2011年10月27日木曜日

Vol.474 薔薇 -7-32



「うん 屋敷君に送ってもらったんだろ 車で」
「先輩 駄目です あ~あ ばらっしゃった」
「おう 翔 酔っ払ったのは 翔か さっきはテツって言ってたぞ」 
杉田が皆に
「すみません 私です 酔っ払って送って貰ったのは テツごめんなさい」
「なんだ 翔 そんな事格好悪くないから正直に話せばいいのに
だって 屋敷君に借りを作るぞ」
「はい もうしません」
しょぼくれている杉田に屋敷が
「先輩 大丈夫ですよ これからも美味くやりましょう」
「ばかだな もう分ったテツに借りないよう考える まったく 誘惑するな」
奥村課長が
「山ちゃん ご苦労様 赤坂だけど良かったよ クリアしたし 130%だ」
「良かったですね あとオートモですね」
「うん 翔オートモはどうなっている 山ちゃんのデザインは知っているが
その後進んでいるか」
「ええ 少しですがスケッチをしています」
「うん わかった」
「課長 いいコンビじゃないですか」
「うん ひやひやするけどな まあ2,3年後だな」
「ええ そうですね それと6時には築地に着けるように
してくださいね お願いします 準備をしていますから」
「うん わかった タクシー2台でいくつもりだよ」
神山は財布から1万円札をだして
「これは行き帰りで使ってください お願いします」
「うん ありがとう 残ったら呑んじゃうよ」
「ええ かまいません 使ってください では6時に向こうで」

そう言うと神山は部屋を出て次長室に入った
「お帰りなさい」
「うん」
神山は次長席に座って内藤の手紙を分らないように刻んで捨てて
現金を封筒から出すと300万円入っていた
神山は引出しに入れて洋子には話さなかった
「ねえ Gプロの支払いは」
「ええ 今してきました 全部で8万円でした結構安くしてくれましたよ」
「わかった ありがとう それで今夜は10万位かな」
「ええ 幾ら呑んでもそんなに行かないでしょ」 
「うん そうだね まあ何時ものように50は持っていく」
「ええ それがいいですね」
神山はこれ以上話すとむずむずが起きるので仕事をした
アレックスジャパンブースのデザインを考えていたが昨夜考えた
以上にいいアイディアが浮かぶず鉛筆を放り投げた
「あ~あ 洋子が欲しいな~ 駄目だ あ~あ」

神山が独り言を言っていると洋子が
「私の責任にしないで下さい」
と言い部屋を出て行った 神山はなんか不味い事を
言ったかと反省していると何事も無いように戻ってきた
「どうしたの 突然」
「私だって おしっこします ば~か」 
神山はやられたと思ってまた仕事に熱中したがどうしても集中出来なかった
そんな時に副社長の時田から電話があって洋子が
「副社長のおじ様から電話よ」
神山は自分の席にある電話機のボタンを押して洋子に頷き話をした
「はい 神山ですが」
「おお ワシじゃ 先日の御殿場アウトレットの件
静岡県の発案者が分ったぞ メモしてくれ」
「はい ありがとうございます」 
「県の国土開発課の山城さんて方だ 係長をしているそうだ
これでいいか」
「はい ありがとうございます では早速連絡をします」
「うん 頼んだよ」
神山は電話を切ると早速電話をした
「私は株式会社鈴やの神山と申します 今回御殿場アウトレットに
出店をしますが 静岡県のスタンスなどをお伺いしたく
お目にかかって説明を受けたいと思っております」
「はい ありがとうございます すでにプロジェアクトが出来て
動いています どうでしょう 私だけで宜しいのでしょうか」
「はい まずは発案者さまのご意見を伺いたいと思います」
「そうしますと 明日の午前中は如何でしょうか」
「はい 分りました なるべく早く伺います」
「ええ お待ちしています」 
神山は洋子に





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