適切なアドバイスをしたり はっきりと物言う姿勢は充分に上に立つ
資格を持っているし そのうち亜矢子と並ぶだろうと思った
食事を終え部屋に戻ると神山は由紀枝に
「由紀枝 どこか行きたい処はない?」
「うーん パリでしょ イタリア そうそう地中海もいいなぁー」
「こらぁ 由紀枝 真面目に聞いているの」
「そうよ 真面目に答えているわよ なぁにもう」
「ごめんごめん あのぉー 今日これから行きたいところだよ」
「うーん 紫陽花はもうたっぷり見たし うーん地獄谷で玉子かな」
神山はロープウェイやケーブルカーの観光ルートにして
最終はここに戻って 由紀枝を自宅に送り東京に戻ることを提案した
「わぁー 嬉しいわ 祐子さん 観光船に乗りましょうよ ねっ」
「ええ 私も久しぶりなの 楽しいわね」
神山はフロントでチェックアウトの手続きを済ませると
「車を 夕方まで預かって欲しいのですが」
「はい 畏まりました 行ってらっしゃいませ」
神山たち4人はロープウェイで早雲山に着くと ケーブルカーに乗り換え
大涌谷に着いた 祐子や由紀枝は手を繋ぎ駅舎から出ると
「わぁー 硫黄の臭いがするわね やっぱり温泉の元って感じ」
「ほんと ねえ由紀枝さん 早く温泉玉子に行きましょうよ」
由紀枝と祐子は二人でキャァキャァ話しながら 神山から離れていった
「ふふふ 若いっていいわね」
「まあまあ その時を謳歌すればいいんじゃないのかな
年齢にあった 謳歌のしかたって違うでしょ でも羨ましいね」
「ふふふ そうね」
神山と洋子は手を繋ぎ 前を歩いている由紀枝と祐子を
羨ましく そしてこれから頑張って貰いたいと思い見ていた
「ねえ これ一つ食べると寿命が7年延びるんだって 本当かしら」
由紀枝と祐子はケタケタ笑いながら 黒い温泉玉子を食べていた
「おいおい 僕にもくださいよ」
「はーい ひとつで7年寿命が延びるんですって」
4人で食べると直ぐになくなり神山はもう一袋購入した
温泉玉子を販売しているところから 少し上に登ると
地下から湧き出ている源泉にたどり着いた
「うーん やっぱり温泉ですね ふふふ」
玉子を籠に入れて 茹でている所を見ることが出来た
神山は由紀枝と祐子がここを満足したので 再びロープウェイに乗り
桃源台まで楽しんだ
豪華な客船をイメージした客船の船首で 記念撮影をしたりし乗船した
神山たち4人はデッキに出ると 祐子と由紀枝は写真を撮り楽しんでいた
箱根町に着くと旧箱根関所など見学した
由紀枝の希望で 湖畔のホテルで昼食を取ると 由紀枝が帰るまで
充分に時間があり 庭の芝生でデザートやドリンクを飲み過ごした
「気持ちいいわね 湖がそこにあるし 空気が美味しいわ」
「都会では味わえない 贅沢ね」
神山と洋子は祐子と由紀枝が仲良く話しているのを見て
「本当に姉妹みたいですね ふふふ」
「うん 洋子と亜矢子みたいだ 顔も何処となく似ているし」
「そうね 陰になっているところって そっくりな輪郭だし」
「あの楽しそうな 目尻はそっくりだよ 笑うと分からないね」
「まぁ そんな事言われて ふふふ」
「洋子 30分寝かしてください」
神山はそう言うと 芝生にごろりと横になり直ぐに寝てしまった
30分経つと洋子が起こしてくれて
「さあ では一旦ホテルに戻ろうか それから紫陽花見物です」
神山はホテルで精算したがTJカード会員なので 全て無料だった
タクシーでホテルに戻ると 大平台まで下がり 駅周辺などの
紫陽花を見物すると 由紀枝や祐子はデジカメで撮影をしていた
神山は箱根湯本まで 紫陽花の咲いている所に車を止め
祐子や由紀枝の 紫陽花撮影に協力した
車に戻ると 二人は後ろに乗り 撮影した写真をモニターで確認し
キャァーキャァーと騒ぎながら 楽しそうに話していた
神山は箱根湯本駅で休憩すると みんなに
「由紀枝さえよかったら 寿司でも食べて それから帰ろうか」
「私は全然構わないわよ 洋子さんは大丈夫ですか」
「うーん 神山さん 帰りましょうよ ごめんなさい」
神山は頷くと 缶コーヒーを飲みトイレに行った
「じゃ 由紀枝のマンションまで行きまーす いいですかー」
「はーい 大丈夫でーす レッツゴー」
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