神山と由紀枝が挨拶をすると社長が神山達の席に近づき丁寧に挨拶をした
「どうですか 落ち着きましたか 何か不自由がございましたら
すぐにご連絡をください」
由紀枝と神山は頷きお辞儀をした
神山は亜矢子の家の件を聞きたく
「社長 お伺いしたいのですが 肺癌治療で有名な病院がこの近くに
有るそうですが ご存知ですか」
「ええ あのゴテンバ グランド インの近くにゴルフ場がありますよね
そこの近くで結構有名ですよ」
「あそこらで土地を買って家を建てるとしたらどの位掛かるんですか」
「そうですね 大きさにもよりますが 何方が建てられるのですか」
「いや まだ決まった訳では有りませんけどね
まあ 建坪で大体50坪あれば充分だと思いますが」
「建坪が50ですと あと土地がどの位で違ってきますが
おおよそ7千万円あれば充分だと思いますよ
勿論 土地が広ければ違ってきますがね」
「先日 お話をした時に弟さんが建設会社をされているんですよね
そこで 全てをお任せしてもいいかな思ったわけですよ」
「そうですか ありがとうございます そうしましたら
いつでもお伺いいたしますので ご連絡をお待ちしています」
社長はそう言って自分の席に戻っていった
「ねえ 誰が建てるの」
「うん 亜矢子だよ 母親と一緒に住みたいんだって」
「そうか いいな~」
「自分だって出来るじゃない」
「でも その前に いいひとみつけた だよ もう」
「そうか そうしたら仕方が無いね」
「でも 亜矢子さんのお母様って確か病気でしょ」
「うん だから病院の近くがいいんだって 言っていたよ」
「ふ~ん なるほど でもお金持っていますね」
「うん ゴテンバ グランド インの第一期生だよ 一杯貯金をしたんだろう」
「そうね 私も頑張ろう」
神山と由紀枝は大将や女将と話しながら食べていると不動産屋夫婦が
「お先に失礼します」
そう言いお店を出て行った
神山達も充分食べ女将に清算をお願いすると
「今日は6千円です ありがとうございます」
神山は会計を済ませるとタクシーを拾い由紀枝のマンションに戻った
部屋に入り神山はトランクス姿に穿きかえると由紀枝に
「外で昼寝をするけど由紀枝はどうする」
「私もする 待っていて」
そう言い由紀枝は自分でパラソルをガーデンテーブルに設置して
パラソルを開くと
「ふふふ 出来たわ OKでしょ」
「うん あと重石を乗せてね」
「あっそうか 忘れた ふふふ」
由紀枝も神山のトランクスを穿いてノーブラで昼寝をした
神山は携帯の呼び出し音で目を覚まし
「はい 神山ですが」
「アルタの内藤です お休みのところ申し訳ないのですが
実は1億円程都合できますか 今日中なんですが」
「えっ 1億円 ええ 出来ますが 一体なんですか」
「よかった 実は内緒ですよ 議員さんからお話が有って 緊急に
1億円借用したいと話があったんです しかし私の所は
今 動かせなくて それで電話をしたんです」
「はあ それで」
「ええ 5時に山ちゃんの家の直ぐ傍のホテルで待ち合わせをし
1億円を渡して欲しいんです
条件は2つの特殊法人の理事です これは定年までお給料と賞与が
頂けて 退職金も出ます 1億円の返却は9月30日水曜日
朝10時と決まっています
なんとか間に合いますか」
神山は時計をみると15時30分なので充分間に合った
「ええ 大丈夫ですがそのホテルで何方と会うんですか」
「それは 5時少し前にまた電話をします
それとこういう性質のお金なので借用書はありますが公に
すると大変な事になるのでそこをご了承してください」
「はい 分りました そうしましたら これから準備します
ホテル名は赤坂のスカイ ハイ ホテルでいいですね」
「ええ そうです 3階のティーラウンジですよ
詳細は5時少し前に電話します」
「はい 分りました では」
神山は由紀枝を起こして事情を説明すると
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