2011年12月24日土曜日

Vol.532 ゆり -2-35



「社長はその位 勢いのある男を好きですよ」
田宮と里香はホッとしたのかビールを呑んだ
「神山様 この地ビール美味しいですね うん ねえ里香」
「ええ 美味しいわ 女性でもいけますね」
「どうでしょう まだハッキリしていませんが この地ビールを
販売しませんか 御社で」
「えっ うちがですか」
「ええ そうですよ 最初は大きい所から入っていって
徐々に地方へ進めるわけですよ」
「えっ そんな」
「御殿場アウトレットでアルタさんが販売権を取得されて居ますが
それ以外はまだですね 一応まだご内密にお願いします
皆さんがきずかれますと計画倒れになりますから」 
「はい 分りました 値段は?」
「現在 300円だとしましょう 御殿場アウトレットでは10円か15円
上げてきます 東都食品さんは20円あげれば充分でしょう」
「そうですね 仕入れも話し合いで決められるし 美味しいですね」
「どうですか まあ考えてください 秘密ですよ いいですね」
「はい 畏まりました 何から何までありがとうございます」

神山は時計を見ると17時10分前だったのでここで切り上げた
東都食品の田宮副社長と秘書の里香と別れた
神山はすぐに社長の時田に電話をして事の経緯を説明した
「わかった 向こうがその気ならこちらも頑張って出すよ
ただし金額提示は出来ないがいいね」
「ええ ただ本決まりの時は向こうより低いと格好がつきません」
「うん わかった ありがとう もうすぐだな」
「はい 今 下を歩いているところです お願いします」
神山は全てが上手く事が進んだので洋子を抱きしめた
「もう あなた分りますが もう少し優しくして」
「ほんと 良かったよ この資料のお陰さ ありがとう」
「でも その資料って そんなに難しくなかったわよ
大きい会社って そう言った情報を公開しているでしょ 
だからそれを分りやすく説明しやすく纏めただけよ」
「いや ありがとうございます このとおり」
神山は洋子に頭をさげて久しぶりの快感を味わっていた
社長の時田にお金を出させる口実が出来た事や
東都食品があそこまで意欲を示した事はスケッチと資料そして説明だった 
どの一つが欠けても成功はしなかったと感じた
洋子は冷蔵庫から地ビールを出して二人のグラスに注ぐと
「さあ そうしたら今日はもうお仕事お終いね」
「そうだね そうそう 洋子 はいお給料 でこの軍資金も預かっていて」
洋子は200万円を自分のバッグに入れ300万円は引き出しに仕舞った
神山も300万円をバッグに入れて次長席に座った
「洋子 どうする 食事」
「ええ ごめんなさい 私 ほら近いでしょ だから早く帰りたいな」
「うん わかった そうしたら出ようか」
「ええ 秘書室で何かあったら私の携帯に入りましから」
「うん 対応してくれ 明日解決で それとあまり酷かったら
明日は休んで良いよ 東都食品は済んだし」
「ふぁ~ ほんと でも出てきます」
「うん ゆっくりで良いよ 何も無いから 僕も遅く来るよ」
「は~い 分りました」

洋子が先に部屋を出て神山は次長席で今夜を考えた
神山は由貴に電話をすると
「へぇ~ こんなに早く終ったの うれしいわ そうしたらお外で
何か食べたいな」 
神山はこれからでて20分位で部屋につく事を告げると
「は~い 分りました 待っています」
神山は忘れ物がないか確認をして部屋を出てタクシーを拾った
少しずつ小雨が降ってきてウインドーガラスのワイパーが動いた
神山が由貴の部屋に着くと
「お帰りなさい と毎日言いたくなる由貴でした」
ニコニコして笑った
「ありがとう そう言って貰えるだけで幸せだよ」 
神山は玄関だったが軽くキスをした
「さあ 出かけようか 少し雨が降ってきたな」
「そうしたらこのビニール傘を使って 私の傘は小さいから ねっ」
二人は傘を差しタクシーを拾い渋谷のシブヤ ハイアット ホテルに
向った
駅前で下りて神山が宝くじ売場を見つけると
「由貴 赤いショーツの威力を見せてあげる」
「へぇ~ ほんとですか? そんなに凄いの みたい」





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