「ほんと 山ちゃんに任せておけば 大丈夫ですね
真面目に 社長を変わりましょうよ」
「ははは それだけはご勘弁ください まだまだですよ」
3人は大笑いし 内藤が
「そうそう オートモの件ですが 入金を確認しましたと
先ほど連絡がありました ありがとうございます
山ちゃんの方にも 連絡が行くと思います」
「内藤さん 杉田の招待客ですが 時田副社長がご出席されます
あと 本社の全理事にもお願いしてきました」
「やりますね 分かりました 私の方も全員出席させます」
「ありがとうございます 硝子屋が喜びますよ」
「そうですね 期待しています それではこれは お祝い金です どうぞ」
内藤は神山と洋子に祝儀を渡すと
「山ちゃん 副社長が各役員室にご祝儀を貰いに行くのも 変な構図なので
ここに纏めてあります 包みの上に役員名が分かるようにしてあります」
内藤はそういうと 紙袋を席の後ろから4つ出し
「こちらは山ちゃん こちらは田所さんです」
神山はお辞儀をして 紙袋を受け取ると重く 洋子の分を一つ持ち
社長室を後にした
次長室に戻り神山と洋子は普段着に着替えると
「洋子 お疲れ様 ほんと疲れたよ ははは」
「お疲れ様でした でもこれから大変ですね」
「なにが、、、」
「だって 今までと違うところで お仕事が増えるでしょ
例えば 会社の役員会とか出席しなければいけないし」
「うん そこは毎回出席しなくてもいいと 言われているんだ
でも 他にも理事があるから 困ったものですね」
「デザインのお仕事だけでは無くなったでしょ 私には出来ないわ」
「まあ 何とか成るさ 駄目だったら 止めればいいんだし」
神山と洋子はアルタの祝儀包みを開けて驚いた
「洋子 アルタって役員が10人だったよね」
「ええ 列席されていた方は10名でした どうされたんですか」
「内藤さんが5千万円で役員分が2億円あるんだ」
「私も社長から3千万円と1億あります 凄いわね」
神山は銀行に電話をして 職員に現金を運んでもらった
銀行に行くと大口預金の部屋に通され 機械が現金を数えると
「神山様 6億円でよろしいでしょうか」
神山が頷くと 入金手続きがされ 通帳に記入された
洋子も入金を済ませると 通帳を見てニコニコしていた
次長室に戻ると神山が
「洋子もスイス銀行に 口座を作ればいいのに」
「ふふふ 今ね 申請しているの もう直ぐ申込書がきます」
「そうか そうだよね さあ お昼は何処にしようか」
二人でお昼を相談していると電話が鳴り洋子が出ると
「まあ おじ様 どうされたんですか」
「うん 権田さんが しめ鯖の美味しいのを食べたいって話だ
どうだろうか 上原の寿司屋は」
「はい お店に聞いてみます」
洋子が神山に説明すると
「しかし どうだろう こればっかりは はいそうですかって訳にはねぇー」
それでも神山は駅前寿司に聞いてみると女将が
「今日は 美味しいのがありますよ どうぞ来て下さい」
「そうしたら2尾取って置いてください これから伺います」
神山は電話をきると 時田に電話をした
「まだ頂いていませんが 美味しいそうです 2尾キープしました」
「分かった ありがとう そうしたらこれから下に来てくれ」
「はい 分かりました 伺います」
電話を切ると洋子と支度をして 本社ビル1階で時田と権田を待った
暫く待つと時田と秋山由実子 権田とその秘書がエレベーターから
降りてきた
神山は二人にお辞儀をすると 洋子がその秘書に
「加奈子さん お久しぶりです」
「まあ洋子さん お久しぶり 偉くなられたのね 羨ましいわ」
「神山常務のお陰です」
「私なんか まだ課長よ ねぇ社長」
権田は何も言えず困っていると時田が
「おいおい 秋山君も課長だ そう背伸びをする事無いだろう ははは」
権田社長の秘書 前田加奈子は田所と同期入社で 名古屋本社では
人事課を勤務し 数年前に社長秘書になった
東の田所 西の前田と言われ 二人とも才色兼備だった
「まあ こちらが神山常務ですか 前田です よろしくお願いします
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