2011年3月18日金曜日

Vol.251 青葉 -5-19


暫く記事を読んでいるとアルタの高橋から電話が入った
「山ちゃん お昼ですよ~」
「了解です 今行きます」
神山はそのまま銀座に行くつもりで出かけた

「お待たせしました」
「さっきの照明と床だけどOKです 床やは3時でOK
さあ今日は、、、駅前にする?」
「うん 美味しいし」
「でも良く飽きないよね」
「孝ちゃんだって飽きないでしょ」
「うん まあ」
高橋はシャッターを閉めて待っていたので直ぐに寿司屋に向かった
「だけどあのシャッターいいよね 閉まっていても中見えるし」
「そうですね ただ高いのがねー」
「うん そうだね そこがネックだよね もう少し安くなれば
ブティックはみな利用するよね」
「そうそう 利用すると思うよ 綺麗で上品だもの」
神山と高橋がそんな話をしていると寿司屋に着いた
いつものように奥を案内され ビールが出された
女将がビールを置くと
「昨日は済みませんでした なんかお騒がせして」
ぺこりとお辞儀をしてカウンターに戻った
「どうしたの 孝ちゃん」
「新宿の件 あれ僕が動けないから 最終的に田中君にお願いしたんだ
それで 親戚のオーナーさんに会って 話を聞いたら 
予算が全然 合わなくて じ えんど でした」
「そうなんだ」
「どう安く見ても 7百万はいくんです それが半分以下だとねぇ」
「そうすると 他でもっと安く出来た話を聞いているんだ」
「そうだね 2,3百万で出来る話を 困るねぇ 安かろう悪かろう」
「そうだよねぇ それで女将が謝っていたのか」
「うん 多分」
ビールが美味くお代わりを頼むと
つまみの鮮魚の盛り合わせとビールを持って来て
「今日はご馳走させて頂きますから どんどん頼んでください」
女将は笑みを浮かべ言って お辞儀した
「しかし どんどん食べてと言ってもねぇ」
「そうそう食べられる訳じゃないし」
二人は顔を見合わせ笑った

神山は忘れかけていた 御殿場アウトレットの記事を高橋に見せた
高橋は 驚いて
「山ちゃん 凄いね よく発見したじゃん」
「うん たまたまですよ」
高橋はごめんなさいと言い 内藤に電話をし神山が発見した記事を伝えた
話が進むと高橋は真剣な顔つきに変り話しに頷いていた 終ると
「社長 喜んでいたよ 明日 例のアレックスグループの統括責任者と
会う事になっているんだって 情報時代だから先に集めたほうが勝ちです」
「良かったね 役に立って」
「うん 社長 これから会社に出るって そしてデザイナーも呼ぶってさ」
「凄いじゃない でもそんなに違うの アルタで決定したでしょ」
「ところがこうゆう情報を生かし戦略を進めるわけですよ
こちらが主導権とるか否かで全然違うからね 優位になると
色々な事柄がアルタ主導で話が進められるわけなんです」
「よく分らないけど 社長が喜べばいいよね」
神山と高橋が話していると高橋の携帯が鳴った
内藤社長からで 裏が取れ オープンは記事どおりだと言った
神山に替わって欲しいとの事で神山が出ると
「やあ 山ちゃん やったね ありがとう 
実はオープンの時期が早まる事は皆知っていたんだが
はっきりした時期が特定できなかったんだよ 今 裏を取れたから
明日の話し合いはこちらが有利 優位に話を進める事が出来ます
本当にありがとう」
電話を切ると高橋が
「社長 余程嬉しいんだよ あんな声 滅多に聞かないよ」 
「良かったじゃない これで本格的に稼動だね」
「あとは 人材の確保だけだ それも大変だよ」
神山と高橋は御殿場アウトレットの話が弾み時間がすぎた
一通り食べると2時30分になっていた
今日の高橋は3時まで戻ればいいのでゆっくりしていた
神山は3時に銀座に行くので寿司屋を出た

催事課の部屋に入ると 由香里が神山に近づき





.