「由香里 そろそろ寝ようか」
由香里と神山はテレビで天気予報を放映していたので見ていたが
明日も晴れと予報が出たので安心した
「良かったわ 晴れで」
「だけど 御殿場では分らないから 余り安心は出来ないな」
「そうね あなたビールを呑みますか」
「そうだね では頂きますか」
由香里はテーブルにコップを用意しビールを注ぎ
「今日は ありがとうございます」
由香里は神山にお辞儀をしながら言った
「どうしたの 由香里姫」
「だって いいの、、、 私 洗濯するから見ないで」
「洗濯って 着替えは持ってきているでしょ」
「ば~か あなたが使えないようにしたのでしょ」
「なにを?」
「下着ですよ」
「あっ ごめん 僕が洗濯するよ」
「ば~か 何考えてんのよ 変態」
「そんな お詫びの気持ちを素直に表現しただけだよ」
「分ったわ 変態さん じゃましないでね すぐに終るから」
由香里は新幹線の中で一回履き替え
旅館に来てもすぐに履き替えたので
予備が少なくなってきたので仕方なく洗濯をした
久しぶりの愛している人との旅行ともうすぐ生理からか
体調が不安定になっている事もあり下着を汚してしまった
由香里が部屋の中にある洗面台から戻ってきた
下着をバスタオルで挟みぱんぱんと両手で押し タオル掛けに干した
「ごめんなさい お待たせしました」
テーブルに戻ってくると ビールを呑んだ
「由香里の大事な処を覆っている物があんなに小さいのか」
神山はタオル掛けにちょこんと干されているショーツを見ていった
「そうよ 可愛いでしょ」
「うん 由香里が穿いた下着だと余計に可愛いな」
「何言っているの」
「今は 何色穿いているの?」
「ば~か 後で調べてください」
「あっ 忘れ物がある ちょと待っていて」
神山はアルタから渡された茶封筒を鞄からだしテーブルに置き
何も知らない事にして由香里を驚かせ喜んで貰おうと思った
由香里はきょとんとした顔で茶封筒をみた
「これはね アルタが撮影手当てでくれたものだ」
「撮影手当て?」
「そう 先日も話したが 御殿場の写真をアルタに提供するだろ」
「ええ 現場の写真は私 興味ないからフイルムごと渡すわ」
「アルタはその写真で色々と商用に活用するわけだ」
「そうすると私のフイルムを買ってくれる訳ですね」
「そう 購入分だけではなく 撮影代金も含まれていよ」
「いくら入っているの?」
「いや 僕はまだ数えていない しかし由香里のものだよ」
「えっ そんな 困ってしまうわ」
「だけど ここの分は引かせてくれ」
「ええ 構わないわよ」
由香里は茶封筒から一万円札を取り出し数えた
「凄いわよ 50万円入っているわよ」
「えっ そんなに入っているの 驚きだね」
「だけど 私は頂けないわ」
「だって 由香里が撮影したフイルムをアルタが買うのだよ」
「だけど プロの写真家じゃないし そんな期待されても困るわ
それに あなたと一緒だからでしょ このお金」
「そんな複雑に考えんなよ」
由香里は目の前の大金に対し困惑していた
「そうしたら 10万円は受け取りなさい」
神山は由香里が受け取りそうな額を提示した
由香里は10万円なら受け取ると言い素直に受け取った
残金を封筒に戻し御殿場の宿泊チケットを出した
由香里はチケットを手にとって見ると又 驚いた
「どうしたの ここのホテルでスイートって 凄いわ」
アルタが用意したホテルは
『GOTEMBA GRAND IN』だった
この『ゴテンバ グランド イン』は
客室こそ300室余りと少ないが
普通のゲストルームでも100㎡を超える広さが売り物のホテルだ
ゲストルームは4階がグランドホールになっていて
15階建てのホテルはくの字に建てられ壮大な白亜の姿は
.