「ええ POPやINFなど色関係は大丈夫です 垂れ幕の発色も
翔が工場で確認をしてきてます」
「おう 懸垂幕はいい色を出していると言っていた わかった 3時に」
「はい お願いします」
「何言っているんだ こちらこそお願いしますだよ 聞いたぞ
みやま運送の件 やったな アルタにひとつ貸しが出来た」
「まあ 困っている時は 何とかって言うでしょ」
「まあな それと上原はどうだ」
「ええ 先ほどまだ間に合う追加工事がありまして 筒井さんに
承諾頂きました」
「ほお なんだ?」
「ええ バックヤードの照明と床です だから器具代と材料費だけ
考えてくださいと伝えたら 大変喜んでいました」
「おう 良かったじゃないか まあ では来てから聞くな」
「はい 造花屋は確認します」
神山は電話を切ると 造花屋 大正堂へ電話をした
「私 鈴やの神山と申しますが 須藤専務さんはいらっしゃいますか」
暫くして
「神山ですが 昨日はありがとうございます サンプルは何時ごろ着ますか」
「宅配に頼んで朝一だよ もう付いていると思うよ 催事課に送ったから」
「ありがとうございます 金額は入っていますか」
「見積もりを付けてあるよ ただ早くしないとなくなっちゃうんだよ」
「いつまでに返事すればいいの」
「う~ん ここ1週間くらいかな」
「分りました」
神山は電話を切ると催事課の直通に電話した
「はい 催事課です」
「神山です」
「なあに みんな居るわよ 日曜日なのに」
「うん 造花屋さんから サンプル届いていない?」
「うん まだよ」
「そしたら 倉さんに替わって」
「おう どうした」
「ええ サンプルの件で電話しました所 朝一で届くように手配をして
催事課宛に送ってくれたそうです それと見積もりも付いてます
多分 午前中には部屋に届くと思いますよ」
「おお なんか来たぞ 宅配だよな」
「ええ そうです」
「会社は 大正堂か?」
「ええ そうです」
「きたぞ 見ておく」
「ありがとうございます では」
神山は電話連絡を終えると一安心しビールを呑んだ
時計を見るとまだ11時だったので 中元の資料作りを集中的にした
出来上がったので倉元宛てにFAXした 今回は予算が有るので
予算関係だけは パソコンを使って課長にメールを出した
暫くすると電話が鳴ったので出てみると奥村課長だった
「やあ しかしよく計算されて分りやすいよ」
「いえいえ 計算はパソコンですから」
「そうだな こんど皆にもこのフォーマットで記入してもらおうかな」
「ねぇ 分りやすいでしょ プラマイの事由も」
「うん このフォーマットだけ送れるか?」
「ええ しかし 市川が居れば簡単に作りますよ 彼も得意だし」
「そうか 市川君は出勤しているから作ってもらうよ」
「では 3時過ぎに行きます」
「うん それと造花綺麗で ぴったしだよ 今回の中元に」
「良かったです 楽しみです」
「うん 倉さんも気にっていたよ あとはお金だな」
「ええ それも行ってから」
「了解」
神山はゆっくりとビールを呑んだ
滅多にPCを見ないが Web新聞を開いた
日経Webに[御殿場アウトレット来年平成11年4月4日(日)オープンか]と
出ていた 記事を読むと
【アウトレットのオープンは当初10月になっていたが 道路の
整備事業の前倒しを行う事が決定した コレは周辺の土地買収
が予想外に早く進んだ事がいい結果となった 懸念されていた
駐車場の土地買収も早く終わり工事着工が早まる可能性が
出てきた 4月19日 11時】
神山はすぐに取り掛からないと間に合わないと感じた
この記事をプリントアウトして 会社やアルタに見せてやろうと思った
神山はインターネットはこんなに早く情報が掴めるのかと改めて感心し
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