そんな笑っている時に扉を叩く音がした
由香里が出てみると お寿司が来た 銀座築地の寿司屋いせ丸だった
翔と市川が手伝いお寿司を運んだ
テーブルに置き 箸を配って 由香里が帰ってくるのを待った
「店長からの差し入れです ありがとうございます」
奥村が代表で御礼を言った
すかさず田所は店長に
「店長 あれですか?」
「うん あれしかないだろう」
田所は神山にそっと耳打ちした
「先ほどの活動費ですって」
神山は頷き OKサインを分る程度に示した
(なるほど 活動費はあれで とうるんだ 勉強する事多いや)
神山は洋子とは余り話さなかった どうせ向こうはこちらの隅々まで
知っているんだし あと1週間で嫌でも毎日会わせなければなくなる
そう考えると今 がつがつとしなくて良いやと思った
神山は28日の事を気が付いたので店長に聞いた
「店長28日火曜日ですが 田所さんを連れてアルタとニーナ・ニーナに
あいさつ回りをしてはどうでしょうか」
「うん いいだろう 但書きを付けておけよ」
「はい 分りました 田所さん そう言う事で アルタとニーナ・ニーナに
あいさつ回りをします 忙しいでしょうがお願いします」
「はい 分りました 時間は何時でしょう」
「うん 明日は内藤社長忙しいから、、、ちょっと待って」
神山は立ち上がって席に戻りアルタに電話をした
内藤社長は凄く喜んでいて 今仕事が順調に進んでいる事も伝えてきた
28日の火曜日は朝9時なら空いていると言ってきたので その時間に
ご挨拶に伺う事を伝えた
それと30日木曜日アルタの辞令交付は11時になった事を言われた
内藤にスーツは着ませんが良いですねと 言うとOKですと言われた
早速店長に報告した
「今 内藤社長に電話をした所OKを頂きました 9時に伺います」
「うん 分った 田所君聞いたか 9時だ なにか包んでおくように」
「店長 お言葉ですが お土産は不要です アルタとの関係は
彼女がしっかりと秘書の役目を果たせば 喜ぶはずです
中途半端な金額では逆に足元見られ 不利になります」
「おお ワシに意見したぞ 山ちゃんが3人目だ わかったそうしよう」
「すみません アルタは巨大です だから上手に使う方法を考えます」
「おお 奥ちゃん なんか似てきたな 奥ちゃんと倉さんを足して
割ったような なんか若いからいいな 内藤さんが惚れるわけだ」
奥村が
「ええ 本当に寂しいですよ 出勤簿から消える事は しかし
余力があったらお手伝いをしてくれると言ってくれていますので
期待しています」
「だめだよ 奥ちゃん 余力が出来たら どっか遊びに行っちゃうよ」
「行きませんよ そんな それと内藤社長は明日の準備で大変だけど
仕事は順調に行っている事を伝えてくださいと言っていました
それから 30日のアルタの辞令交付は11時決定です
そのときにスーツは着ていきませんよって言いましたらOKでした」
「うん分った 田所君に伝えなさい 君の秘書なんだから
もうワシじゃないんだ 山ちゃん もう自分ひとりなんだよ
君を支えるのが秘書 田所君だいいね じゃあワシは失礼する楽しかった」
池上店長は立ち上がると 手を差し出してきたので 神山は立ち上がり
店長の手を両手で握った そして深々とお辞儀をした
そのままで居ると 店長が
「山ちゃん 何かあったら 困った事があったら 来なさい
ワシの力で出来る事は充分協力するから」
「はい ありがとうございます」
奥山以下全員で見送りしてテーブル席に座ると
「さあ 店長が居なくなって寂しいですが お寿司を頂きましょう」
神山は田所に
「スケジュールをお願いします」
「はい」
「4月28日 火曜日 9時アルタ本社 内藤一哉社長 住所電話番号は
あとで したがって 8時30分にここを出ます 田所さんも一緒です
4月30日 木曜日 11時アルタ本社 私の辞令交付
ここを10時20分に出ます 私一人」
「すみません 私もご一緒させて頂きます」
「えっ ご一緒って ねぇ課長 どうなっているんですか?」
「うん 彼女も向こうで辞令を貰う」
「えっ~ ほんとですか なんで今まで、、、もう信用できない ねぇ」
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