洋子の話がが終ると神山は
「翔 100点じゃないか いいぞちゃんと出来たな」
「田所さんに120点貰いました 先輩より貰いました~」
杉田がニコニコしているので
「翔 小谷さん何がすきだって」
「ええ お魚ですって あっ だめです 言いません 知りません」
神山と洋子は翔の姿を見て笑った
そこへ倉元が店内から戻ってきた 洋子を見て
「おう いらっしゃい 昨夜はどうでした」
「ええ 大変綺麗な店舗でしたね」
「それだけ」
「ええ その後 しめ鯖を頂きましたが まだお仕事が有るって
直ぐに引き上げましたよ」
「そうか」
「おう 翔 どうなんだ?」
「僕は荷物運びですから 副社長とはそこまでですが何か?」
「おう 山ちゃん どう?」
「だって 翔と一緒だし分りませんよ」
「そうだよな、、、」
「洋子さん 暫く待っていて下さい 秋の仕事を翔に伝えるだけですから」
「はい 分りました」
「翔 秋の店外催事だ これが昨年の資料な 多分対前年で来る
そこで ファザードのデザインを考えた あくまで参考だよ
ここは 各ブティックのマネキンのしたに観葉植物を置いている
ここで大きな声では言えないが 予算調整をする 出っ張れば
他の場所 例えば受付の植木とか 止めてブティックだけにするとか
什器は殆ど同じものを使っているので変動は少ないはず
まあ 今から用意しておけば間に合うよ わかった」
「はい 分りました ありがとうございます」
「うん 頼んだよ もう 翔が主役だからな」
「でも寂しいです」
洋子が間髪入れずに
「その分 小谷さんに気持ちを持っていけばいいでしょ ねぇ」
洋子は翔に首を横に振りながら言った 翔も気が付いて
「は~い がんばります 先輩 ありがとうございます」
そう言って神山から貰った資料を 点検し始めた
神山は直ぐに何かあると感じたが ここでは聞いても
答えは出てこないだろうと思った
「おい 翔 お肉は好きか?ハンバーガーじゃないぞ ステーキだ」
「は~い 大好きです」
「よし これから昼だけど出られるか?」
「はい お供します」
「わかった 課長 翔を昼に連れて行きます ステーキを食べるんで
ワインも呑ませます 私の仕事のお供です お借りします」
「わかった 今夜残業だからほどほどにな翔」
「はい 分りました」
杉田は神山に連れて行ってもらうので嬉しかった
「倉さん すみません 今日は 戻ってきません 残業は翔に任せます」
「おう こんどオレも誘ってな」
「ええ 魚を食べる時 そして日本酒が美味いところですね」
「おう 新潟か富山 あっちだな なんだ何の仕事だ?」
「御殿場アウトレットに鈴やが食堂出店するので 下準備です」
「おう そうか そうだな 変なもんだされると 銀座だけじゃなく
鈴やの評判が悪くなるもんな わかった 翔 今日は味を
しっかり覚えるんだぞ わかったな」
「はい 分りました」
「では 大変お待たせしました 出かけましょう」
神山は部屋を出て 洋子に
「ステーキが美味しいところ知っている?」
「う~ん 人事に自称食通が居るから聞いて見るわね」
洋子は人事に電話をし詳しく聞いていた
「神山さん その子は実際に食べてはいないけどって断ってから
日比谷のパレルホテルの最上階は一番じゃないって
帝国屋ホテルも美味しいけれど 人気があるのはパレルだって」
「わかった この格好で入れるかな?」
「聞いてみるわ」
洋子は今度パレルホテルに電話をして 確認した
「大丈夫よ よかったわ 帝国屋は確かスーツでネクタイよ」
「うん そこらへんも 人気を左右しているんだろうな」
「そうね 女性もスーツを着なければいけないし」
「翔 タクシーを捕まえて頂戴」
「こんなに天気がいいから 歩いていきましょうよ」
「分った だったら 歩いて来い タクシーで行くから」
「はい 呼びます すみません」
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