6月3日 水曜日 晴れ
神山は由紀枝より早く目が覚め熱いシャワーで体をシャッキとさせると
そのままビールを持ってガーデンチェアーに座った
赤坂のスタジオに電話をすると祐子が嬉しそうに話をした
「うんわかった 色々とありがとう そうしたら今夜は外で食べるからね
ちゃんと待っていてね」
「は~い 分りました 待っています」
神山は携帯電話を切るとタバコを吹かして外の風に当っていた
暫くすると由紀枝が起きて来て眠たそうな顔で
「神山さん おはようございます 早いわね」
「やあ おはよう ぐっすり寝ていたから起こさなかったよ」
「うん すこし疲れたかな ふふふ だってベッドでもしたでしょ
あれが効いているのね ほら生理が近いから余計感じるのよ」
「予定だと何時来るの」
「じゃーん 今日よ でも一日や二日位ずれる時があるの
でも近い事は確かよ 乳首が凄く敏感だもん」
「そうか じゃあノーブラだと感じっぱなしなんだ」
「ううん 痛くなるのよ だから今日はブラを着けるわ」
由紀枝はブラジャーを着け生理が何時きてもいいようにナプキンを
ショーツに付けて穿いた
今日はスパッツを穿いて朝食の準備をした
朝食の準備が出来るまでガーデンチェアーに座っていた神山だった
タバコを吹かしていると携帯電話がなって
「はい 神山ですが」
「私 祥子です おはようございます ごめんなさい 朝早くから」
「いやおはよう どうしたの」
「ええ 月曜の朝にお部屋に行っても居ないしそれで電話をしたの」
「ああ 僕は引越しをしましたよ 貴方にも御殿場の件で連絡を
したが 全然繋がらなかったから筒井さんと進めていますよ」
「ごめんなさい 色々とあってお話出来なかったんです」
「うん で用件は」
「今度 時間を作って頂けないかしら」
「うん どの位」
「ええ 1時間くらいで大丈夫だと思います」
「こちらから 連絡しますよ」
「はい ありがとうございます」
由紀枝が聞いていて
「だあれ 今の人」
「うん ニーナ・ニーナのグランドマネージャーだよ」
「ふ~ん こんな早くから」
「うん 朝早いか夜遅いか そんな感じだね ここ連絡が取れなくて
困っていたんだよ 御殿場アウトレットも絡んでいるからね」
「そうなんだ あなたにお休みは無いのね」
「そんな事は無いけど まあ慣れているからね 由紀枝もこれから
24時間の勤務になるだろう 最初は大変だけど慣れれば大丈夫だよ」
「そうね でも亜矢子さんがいるし愛さんもいるから心強いわ」
「うん 亜矢子に任せておけば大丈夫だよ」
「あなた 仕度が出来ましたよ 早く仕舞って ぷらぷらを ふふふ」
神山は部屋着のパンツだけ穿いてダイニングテーブルに着いた
今朝は純和風で焼魚や目玉焼き 納豆など本当に質素だった
海苔の佃煮が美味しかったので聞くと
「これはあなたのお中元よ 美味しいわね 助かるわね」
神山はご飯が美味しく御代りをした
お味噌汁の具はしじみで味噌加減がよく美味しかった
「由紀枝 このお味噌汁だけど おだしが効いているね 美味しいよ」
「ふふふ それもあなたのお中元よ まだあるから冬まで持つわね」
「そうするとお歳暮に無い時は自分で買うことになるね」
「ええ だから美味しいのもはメモをしているの
先日もデパートの食品売場で確認したら 無いものも有ったわ
だから取扱が東京だけかもしれないわね」
「そういうのも有るんだ ここらは販売圏内から外れているのも有るんだ」
「ええ 大きい会社よ 他の物は有るのに無いのも有ったわ
この海苔の佃煮がそうよ ここの会社の他の物は扱っていても
この佃煮は無かったわ スーパーも同じよ」
「やはり地元産業を優先しているんだろうね」
二人は質素だったが美味しく食べて神山がソファーで寛ぐと
由紀枝がお茶を用意してあと片づけを始めた
「ねえ 今日はどうするの」
「うん夕方に戻るよ」
「そうか 寂しいけど我慢しようっと」
「ごめんね 近いうちに時間を作ってくるよ 東京から近いしね」
「ええ お願いね そうね」
「そうしたら 昼は駅前の寿司屋にいこうか」
「わぁ~ ほんと でも昼間から呑めないでしょ」
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