お金で 私が死亡したり60歳になった時に貰えるお金と
別なんです」
「偉いね 幾らになった」
「そっちは無理をしないで貯めているので まだ270万円位です」
「うん そうやって地道に貯めると知らない間に大ききな額になるからね」
「ええ だから余計にこのバングルが嬉しかったんです」
二人が話しているとコックが牛肉の焼き方について聞いてきた
二人ともミディアムでお願いした
コックがニコニコして準備をしている時に
「ねえ ニンニクを多めにお願いします」
「あっ 私もお願いします 大好きです ニンニクは」
コックがニコニコしてニンニクをみじんに刻み準備をして牛肉を焼いた
「ところで由貴 今夜はどうする」
「神山さんは」
「うん 先日帰ってから何もしていないから帰ろうと思っている」
「ええ そうして 私 可笑しいから」
由貴は小さい声で
「まだ 入っているのよ いやね」
「そうか 体が復元しようとしているんだよ きっと」
「そうね でないと ぶかぶかになるかしら」
二人は顔を見て大笑いをした
実際神山はここ4日間自分の部屋で寝ていなかった
何も無いが居られる時は居たほうが無難だと思った
牛肉が焼き上がり取り皿に置かれると二人は口に入れて
「ふぁ~ 美味しいわ 久しぶりよ こんなに美味しいの」
「うん 確かに美味しいね」
コックが
「こちらが 一番高い牛肉です」
そう言われて神山と由貴は又一口食べると神山は
「うん こちらはお肉の味がしっかりわかりますね なるほど美味しい」
「ええ こちらは味が濃厚ね その分美味しいのかしら」
二人は食べ比べながらワインも呑んで楽しかった
最後にフルーツが出てきて綺麗に食べると由貴が
「神山さん ご馳走様でした ありがとうございます」
急に言うので
「どうしたの 畏まって」
「ええ 礼儀はちゃんとしておかないとバチが当ります だから」
「そうか わかった ありがとう」
神山がカウンターで清算を済ませると由貴はニコニコして
「神山さん ご馳走様でした」
礼儀よくお辞儀をした
「さあ どこに行く」
「神山さん 私 引越しの準備が有るから帰っていいですか」
「そうか そうだね 僕も手伝いたいけど 足手まといになるしね」
「いいですけど だけど私の下着ばっかり片付けるんでしょ」
「わかる」
二人は大笑いして
「本当はあまりないと思うの だけどこの際だから整理をしようと
考えたんです こまごました物が多くて大学の寮を出るときにも
やろうと思ったの だけど時間が無くてそのまま持ってきた状態なんです」
「では 僕が行っても由貴のショーツを眺めているだけだね」
「もう でもそうですね」
二人はまた大笑いをした
「わかった では ここで帰ろうね」
神山はタクシー乗り場まで行って由貴を先に乗せ傘を返した
由貴が
「無くて 大丈夫ですか?」
「うん 大丈夫だよ では又連絡しなさい いいね」
「は~い 分りました 失礼します」
由貴の乗ったタクシーが出て行くと神山は上原のマンションに戻った
神山はFAXや留守電を確認したが何も入っていなかった
ロレックスを覗いてみるとまだ21時だったので祥子に電話をした
「神山ですが こんばんわ」
「祥子です こんばんわ 今 何処?」
「うん 部屋に戻って来たよ 祥子は」
「ええ まだ本社で仕事が有って今夜は遅くなります」
「そうか わかった 気を付けてね」
「は~い 分りました ありがとうございます」
電話を切って神山は駅前寿司に呑みに行く事にした
一応着ていたものを洗濯機にいれてまわした
着替えを済ませ駅前寿司に行くとニーナ・ニーナの面々が揃っていた
「神山次長こんばんわ」
「よう こんばんわ どうしたの皆で」
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