2011年3月26日土曜日

Vol.259 青葉 -6-20


本社人事から秘書のところへ50万円活動費として来るんです
その50万円は何に使ってもお咎めなしです しかし神山さんの場合
理事2級で査定すると言っていました ですからお給料は
120万円勿論税込みですよ確か それで活動費も理事2級ですと
70万円ですが アルタさんのこともあって80万か90万に
設定しようと言っていました ですから活動費を自由に使えるので
先ほどのご心配はいりませんよ」
「そうか だけど実際に頂いていないから実感が湧かないね」
「そうですよ 私だっていきなり部長職級1級ですもの」
「えっ9等級課長さんじゃなかったんですか?」
「7等級係長です 神山さんが特進したんで 私も特進です
ありがとうございます 助かります」
「そうなんだ いや挨拶に来られる前 奥村課長から本社での
報告がありまして 田所さん 部長 と来たもんだから
えっ 大変な女性が付いてくれる事になったんだ と思っていたんです
ちょっと思ったんですが 女性の部長職級は少ないんじゃないですか?」
「ええ 私をいれて 東京地区で3人です 名古屋地区は5名
いらっしゃいます」
「へぇ そうか上野の田中部長さんですよね 婦人服担当の あとは?」
「ご存知ないですよきっと 副社長の第三秘書の山口さんです」
「う~ん 見た事ないな」
「ええ これは秘密ですが ある所に居られます 秘密ですよ」
「そうすると 2名でいい訳か 僕は」
「そうですね」
また笑みを浮かべた 神山は時計を見ると6時20分を指していた
「では 出ましょうか 20分になったし ここでの話しは秘密
先に出てください 会計をして出ます」
「は~い 先に行っています」
洋子は笑顔で手を振って出て行った

神山が部屋に戻るとみんなからブーイングがでた
会計して直ぐだとまずいと思い 又建物を一回りして戻った
「すみません」
おじぎをすると 
「さあ 時期次長さんは田所さんの隣りだ」
奥山課長が指示をしたので席に座った 洋子は神山の顔を笑みで迎えた
「さあ 揃った所で いきましょうか 倉さんお願いします」
「おう オレを置いてきぼりにした 山ちゃん べっぴんさんが
この部屋の傍に来て嬉しいと言う事で かんぱーい」
倉元の音頭で乾杯が行われた
「え~それでは自己紹介をお願いします まず田所さん」
「はい」
と言って立ち上がろうとしたので 座ってでいいですよ と奥村に言われ 
「はい ありがとうございます 
私はここにいらっしゃいます 斉藤由香里さんと同期生です
入社はまるまる年で鈴や銀座店総務部に配属されました
6年程前銀座店から東京本社人事部に配属され 入社以来
人事のお仕事しかしておりませんだけに 皆様のご支援をお願いします」
「はいありがとうございます 続きまして神山部長 お願いします」
いよ おとこまえ いよ 出世頭 などと野次が飛んだ
「ご紹介に預かりました 神山です え~ なにを話せばいいですか」
「ほら入社とか 田所さんのように」
「だって 田所さん全部僕の事調べていますよ ねぇ あっ」

神山は秘密をしゃべっちゃたと 少し赤くなり田所を見ると
口を手で抑えて笑っていた
それを見ていた皆も大爆笑した 笑いが収まって
「実は先ほど店内から戻るときにそこの角であったので レイに行き
レクチャーをしました」
なんのレクチャーしたんだ 早いぞ また笑いと野次が飛んだ
「え~ この仕事は回転すると24時間フル稼動するが大丈夫かとかです」
そんなのあたりまえだろ ちがうこと話していたんだろ
また野次と大爆笑が起きた
そこへ 店長が来たので 奥村が神山の横に案内した 奥村が
「店長がお見えになられましたので神山部長自己紹介をお願いします」
「えっ 最初から?」
「そう 全部最初からお願いします」
神山はこのさいもうどうでも良いやの気持ちで
「只今 ご紹介に預かりました 神山です え~ なにを話せばいいですか」
「ほら入社とか 田所さんのように」
「だって 田所さん全部僕の事調べていますよ ねぇ あっ」
今度は2回目なのでわざとらしさが入ったが 店長に受けた
「そうだよ 全部調べたさ 田所君は喜んでいたぞ なぁ あっ」





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