2011年10月18日火曜日

Vol.465 薔薇 -7-32


「そんな話しまで あ~あっ まいったな」
そんな話をしていると渋谷に来て降りて
「家まで送っていくよ」
「ええ この車は?」
「うん 上原において明日これで出勤する」
「分ったわ 明日は9時で良いですか」
「うん 9時でOK それで上の部屋が動き出すから ペットボトルのお茶
大きいの1ケースと紙コップ20位をコンビニで買っておいてください」
「はい 作業員が入るんですか?」
「大した人数ではないけどね まあ一応 これから暑くなるから
買っておいても僕も飲むしね お願いしますね」
「そこを 左に入って、、、そこの角から3件目です ここで良いわ
ありがとうございます 楽しかったし嬉しかったわ」
「えっ なんで」
「ええ あそこが動く人って皆じゃないの だ・か・ら 嬉しいの」
「ああ そう言う意味ね 分りました では」
「は~い お疲れ様でした」

神山と洋子は家の手前で別れ
上原のマンションに車を止めると部屋に戻った
神山は富士山で気になった事をどんどんスケッチしていった
子供と大人の融合 スーパーカー 考えが出てこないと
タバコを吸ってテラスで気分転換した
何回か繰り返していると 段々とイメージが湧いてきて
ラフスケッチを書き上げていった
おなかが空いたので時計を見ると20時を廻っていた
神山は赤坂センターホテルの撤収が19時からだったので
そろそろ撤収の見通しが付いた頃だろうと思い杉田に電話をした
「神山ですが」
「はい 杉田です 先輩こんばんわ」
「やあ どうだ 撤収は」
「ええ もう直ぐです」
「そうか そうしたらめしご馳走するからそこにいて」
「へぇ~ 嬉しいです 待っています」
神山はボストンから先日の洗濯物を出して洗濯機の放り込みまわした
着替えをし仕度を済ませると部屋を出てタクシーで赤坂に向った
日曜日の夜は空いていて直ぐに赤坂センターホテルに着いた
撤収を終わり帰る仕度をしている業者達が神山を見て
「こんばんわ 山ちゃんどうしたの もう本社でしょ」
「やあ こんばんわ うん翔が心配でさ来たよ」
「大丈夫ですよ ご安心下さい 立派でしたよ ちゃんと指示を出して
山ちゃんの教えが良かったんでしょう」
「そうか 良くやったか」
「ええ あと10月のホテルオートモでしょうね
あそこはここと違って 什器もたくさん有るし大変ですよ」
「うん ところでオートモの什器は確保している」
「ええ 空けていますよ 大丈夫ですよ」
「うん ありがとう」
「では失礼します」

そう言うと10tトラックは駐車場から出て行った
業者のトラックが神山を見てフォーンを鳴らし帰って行った
神山は一台一台に手を振って答えた 杉田が駆け足で来て
「先輩 ありがとうございます 無事終了です」
「そうか お疲れ様 ではどこに行く」
「ええ 徹が来ますから待っていて下さい」
杉田は遅いなと独り言を言って屋敷徹を待った
屋敷徹が警備員室から出てくると
「遅いよ なにやっていたんだ 先輩が来ているのに」
「はい 済みませんでした おの親父が話し好きで
なかなか出るに出られなくて済みませんでした」
「うん まあいいや これからは気をつけろよ」
神山はつい先日の自分を杉田にダブらせ微笑んでいた
「さあ 屋敷君 お疲れ様 何を食べる?」
そうすると杉田が
「先輩 坂の下にある焼肉屋でぐいっといきたいです」
「そうか わかった もう知ったかあそこを」
神山と杉田 屋敷はホテルを出て5分のところにある
結構綺麗な焼き鳥屋に向った
「ええ 11日の夜 鈴や装飾の高橋さんに連れてって貰いました
美味しかったんですよ なっテツ」 
「ええ 美味しかったです」
「ばかだな 同じ事言ったって駄目だろう 例えばタレが美味しい
とかさなんか考えろよ」





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