上がりなんです 大丈夫ですか」
「うん 大丈夫だよ 由貴や桃子ちゃんのことを考えると 多分7時頃かな」
「はーい 了解です では失礼します」
神山は電話を切ると内藤に電話をした
「ははは また急ですね平日なら大丈夫だと思います 折り返し連絡します」
神山は暫く待っていると内藤から連絡が入った
「山ちゃん 大丈夫ですよ コースはいつものところで
スタートは8時10分です それから先日のように会計をされなくても
大丈夫ですよ」
「ははは いつもお世話になっているので はい」
「ははは お世話になっているのは私ですよ」
「では 失礼します」
電話を切り祐子に内容を伝えると にこやかな顔になり神山にお礼を言った
「そうしたら カトリアーナがどうするかだね」
「ええ 前日 だから火曜日の午前中に東京に来るって話してました」
「由貴や桃子ちゃんの退社時間はどうなっているの」
「ええ 二人とも5時半上がりが出来ますって」