うん でも分かりました」
「もう お願いしますよ 桃子ちゃんには私から連絡するわ 大丈夫よ」
「うん ありがとう」
「ねぇ 神山さん いつお泊りしてくれるの 寂しいなぁー」
「うん 今夜は無理だ 時間を作るよ 待っていてね」
「はーい ではお寿司屋さんで」
電話を切ると洋子に
「あーあ 墓穴を掘ったよ もう あーあ」
「ふふふ どうしたの?」
「うん いつお泊りですかって あーあ 時間が欲しいなぁー」
「まぁ 贅沢な悩みね でも そう言われて励みになるでしょ ふふふ」
「洋子 そうしたら祐子とどこかで夕飯でも食べてから帰る?」
「わぁー 嬉しいわ」
「分かった そうしたら 家まで行って そこから何処に行くか、、、」
「そうしたら イタリアンレストラン スパでお食事をしようかしら どう」
「うん そうしたら予約の電話をしておいた方がいいね」
洋子は神山からOKが出たので 予約を入れると総支配人の石原が
「はい お待ちしております」
と答え 洋子は神山に
「良かったわ 予約をして ふふふ ありがとうございます」
神山は洋子に現金10万円を渡そうとすると
「ねえ 軍資金を使わせて もう引き出しに入らないのよ いいでしょ」
神山は頷いて 10万円を洋子に渡し
「これは お小遣いだよ 取っておきなさい」
「はーい ありがとうございまーす」
神山が次長席に戻ると洋子が
「あなた 先ほど本社秘書課から代引きの品物が届いてると言われ
代金を支払い 持って来ました」
「あっ そうか 忘れていた ごめんごめん」
「なあに 金額が高額だったので 秘書課でもどうしたらいいか
悩んでいたみたいよ 電話をしておいた方がいいわ」
「そうか ごめん」
神山は早速中村部長に電話をし 事情を説明した
「ははは 大丈夫ですよ ご安心ください 神山常務の事ですから はい」
「はい ありがとうございます これからは事前に連絡します」
「ええ そうして頂くと ありがたいです」
「では 失礼します」
神山は電話を切ると ダンボール箱を開け桐箱を出した
洋子も何が入っているのか気になり 次長席に来ると
「わぁー 素敵なグラスね」
「うん これがクリスタルグラスの手彫り絵巻さ そうだ 翔を呼んで」
洋子は杉田に電話をして 大至急次長室に来るよう話した
「済みません 今 テツに説明していたので遅くなりました」
「翔 これだ どうだね 素晴らしく綺麗だろ」
杉田は見たことがないグラスの絵巻に驚いて声が出なかった
神山は洋子にビールを出すように指示をすると 洋子が冷蔵庫から
ビールを出しそのグラスに注いだ
「わぁー ビールを入れると 向こう側の絵も見えるんですね凄い わぁー」
「どうだ 翔 気に入ってくれたかな」
「もう 先輩 気に入るなんて もう ありがとうございますの一言です」
「そうか そうしたら翔 これから1時間くらい時間あるかな」
「ええ 大丈夫ですよ でもどうして?」
「これから 内藤さんのところに行く 美佳さんにも見てもらい
それからこの会社に 正式に発注をします いいかな?」
「はい お願いします そうそう先輩 この会社 クリスタル大和って
2年前かなぁー 確かNHKの番組で取り上げられていましたよ
なんでも 一つ一つが手彫りって話していました」
神山は上野店のときに クリスタル大和と話したタイミングが一緒で
その時に口座を作り 取引を始めていればよかったと思った
「じゃあ 洋子 内藤さんに電話をして都合を聞いてくれるかな」
「ふふふ 都合じゃなくて 伺いますでしょ」
神山はこのとき 洋子の言うとおりと思い 翔はなるほどと思った
洋子が確認をすると 美佳も丁度休憩時間に合わせることが出来ると言った
杉田は催事課に戻ると奥村課長に外出を伝え ビルの下で待った
神山は蒼いBMWを駐車場から出すと 杉田と洋子を乗せアルタ本社に
向かった 蒼いBMWに初めて乗った杉田は
「凄く乗り心地がいいですね 最高です」
「ふふふ そうでしょ 翔君も頑張れば 自分で運転できるわよ」
「そうですね いい道しるべを先輩が作ってくれているし 頑張ります」
話していると 直ぐにアルタに着き 杉田が美佳を見つけると洋子が
「美佳さん どんどんと綺麗になっていくわね 羨ましいわ」
.