着替えの浴衣やバスタオルを持って露天風呂に入った
「そうだ ビールを呑もうか?」
「そうね お願いしてもいい?」
「OK 持って行くよ 先に入って」
「ええ」
神山は缶ビールと盆に乗っている刺身を持って風呂場に行った時は
由香里はすでに着ている物を脱ぎ湯船に浸かっていた
神山は盆と缶ビールを湯船の縁に置き自分も裸になった
「ようし 久しぶりの休息だ ゆっくりしようね由香里」
「そうね ゆっくりしましょ」
神山の下半身は元気いっぱいの状態だった
由香里はそれを見て くすっと笑いながら
「なに考えているの ゆっくりとするのでしょ」
「まあ 気持ちと下半身は別物でして なんと言っていいやら」
「早く着て お元気さん」
由香里は両手を広げ神山を向かい入れようとした
神山もすぐに湯船に入り由香里をしっかりと抱きしめた
「私 幸せよ あなたにこんなに愛してもらえるなんて」
由香里は交わりも大切だと思っているが心の絆を大切にしていた
「ありがとう」
熱いキスを繰り返していると部屋の中が慌しくなってきた
部屋と露天風呂との間には竹の衝立があり
部屋からは露天風呂が見えないようになってはいたが
由香里はすぐにからだを解し神山に背を向けて夜空を見た
神山は小声で
「由香里 大丈夫だよ 見えないから こっちにおいで」
「綺麗ですね 東京では見る事が出来ないわ」
わざと部屋に聞こえるような声で語りかけてきた
「そうだね ここでしか見られないと思うよ」
「幸せだわ あなた」
由香里はそう言うと神山にキスをした
「なに 何するの?」
神山は由香里の行動に戸惑い小声で聞いた
「だって 素敵な夜空の下では自然でしょ」
由香里は声のトーンを変える事なく答えた
そんな話をしていると襖の閉まる音が聞こえた
「びっくりしたよ どうしたの?」
「だって 自然でしょ その方が」
神山は言われて気が付いた
(女性はそこに至るまでの工程を大切にしているのだ)
(まだまだ 修行が足りないな)
暫く夜空の星を眺めていると
「神山様 お食事のご用意が整いました」
部屋から若女将の声が聞こえた
「はい ありがとうございます 今戻ります」
「どうぞ ごゆっくりしてください お上がりになられましたら
テーブルの呼び鈴を押してご連絡をお願いいたします」
「はい わかりました ありがとう」
「では 失礼いたします」
若女将は誰も座っていない
テーブルに向かってお辞儀をして出て行った
「さあ どうする 由香里」
神山は 由香里の正面に立ち元気君を見せると
「ば~か なにやっているの 早く頂きましょ」
「なんだよ 元気にしておいて」
「分ったわ 食事の前にこちらを頂くわね」
由香里は元気になった肉棒を咥えしゃぶり始め
最初はゆっくり そして両手を添え動かし始めた
しかし神山がほどよい硬さになる前に止め
「美味しかったわ 味わうのはお食事のあとね」
「もう どうするの こんなにかちんかちんだぞ」
「いいの そのままがんばってね」
そんな話をしながら浴衣に着替え部屋に戻ってみると
テーブルには趣向を凝らした料理が所狭しと並べられていた
「凄いわ あなた こんなに 美味しそうなお料理ばかり」
「喜んでもらって嬉しいよ」
テーブルには伊勢海老やくろだいの船盛や鮮魚のオンパレードだった
席につき神山が呼び鈴を押すと暫く経って若女将が襖を開けた
「本日は この様なところにご宿泊頂きましてありがとうございます」
「こちらこそ 宜しくお願いしますね」
「はい それではこちらに火を入れさせて頂きます」
「お願いします」
.