2013年5月14日火曜日

Vol.1039 百日紅 -1-62



神山が受け取ると 神山がサインをして日時を記入し立会人で香織が
サインをした コピーを取ると山上に渡した
その間 山上は人事命課をに日時など記入していた
【神山 龍巳 殿 右のもの 本日を持って株式会社トウノウ
    本社顧問を任命する
   平成10年7月11日 株式会社トウノウ 社長 岡本 靖】
給与手当て1千万円毎月18日スイス銀行入金 土日祝日の場合は前営業日
賞与6千万円 7月14日 12月14日年2回 14日が土日祝の場合は
前営業日振込みとする
【眞鍋 香織 殿 右のもの 本日を持って株式会社トウノウ
    本社顧問神山龍巳の専属秘書を任命する
   平成10年7月11日 株式会社キングビーフ 社長 岡本 靖】
給与手当て70円毎月18日指定銀行入金 土日祝日の場合は前営業日
賞与250万円 7月14日 12月14日年2回 14日が土日祝の場合は
前営業日振込みとする
山上は給与覚書を鞄にしまうと 更に包みを出し
「これはお礼です 収めてください お願いします」
「はい ありがとうございます」
山上は神山と香織に丁寧に挨拶をして 部屋を出て行った
「凄い 理事 ありがとうございます」
「おいおい 次だよ お仕事お仕事」
香織はニコニコとして 次の面談社を部屋に入れた

次にきた面談社も苦情処理的な話で 神山はどうにも動けなかったが
真剣に話を聞いていた
香織が時間ですといい 神山が気がつき面談社は背中を丸くして部屋を
後にし 神山は辛かった
「ねえ 地方行政で何とかならないのかねぇー 困った問題だ」
何社かのあと 北陸食品工業の面談になった
色々と話 神山は顧問を引き受けた
【神山 龍巳 殿 右のもの 本日を持って株式会社北陸食品工業
    本社顧問を任命する
 平成10年7月11日 株式会社北陸食品工業 社長 宮下 卓】
給与手当て1千万円毎月18日スイス銀行入金 土日祝日の場合は前営業日
賞与6千万円 7月14日 12月14日年2回 14日が土日祝の場合は
前営業日振込みとする
【眞鍋 香織 殿 右のもの 本日を持って株式会社北陸食品工業
    本社顧問神山龍巳の専属秘書を任命する
 平成10年7月11日 株式会社北陸食品工業 社長 宮下 卓】
給与手当て70円毎月18日指定銀行入金 土日祝日の場合は前営業日
賞与250万円 7月14日 12月14日年2回 14日が土日祝の場合は
前営業日振込みとする
株式会社北陸食品工業の担当 村上妙子は包みを置くと神山に手紙を渡し
丁寧にお辞儀をして部屋を出て行った
その後何社か面談をして終わったのが5時半だった

「おお 漸く終わった お疲れ様」
「理事こそ お疲れ様でした ほんとこんなに真剣に面談希望社と相談される
理事っていままで居なかったわ 本当です 凄いです」
「そうか 当たり前だよ この位 さあ コーヒー飲んで行こうか」
香織に5百円玉渡し 自販機でコーヒーを買ってきてもらった
神山は株式会社北陸食品工業担当常務の村上妙子から貰った手紙を読んだ
内容は株式会社東都食品との合併問題が水面下で行われていて
こちらは 条件によっては傘下に入る事も考えているとの内容だった
条件は雇用の件で 今の全従業員の雇用を守る事が第一に挙げられていた
その後の条件は福利厚生面でのことで 組合が絡んでいる様子だった
神山は難しい問題にクビを入れた感じを覚えた
ある部分でゴテンバ アウトレットに影響が出ないとも限らないし
ここは社長の田宮と相談しようと思った
ここで躓くとゴテンバが全部駄目になるように感じ取った
香織から缶コーヒーを貰い飲むと ご祝儀を車に積んで鈴やに向った

次長室に入ると奈々子も居て 神山は香織を紹介した
「こちらが 15日付で部長秘書になる安井奈々子ちゃん こちらは
食品協会を纏めている真鍋香織さんだよ 仲良くしてね」
二人は簡単な自己紹介をすると神山は奈々子をみて
「素晴らしいじゃないか へぇー 素敵だよ 全然印象が違うね ねえ洋子」
「ふふふ 少し大人の女って そんな感じがするでしょ」
「うん 今までの人事の可愛らしい奈々子ちゃんじゃないな ははは」
神山は次長席に座ると洋子を呼び
「で 足りたかな?」
「ええ 充分です はい これは使わなかった分です」
「なんだ 500も使わなかったんだ」
「ええ だってそんなに買えないですよ もう ねぇー奈々子 これでも