2011年10月1日土曜日

Vol.448 薔薇 -6-31



神山は
「それでは 口ではなんとでも言える 分るね」
「はい 分りました」
「そこで 今後この様な言動は致しません 神山様の言われる事を
何でもお聞きします そうメモに書いて自分のサインを忘れないように」
「はい 分りました」
「それで 部屋に持ってこられると面倒だから 今夜中にフロントに
預けなさい 封筒にでもいれて いいね 書かなかったら会社だ」
「はい 分りました 早速書いてフロントに預けます
どうか ご内密にお願いします」
「それは 君次第だ 名前は」
「はい 山口 宏史と申します 東都食品の肉加工の部長です」
「わかった もう一人は」
「はい 私の部下で 安藤 憲一と言います 本当に済みませんでした」
「わかった 直ぐに書いてフロントに預ければ会社には言わない 約束だ」
山口 宏史と安藤 憲一の東都食品コンビは頭を下げて帰っていった
「ふぁ~ すごい又 見られたわ ごめんなさい」
「ほんと どうなるかと思ったわ ごめんなさい 煩くしていて」
女性軍はひたすら神山に謝った
「さあ 酔いが覚めたでしょう 部屋でのんびりしよう」
3人は何事も無かったように部屋に向ったが小さな声で喋っていた
神山は東都食品の肉加工部門が業績が落ちている事を覚えていた
昨日のアレックスジャパンのように上手になかに入れそうだと感じていた

部屋に戻ると神山の携帯がなった
「はい 神山ですが」
「先輩 こんばんわ 今良いですか」
「うん どうした?」
「ええ 今夜来てくれると思っていたんですよ
どうして来てくれないんですか」
「えっ だって 翔の部下出来ただろう いいじゃないか」
「ええ でもわからない事が有って」
杉田は解らない事を神山に聞いたが 現場じゃないと解らないと言い出し
「そうしたら 鈴や装飾の責任者に聞けば大丈夫だよ 
赤坂は 責任者に任せておいて 何か問題がでたら翔がジャッジすれば
殆ど大丈夫だよ がんばれよ」
「先輩 今何処ですか 来てくださいよ」
「駄目だ 今 美女に囲まれて逃げられないんだ じゃあね」
神山が携帯電話を切ると洋子が
「翔君?」
「うん 甘えてきたから 突き放した」 
「ふふふ 美女に囲まれて逃げられないですって うそばっかり」
「ほんとでしょ」
「美女に相手にして貰えないでしょ ねえ 亜矢子さん」
「そうそう さっきだって私たちが相手をしてあげたんですから
今後 間違わないようにね 神山さん 幾ら男に強くても
からっきし 女に弱いのね ふふふ」
「もう わかったよ 苛めなくてもいいだろ」
神山が少しぶっきらぼうに言うと
「ねぇ あなた カラオケがあったのよ 行きましょうよ」
「そうだね いこう」
3人はフロントでカラオケルームの申し込みを済ませビールを
買ったりしてカラオケルームに行った
元気な女性達がどんどんと曲を予約し神山は予約できなかった
ようやく神山の予約が出来き歌った曲は今の心境と一緒で
勝手にしやがれだった
女性達も立ち上がって一緒にリズムを取って踊っていた
気持ちよく歌い終わる時 部屋の外で山口 宏史がこちらを観ていた
神山は洋子にボリュームを下げるよう指示してドアを開けると
山口 宏史だけでなく先ほどの3人も一緒だった

「神山さま 今フロントにこの手紙を預けに行きました所
カラオケルームにおられるとお聞きして 伺いました
先ほどは大変申し訳ござませんでした これはお詫びの気持ちです」
山口 宏史は手紙のほかに封筒を別に差し出したが
「何が入っているかわからないが 先ほど約束した誓約書があればいい」
神山はきっぱりとその封筒を突き放すと 女達が
「済みませんでした 私たちの上司が血迷った事をしてしまい
本当にすみませんでした」
神山はやったと思った 美味しい情報が向こうから飛びこんで来たのだ
「そうでしたか 貴女達の上司ですか」
「ええ 皆でお金を出し合ったんです だから受け取ってください」
「そうすると この封筒には君達のお金も入っているんだね」
「ええ 済みませんでした 会社には御内密に」





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