「では 気をつけて行ってきて下さいね」
「うん 祥子もたくさん友子ちゃんと遊んできなさい」
「はーい」
祥子は手を振って電車が来るホームに消えていった
神山は駅で新聞を買い現場に行った
「おはようさん 孝ちゃん」
「おはよう 山ちゃん 昨夜は失礼しました 久しぶりにぐっすり」
「そうでしょ 顔色いいもん」
「ところで 新聞買ってきたけど読んだ」
「読んでいないよ」
二人は新聞を読み漁った 一面ではなく経済面で小さく扱われていた
「あった 山ちゃん ここ」
神山と高橋は20行ほどの記事を読んだ
「山ちゃん 一日違いで 何十億違ってくるんだからね 恐ろしいね」
「うん ほんと 今度は僕が恐ろしくなる番だな」
「うん でもある程度決まればそう大した事はないと思うよ」
「そうあって欲しいものさ ところで朝から申し訳ないけど
昨夜の自由費って何時もらえるの」
「最初は辞令の日でしょ あと月初めだったと思うな どうしたの?」
「いやね 色々と計算すると大変だからさ だってこの間
僕が貰った給料は課長職だぜ そして今月も課長職 5月の給料で
ようやく 理事のお給料です 出て行くのは訳のわからない数字で
計算したら 自由費を頂いても大変なのです だってアルタだって
お給料は5月でしょ だから大変 困っています」
「アルタは多分 4月に出ますよ 後で聞いておきます」
「今月だと嬉しいな だけど30日だからね」
「ええ 土日の場合は前日 そうだ30日は印鑑と 給料の口座と
免許証を持ってきて そうだ田所さんにも伝えてくれる?」
「わかった だけど 28日の9時に挨拶するけど」
「そうしたら 28日のほうがいいです お願いします」
「了解です」
「ところでなんでそんなに必要なの?」
神山は戦略の事を話した 優位に仕事を進める為にはどうしても必要
高橋も頷き聞いていた
「山ちゃん 凄いねそこまで考えているんだ」
「うん それで彼女 田所さん 綺麗だったでしょ」
「そう 時田さんの彼女かと思ったぐらい どっかの女優さんだね」
「あの変身で 軽く100万円超えた」
「へぇ~100万円 こえた しかし 参ったね」
「もともと地味みたいだったんだ そこで変身したから大変さ
僕のシャツも一緒に変身ですよ」
「うん格好よかったよ」
「売場で係長の説明を聞こうとしたら 課長がのこのこ出てきて
田所さんをにやにや見ていたんだ 彼女 今部長だからね
その課長に 一喝ですよ 僕も見ていて気持ちよかったけど
で 要は作戦が成功したわけです」
「うん わかるわかる そうか 内藤さんに聞いてみるよ
しかし 30日以降は山ちゃん 自分で聞いてね 僕より上だから」
「わかったけど そんな滲めるなよ」
二人は笑って 顔を見合わせた
9時になったので高橋が内藤に電話した
新聞記事の件と神山の戦略の件を話をした 頷き電話を切った
「山ちゃん 社長新聞見たけど載っていなかったって言うので
経済面の下の方で20行位って言ったら あった ありがとうって
それから特別に自由費を田中に持たせるって もう田中は持って
出たとこだと思います」
「いや ありがとう そうだ忘れる所だった」
神山は次長室の図面を出し見せた
「この赤ペンが 気がついた所で 一応目を通して それと
冷蔵庫を忘れたんだ ごめん この中に入らないかな それで
電子レンジも有ったほうが便利だけどどこに置くか です
本当にごめん すっかり忘れていました」
「昨日の流れで 奥に自分達の分 入り口付近を来客で考えると う~ん
ここの角 着替え室の手前を少しふかすでしょ そうすると
着替え室の入り口が狭くなるね~ そうしたら このPCなどの作業部分を
少し詰める うんこれでいけますよ 元々造り付けは内寸で550
だから 冷蔵庫だと750なので 作業机が200少なくなるだけで
OKですが 電子レンジは必要ですか?」
「う~ん どうかな たまたま気が付いたんだよ」
「電子レンジの場合 防火を考えないといけないんです 特に
オーブンなんて付いていると どうでしょうか?」
「よし そうしたら彼女が9時30分に出勤して来る筈なんで
それまで待ってください 結局 彼女も昨日の備品関係のリストで
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