2011年12月2日金曜日

Vol.510 ゆり -1-34



一応仕事だが亜矢子が来てくれれば楽しくなると思い電話で聞いてみると
「こんにちわ 神山です」
「亜矢子です こんにちわ」
「実は仕事を兼ねて長野の白骨温泉に明日から行くんだけど
亜矢子が来れるか聞いたんだよ」
「ええ 行きたいけど時間はどの位掛かるの」
「うん 新宿まで約2時間でしょ それから松本まで2時間として
そこからタクシーを使うと1時間30分で 5時間は掛かるね」
「う~ん 少し遠いわね 東京に泊まって朝早くから出かけるのだったら
大丈夫よ でも勤務が終って夜着くのは構わないけど 帰りが
時間がかかりすぎね ごめんなさい 誘って頂いて」
「そうか うんわかった ところで今日は休みでしょ」
「ええ さっきまで母の所にいたの だいぶ良くなっているわよ」
「良かったね それは」
「貴方は 今日お仕事じゃないの」
「うん 完全休養日です」
「洋子さんと一緒じゃないんだ 寂しいわね」
「そんな事無いよ ここのところ完全休養日を取っていなかったから
いい休みで 疲れが取れるよ」
「そうね 休みで私と逢って下さる訳だから 大変ね
ねえ 今度何時来てくれるの 寂しいわ」
「うん 近いうちに時間を作るよ 連休は取れないの」
「そうね 14、15日は取れるわよ」
「うん そうしたらそれでいこう」
「ねえ 洋子さんは」
「う~ん、、、」
「どちらでも良いわよ、、、そうしたら14日だけにする」
「うん 14、5の連休で洋子さんはなしでいこう」
「ほんと 嬉しいわ そうしたら13日の水曜日は12時で上がれるから
また3時位に熱海でお願いします」
「そうだね また近くなったら電話します」
「気を付けて行って来て下さいね」
「はい では」

神山は冷蔵庫からビールを出してタバコを吹かし祥子の事を考えた
携帯電話に出られないと言う事は都合が悪い
その都合が悪いと言う事は、、、男と思った
そして上原に電話をしてきた怪しい男
神山は祥子とは結婚できないと思っていたが
祥子もそのように付き合っているのだろ
しかしもっと廻りに気を使って遊ばないと不信感がつのって
そのうちに不味い事にならないか心配した
そうしているうちに眠くなりベッドに横になった
目が覚めると18時をさしていてまだ雨が降っていた
神山は祥子に電話をすると
「今夜は打ち合わせの後 皆でお食事会なの ごめんなさい」
「うん わかった 呑み過ぎないようにね
それから 明日と次の日は信州に行ってくる 勿論仕事だよ」
「えっ 信州?」
「うん 色々と勉強さ」 
「車でしょ」
「うん」
「気を付けてね」
「わかった」
電話で祥子の予定を聞いて夕食を誰とするか考えた
まさか昼の約束を本気で受けていないだろうと思ったが
上原ニーナ・ニーナの浜野に電話をした

「ふぁ~ほんとですか いいんですか私で」
「他に誰がいる?」
「だって 久保チーフだっているでしょ」
神山は祥子の事は伏せて 
「まあ 今日は完全自由日さ だから誘った
しかし 皆には内緒だぞ でないと毎日日替わりで皆に
夕食をご馳走する事になるからね わかった?」
浜野は小さい声で
「はい 分りました 内緒にしましょうね」
神山は7時15分に店の坂を上がったところにカフェが有るので
そこで待ち合わせをした
神山はシャワーを浴びて髪の毛も洗い部屋着を来て時間まで過ごした
明日の旅行に必要な準備をしていると19時になったので
待ち合わせのカフェに行くと浜野由貴が手を振って待っていた
「ごめん 遅かったかな」
「いいえ 今日はまだ少し雨が降っていてお客が来なかったので




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