「もう 先輩 苛めないでくださいよ」
泰子が一言
「ふふふ おちんちんからお漏らししているわ 嫌だぁー きゃぁー」
それを聞いた杉田は はっとなり下を向いたが
「なに もう 嫌だなぁー 漏らしてなんかいないよ もう」
「おーや ちゃんと動いているぞ ロボット君」
杉田も気が付いて 頭をかいて泰子にお礼を言った
次長室に戻ると神山は洋子に
「じゃ そろそろ時間だから 帰りましょう」
「はーい じゃ祐子さんとご飯を頂いてきますね」
「うん お願いします」
神山は蒼いBMWの鍵を洋子に渡すと 部屋を出た
銀座通りでタクシーを拾うと渋谷のシブヤ ハイアット ホテルへ向った
少し時間が早かったので 地下のショッピングモールへ行き
ロレックスのお店に入ると店長がにこやかに神山達を迎えた
「ほら 時計が壊れたって どう ロレックスは」
「わぁー 憧れよ 実はね あの時計って社会人になったときに 最初の
お給料で買ったものなんだけれど ほら時刻が分かる程度で良いと思って
ほんと安い時計なのよ 学生時代からロレックスって素敵だなと
ずーっと思っていたわ でもね私のお給料じゃ買えないから 諦めたわ」
「ねえ このロレックスは素敵だよ」
文字盤が少しピンクで 数字の所にプチダイヤがはめ込まれていた
「わぁー 素敵 でもお金が無いわ いいわよ 見るだけで」
神山は店長にギフトカードが使えるか聞くと 快くOKとウインクされた
ロレックスをケースから出して貰い 手に取ると泰子は目が潤んだ
神山は代金370万円分をギフトカードで支払いをした
店長は枚数を勘定する機会に掛け 3回数えると
「神山様 確かに370万円ございました ありがとうございます」
ロレックスを包もうとするので バンドの調節をしてもらい そのまま
腕にはめて店を出た
「わぁー 素敵だわ ありがとうございます ふふふ」
神山は泰子が子供のように無邪気に喜んでいる姿に癒された
暫く歩くとブティック「モテリコ」に着いた
店内に入ると店長が
「神山様 いらっしゃいませ」
丁寧なお辞儀で挨拶をした
神山がコートを見ていると
「おお よかった 泰子 どうこのコート」
「えっ だって」
そう言いながら袖を通し着てみると 着やすいのかニコニコとした
「どう 軽くて暖かいでしょ」
「ふふふ うん 凄く軽いわ いいなぁー」
神山は店長にOffを聞いてみると
「大丈夫ですよ こちらは30% ブーツも30%Offです それで
神山様 新作なんですが如何でしょうか」
「えっ だってこれも新作でしょ」
「ええ このコート 新作ですが アンテナコートなんです」
「アンテナって あのアンテナ?」
「ええ 神山様以外にも随分と人気がございまして 世界中で反響が多く
このコートのもう一つ上のグレードのコートが発表されました
それが こちらのコートです 如何でしょうか」
泰子は店長が勧めるままに袖を通すと 軽さは先ほどと変わりなかったが
暖かさが若干違うと感じた
「ええ このコートの裏地の部分にダウンが入った裏地が縫いこんであり
なので暖かさは先ほどのコートより全然暖かくなっています」
「ねぇー こちらのコートのデザインがいいなぁー ほら少しカジュアルで
それに私に 似合っているでしょ」
神山はそういわれると なるほどと思い値段を聞いた
「こちらは 980万円ですが 30%OKですよ」
神山はブーツもどうかと思い泰子に勧めると気に入ってもらい
あとハンドバッグのデザインがこのコートに似合わないので探した
店長が新作だといい コートに似合ったというかシリーズのブーツと
ハンドバッグを出してきた
泰子はブーツを履きコートを羽織り ハンドバッグを手にすると
子供が一番嬉しい時に見せるくしゃくしゃな笑顔で喜んだ
神山は金額を聞き ギフトカードで支払う事にした
全て30%Offでコートが980万円が686万円 ブーツ120万円が
84万円 バッグ200万円が140万円 合計910万円分のギフト
カードを店長は受け取り 機械にかけ 金額を確認した
「神山様 確かに910万円ございました ありがとうございます」
「それで 自宅に送ってください お願いします」
泰子はお届け伝票に記入すると
「済みませんが 14日以降のお届けでお願いします」