2013年1月9日水曜日

Vol.914 紫陽花 -11-56



9時30分になると神山はGプロの面々を集め最終打ち合わせをした
10時になるとアレックスジャパンのJr社長 篠原涼子秘書
ジャック副社長ナタリー秘書らが次長室にきた
高橋がブースの説明をした
アレックスジャパンブースは直径50mの円柱建物で外周はガラス張りで
出来ていて 地上2階地下1階 3フロアの構成になっている
フロアはドーナツ状になっていて フロア幅が12mで建物の真ん中は
吹き抜けになっている
フロアは最上階から 時計回りに少しずつ下がり 5つの売場を
階段を使い下がっていくと 1周で1階分降りた事になる
丁度 螺旋階段の踊り場を広くした部分が売場になっている
更に新しい試みとして 外壁ガラス側に太い楕円のパイプがあり
商品補充時や商品搬送に使われる
螺旋状のフロアでは 商品補充が大変な為に 一旦最上階まで
商品を上げ そこからパイプを使い各売場に送るシステムにした
商品がパイプの中を通過すると センサーが感知して外にあるランプが
点滅し商品通過が分かり見ているだけでも楽しくなる
お客が購入された商品も タグを付けパイプに入れると地下にある
預かり所まで搬送出来るシステムにした
この時も 商品通過のときセンサーが感知して7色のランプを
点滅させたり 音を出したり出来る

アレックスJrは先日の説明で殆ど問題なしと話していたが
「神山さん エレベーターは2基で大丈夫ですか?」
「ええ 大丈夫です 建築のほうで確認をしています」
エレベーターは地下1階から2階まで直通の運行になっている
アレックスJrは更に地下共有部分の説明を求めた
「まずARXブースに入る方法は1階から入る方法と 地下から入る
方法があります このときニーナ・ニーナ 鈴や食品の各ブースにも
行かれる様になっています 中央から各ブースに入るための導線を
各ブースの基本カラーやウインドーで訴求します 商品陳列を
行わない処は カラーコルトンで訴求する方法も考えています」

神山は地下共有部分は3つのブースの真ん中に 円形のブースを設け
その広場でファーストフードを提供するスペースを設ける
中央広場から各ブースへはトンネル通路をくぐり行く事になる
「わかった 神山さんに任せます それで最終的にはいくらですか?」
「ええ 概算ですが60億とみています」
「分かりました では会長に早速FAXを送っておきます」
「ええ お願いします 但しプラスマイナス5%は見て置いてください」
「了解しました」
「私の方も きちんとした金額が出ましたら 提示をします
それから ソフト面の金額は含まれていません
GOL用のCMやビデオなどは 別途請求ですが いいですね」
「ええ 了解です 出来ればその金額も教えてほしいです」
「ええ まだプラン段階なので はっきりした金額は提示できません」
「神山さんに お任せしますので お願いします」
洋子と涼子は今日の打ち合わせ記録に お互いサインをして
「涼子さんも 立派な秘書になられたわね」
「わぁー 褒めて頂いて 光栄です 頑張ります」
洋子と涼子の話が終わるとナタリーが話しかけてきた
「洋子さん あのクラブいいわね 早くゴルフをしたいわ」
「まぁー あのクラブを買ったんですか 凄いですね」
「ほら Jrが前日遊んだでしょ その口止めよ ねぇ涼子さん」
「そうなんですよ 帰りの車で約束したんです ねぇナタリー ふふふ」
「まあ Jrも高い遊びをしたものね あのクラブいいでしょ」
「ええ 以前のと飛びが全然違うし 力を入れないところがいいわね」
「まぁ大変ね うかうか出来ないわ 練習をしないと ふふふ」
女性たちが話しているとき 男性達も
「神山さん あの時の事がバレて 帰りの車の中で約束をしたよ」
「ははは 大変だったね でもそれで口止めだったら安いじゃないか」
「そうですね もうこりごりです」 
Jrは神山に
「先日伺う約束をしてましたが 遅い時間になり今日お持ちしました」
「ああ 例の繊維協会の件ですね」
「ええ こちらが私の分で こちらが父の分です」
「えっ アレックス氏からも ありがとうございます
アレックス氏によろしく伝えてください 僕からもお礼のFAXします」
「父も神山さんと早く会いたいと 話していましたよ」
「分かりました この案を県庁に持って行き OKを取ったら話します」

神山たちがJrを見送ると Gプロの面々に
「さあ これからが大変ですよ」
「そうですね 細かいところを詰めていかないといけないし」





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