亜矢子も朴葉をめくり香りを楽しんだ
「美味しそうね 香りも凄くいわ」
神山はワインボトルを見てみると空になっていた
ウエイトレスを呼びメニューを見てみると分らないので
「ねぇ亜矢子はどれにする どれが美味しい?」
「そうね 今のが美味しいけど高いわよいい」
「うん大丈夫 でいくら?」
「15000円」
神山は同じワインを頼んだ
「あなた だけどここのホテル良心的よ
普通このワインいくらだと思う?」
「さあ見当がつかないよ」
「うちでも2万円で出しているわ 安いほうよ
普通2万5千円を割らないと思うの こんど調べて」
「へぇ そんなに違うんだワインって
でも亜矢子が言うように良心的だね よかったよ」
「そうね絶対ここのホテル人気あるわよ 私もファンになったもん」
「おいおい料理が美味しくてワインが安くて まあ僕もファンだ」
二人は顔を見合わせ笑った
今まで気が付かなかったが 廻りの客はスタンダードなのか
魚の盛り合わせも無ければ朴葉焼きも テーブルに並んでいない
そのことを亜矢子に言うと
「そうね 仕方ないわよね私たちが恵まれているのよ
そう考えたほうが色々と 価値が分るんじゃないの」
神山は 朴葉焼きを食べたり焼き魚を食べたり 忙しかった
しっかりと味わい プロの亜矢子が居るので楽しく食べたれた
照り焼きがあったが
「こうゆうの食べると熱いご飯が 欲しくなっちゃうね」
「ええ私もよく食べたわ 熱いご飯と一緒に」
「照り焼きって なぜこんなに美味しいんだろ
つまみでOKだし ご飯でもOKだし ねえ」
「そうね醤油などに漬けることが 出来て味が出るからじゃない」
「そうか そのままじゃなくて漬けるから 保存が利くんだ」
「そう余りお勧めは出来ませんけどね 大抵2日か3日でしょ」
「西京漬けも同じだね 真空パックは1週間とか大丈夫だけど」
「新鮮さは無くなって来るでしょ だからおだしで勝負じゃない」
揚げ物が来て説明されると 神山は頷いた
次に酢の物がテーブルに来た
やはり出したいが テーブルが一杯で片付けたいけど言えないし
そんなところだろうと 亜矢子に聞いてみると
「そうね 片付けだけで来るホテルではないと思うわ
お客様のことを考えてい るホテルだと思うわ
教育もしっかりしているし ねぇ厨房カウンターで女の子達
私語が一つも無いでしょ 私ねぇ注意していたのよ笑い声は
たまに有るけど許容範囲内でしょ
辛い職場の事考えたら 私語が無しは素晴らしいわ」
「そう言われればそうだね 私語がないね」
楽しく話をして食べていると 自然と入っていく
揚げ物を食べると 今度はご飯などセットで出てきた
亜矢子も残さずに食べ白いご飯も全部食べ終わると
「ふぁ よく食べた」
「私も久しぶりよ 普段食べられる量じゃないもん」
二人が食べ終わったのを見ると 果物が出てきた
このフルーツが また亜矢子の気を引いた
小さ過ぎず 綺麗に形を作り芸術品だった
この手は喫茶店でも見ないし コンビニなどでも買った事が無い
しかし綺麗に可愛らしく作られた フルーツ達を食べたくなった
亜矢子は笑みを浮かべながら フォークを口に運んでいた
神山も一口食べたがさらりとした 甘さで充分いけた
二人とも時間を掛けて 味を堪能した
「おなかいっぱいよ わたし」
「うん僕も一杯だ ご馳走様でしたしかしワインが
半分位残っちゃった」
「そうしたらここでキープしてくれないかしら 聞いてみるわね」
亜矢子はウエイトレスを呼んでワインの ボトルキープを聞いてみた
「ええ出来ない事は無いですが お味が変わる事を了承して頂ければ」
「そうどうされますかあなた?」
「そうしたら部屋に持っていこう 直ぐに呑んじゃうよ」
「そうねごめんなさい忙しい所 部屋に持っていきますね」
ウエイトレスは 笑みを浮かべお辞儀をした
「さあ お部屋にかえりましょ あなた」
「うんそうしよう」
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