半分ずつ食べようか?」
浜野はニコニコして
「ええ 頂きます」
神山はラーメンを注文して小さいお椀も頼んだ
相変わらず浜野の目は潤んでいてとても綺麗だった
ラーメンが運ばれると神山が半分ずつ分けると
「神山さんって 優しいんですね」
そう言いながらラーメンを美味しそうにすすった
神山は食べ終わると清算して出て少し歩くと
ブティック「モテリコ」が まだ開いていたので店内を覗いた
神山は浜野に
「指輪は仕事の時に怒られるよね」
「えっ ここで買って下さるんですか ふぁ~嬉しい」
神山はシンプルだけど若々しい感じのバングルを見つけ
よく見るとプチダイヤが埋め込まれて清楚で気品が有った
「どうだい これ似合うよ」
浜野は見ただけで目を潤ませて少しずつ涙が出てきた
「良いんですか こんなに高い物」
神山は頷いて値札を見ると70万円した
カウンターには店長がいて神山はゴテンバ グランド インのカードを
見せると店長は何も言わずに頷いて電卓を出して
「神山さま 何時もありがとうございます 現金でしょうか」
「ええ しかしこのカードでよく分りますね」
「ええ それが私の仕事ですから それでは35%OFFの45万円で
如何でしょうか」
神山は頷いて 現金を渡して浜野の腕にはめてあげた
箱を貰って浜野に渡すと
「神山さん もっと一緒に居たいわ だめですか」
「だって もうこんな時間だよ」
神山は時計を見るとまだ10時になっていなかった
「私 ここのスイートのチケットを持っているんです」
「えっ スイートのチケット?」
「ええ ここがオープンした時にキャンペーンをしていて
応募したら当ったんです でも昨夜は使わなかったし
もうじき期限が切れるんです だからお願いします」
神山はこれ以上辛くさせたくない思いで
「わかった フロントにいこう」
シブヤ ハイアット ホテルはつい最近出来たショッピングモール一体型の
ホテルで 6階がホテルのグランドフロアになっている
30階建てのホテルだった
5階から地下1階までが飲食店やファッションブティックやエステや
美容室など何でも入っている
地下2階と3階が駐車場になっている
最上階はラウンジレストランで24時間営業をしていた
神山と浜野は6階に行きフロントで浜野がチケットを見せた
「はい ありがとうございます お部屋は29階のお部屋でございます」
浜野は神山に抱きつき
「ふぁ~ 嬉しいわ よかった」
二人はエレベーターで29階に着くと部屋を探し
「有ったわ ここです」
神山は入ると結構広いのに驚いた
「都心のホテルだからもっと狭いと思ったけど広いね」
浜野は頷いて神山に軽くキスをすると大きな窓にいって
「ねえ 神山さん渋谷の街が綺麗ですよ きて」
神山が浜野の肩を抱いて一緒に眺めていると
「ねえ 神山さん 本当に私を信じているの いいの」
「だって 例え嘘だとしても今の君は本心だろ それで良いよ」
浜野はそう言われて嬉しくなって神山の首に両手を絡ませキスをした
神山は段々元気になる下半身を浜野からはなすと
「なんで 嫌よ」
浜野は両手を神山の腰に当てて引き寄せた
唇を離した浜野は
「私 後で分っていやな思いするの嫌だから言いますね」
「うん でも辛かったら言わなくても良いよ」
「ええ でも言います 私 大学生の時に
風俗でアルバイトをしていました」
「えっ 風俗でアルバイト」
「ええ ソープじゃないですよ ヘルスです」
「そうか 大変だったな」
「ええ 仕送りも少ないしどうにもならなくて
でも誤解しないで下さいね あの 本番はしていませんから」
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